2014年3月29日土曜日

アンジオテンシンII type2 遮断剤・アゴニストは果たしてどう働くか?

“AII受容体はAT1とAT2の2つがあり、AIIの大部分はAT1に結合して上記のような作用を発現する”。そのうち、AT1受容体アンタゴニスト、すなわち、サルタン系(sartans)は、高血圧・糖尿病腎症・うっ血性心不全に対し薬物的に用いられる。



一方、アンジオテンシンII受容体 type2、 angiotensin II receptor type 2 (AT2)は、血圧作用無く、商品開発上も無視され続けてきた。




As drug target reemerges, the question is to block or stimulate it
Cassandra Willyard
Nature Medicine 20, 222 (2014) doi:10.1038/nm0314-222
Published online 04 March 2014


アンギオテンシンII




EMA401というAT2結合物質は阻害的作用で、帯状疱疹ウィルスによる遷延神経障害改善示唆。ヘルペス後疼痛治療への期待。


逆に、AT2アゴニストの開発、心発作・卒中後外傷ご受容体増加し、組織修復機転の可能性有り
LP2-3は、AT2アゴニストで、胎児慢性肺疾患マウスモデル肺障害に対する防御効果発表。Compound 21 (C21)と呼ばれる物質はラット脊髄損傷モデルでの修復回復報告。Vicore社は肺線維症治療に焦点を当ててる。

AT2受容体に対して、日本の三菱田辺は、MP-157とよばれるアゴニスト開発。p1トライアル検証中。
C21のようなアゴニストは血管拡張性に働くが、血圧効果を示すものでもない。しかも、雄動物モデルでの研究で、雌ではAT2受容体が多く、性差効果に差の出る可能性がある。

ATII type 1 受容体遮断時の影響もあり、type 2薬剤が働く作用に関して未だ不明。


心房細動患者管理ガイドライン 2014 AHA/ACC/HRS

新規薬剤である、プラダキサ(ダビガトラン)、イグザレルト(リバロキサバン)、エリキュース(アピキサバン) が現在ワルファリンと共に、非弁膜症性心房細動患者・卒中・TIA及びそれらリスク高い場合用いられている。新規薬剤間比較 のエビデンスは現時点で存在しない。故に、薬剤コスト、冠者耐用性、好み、薬剤の潜在的可能性で選択せざる得ない状況にある。



2014 AHA/ACC/HRS Guideline for the Management of Patients With Atrial Fibrillation
A Report of the American College of Cardiology/American Heart Association Task Force on Practice Guidelines and the Heart Rhythm Society
http://content.onlinejacc.org/article.aspx?articleid=1854231

http://content.onlinejacc.org/data/Journals/JAC/0/03021.pdf


2006年 ACC/AHA/ESCガイドラインとその後2011年の2つのアップデートのさらに改訂にあたる。

4つの新しい推奨が改訂の主
・非弁膜症性心房細動RFA治療 :カテーテル焼灼術の推奨としては、構造異常を認めないかほとんど無い、若年発作性心房細動患者へ最も推奨され、経験豊富なセンターでの施行が推奨される。
・治療オプション:3つの抗凝固治療オプション(dabigatran, rivaroxaban and apixaban)の推奨 :ガチンコ比較治験なされてないため、優越性は不明。
・アスピリン使用を減らす :低リスク状態患者での使用エビデンス少ないため、処方機会を減少へ
・CHAD2DS2-VASc calculatorによる包括的血栓塞栓リスク評価:CHADS2から変更へ
CHA2DS2VASc acronym
うっ血性心不全 1
高血圧症 1
年齢75歳以上 2
(スコア0/1による卒中リスク層別化 0% vs 1.3%)

CHADS2 acronym
うっ血性HF 1
高血圧症 1
年齢75歳以上 1
糖尿病 1
卒中/TIA/血栓塞栓
(卒中リスク層別化 0〜6にて、 1.9% , 2.8%, 4.0%, 5.9%, 8.5%, 12.5%, 18.2%)


・機械式人工弁の場合は、ワルファリン推奨し、INRを2.0〜3.0、もしくは2.5〜3.5としたターゲットをその種類・装具の一により分ける




日本循環器学会のClass 1の適応は、「高度の左室肥大や高度の左室機能低下を認めず、かつ重症肺疾患のない薬物治療抵抗性の優勝構成の発作性心房細動で、年間50零以上の心房細動アブレーションを実施している施設で行われる場合」

noteへ実験的移行

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