2016年6月28日火曜日

海産物・植物由来のω−3バイオマーカー:冠動脈性心疾患リスク低下と相関

海産物・植物由来のω−3脂肪は初回の冠動脈性心疾患リスクと関連性があるか?

上記食物由来バイオマーカーでその関連性を検討

結論から言えば、心発作リスク低下とある程度関連


ω-3 Polyunsaturated Fatty Acid Biomarkers and Coronary Heart Disease
Pooling Project of 19 Cohort Studies
Liana C. Del Gobbo, et. al.; for the Cohorts for Heart and Aging Research in Genomic Epidemiology (CHARGE) Fatty Acids and Outcomes Research Consortium (FORCe)
JAMA Intern Med.
Published online June 27, 2016. doi:10.1001/jamainternmed.2016.2925



2014年までの19研究:前向き(コホート、nested症例対照)、後顧的研究:ω3バイオマーカー(血液、組織)と確定CHD


45637重複無し16ヶ国症例、CHD総数7973、致死CHD2781、非致死性MI7157
総血中ω3、燐脂質、コレステロールエステル、脂肪組織
メディアン年齢 59歳(range 18-97歳)
多変量解析連続1-SD増加毎、ω3バイオマーカー ALA、DPA、DHAは致死性CHDリスク低下と相関
相対リスク (RRs) はそれぞれ、ALA  0.91 (95% CI, 0.84-0.98)、DPA 0.90 (95% CI, 0.85-0.96)、DHA 0.90 (95% CI, 0.84-0.96)
DPAは総HCDリスク低下と相関するが、以下は相関せず: , ALA (RR, 1.00; 95% CI, 0.95-1.05), EPA (RR, 0.94; 95% CI, 0.87-1.02), DHA (RR, 0.95; 95% CI, 0.91-1.00)
非致死性MIとの有意相関明確ではない
燐脂質・総血中で関連は一般的に強い
三次元スプラインで、量反応の非線型関係エビデンス認めず





ALLHAT研究:ACE阻害剤の伝導系障害抑制効果

右脚ブロック・左脚ブロックといった伝導障害は、心血管合併症・死亡率増加と関連。


ACE阻害剤の、抗線維化・抗炎症性特性が、合併症・死亡率と関連する心臓伝導障害の予後改善効果をもたらす



Effect of the Antihypertensive and Lipid-Lowering Treatment to Prevent Heart Attack Trial (ALLHAT) on Conduction System Disease
Thomas A. Dewland, et. al. ; for the Antihypertensive and Lipid-Lowering Treatment to Prevent Heart Attack Trial (ALLHAT) Collaborative Research Group
JAMA Intern Med. Published online June 27, 2016. doi:10.1001/jamainternmed.2016.2502

 ALLHAT研究二次解析:623北米センターのデータ
 21004名、55歳以上高血圧・1つ以上の心リスク合併者

 2年毎フォローアップ:心電図評価

 21004(男性 11758[56.0%];平均[SD]年齢 66.6 [7.3]歳)、フォローアップ平均(SD) 5.0 (1.2)年間
伝導障害発症:1114、左脚ブロック 389、 右脚ブロック 570、 心室内伝導障害 155


クロルタリドンに比べ、リシノプリル割り当ては有意に伝導障害19%減少  (ハザード比 [HR], 0.81; 95% CI, 0.69-0.95; P = .01)
アムロジピン治療は、伝導障害アウトカムイベントに有意差認めず  (HR, 0.94; 95% CI, 0.81-1.09; P = .42)
同様に、プラバスタチン治療は、通常の抗高脂血症治療と比較して疾患補正発生率に影響を与えない  (HR, 1.13; 95% CI, 0.95-1.35; P = .18)
加齢ほど (HR, 1.47; 95% CI, 1.34-1.63; P < .001)、男性 (HR, 0.59; 95% CI, 0.50-0.73; P< .001)、白人(HR, 0.59; 95% CI, 0.50-0.70; P< .001)、糖尿病 (HR, 1.23; 95% CI, 1.07-1.42; P = .003)、左室肥大  (HR, 3.20; 95% CI, 2.61-3.94; P< .001)も独立して、伝導系疾患リスク増加と関連


noteへ実験的移行

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