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2020年7月8日水曜日

米国老人施設:経口プロバイオティクスによる抗生剤使用抑制効果認めず?

【序文】
乳酸菌市場サイズは2015年で世界的には 340億USドルで、米国病院・ナーシングホームでの2016年支出は推定9240万USドル

Probioticsは健康指標促進、安価で、抗生剤使用や感染症予防に役立つとクレームしている
システマティック・レビューで、乳児・小児での普通の感染症に対する抗生剤使用減少効果がLactobacillusとBifidobacterium種の変異株の17のRCTにて評価され、健康小児・成人での20のRCTでは小児での呼吸器感染症状期間軽減の効果が示されている。しかし、そのエビデンスの質にばらつきがあり、特に小児以外でのエビデンスの構築が必要とされていた

<hr>

感染予防効果が事実上真実であるか如く乳酸菌飲料・食品関連の言及が多いが、エビデンスレベルでは甚だあやしぃ


Probiotics to Reduce Infections in Care Home Residents (PRINCESS) trialとかいうトライアル

Effect of Probiotic Use on Antibiotic Administration Among Care Home Residents
A Randomized Clinical Trial
Christopher C. Butler, et al.
JAMA. 2020;324(1):47-56. doi:10.1001/jama.2020.8556

キーポイント
質問 
Lactobacillus rhamnosus GGとBifidobacterium animalis subsp lactis BB-12の1日1回の経口プロバイオティクス併用投与で、ケアホーム入居者の全原因性急性感染症における全身性抗生物質の累積投与日数は減少するか?

所見 
310名の参加者を含むこの無作為化臨床試験では、この毎日のプロバイオティクスの組み合わせは、プラセボと比較して、1年間の抗生物質投与を有意に減少させなかった(平均累積抗生物質投与日数、12.9日対12.0日)。

意味 
本知見は、ケアホームで生活する高齢者の抗生物質投与を減らすためのプロバイオティクスの使用を支持するものではない。

抄録
重要性 
プロバイオティクスはケアホーム(居住者の身の回りの世話や介護を24時間サポートする住宅や介護施設)の入居者に頻繁に使用されているが、これらの環境でプロバイオティクスが感染症を予防し、抗生物質の使用量を減らすかどうかに関するエビデンスは限られている。

目的 
ラクトバチルス・ラムノサスGGとビフィドバクテリウム・アニマリス・サブスプ・ラクティスBB-12の毎日の経口プロバイオティクスの組み合わせが、プラセボと比較して、ケアホーム入居者における抗生物質の投与を減らすかどうかを判断する。

デザイン、設定、および参加者 
英国の23のケアホームから2016年12月から2018年5月の間に募集された65歳以上のケアホーム入居者310人を対象としたプラセボ対照無作為化臨床試験で、最終フォローアップは2018年10月31日。

介入 
試験参加者は、Lactobacillus rhamnosus GGとBifidobacterium animalis subsp lactis BB-12(1カプセルあたりの総細胞数、1.3×1010~1.6×1010)のプロバイオティクスの組み合わせを含む1日1カプセル(n=155)、または1日1マッチのプラセボ(n=155)を最長1年間投与されるように無作為に割り付けられた。

主要アウトカムと測定方法 
主要アウトカムは、無作為化から最長1年間の全原因感染症に対する累積抗生物質投与日数であった。

結果 
無作為化されたケアホーム入居者310人(平均年齢85.3歳、66.8%女性)のうち、195人(62.9%)が生存し、試験を終了した。プロバイオティクス群に無作為化された98.7%とプラセボ群に無作為化された97.4%の参加者の日記データ(試験薬の使用、抗生物質の投与、感染症の徴候を含む毎日のデータ)が得られた。プロバイオティクス群に無作為化されたケアホーム居住者は、平均12.9日の累積全身性抗生物質投与日数(95%CI、0~18.05)であり、プラセボ群に無作為化された居住者は平均12.0日(95%CI、0~16.95)であった(絶対差、0.9日[95%CI、-3.25~5.05];修正罹患率比、1.13[95%CI、0.79~1.63];P=0.50)。ケアホーム入所者120人が合計283件の有害事象を経験した(プロバイオティクス群では150件、プラセボ群では133件)。入院はプロバイオティクス群で94件、プラセボ群で78件、死亡はプロバイオティクス群で33件、プラセボ群で32件であった。

結論と関連性 
英国のケアホーム入居者において、Lactobacillus rhamnosus GGとBifidobacterium animalis subsp lactis BB-12を組み合わせたプロバイオティクスを1日1回投与しても、全原因感染症に対する抗生物質投与を有意に減らすことはできなかった。これらの所見は、この設定でのプロバイオティクスの使用を支持するものではない。

試験登録 ISRCTN 識別子:16392920

www.DeepL.com/Translator(無料版)で翻訳しました。

<hr>

わたしが、乳酸菌飲料メーカーの営業担当なら、セカンダリ・アウトカム(表2)の有意差のあった“下気道感染への抗生剤投与量減少効果”と“1回以上の感染症期間”減少を選択して“選択的アウトカム報告バイアス”をあえて行うかも

