2012年4月9日月曜日

蜂群崩壊症候群はネオニコチノイド系殺虫剤が主因

蜂にかかわる“mystery”、蜂群崩壊症候群: colony collapse disorderに関する報告。

イギリス、フランスの2つの文献発表で、ニコチン様作用殺虫剤が蜂の群れの衰退に関わり、単独あるいは他のストレッサーで蜂の衰退をもたらしたという根拠が明らかに。
フランスの研究は、ナビゲートにかかわるはちみつの脳との殺虫剤の関連、イギリスのは、新しい女王蜂に成長させるための餌を集められないことが示された。

蜂無しでは農業が成り立たない、大きなリスクがあり、EPAは新しいニコチン様物質のレビューを行うまでというが、待てない。


Agriculture
Field Research on Bees Raises Concern About Low-Dose Pesticides
http://www.sciencemag.org/content/335/6076/1555.summary


Neonicotinoid Pesticide Reduces Bumble Bee Colony Growth and Queen Production
Penelope R. Whitehorn, et. al.
Science 1215025Published online 29 March 2012

A Common Pesticide Decreases Foraging Success and Survival in Honey Bees
Mickaël Henry, et. al.
Science 1215039Published online 29 March 2012



Pesticide Toxicity Profile: Neonicotinoid Pesticides
http://edis.ifas.ufl.edu/pi117

Acetamiprid :アセタミプリド http://www.fsc.go.jp/emerg/acetami.pdf
Clothianidin :クロチアニジン http://www.fsc.go.jp/hyouka/hy/hy-hyouka-170127-clotianidin.pdf
Imidacloprid :イミダクロプリド http://www.maroon.dti.ne.jp/bandaikw/archiv/pesticide/insecticide/imidacloprid.pdfThiamethoxam : チアメトキサム http://www.mhlw.go.jp/shingi/2008/10/dl/s1024-8g_0001.pdf


ざっと見たが、中枢神経系慢性暴露への安全性試験不充分なような気がする。
ヒトへの影響は、急性暴露での症例報告あるようだが、慢性暴露での影響は?

糖尿病発症予防研究対象コホート:肥満・糖代謝異常ではその後テロメア長は増加し、糖尿病発症・糖代謝異常と関連性認めず・・・

テロメアの短縮は新生児期から60歳までの間に起こりその後は有意な減少は起こらない”という記載を未だに残しているところがある。
 
具体的には → 
東京都老人総合研究所(東京都健康長寿医療センター研究所) http://www.ttaggg-rtgp.org/telomere/southern.html



現時点の報告では、“白血球テロメア長(TL)は人においても、死亡率との関連が報告され、加齢と共に総じて短縮するが、個体差レベルのTLはダイナミックであり、TLが長くなる もある(Leukocyte Telomere Dynamics: Longitudinal Findings Among Young Adults in the Bogalusa Heart StudyLeukocyte Telomere Dynamics: Longitudinal Findings Among Young Adults in the Bogalusa Heart Study Am J Epidemiol 169: 323–329. 、  The Individual Blood Cell Telomere Attrition Rate Is Telomere Length Dependent PLoS Genet 5: e1000375. 、Blood Cell Telomere Length Is a Dynamic Feature PLoS One 6: e21485)。 ”


テロメアは染色体末端の領域で、DNAの繰り返しシークエンスで、予後関連バイオマーカー、合併症・死亡率と相関するが、時と共に増加する場合があり、また、環境要素、喫煙や運動などで影響を受ける。Werner症候群やBloom症候群のような早期加齢と関連し、心血管合併症でも関連することが報告されている。

健康的な食事、好気的運動、ストレスマネージメントなどで白血球中telomerase酵素活性化の可能性がある。 ライフスタイルの変化が白血球TLに影響を及ぼすかどうか?加えて、TLとインスリン分泌・抵抗性、2型糖尿病発症と関連するか?


Leukocyte Telomere Length in the Finnish Diabetes Prevention Study
Hovatta I, de Mello VDF, Kananen L, Lindström J, Eriksson JG, et al. (2012)
PLoS ONE 7(4): e34948.

テロメア長(TL)は生物学的加齢生化学マーカーとされる。2型糖尿病で、テロメア長短縮が見られる。Diabetes Prevention Study (DPS)では、ライフスタイル促進によりIGTの糖尿病発症率減少が見られた。そのとき、TLに影響を与えたかどうかの検討。

平均4.5年、積極介入期間と介入語フォローアップを2時点で定量敵PCRベースで検討  (N = 334 and 343) 。TLは年年齢と逆相関。
T
介入群・対照群の2/3程度でTLの増加を認め、初回測定時最短TLではTL増加。
TLは2型糖尿病発症と相関せず、ライフスタイル介入でもTLへの影響認めず。
インスリン分泌、インスリン抵抗性指標とTLに相関認めず。DPS被験者では、TLと2型糖尿病の直接の相関認めず 。ベースラインの過体重とIGTは独立して白血球TL短縮と相関するという以前の研究があり、IGT患者でのぶどう糖耐性悪化に関しTLは無関係に思える。

 この研究で白血球TLは、糖代謝異常対象者でさせ、時と共に長くなることが判明



Telomere length as a function of age.Telomere length as a function of age.Telomere length as a function of age.

赤:女性、青:男性
<b


Telomere length yearly change as a function of telomere length at the 1st DNA sampling.

