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2020年4月17日金曜日

気管支喘息:年間SABA収集数増加すると急性増悪も死亡リスク増加する

様々な理由で、短時間作用Β刺激剤:SABA(メプチンやサルタノールなど)の処方要求が多い症例がある。多いのはコントローラー治療の重要性を再三助言してもSABAに頼る症例で、最大限のICS使用、LAMA併用でもコントロール困難な症例で、Bio製剤適応だが、医療費の問題で困難な事例など・・・


SABA使用がいかにリスキーなのか・・・明確化してくれた報告


以下の論文の序文
過去20年の間に喘息コントロールの改善が見られず 、死亡率は平準化している が、これは吸入コルチコステロイド(ICS)のアドヒアランス不良および/または症状緩和のための短時間作用型β2-アゴニスト(SABA)の過剰使用に関連している可能性がある 。SABAの過剰使用の増加傾向は憂慮すべきものであり、これらの薬剤は症状を悪化させる根本的な炎症性病理に対処していないからである。実際、Global Initiative for Asthma(GINA)の最新の報告書では、SABA単独での治療は推奨されておらず、このような治療法は重度の増悪からは保護されず、定期的または頻繁な使用は実際にそのようなイベントのリスクを増加させると指摘されている。単剤療法としてもICSとの併用療法としても、SABAの過剰使用は増悪のリスクと関連しており、過剰使用(年間11本以上)は喘息関連の死亡リスクの増加と関連している

www.DeepL.com/Translator(無料版)で翻訳しました。

スウェーデンの喘息患者の全国的コホートにおける8年間のSABAの使用状況を記述すること、SABAの過剰使用の人口統計学的および臨床的決定要因を評価すること、およびSABA(過剰)使用と増悪、全死因死亡、呼吸器関連死のリスクとの関連を調査した研究

Overuse of short-acting β2-agonists in asthma is associated with increased risk of exacerbation and mortality: a nationwide cohort study of the global SABINA programme
Bright I. Nwaru, et al.
European Respiratory Journal 2020 55: 1901872;
DOI: 10.1183/13993003.01872-2019
https://erj.ersjournals.com/content/55/4/1901872

背景
短時間作用型β2-アゴニスト(SABA)の過剰使用は、喘息のコントロール不良や健康上の悪影響を示す可能性がある。SABAの使用、危険因子、喘息の増悪および死亡率に対するSABA(過剰使用)の影響に関する現代の集団ベースのデータは乏しく、世界的なSABINA(SABA use IN Asthma)プログラムが開始された。

方法
スウェーデンの国別登録からのデータをリンクすることにより、2006年から2014年の間に2種類以上の閉塞性肺疾患治療薬のコレクションを持っていた12~45歳の喘息患者を対象とした。
SABAの過剰使用は、対象とした後の1年間のベースライン期間に2本を超えてのSABA canisterを収集したものと定義。
SABAの使用は、ベースライン1年あたり3~5本、6~10本、および11本以上のキャニスターにグループ分けされた。
Cox回帰を用いて、SABAの使用と増悪(入院および/または経口コルチコステロイドの請求)および死亡率との関連を検討した。
(www.DeepL.com/Translator(無料版)で翻訳)

【結果】
解析は 365324名の喘息患者(平均年齢 27.6歳; 女性 55%);フォローアップ平均 85.4ヶ月、SABA過剰使用 30%、年3-5 canister収集は21%、6-10 canister収集は 7%、11以上は 2%

SABA canister収集数は急性増悪リスク増加と相関
年間 2 canister数以下の患者群に比べたハザード比[HR]

  • 3-5 canister数/年1.26 (95% CI 1.24–1.28)
  • 6–10 canister数/年1.44 (1.41–1.46)
  • 11以上canister数/年 1.77 (1.72–1.83)


SABA使用回数多いほど死亡率リスクも漸増的増加
年間 2 canister数以下の患者群に比べたハザード比[HR]

  • 1.26 (95% CI 1.14–1.39)
  • 1.67 (1.49–1.87)
  • 2.35 (2.02–2.72)


結論 スウェーデンの喘息患者の3分の1は年間3本以上のSABAキャニスターを収集していた。SABAの過剰使用は、増悪と死亡のリスクの増加と関連していた。これらの所見は、SABA使用のモニタリングが喘息管理を改善する上で重要であることが協調される






Kaplan–Meier plot of overall survival by baseline short-acting β2-agonist (SABA) use.