実際、そのような事例が多すぎる業界だし・・・






2018年12月3日月曜日

BMJ誌:熱帯・亜熱帯地域の急性鑑別不能発熱の評価と管理

専門家でないとなじみがないが・・・


Assessment and initial management of acute undifferentiated fever in tropical and subtropical regions
BMJ 2018; 363
doi: https://doi.org/10.1136/bmj.k4766 (Published 29 November 2018)







Mnemonic MA-ESR lists the five main disease groups that cause acute undifferentiated febrile illnesses

  • Malaria—Including all malaria due to Plasmodium falciparum, P vivax, P ovale, P malariae, P knowlesi
  • Arboviral infections—Such as dengue, chikungunya, Japanese encephalitis, Zika, yellow fever
  • Enteric fever—Due to Salmonella enterica serovar Typhi and Paratyphi A, B, C
  • Spirochaete infections—Such as leptospirosis and tick-borne or louse-borne relapsing fever
  • Rickettsial infections—Including scrub typhus, murine typhus, spotted fevers






ESRが赤沈の略号だから、”まあ赤沈”だから覚えやすい?

アーボウィルス:デング熱、チクングニア熱、日本脳炎、ジカ熱、黄熱、スピロヘータ属:レプトスピラ症、ダニ・シラミ媒介再帰熱


2018年10月12日金曜日

【ヒト・ボランティア実験】肺炎球菌:手からの感染がやはり重要

本文中にあるが、"肺炎球菌は皮膚上で暴露後3時間はviabilityのある状況"にある。皮膚が乾燥状況にあっても細菌は存在し、鼻腔内コロナイゼーションを形成する可能性がある。

"hand-to-nose"感染伝播の重要性、手洗いの重要性示唆されたボランティアを使った貴重な報告




Hands are vehicles for transmission of Streptococcus pneumoniae in novel controlled human infection study
Victoria Connor, et. al.
European Respiratory Journal 2018 52: 1800599
DOI: 10.1183/13993003.00599-2018


肺炎球菌"手→鼻;hand-to-nose"伝播感染評価のための修正Experimental Human Pneumococcal Challenge model (EHPC)実験

3x106>,/sup> mid-log phase colony-forming units (CFU)

血液寒天による連続希釈による細菌密度確認
事前に自然コロナイズ肺炎球菌被検者を除外、呼吸器系ウィルス評価(multiplex PCR)

暴露後9日目までフォローアップ、第2日、6日、9日鼻洗浄サンプル評価
76名を hand to nose 研究に登録、 平均年齢 22.6歳(18-45歳、中央値 21歳) 男女比 23.40

40名を4つの伝播群に分ける
 1) sniffing wet bacterial suspension (“wet sniff”); ウェットな細菌溶液を嗅ぐ
 2) sniffing bacterial suspension after air-drying (“dry sniff”); 空気乾燥後の細菌溶液を嗅ぐ
 3) pick/ poke nose with finger exposed to wet bacterial suspension (“wet poke”); ウェットな細菌溶液に暴露された指で鼻を突っついたり触ったり
 4) pick/poke nose with finger exposed to bacterial suspension after air-drying (“dry poke"); 空気乾燥後の細菌溶液に暴露された指で鼻を突っついたり触ったり

 
  初期コホート40名で、培養によるフォローアップ受診時実験的コロナイズ肺炎球菌(6B)検出8名(20%)で、 "wet poke"が最も高率 4/10 40%で、次、"wet sniff"が3/10 30%
  一方皮膚乾燥後嗅いだり、触ったばあいにはコロナイズ肺炎球菌は1/10、0/10
  乾燥後よりウェットな上小田井におかれた群でコロナイゼーション高確率となる(Fisher exact test p=0.04)
 
  暴露後CFU中央値は、"wet sniff"、"wet poke"、"dry sniff"で、 5.6×101 (range 4.3×10−1 to 3.7×106)、 4.7 (range 4.5×10−1 to 1.3×102) 、2.4 (range 1.2 to 9.6)
  培養フォローアップにてコロナイゼーション率、コロナイゼーション密度の増加がwet sniff群でさらに推定率正確度が増した、6/33、18%でコロナイゼーションとなった。
  lytA qPCRによる肺炎球菌コロナイゼーション率は培養に比べ高率に同定 (コホート全体評価: 33/63 (52%) versus 13/63 (23%), respectively; p<0 .0001="" 0="" 7="" dry="" exact="" fisher="" p="" poke="" qpcr="" s="" sniff="" test="" wet="">

 
  この研究で、対照化ヒト感染モデルで、手が肺炎球菌伝播のvehicleで、鼻咽頭コロナイゼーション形成に重要ということが改めて確認された。
 


2018年4月23日月曜日

単純性下部尿路感染: 5-Day Nitrofurantoin vs Single-Dose Fosfomycin

ニトロフラントインは発癌性懸念されてるらしい
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2007/03/dl/s0312-13i.pdf


ヒトではなさそうだが・・・
The observations in these studies indicate that therapeutic uses of Macrodantin would not present a carcinogenic hazard to man. 1990 Apr;28(4):269-77.



