2018年7月3日火曜日

小児からCOPDリスクはじまっている;FEV1足跡調査研究

50歳代COPD発症というのは私の臨床レベルではかなり若年という気がするが、長期的コホート研究としては貴重

FEV1の軌跡 trajectoryをパターン化し分析

3つのtrajectoryパターンで75%ものCOPDのburden説明できるという説得力のある話で小児期からCOPD発症関与するということで、現時点で修正しうる要素としては、両親、特に、母の喫煙が重要。その他、小児期アレルギー性疾患、気道感染歴も影響を及ぼす


Tasmanian Longitudinal Health Study (TAHS):7歳、13歳、18歳、45歳、50歳、53歳時の肺機能trajectryデータ解析
気管支拡張剤前FEV1 z-スコアによるgroup-based trajectory modeling

Childhood predictors of lung function trajectories and future COPD risk: a prospective cohort study from the first to the sixth decade of life
www.thelancet.com/respiratory Published online April 5, 2018 http://dx.doi.org/10.1016/S2213-2600(18)30100-0 1
https://www.thelancet.com/journals/lanres/article/PIIS2213-2600(18)30100-0


オリジナルコホート8583名のうち、7歳、53歳児の2波以上は2348

6つのtrajectory

  • 減少加速:accelerated decline (97 [4%] )
  • 低値維持:persistently low (136 [6%] )
  • 早期低値、加速増加、正常低下:early low, accelerated growth ,normal decline (196 [8%] )
  • 持続的高値:persistently high (293 [12%] )
  • below average (772 [32%] )
  • average (944 [39%] )



COPDリスク増加の3trajectory (early below average、accelerated decline、persistently low)の平均未満trajectory群では平均群より53歳時点COPDリスク高い
(early below average, accelerated decline: odds ratio 35·0, 95% CI 19·5–64·0; persistently low: 9·5, 4·5–20·6; and below average: 3·7, 1·9–6·9)


3つのtrajectoryの若年齢期予測要素は、小児期喘息、気管支炎、肺炎、アレルギー性鼻炎、湿疹、親の喘息、母喫煙


個別喫煙と活動性成人喘息は、early below average、accelerated decline trajectory群において母の喫煙や小児期喘息のインパクトを増加する



肥満:低糖負荷食の暫定的勝利? 基本概念としては当面“Carbohydrate-Insulin Model”で行こう!

低炭水化物食、low-carb.食とか色々名称があるが、ここでは、"low glycemic load"食


criticismを含めた総説にてDavid Ludwigの論評で 、 carbohydrate-insulin model (CIM)モデルを当面推奨


The Carbohydrate-Insulin Model of Obesity Beyond “Calories In, Calories Out” JAMA Internal Medicine Published online July 2, 2018
https://jamanetwork.com/journals/jamainternalmedicine/fullarticle/2686146


肥満エピデミックの原因は、研究集中しているが、十分解明されず、通常のカロリー制限ダイエットでは長期的有効性が得られない。

肥満の炭水化物・インスリンモデル: carbohydrate-insulin model (CIM)によると、processed、高glycemic-load炭水化物の摂取量増加がホルモン変化を生じ、脂肪細胞のカロリー蓄積を促進し、飢餓症状を増悪し、エネルギー消費量を低下させるという過程をとる

基礎研究・遺伝子研究により、CIMを支持するmechanistic evidenceを提示している。

動物では、CIM予測と一致した現象で、食物組成物はカロリー摂取量と独立して、代謝及び体組成に影響を及ぼすことが明らか

行動トライアルのメタアナリシスでは、低glyemic load vs 低脂肪食で、より効果のある体重減少報告がなされているが、これらの研究は長期コンプライアンス不良が特性上懸念される。

feeding studyはCIM検証するには厳格さと期間が不足するが、長期研究により低glyemic load vs 低脂肪食で代謝的advantage示される傾向にある。

摂取炭水化物の種類・量を超えて、CIMは、理解のための概念的frameworkを提供し、多くの食事性・非食事性の影響がホルモン、代謝、脂肪細胞biologyに影響を与え肥満へ進むことの説明となっている。

明確な研究が出現するまで、低-glycemic load食の基本理念がよりプラクティカルで、食脂肪やカロリー制限の肩代わりとなる










肥満carbohydrate-insulin model (CIM) は、高炭水化物(精製デンプン食品、砂糖など)を大量摂取を含む高炭水化物食は、通常低脂肪食の時に生じることが多く、食後高インスリン血症を生じ、脂肪細胞のカロリー蓄積を促進し、lean tissue(除脂肪組織)の酸化を抑制し、空腹促進、代謝速度低下をもたらし、両者伴うこともある。

