2016年6月17日金曜日

メトホルミン:長期使用で神経変性疾患予防効果

 メトホルミン2年未満では有意差は認めないが、高齢者糖尿病において、神経変性疾患発症への予防効果を長期的使用で認める

(ある学会が・・・)メトホルミンを第一選択として採用しないことのデメリットの一つですな



72-OR / 72 - The Effect of Metformin Exposure on Neurodegenerative Disease among Elder Adult Veterans with Diabetes Mellitus
http://www.abstractsonline.com/pp8/#!/4008/presentation/43880
Veterans Affairs database (2004-2010)使用50歳超の糖尿病Veteranの神経変性疾患へのメトホルミン暴露効果の検討
ベースラインでND除外、6026名(年齢、 63.2±10.9 歳)、フォローアップ 5.2年間。被検期間の1/3以下インスリン使用


発生頻度は、メトホルミン治療で100人年あたり1.15、未使用比較(2.79 )に比べ有意に減少

<0 .0001="" p=""><0 .0001="" by="" cox="" model="" nd="" of="" p="" regression="" risk=""> 年齢、性別、人種、タバコ使用、肥満、HbA1c、他糖尿病薬剤、病歴(微小/大血管疾患、メンタル疾患、腎疾患、高血圧)ベースライン補正後、メトホルミン使用
<0 .0001="" p=""><0 .0001="" by="" cox="" model="" nd="" of="" p="" regression="" risk="">無し、1年、2年、2-4年、4年超で、7%増加 7% (p=0.61)、29%減少 (p=0.08)、41%減少 (p=0.0026)、84%減少 (p<0.0001) (risk of ND by Cox regression model)
<0 .0001="" p=""><0 .0001="" by="" cox="" model="" nd="" of="" p="" regression="" risk="">
<0 .0001="" p=""><0 .0001="" by="" cox="" model="" nd="" of="" p="" regression="" risk="">


禁煙用薬物治療薬:安全性と有効性比較

 今頃なんだ・・・と言われるかもしれない 。禁煙希望者がなぜか増えているので・・・備忘的に記載


他薬物治療に比べた時のバレニクリン(チャンピックス)治療の有効性は揺るぎないようだ


問題は副事象だが、プラシーボを含めたブプロフェン、ニコチンパッチ比較でさほど差は認めない


Neuropsychiatric safety and efficacy of varenicline, bupropion, and nicotine patch in smokers with and without psychiatric disorders (EAGLES): a double-blind, randomised, placebo-controlled clinical trial
Robert M Anthenelli, et. al.
The Lancet PublishedOnline
April 22, 2016 http://dx.doi.org/10.1016/ S0140-6736(16)30272-0
http://dx.doi.org/10.1016/ S0140-6736(16)30294-X

精神疾患有無喫煙者への安全性有効性:バレニクリン、ブプロピオン、ニコチンパッチ

プライマリエンドポイントは、中等度・重度神経精神副事象イベント

8144名の被検者をランダム化割り付け


精神疾患コホート 4116 (安全性解析:4074)、非精神疾患コホート 4028  (安全性解析: 3984 )
中等度・重度神経精神疾患副事象イベント
バレニクリン群 13 (1.3%) /990
ブプロピオン群 22 (2.2%) / 989
ニコチンパッチ群 25(2.5%) /1006
プラシーボ群  24 (2.4%) / 999


中等度・重度神経精神疾患副事象イベントのリスク差(RDs: Risk Difference)
バレニクリン-プラシーボ −1.28 (95% CI −2.40 to −0.15)
ブプロピオンープラシーボ −0.08 (−1.37 to 1.21)

バレニクリン-ニコチンパッチ −1.07 (−2.21 to 0.08)
ブプロピオンーニコチンパッチ 0.13 (−1.19 to 1.45)


精神疾患コホートにおいて、
バレニクリン群 67 (6.5%) / 1026
ブプロピオン群  68 (6.7%) / 1017
ニコチンパッチ群 53 (5.2%) / 1016
プラシーボ群 50 (4.9%) / 1015


RD
バレニクリン群ープラシーボ 1.59 (95% CI −0.42 to 3.59)
ブプロピオン群ープラシーボ 1.78 (−0.24 to 3.81)

対ニコチンパッチ RD
バレニクリン群ーニコチンパッチ群 1.22 (−0.81 to 3.25)
ブプロピオン群ーニコチンパッチ群 1.42 (−0.63 to 3.46)











バレニクリン比較治療被検者禁煙率は
 プラシーボ比較 (odds ratio [OR] 3.61, 95% CI 3.07 to 4.24)
ニコチンパッチ比較 (1.68, 1.46 to 1.93)
ブプロピオン比較 (1.75, 1.52 to 2.01)

ブプロピオン・ニコチンパッチ禁煙到達率はプラシーボより高い (OR 2.07 [1.75 to 2.45] 、 2.15 [1.82 to 2.54])




コホート横断的に、治療群最頻副事象イベントは吐気 (バレニクリン, 25% [511 of 2016 ])、不眠 (ブプロピオン, 12% [245 / 2006 ])、悪夢(ニコチンパッチ, 12% [251 / 2022 ])、頭痛 (プラシーボ, 10% [199 / 2014 ])






有効性比較はコホート差なし

noteへ実験的移行

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