薬害なんたら運動が激しい日本でのマーケット化は難しいのでは?





抗菌薬耐性増加にて、単純性下部尿路感染へのガイドラインが2010年変更され、nitrofuratoinとホスホマイシンを 第一選択と推奨に変更された。
Clin Infect Dis. 2011 Mar 1;52(5):e103-20. doi: 10.1093/cid/ciq257.
https://academic.oup.com/cid/article/52/5/e103/388285

これら薬剤は1953年、1971年に各々市場に登場。
筆者等の検討では90年代のRCTはなく、有効率 ホスホマイシン 70%、シプロフロキサシン 96%、trimethoprim/suflfamethoxazole 94%だが、微生物学的、薬物学的ベースだと有効性は減少する。ホスホマイシンはヨーロッパでは承認後すぐにプラスミド・エンコードが一部存在した。

今まで、単純性下部尿路感染に対し nitrofurantoinと fosfomycinの効果比較なかった

結果的には nitrofurantoinが単回ホスミシンより有効性優れているとのこと




Effect of 5-Day Nitrofurantoin vs Single-Dose Fosfomycin on Clinical Resolution of Uncomplicated Lower Urinary Tract Infection in Women A Randomized Clinical Trial
Angela Huttner,  et al.
JAMA. Published online April 22, 2018. doi:10.1001/jama.2018.3627

多施設オープンラベル分析者盲検化ランダム化臨床トライアル
513名の18歳以上非妊娠女性
下部尿路感染症状
尿dipstick陽性(亜硝酸反応、白血球エステラーゼ反応)
被検薬剤への尿路原性病原菌耐性知られてない症例


1:1 ランダム化

  • nitrofurantoin 100mg×3回/5日間
  • ホスホマイシン 3g単回


プライマリアウトカム:28日目の臨床的反応(症状・徴候完全寛解)、失敗(有効性無いための抗生剤治療追加・変更)、不確定:inderminate(客観的感染証拠無き症状持続)


ランダム化 513名、年齢中央値 44歳、IQR 31-64歳、 トライアル完遂 475 (93%)、ベースラインで培養陽性 377 (73%)
day 28の臨床的改善 nitrofurantoin 171/244 (70%) vs fosfomycin 139/241(58%) (difference, 12% [95% CI, 4%-21%]; P = .004)

微生物学的改善   129 of 175 (74%) vs 103 of 163 (63%)  (difference, 11% [95% CI, 1%-20%]; P = .04)

副作用は少なく、消化管症状が主で、nitrofurantoin群では吐気(3%)、下痢(1%)、 fosfomycin群では2%,1%


2018年3月7日水曜日

フォシーガに関しては薬剤特異的に尿路感染リスク増加の可能性有り

癖のある薬剤と思うが、SGLT-2阻害剤
その使用の歴史まだまだ浅いため、副作用に懸念が残る
当初は皮疹、その後、腎障害、脱水・脳梗塞など・・・

性器感染症増加は確定的と思うが、尿路感染に関しては、無症候性尿路感染〜気腫性腎盂腎炎のような重篤な尿路感染まであり一括しがたいというのもあるらしい

ただ、ダパグリフロジン(日本での製品名:フォシーガ®)に関しては薬剤特異的に尿路感染リスク増加の可能性有り・・・との報告! 


SGLT-2 inhibitors and the risk of infections: a systematic review and meta-analysis of randomized controlled trials
Acta Diabetologica First Online: 27 February 2018 pp 1–12
https://link.springer.com/article/10.1007%2Fs00592-018-1116-0

検討:86 RCT, 50,880名
SGLT-2阻害剤は、プラシーボ比較で陰部感染リスク増加 (相対リスク [RR] 3.37, 95% CI 2.89–3.93, I2 0%) 、active comparator比較 (RR 3.89, 95% CI 3.14–4.82, I2 0.3%)
尿路感染リスクはプラシーボ比較で増加せず(RR 1.03, 95% CI 0.96–1.11, I2 0%) 、active comparator比較でも増加せず (RR 1.08, 95% CI 0.93–1.25, I2 22%)

薬剤特異的には、ダパグリフロジン 10mg/日投与のみが有意にプラシーボ比較尿路感染リスク増加 (RR 1.33, 95% CI 1.10–1.61, I2 0%)

SGLT-2阻害剤は胃腸炎リスク減少 (RR 0.38, 95% CI 0.20–0.72, I2 0%) するも、気道感染リスクは影響無し




SGLT2 阻害薬における尿路感染症
http://www.chemotherapy.or.jp/journal/jjc/06405/064050719.pdf

尿路感染症の①診断基準,② 分類,③危険因子の少なくとも 3 点において定義が曖昧であるという問題があり,SGLT2 阻害薬が尿路 感染症の危険因子であるかを判定するためには,さらなる検討が必要である

2018年2月15日木曜日

乳幼児期感染とIQと精神疾患の関連








入院必要な小児期感染症と、IQ及びNAPとの関連性の報告
住民ベース長軸コホート研究(スウェーデン)

