2013年11月1日金曜日

軍隊:閉塞型無呼吸と軍事業務関連症状改善、眠気・睡眠の質、うつ、疲労及びIGF-1発現と関連



"Prospective observational study of military personnel with obstructive sleep apnea: Changes in symptoms of service related illnesses and IGF-1 expression"
Mysliwiec V, et al
Chest 2013.
http://2013.chestmeeting.chestnet.org/Meeting-Information/Press-Room/News-Briefs-Sleep
Medigan Army Medical Centerの研究
軍人のOSA診断は、軍事業務関連症状を軽減する可能性がある
しばしば、うつ、頭部外傷、疼痛、PTSD診断される。これらの症状はOSAと関連し、OSAは認知機能障害を示し、脳の血糖調整するIGF-1低値と関連する。

研究者は、90日に及ぶ夜間70%の夜に4時間を超える、CPAPによるOSA治療は、睡眠の質を改善し、認知機能改善することを明らかにした。

CPAPコンプライアンスは、眠気、睡眠の質、うつ、疲労改善と関連し、IGF-1増加と関連する。

電子機器・電気装備廃棄物:e-waste暴露と、甲状腺・細胞機能発現・新生児アウトカム・気分・行動・肺機能など多岐影響

e-wasete 、電子廃棄物、使用不能となった電気製品・電気装備
この廃棄・リサイクリングに関わる不適切・危険な管理による健康被害


Health consequences of exposure to e-waste: a systematic review
Kristen Grant et. al.
The Lancet Global Health, Early Online Publication, 30 October 2013
甲状腺機能、細胞発現・機能、新生児アウトカム、気分・行動変化、肺機能減少との関連性を報告 
e-wasteリサイクル街に住む、8−9歳の男の子は、対照群居住に比べ、強制肺活量減少。血中クロミウム濃度と肺活量は11−13歳男児では負の相関。 
多くの研究から、自然流産、死産、早期産増加の報告とe-waste暴露との関連性報告。 
e-waste リサイクリング街、e-waster作業従事は、対照の街住居と比べDNA損傷エビデンスあり。 
e-wasteと甲状腺機能の暴露の影響は一致したものはない。

e-waset暴露教育的アウトカムとの関連性報告一つあり 


中国などの問題で有り、日本での問題ではないと思いきや・・・野積みになってる、e-wasteを道路沿いに見ることがある、あれって、環境暴露への配慮されてるのだろうか?特に、妊婦や子供への配慮あるべきだろう。

google検索すると、所有地内でも野ざらし産廃は不法投棄と見なされるとの、最高裁判断があるようだ・・・

COPD:吸入ステロイドは重度肺炎発生リスク増加 フルチカゾンが明確

以前から知られていたとおり、COPDにおいて、吸入ステロイドにより、相対的に、重度肺炎発生率を増加させる。
そして、肺炎リスクを重視するには、フルチカゾンより、ブデソニドの方が安全なようだ。

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1990−2005年、COPD治療患者での吸入ステロイド新規ユーザーコホートにて、肺炎リスク増加するかどうか検討

Inhaled corticosteroids in COPD and the risk of serious pneumonia
Thorax 2013;68:1029-1036 doi:10.1136/thoraxjnl-2012-202872 

コホートには 16万3514名含み、フォローアップ5.3年間に、重症肺炎 20,344件(発生率 年間100名あたり2.4)


吸入ステロイド現行使用は、重度肺炎発生リスク 69%増加 (RR 1.69; 95% CI 1.63 to 1.75)


リスクは長期使用にて持続し、吸入ステロイド中止後次第に減少し、6ヶ月で影響が消える (RR 1.08; 95% CI 0.99 to 1.17)


重度肺炎発生率は、フルチカゾンで高率  (RR 2.01; 95% CI 1.93 to 2.10)、用量依存的に増加するが、ブデソニドでは低い (RR 1.17; 95% CI 1.09 to 1.26)

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COPD患者において、吸入ステロイド(ICS)が肺炎リスクを増加することが知られている。 このことと、GOLDのstage ABCDに基づき 、特に急性増悪low risk、more symptomsにおいて、吸入ステロイドを使うのはリスキーだという主張は、LABA/LAMA合剤の営業ポイントとなる。だが、これには、はたして、 確定的エビデンスがあるのだろうか? 専門家の偏った意見と妄想である可能性がある。

実際、COPD患者と喘息は、 そんなに簡単に峻別できるのだろうか?即効型β刺激剤による拡張剤効果をみても、即効性に反応せず、後になって、1秒量 200ml以上 増加することって多い。そういうphenotypeを無視して、コマーシャリズム優先宣伝企業が。相対リスクでその危険性を過大表現し、特定薬剤処方へ誘 導する・・・そういう手法の可能性もある。

EBMの基本である、絶対的リスクすなわち、絶対的比率で評価を心がけなければならないと思う。
以下のコホートを参考にすると、吸入ステロイドによる重症肺炎年間絶対的リスク増加数は、100名あたり0.65件である。

地域住民高齢者に対する転倒予防プログラムの効果 【ロコモなんて病名付け愚行はやめて、あまねく地域住民運動プログラムすべき】

【ロコモ】というのをはやらそうとしてる魂胆が気に入らない。そもそも、高齢者あまねく運動機能低下しているわけでそれを病名付けして、特定の健康サービスに結びつけようなんて・・・医療保険制度の破壊にもつながる愚行