向精神薬: ジェネリック vs 先発薬 副作用・効果・薬剤動態の相異報告一覧

 薬品というのは、製品毎のばらつきが生体への効果に影響を与える。国は、医師からブランド名処方を取り上げ、製品毎のばらつきによる患者への配慮を削ごうとしている。

“先発薬とジェネリックと同等か”というと、それはウソ。賦形剤が異なるし、溶解試験だけが義務づけで、血中動態義務づけされてない以上、同等と言うことはあり得ない。逆に、先発だけが優秀かというとそういうことも無い。いつの間にか、調剤薬局側で、今までの製品といつの間にか入れ替わり、 血行動態の変化や賦形剤などのアレルギーなどを生じた場合でも、医師たちは、薬剤製品変更にかかる不具合、に対し、直接対処困難となってきている。

国の強硬な態度に、多くの医師たちは、あきらめ気味で、先発→ジェネリックへの変更へ白旗上げている。

ホントに、それで良いのだろうか?

日本のメディアもほんの少しジェネリック変更への問題点に関し報道していた時代があったが、今はほぼ皆無。

国や保険者のジェネリック一辺倒の悪政を改めるには、ジェネリック変更による具体的副具合報告を積み上げる必要があるだろう。

medscapeにヒントとなるような記載がある。
 

特に 向精神薬関係に関して・・・


ジェネリック製品に於ける問題点要約

Branded vs Generic Psychotropic Medications: A Closer Look at Psychotropic Generics
Authors and Disclosures
http://www.medscape.com/viewarticle/761370

http://www.medscape.com/viewarticle/761370_3


抗けいれん薬
・急性治療必要患者数増加

カルバマゼピン
・痙攣数増加
・レベル悪化
・毒性とレベル悪化
・副腎機能低下
・AUCの90%信頼区間80%-120%と拡大
・Cmax平均時間低下
・薬物持続時間低下
・中枢神経系副作用増加


バルプロ酸など
・レベル低下と痙攣増加
・レベル増加と・痙攣減少
・変更後痙攣
・うつ・自殺思考
・副作用(特に、胃腸症状)
・血小板数減少
・血中濃度減少
  


ラモトリギン(商品名 ラミクタール)
・痙攣・副作用増加
・痙攣増加、AUC減少
・痙攣増悪、Cmax減少
・毒性、Cmax増加
・毒性、Tmax短縮
・Anticonvulsant hypersensitivity syndrome
・抗けいれん薬や他痙攣薬処方増加
・ 外来数増加、入院長期化


ガバペンチン(ガパペン)
・痙攣増加


トピラマート(商品名:トピナ錠)
・抗けいれん薬や他痙攣薬処方増加
・ジェネリック組み合わせ多いほど、入院期間増加
・頭部外傷・骨折リスク増加


リチウム
・血中濃度治療下領域


抗うつ薬

アミトリプチリン
・うつ悪化、血中濃度減少
・agitation消失

ノリトレン
・重度毒性


デシプラミン
・ うつ改善


フルオキセチン
・不安、下痢増加
・ 強迫性障害再発
・アレルギー反応(ジェネリックのみ)
・うつ悪化・再発、副作用増加

パロキセチン
・精神症状増加

シタロプラム
・副作用
・精神症状増加、再発

セルトラリン
・副作用

ベンラファキシン
・ Cmax90%信頼区間80%-125%以上拡大、副作用増加、ピーク・トラフ値変動大

ミルタザピン
・うつ悪化


ブプロピオン
・有効性低下 and/or 副作用増加


抗精神薬
クロルプロマジン
・量増加補正必要性

チオリダジン(メレリル)
・行動変容
・副作用

クロザピン(商品名:クロザリル錠)
・再発、急性悪化増加
・Cmax 90%信頼区間がオリジナルの80%-125%と拡大

リスペラドン
・90%信頼区間比率80%-125%に収まらず

抗不安剤


クロナゼパム
・鎮静、抗不安作用増加


アルプラゾラム
・パニック障害増加


ジェネリック製品への変更で、一番先に気付いたのは、睡眠薬の効果・・・ジェネリックを複数使ったがやはり先発ほど効果が無く、患者とのトラブルも続いたため、先発品へ変更のまま現在に至っている。

一方、国・厚労省は、ジェネリック批判を“独占禁止法違反”と馬鹿なことを主張し、批判の声を遮っている。
後発医薬品:使用、医療機関に不安--公取委調査

医療機関への聞き取り調査では「先発品メーカーが後発品の不安をあおる説明をし た」「後発品の効能が低いというデータを見せられたが、根拠があいまいだった」など、不当な情報提供で後発品採用を妨害する行為が報告された。公取委は 「妨害行為は独占禁止法違反に当たる」と指摘している。毎日新聞 2006年9月28日 東京朝刊
 他、参考。

ジェネリック薬に関する医療機関側からの考察  2011年 12月 05日

米国GAO ジェネリック製品でかえって医療費増加  2012年3月3日土曜日 

FDA承認 アミロイド生体検査:Myvid (tm)によるPET検査

"Amyvid"

アミロイドに粘着する物質に放射性ラベルをくっつけて、アルツハイマー病のhallmarkにして、PET診断するもの、 コストは、$1600ほど。

Eli Lilly社開発で、FDA委員会 4/6(金)承認



下記情報だと、
現時点でのAD診断に関し、 “感度93%、特異度48%、専門医一致度 κ=0.61、非専門医一致度 κ=0.45”
Genotypeや、剖検脳と出現率はかなり一致しているという傍証。
組織病理との一致性研究は、Amyvid (TM) phase III studyで検討。



情報ソース:http://online.wsj.com/article/SB10001424052702304587704577332090297872490.html

Peripheral and Central Nervous System Drugs Advisory Committee Meeting
January 20, 2011
http://www.fda.gov/downloads/AdvisoryCommittees/CommitteesMeetingMaterials/Drugs/PeripheralandCentralNervousSystemDrugsAdvisoryCommittee/UCM240951.pdf

noteへ実験的移行

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