感染:誕生から13歳までの感染症入院



Association of Childhood Infection With IQ and Adult Nonaffective Psychosis in Swedish Men
A Population-Based Longitudinal Cohort and Co-relative Study
Golam M. Khandaker,  et al.
JAMA Psychiatry. Published online February 14, 2018. doi:10.1001/jamapsychiatry.2017.4491
https://jamanetwork.com/journals/jamapsychiatry/fullarticle/2671412

フォローアップ終了'(2011年)時点での被検者年齢 平均(SD)  30.73(5.3)歳
感染、特に小児若年期での感染は、IQ低下と関連 (補正化差平均 誕生から1歳 : –1.61; 95% CI, −1.74 to −1.47) 、成人NAPのリスク増加と関連  (a補正化差平均 誕生から1歳 :  1.19; 95% CI, 1.06 to 1.33)
発症前IQと成人NAPと線形相関あり、前駆期prodromal症例除外後も相関性維持  (補正ハザード比 / IQ 1ポイント増加毎: 0.976; 95% CI, 0.974 to 0.978).

感染とNAP、IQ-NAP相関は一般住民でも、暴露不一致のfull-sibilingペア(生物学的両親同一の子供)でも同様
感染とNAPの相関は共に中等  (乗数的, β = .006; SE = 0.002; P = .02 、加算的, β = .008; SE = 0.002; P = .001) で、IQにより mediated (β = .028; SE = 0.002; P < .001)

 小児期感染はNAPリスクと、低IQレンジで、高IQレンジに比べかなり相関する







小児期、特に、1歳未満の感染症はその後の精神疾患、IQに関連するという報告





日本語訳がみつからない


Nonaffective psychosis (NAP):Denoting or relating to mental disorders which are not characterized by disturbance of mood.
These psychoses have been named differently in different countries, including cycloid psychosis in German-speaking countries, bouffée délirante in French-speaking countries, and reactive or psychogenic psychosis in Scandinavian countries [2]. These psychoses are also classified very differently in the two common classification systems, the American Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders (DSM-IV) [3] and the International Classification of Disease (ICD-10) [4].
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3662493/


情動障害: affective disorderなので、情緒・・・としそうだが、一方、統合失調気分障害という時にもaffectiveを使うため・・・ますます混沌

2018年2月10日土曜日

電子タバコの煙→気道上皮酸化ストレス誘発→肺炎球菌接着増加:気道感染悪化

電子タバコにはフリーラジカルを含むため酸化ストレスの発生源となる
気道細胞の酸化ストレスはPAFR(platelet-acitivating facor receptor)発現亢進、宿主細胞への肺炎球菌の接着をPAFRを促進。



E-cigarette vapour enhances pneumococcal adherence to airway epithelial cells
Lisa Miyashita,  et al.
European Respiratory Journal 2018 51: 1701592; DOI: 10.1183/13993003.01592-2017

成人において、鼻粘膜上皮PAFRをnon-vaping対照で比較し、vaping前後で評価。
vaporによる酸化ストレス誘導効果、PAFR依存肺炎球菌気道上皮細胞接着(in vitro)、マウス鼻咽頭の肺炎球菌コロナイゼーションを検証


ベースラインの鼻粘膜PAFR発現は、電子タバコ使用者であるVapers(n=11)でも、非使用者対照(n=6)でも差は認めないが、vapingで鼻粘膜PAFR発現増加をもたらす。
ニコチン含有、ニコチン・フリー電子タバコvapourとも、in vitroで気道細胞の肺炎球菌接着増加
vapour(蒸気)-刺激接着 (in vitro)は、PAFR遮断剤 CV3988で減弱


ニコチン含有電子タバコvapourはマウス鼻PAFR発現増加し、鼻咽頭肺炎コロナイゼーション増加

redox-active金属を含有するvapourでは、かなり酸化活性を有し、接着は抗酸化物質N-アセチルシステインで減衰する。



この結果、電子タバコvapourは、肺炎球菌感染感受性増加させる可能性を示唆





電子タバコ煙による気道上皮への悪化要素として、酸化ストレス誘起作用、そして、生体内のレドックス(酸化還元)反応を有する金属の影響など、これらが易感染性を惹起する可能性が示唆された

2018年1月29日月曜日

上腹部手術:術前理学療法1回で術後呼吸器合併症半減

単回術前の理学療法は上腹部手術後術後呼吸器合併症: postoperative pulmonary complications (PPCs)減少効果


上腹部手術後の呼吸器系合併症の発生頻度は10〜50%で、死亡率とも関連。術前に患者教育、トレーニングの機会を与えることで、PPC頻度減少できるか?