地域住民高齢者に対する転倒予防プログラムの効果

The effect of fall prevention exercise programmes on fall induced injuries in community dwelling older adults: systematic review and meta-analysis of randomised controlled trials
BMJ 2013; 347 doi: http://dx.doi.org/10.1136/bmj.f6234 (Published 29 October 2013)
Cite this as: BMJ 2013;347:f6234


そもそも、運動プログラムは比較的検討しやすいのにかかわらず、メタアナリシスとしては、4305名17トライアルという少ない対象数 
だが、以下の4つのすべてのカテゴリーで、運動は有意な効果を有する。
rate ratio pooled estimate
・すべての外傷性転倒イベント: 0.63 (95% 信頼区間 0.51 to 0.77, 10トライアル数)
・転倒起因医療: 0.70 (0.54 to 0.92、 8トライアル)
・転倒起因重度外傷: 0.57(0.36 to 0.90、 7トライアル)
・転倒起因骨折: 0.39( 0.22 to 0.66、 6トライアル)

ただし、トライアル数が少ないためだろう、全ての外傷性転倒に関してheterogeneityが見られる(I2 = 50% p = 0.04)




こうもりSARS様コロナウィルス ACE2受容体による結合メカニズム

Chinese horsehoe batからSRAS-様コロナウィルス発見

Isolation and characterization of a bat SARS-like coronavirus that uses the ACE2 receptor
Xing-Yi Ge, et. al.
Nature    (2013)  doi:10.1038/nature12711

コウモリからヒトへ感染確立するためのヒトSARS ACE2受容体結合
この能力をもつウィルスを同定し、培養した。

世界的に話題を呼んだ、2002-2003 SARSの流行、

Crameriらは、ヒト、マウス、こうもりからの細胞で、ACE2発現してないもので、その後ACE2発現するよう変化し、ウィルス感染したことを示した。ホスト細胞のACE2への結合するよう変化し、SARSウィルス蛋白産生。

ACR2013: 高尿酸血症治療は腎疾患発症を抑える

・酸は腎機能減少の独立したリスク要素
・尿酸低下治療(Urate Lowering Therapy (ULT))で、尿酸値低値維持例では、無治療患者に比べ、CKD発症リスク少ない

高尿酸血症治療にて薬物治療期間80%未満では、8%ほど、透析導入・GFR減少などリスク増加するという報告

ほとんどがアロプリノール治療についての報告

抄録見ると、文字制限のための工夫か略号が多く、わかりにくい

Levy G, et al "Impact of urate lowering therapy on renal disease progression in patients with hyperuricemia" ACR 2013; Abstract 857.
https://ww2.rheumatology.org/apps/MyAnnualMeeting/Abstract/33035

指標日(Index date:ID)7 mg/dL以上の11万あまりを対象 
全例指標日まえ6ヶ月の血中尿酸値、GFR測定あり、その後フォローアップされた例で、30%以上のGFR減少、 15 ml/min以下もしくは透析をアウトカムイベントとする。 
尿酸低下治療(Urate Lowering Therapy (ULT))において、登録クライテリア合致16,186名のうち、無治療(NT)患者 11,192名、 80%未満 392、80%以上1092 
ULT 80%以上群では高齢、男性、合併症が多い
ULT80%以上では、80%未満より、早期に治療開始され、2週間以内は43.5% vs 16.9%、4ヶ月内は 94% vs 41%
アロプリノールがULTの98.3%を占め、死亡1.2%。 
アウトカム要素として、年齢、女性、高血圧、糖尿病、うっ血性心不全、入院歴、ベースライン血中尿酸値、関節リウマチ 

治療タイミング 80%以上はアウトカムと関連しない(1.07 (0.76-1.52 , p=0.68)が、尿酸 6mg/dL未満では有意にイベント減少  p=<0 .0001="" 0.63="" font="" hr="" nbsp="">


尿

抗痛風薬

AUMENT COPDトライアル:Aclidinium/formoterol 合剤は肺機能改善の上、安全性はそれぞれの単剤と同等

SPARKトライアルにて、1日1回  LABA/LAMA 合剤:glycopyrronium/indacaterolは、COPD急性増悪への効果が示されている。

Aclidinium/formoterol 合剤は、2nd pivotal efficacy trialで統計学的有意な肺機能改善効果が示され、 TDI (breathlessness) と SGRQ (quality of life) の改善効果が示された

    Regulatory filings in the United States Food and Drug Administration (FDA) and European Medicines Agency (EMA) are planned in Q4 2013Combining bronchodilators formoterol (Foradil Aerolizer) and aclidinium (Tudorza Pressair)
Press Release 05/02/13Positive Phase III combo results from its 2nd Study


さらに、COPDに対して、単剤どうしより、合剤の方が肺機能、FEV1(ピーク、トラフ)上、強力という上に、安全性は単剤と同様という、AUGMENTトライアルの報告


Source reference: D'Urzo A, et al "Efficacy and safety of fixed-dose combination aclidinium bromide/formoterol fumarate in patients with COPD: Results from the AUGMENT COPD trial" Chest 2013; DOI: 10.1378/chest.1780390.
http://www.chestnet.org/sitecore%20modules/web/~/media/AnnualMeeting/2013/Documents/CHEST2013ProgramGuide.ashx


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