Association between baseline short-acting β2-agonist (SABA) use and risk of mortality.
a) Overall mortality;
b) asthma-related mortality;
c) respiratory-related mortality.

Adjusted for treatment step, Charlson Comorbidity Index, sex and age. ≤2 canisters: patients collecting two or fewer SABA canisters during the baseline year; ≥3 canisters: patients collecting three or more SABA canisters during the baseline year; HR: hazard ratio.





吸入ステロイド療法が普及して無かった時代
べロテックだけを悪者にしたジャーナリストや薬害を煽る団体がいた
http://rods777.ddo.jp/~s002/tokusyuu/berosoukatu/berosoukatu.html


一方で、デポ注や経口ステロイドを混ぜて“名医”とされる医者もいっぱいいた





2019年5月10日金曜日

オゾン長期暴露と原因別死亡リスク

10年前の研究( Long-Term Ozone Exposure and Mortality , Michael Jerrett , et al.
 N Engl J Med 2009; 360:1085-1095)ではPM2.5を考慮した場合心血管疾患死亡リスク増加は認めず、呼吸器系死亡リスクのみ増加という結果だったが



今回の報告では、代替モデルや共要素補正(微粒子物質や二酸化窒素)補正で、別の知見が得られた



米国成人成人の大規模前向きコホートであるNIH-AARP NIH-AARP Diet and Health Study 17年間追跡調査 1995−2011年

Long-term Exposure to Ozone and Cause-Specific Mortality Risk in the U.S
Chris C Lim , et al.
https://doi.org/10.1164/rccm.201806-1161OC
PubMed: 31051079
AJRCCM Articles in Press. Published on 03-May-2019

コホート, n= 548,780:国勢調査レベルのオゾン推定値
個別-、国勢調査レベル共役要素補正後、寄与共役大気汚染・気温補正後、多変量解析Cox比例ハザードモデル検討

オゾン長期平均年間暴露量は以下原因死亡率と相関(単一汚染物質もでr

  • 心血管疾患 (per 10 ppb, HR=1.03; 95% CI: 1.01-1.06)
  • 虚血性心疾患 (HR=1.06; 95% CI: 1.02-1.09)
  • 呼吸器疾患 (HR=1.04; 95% CI: 1.00-1.09)
  • 慢性閉塞性肺疾患 (HR=1.09; 95% CI: 1.03-1.15)


代替モデルや共汚染物質(微粒子物質や二酸化窒素)補正後でも認められたが、気温による交絡作用が認められた

長時間オゾン暴露と関連する呼吸器疾患死亡リスク有意増加は高温地域居住者で認める(p- interaction < 0.05)


地球温暖化とオゾンによる悪影響が懸念されるのかな?

対策の効果が出ているのは欧州と北米であり、20世紀を通じて増加の一途をたどっていた地表オゾン濃度が、2000年以降、横ばいか減少を示している。反対に東アジアにおいては観測所も少なく、オゾン濃度は依然として上昇傾向にあり、北米西海岸の一部でも長距離大気輸送が原因で濃度の上昇が見られるという。
http://tenbou.nies.go.jp/news/fnews/detail.php?i=25637


ヨーロッパの対応って?
https://www.eea.europa.eu/
Ozone Depleting Substances:成層圏オゾン層破壊物質に関しては記載があるが・・・
対流圏オゾン増加対応に関しては分からない


対流圏オゾンと成層圏オゾンの違いhttps://www.nies.go.jp/pmdep/ctype/result/ox200705/shiryo2.pdf

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