Lung Infection Prevention Post Surgery Major Abdominal with Pre-Operative Physiotherapy (LIPPSMAck-POP) による仮説:術前教育、呼吸運動訓練によるPPCs抑制効果



Preoperative physiotherapy for the prevention of respiratory complications after upper abdominal surgery: pragmatic, double blinded, multicentre randomised controlled trial

Ianthe Boden,  et al.
BMJ 2018; 360 doi: https://doi.org/10.1136/bmj.j5916 (Published 24 January 2018)
Cite this as: BMJ 2018;360:j5916

18歳以上待機的上腹部手術予定6週間以内441名
情報冊子(n=219; 対照) vs 術前理学療法(n=222;介入群)
12ヶ月フォローアップ


情報冊子(対照)
付加的な30分理学療法教育と呼吸運動トレーニングセッション(介入群)

教育はPPCの存在と、術後意識回復直後から開始すべき早期歩行と自己訓練呼吸運動

主要アウトカムは、術後14入院日内のPPC評価、Melbourneグループスコア


Box 1 Postoperative pulmonary complication diagnostic tool: Melbourne group score
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
Diagnosis confirmed when four or more criteria are present in a postoperative day:

  • New abnormal breath sounds on auscultation different from in the preoperative assessment
  • Production of yellow or green sputum different from in the preoperative assessment
  • Pulse oximetry oxygen saturation (SpO2) <90 air="" consecutive="" day="" li="" more="" on="" one="" postoperative="" room="" than="">
  • Maximum oral temperature >38°C on more than one consecutive postoperative day
  • Chest radiography report of collapse or consolidation
  • An unexplained white cell count greater than 11×109/L
  • Presence of infection on sputum culture report
  • Physician’s diagnosis of pneumonia, lower or upper respiratory tract infection, an undefined chest infection, or prescription of an antibiotic for a respiratory infection

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

セカンダリアウトカムは、院内肺炎、入院日数、CU利用、入院コスト
患者には健康関連QOL,肺機能、他院後合併症を6週間後測定、全原因死亡率は12ヶ月測定


結果
術後入院14日以内のPPC発生頻度は、院内発症肺炎含め、介入群においては対照群の半減  (補正ハザード比 0.48, 95% 信頼区間 0.30 to 0.75, P=0.001)、絶対リスク減少として15% (95% 信頼区間 7% to 22%)、NNT17(95%信頼区間 5-14)
他のセカンダリアウトカムにおいては有意差認めず



2017年6月17日土曜日

気道表面粘膜糖濃度:あらたな呼吸器感染症標的?


Airway glucose homeostasis: a new target in the prevention and treatment of pulmonary infection
Emma H. Baker,  et al.
Author and Funding Information
Chest. 2017. doi:10.1016/j.chest.2017.05.031
http://journal.publications.chestnet.org/article.aspx?articleid=2633006

気道表面粘膜液(ASL)の血糖濃度 0.4 mM、下気道より12倍ほど濃度が高い
気道上皮同士のtight junctionは、paracellular glucose movement: 傍細胞糖透過性を制限し、気道上皮細胞外ブドウ糖輸送および代謝によりASLよりブドウ糖が除去される。ASLブドウ糖濃度が低い状況は、感染に対して防御的で、細菌増殖を防ぐ意味でも重要である 
気道炎症は、tight junctionのブドウ糖透過性を亢進させ高血糖へする一方、経上皮ブドウ糖勾配を増加し、ASLのブドウ糖濃度増加となる。黄色ブドウ球菌、緑膿菌、グラム陰性菌を含む細菌が増殖のための炭水化物栄養源として利用。
慢性肺疾患急性増悪で重要、特に、糖尿病併発の場合に顕著 
メトホルミンなどのtight junctionの透過性減少する作用、ベータアゴニスト、インスリンなどの上皮細胞ブドウ糖輸送を促進する作用、ダパグリフロジンのような血糖降下作用で気道ブドウ糖ホメオスタシスを改善する可能性有り

細胞培養・動物モデルでのASLブドウ糖濃度減少と細胞増殖抑制は確認されている。
ヒト観察研究ではブドウ糖への影響を与える薬剤で慢性肺疾患急性増悪予防効果示されているが、ランダム化トライアルで検証可能なら必要。










ヒトの検証に関しては


Philips BJ, Redman J, Brennan A, Wood D, Holliman R, Baines D, Baker EH. Glucose in bronchial aspirates increases the risk of respiratory mrsa in intubated patients. Thorax 2005;60:761-764

Alsayed S, Marzouk S, Mousa E, Ragab A. Bronchial aspirates glucose level as indicator for methicillin-resistant staphylococcus aureus (MRSA) in intubated mechanically ventilated patients. J Egypt Soc Parasitol 2014;44:381-388. 



バイオセンサーなどで簡単に測定できれば 良いのだが・・・
http://techon.nikkeibp.co.jp/article/FEATURE/20150218/404807/?ST=health&P=2

2017年6月1日木曜日

手洗い効果の違い:洗浄水温度、石けんの量、泡立ち時間、抗菌石ケン

トリクロサン抗菌石ケンがやりだまに上がってたので抗菌石ケンの話題はさほど珍しくはないのだろうが・・・

トリクロサン等を含む薬用石けんの切替えを促します
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000138223.html


抗菌石ケンは通常の石ケンとの差は無い
手洗い温度も影響されない
http://www.dailymail.co.uk/health/article-4558764/Washing-hands-cool-water-kills-germs-hot.html