通常モデルと同様、CIMも熱力学第1法則である保存法則に従うが、過食が脂肪組織増加をもたらすと看做し、主な理由とはならない。すなわち、エネルギー貯蔵と脂肪蓄積とを関連づける因果経路は、従来の方向とは反対の方向に流れる(図B)。 この観点から、カロリー制限は、現代の食物環境で大部分の人々にとって失敗するようになっている対症療法と見ることができる

低カロリー、低脂肪食は、大元となっている代謝の問題を実際上悪化指せているのかもしれない。血液中へのエネルギー利用を妨げ、空腹感増加、代謝率低下、ストレスホルモン増加などの飢餓を誘発することで体重減少どころが肥満促進となっている(意訳しました)




日本糖尿病学会や肥満・栄養関連学会はまだカロリー制限principleを続ける?

官僚より頭の硬い集団だから・・・当面変更ないだろうなぁ
いろいろ突っ込みどころありそうだし・・・

米国FDA:医療医療用アプリケーションの開発に関わる規制

米国FDAはモバイル医療アプリケーションの開発に関わる最終案を提言

規制をしない推奨というのはアメリカの自由度の象徴であり、余裕なのかもしれない



FDA Lays Out Rules for Regulating Mobile Medical Apps
JAMA. 2013;310(17):1783-1784. doi:10.1001/jama.2013.281270



米国FDAは、医療器具として“モバイル・アプリケーション”に関して、市販前レビューや登録、リスト化をメーカーに要求するつもりはない
• Help users self-manage their disease or condition without providing specific treatment suggestions.;特異的治療示唆せず、疾患やコンディション自己管理のため用いるべきもの 
• Provide users simple tools to organize and track their health information.;健康情報の構築や健康情報追跡の単純ツールとしてユーザーへ提供されているもの 
• Provide easy access to information related to health conditions or treatments.;健康状況・治療関連情報へのアクセスを容易化させる手段 
• Help patients document, show, or communicate potential medical conditions to health care professionals.;可能性のある医療状況を患者が(主体的に)医療従事者へ文書、表示、コミュケーションするのを助ける 
• Automate simple tasks for health care professionals.;医療従事者へ簡単なタスクを自動化する 
• Enable patients or health care professionals to interact with personal health records or electronic health record systems. ;患者や医療従事者に個人健康器録や電子カルテとを介入することを可能とする
FDAのモバイル医療アプリケーション施策は、また、スマートフォーンやタブレットの使用を販売・一般使用を規制しようとするつもりもないし、モバイルプラットフォーム製作者(企業?)を医療デバイス作成業者(企業?)として看做すつもりもないのは、モバイルプラットフォームはFDAの規制するモバイルアプリケーションとして作動するからである。
将来米連邦政府は、2012年Food and Drug Administration Safety and Innovation Act (FDASIA) に基づき、 Department of Health and Human Services (HHS) Secretaryから要求され、アプリケーションや医療ITを規制する方法を、来年1月に明らかにする予定であることを明言。

要求は、モバイルアプリケーションを含む、イノベーション促進、患者安全性確保、重複規制を避ける、リスクに基づく規制フレームワークの戦略・推奨を含むもの

FDASIA特別委員会の9月4日レポート: http://tinyurl.com/q7nhntr

委員会提言の一つは、健康IT事案作成をFDA市販前規制を作成しないよう推奨、ただし、高リスク臨床的意志決定に関わる医療デバイスアクセサリーや医療従事者のアシスト情報を含まない限りの条件付き
委員会はまた、健康関連ITの市販後サーベイランスの改善も推奨し、トランペアランシーとユーザー・ベンダーからの報告を含むべきとした



また、日本の負けが見えてくる


重複規制を含め規制だらけにしたらこの種のアプリケーション開発は進まない。
日本は、自己規制を含む行政の規制だらけの自由のきかない、創造性のない社会に日本はなっているのでは?各メーカーからパソコン出現し、日本独自のOSも脚光を浴びていたあの頃、自由度は高かったと思う。


日本のソフトウェア・アプリケーション技術に概して魅力が無い原因の一つはこの辺の国民性のため?

noteへ実験的移行

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