Quantifying the Effects of Water Temperature, Soap Volume, Lather Time, and Antimicrobial Soap as Variables in the Removal of Escherichia coli ATCC 11229 from Hands
Dane A. Jensen, et al.
Journal of Food Protection: June 2017, Vol. 80, No. 6, pp. 1022-1031.
doi: http://dx.doi.org/10.4315/0362-028X.JFP-16-370

手洗いの効果は、石ケンの量、泡立ち時間、洗浄水温度、製品などの影響をうけるはず。
ベースラインは、「非抗菌石ケン1ml、5秒の泡立ち時間、38度の水温」
非病原性大腸菌(ATCC 11229)を暴露細菌として検証
男女10名ずつで検証

大腸菌除去に関して、殺菌剤1%クロロキシレノールではブランド石ケンと有意差無し
平均減少率: 抗菌石ケン 1.94 log CFU(range, 1.83 -2.10) vs ブランド石ケン 2.22 log CFU (1.91 - 2.54 log CFU)

泡立ち時間での影響あり、泡立ち時間20秒間で 0.5-logの減少差あり


水温では、38℃と15℃を比べ、有意差無し
手洗い中の細菌減少効果有意差無かったが、エネルギー使用量に差がある

男女差無し (2.08 log CFU; p=0.988)


効果差はむしろボランティアの行動の差でばらつきあり、human behaviorやhuman factorに影響されると解釈されるとの結論





2017年2月16日木曜日

ビタミンDサプリメント 急性気道感染予防効果

ビタミンD(ビタミンD3、D2)補充は、25-OH-ビタミンD濃度低下事例において特に、急性気道感染予防効果を認める

1日換算 ビタミンD <800 iu="" p="">
・・・日本人は海産物など多く摂取するためビタミンD過剰となっている場合有り、解釈上注意必要と思う
J Bone Miner Metab. 2006;24(1):1-6.





Vitamin D supplementation to prevent acute respiratory tract infections: systematic review and meta-analysis of individual participant data
BMJ 2017; 356 doi: https://doi.org/10.1136/bmj.i6583 (Published 15 February 2017)
Cite this as: BMJ 2017;356:i6583
http://www.bmj.com/content/356/bmj.i6583

ランダム化二重盲検プラシーボ対照トライアル
・ビタミンD3 or ビタミンD2

利用可能RCT 25(総数 11,321名、 0-95歳)
individual participant data (IPD)  10933名(96.6%)

ビタミンD補充は、 全比検査の急性呼吸器感染リスク減少 (補正オッズ比 0.88, 95% 信頼区間 0.81 to 0.96; P for heterogeneity )<0 .001="" p="">

サブグループ解析にて
・日毎・週毎ビタミンD補充による予防効果が追加ボーラス投与なしで認められた (補正オッズ比  0.81, 0.72 to 0.91) が、ボーラス1回以上では認められない(補正オッズ比  0.97, 0.86 to 1.10; P for interaction=0.05)

日毎・週毎ビタミンD投与では、ベースラインの25-OHビタミンD濃度 25 mmol/L未満で、それ以上の濃度対象者より予防効果あり<25 0.17="" 0.30="" 0.53="" 0.60="" 0.95="" for="" interaction="0.006)</p" mmol="" nbsp="" p="" to="" vs=""> (補正オッズ比 0.30, 0.17 to 0.53 vs  0.75, 0.60 to 0.95; P for interaction=0.006)


<0 .001="" p=""><25 0.17="" 0.30="" 0.53="" 0.60="" 0.95="" for="" interaction="0.006)</p" mmol="" nbsp="" p="" to="" vs="">




ビタミンDは重篤副事象1回以上比率に関して影響与えない (補正オッズ比0.98, 0.80 to 1.20, P=0.83)
これら解析に寄与するエビデンス本体は高品質と評価
<0 .001="" p=""><25 0.17="" 0.30="" 0.53="" 0.60="" 0.95="" for="" interaction="0.006)</p" mmol="" nbsp="" p="" to="" vs="">
<0 .001="" p=""><25 0.17="" 0.30="" 0.53="" 0.60="" 0.95="" for="" interaction="0.006)</p" mmol="" nbsp="" p="" to="" vs="">
<0 .001="" p=""><25 0.17="" 0.30="" 0.53="" 0.60="" 0.95="" for="" interaction="0.006)</p" mmol="" nbsp="" p="" to="" vs="">
<0 .001="" p=""><25 0.17="" 0.30="" 0.53="" 0.60="" 0.95="" for="" interaction="0.006)</p" mmol="" nbsp="" p="" to="" vs="">
<0 .001="" p=""><25 0.17="" 0.30="" 0.53="" 0.60="" 0.95="" for="" interaction="0.006)</p" mmol="" nbsp="" p="" to="" vs="">


<0 .001="" p=""><25 0.17="" 0.30="" 0.53="" 0.60="" 0.95="" for="" interaction="0.006)</p" mmol="" nbsp="" p="" to="" vs="">25-OH-D濃度やっと保険適応されたが・・・以下縛りがあり、簡単には検査できない! <0 .001="" p=""><25 0.17="" 0.30="" 0.53="" 0.60="" 0.95="" for="" interaction="0.006)</p" mmol="" nbsp="" p="" to="" vs="">
「25-ヒドロキシビタミンD」保険適用のお知らせ
http://www.kyowamx.co.jp/news_release/20160801.html
"CLIA法により、ビタミンD欠乏性くる病若しくはビタミンD欠乏性骨軟化症の診断時又はそれらの疾患に対する治療中に測定した場合にのみ算定"



2016年5月10日火曜日

居住MRSAコンタミネーションにてMRSA感染症再発リスク

社会環境でのMRSA感染数劇的増加


多くは皮膚や軟部組織だが、5%〜10%は生命危機に関連する

社会に於ける黄色ブドウ球菌の主たる貯蔵庫とも思える住居に注目した検討

医療施設や特定の高リスク環境例えばドラッグ使用場所、囚人施設などでは検討されていたが、居宅・住居環境での感染伝播・contaminationが注目されてきている


ということで、居宅内環境によるコンタミネーションによりCA-MRSA感染者の再発感染リスクを増加させるか?
CA-MRSA感染82個人の前向きコホート研究、環境アイテムが臨床分離された住居居住者では、分離されてない住居居住者より再発リスク2倍

多回数感染居宅では特に、CA-MRSA感染予防において、環境的除菌の重要性認識された


Association of Environmental Contamination in the Home With the Risk for Recurrent Community-Associated, Methicillin-Resistant Staphylococcus aureus Infection
Justin Knox, et. al.
JAMA Intern Med. Published online May 09, 2016.






2016年5月3日火曜日

急性胃腸炎:施設託児1年間は増加、その後感染予防的に

1歳児デイケア託児は急性胃腸感染(AGE)のタイミングを早め、託児所年は感染burden増加するも、その後、防御的働きをして、託児されない子供より感染に対して防御的となり、6歳までこの防御的役割を果たす


Wheezing Illnesses Study Leidsche Rijn cohort 6年間、 デイケア託児初年の急性胃腸炎(acute gastroenteritis)発症とプライマリケア受診率の影響を6歳まで検討


First-year Daycare and Incidence of Acute Gastroenteritis
Saskia Hullegie, et. al.
Pediatrics May 2016, VOLUME 137 / ISSUE 5
http://pediatrics.aappublications.org/content/137/5/e20153356


1歳未満のデイケア託児 2220名中1344名(83%)、1歳デイケア託児と、非託児対照とは同等 (IR: 12.2/100 vs 13.3/100 人年)
1歳デイケア託児は、非託児と比べ、初年1年でAGE高頻度 IRR: 1.13; 95% confidence interval: 1.06–1.21) 、3-6年で減少  (P < .0001)

デイケア関連AGE発症率増加は主に託児初年12ヶ月であり、明らかな季節性を認めた
同様パターンがAGEエピソード毎プライマリケア受診率についての認められた

2016年3月23日水曜日

システマティック・レビュー&メタアナリシス:呼吸器感染症 N95マスクの優越性は現場レベルでは有効性証明不十分

確かに、実験室レベルでの検証では、N95レスピレータはサージカルマスクに比べ予防的アドバンテージあるも、メタアナリシスでは伝播性急性気道感染に対する医療従事者での予防的優越性に関しては十分なデータ認めない




Effectiveness of N95 respirators versus surgical masks in protecting health care workers from acute respiratory infection: a systematic review and meta-analysis
Jeffrey D. Smith,  et. al.
First published March 7, 2016, doi: 10.1503/cmaj.150835
CMAJ March 7, 2016 cmaj.150835
http://www.cmaj.ca/content/early/2016/03/02/cmaj.150835.full.pdf






サージカルマスク、眼球防御、ガウン・グローブが個別感染予防対策としてルーチンな伝播性呼吸器感染症対策
N95フィルタリングフェース部分レスピレータ(N95 レスピレータ)の予防効果に関してランダム対照化レベルでの検証はいまだ十分ではないということ

2015年12月24日木曜日

無合併尿路感染の3分の2はイブプロフェンで対応可能だが・・・リスク受容必要

無合併尿路感染(UTI)ではイブプロフェンだけで、抗生剤使用率を減少できるか?
症状、再発、合併症比較


UTI治療に関して合併症のない女性で、3分の2は抗生剤使用無しのイブプロフェンで改善。初期有症状で抗生剤使用を受容しない場合、即時抗生剤使用を避けることも可能だが幾分か症状程度が重くなることも受け入れてもらわなければならない


Ibuprofen versus fosfomycin for uncomplicated urinary tract infection in women: randomised controlled trial
Ildikó Gágyor  , et. al.
BMJ 2015; 351 doi: http://dx.doi.org/10.1136/bmj.h6544 (Published 23 December 2015)


18−65歳女性、典型的UTI、リスク要素無し・合併症無し
42のドイツのGP

ランダム化
fosfomycin 3 g (n=246; 243 analysed)
ibuprofen 3×400 mg (n=248; 241 analysed)
×3日間

症状持続・悪化・再発なら抗生剤処方


プライマリエンドポイント:全経過における抗生剤治療 (for UTI or 他理由)数 :第0−28日と、第0−7日の症状burden


症状スコアは、排尿困難、回数/切迫性、下腹部痛


イブプロフェン群の248名の女性では有意に抗生剤使用経過少なく、症状の総burden、腎盂炎回数多い


重大事象4つあり病院受診で、1例はトライアル薬剤関連
非合併症UTI患者の全女性というより、軽症・中等症症状を有する女性で適応は検討されるべきでその際も注意が必要



2015年12月22日火曜日

無合併症気道感染薬物即時治療は必ずしも正しくない

「早期治療」は全て「善」なのだろうか? 早期発見・早期治療が全て善とされているような風潮の日本。

合併症無しの急性呼吸器感染では、処方箋をもっててもすぐに使わず患者判断で使用した場合でも、即治療群と同等の有症状期間であり、かつ、重症度も変わらない

無治療群でもさほど差は無い


Prescription Strategies in Acute Uncomplicated Respiratory Infections
A Randomized Clinical Trial
Mariam de la Poza Abad, et. al. ; for the Delayed Antibiotic Prescription (DAP) Group
JAMA Intern Med. Published online December 21, 2015.


4つの処方戦略
(1) delayed patient-led prescription strategy : 遷延的患者主導処方戦略
(2) a delayed prescription collection strategy requiring patients to collect their prescription from the primary care center : 一次医療センターからの処方収集するよう患者から要求された、遷延的処方収集戦略
(3) an immediate prescription strategy  : 即時処方戦略
(4) a no antibiotic strategy : 抗生剤使用無し戦略
遷延処方戦略とは、症状悪化時のみ、もしくは、医療機関受診後数日で症状改善したいの時のみ服用する方法

プライマリアウトカムは、症状期間と症状重症度
各症状は6ポイントLikertスケール(3もしくは4は中等度、5もしくは6は重症)
セカンダリアウトカムは抗生剤使用、患者満足度、抗生剤有効性患者の評価

405名を登録、うち398名を解析;136名(34.2%)男性、平均(SD)  年齢 45(17)歳
平均重症度 Likert scale 1.8〜3.5、初診からの平均(SD)症状期間 6(6)日間。初診時平均(SD)健康状態を0〜100(最善)としたスケールで評価 54 (20)
314名(80.1%)は非喫煙者、372名(93.5%)は呼吸器系合併症無し
4群同様な初診時症状所見

重症症状期間は、即時治療群では 3.6(3.2)日間、 処方無し群では 4.7(3.6)日間
重症症状期間 中央値[IQR] は、遷延的処方収集戦略群 3 (1-4)日間、患者主導処方群では 3 (2-6)日間

最大重症度中央値(IQR)は、即治療群 及び遷延的処方収集戦略群 5 (3-5)
遷延的患者主導処方戦略群は、 5(4-6)、 抗生剤使用無し戦略群では 5 (4-6)

抗生剤使用無し戦略なしにランダム化された群もしくは遷延的戦略群では、抗生剤使用少なく、抗生剤が有効であると考える頻度も少なかった。

患者満足度はどの群も同等

2015年12月12日土曜日

疥癬殷賑地域での集団治療の有効性

疥癬が流行している集団における疥癬対策を目的とした集団治療薬投与


ヒト疥癬虫:Sarcoptes scabiei var. hominisによる疥癬はヒト・ヒト感染を生じ、WHOによる世界的合併症・死因上重大な疾患と位置づけ



Mass Drug Administration for Scabies Control in a Population with Endemic Disease
Lucia Romani, et. al.
N Engl J Med 2015; 373:2305-2313December 10, 2015

  • ペルメトリンの投与を行う標準治療 [標準治療群)
  • ペルメトリンの集団投与 (ペルメトリン群)
  • イベルメクチンの集団投与 (イベルメクチン群) 


プライマリアウトカムは、12ヶ月後の疥癬、Impedigo(膿痂疹)発生率



  • 標準治療群(ペルメトリン治療群): 疥癬消失率 73.9 ( 67.5 - 79.6 )%、発生率 15.4 ( 11.8 - 19.5 ) %
  • ペルメトリン群 : 74.7 ( 67.6 - 81.0 ) 、 8.0 ( 4.8 - 12.3 )
  • イベルメクチン群 : 97.3 ( 93.9 - 99.1 )、 1.3 ( 0.4 - 3.1 )



気になるのは、耐性流布・・・
Although scabies resistance has been reported very infrequently, it could occur.

・・・という記載にとどまっている

2015年11月25日水曜日

プロカルシトニンによる7日齢から91日齢乳児重度細菌感染検出有用性

プロカルシトニン(PCT)による侵襲性細菌感染:IBI, invasive bacterial infeciton同定のため用いられているが、新生児から若年乳児に関するPCTアッセイのデータ不十分であった

15のフランス小児ED、有熱受診7-91日齢乳児前向きコホート

なお、SBI:severe bacterial infectionの定義は「血液・CSF・便中培養での細菌性病原性検出、尿試料だけは膿尿(>5WBCs/HPF)での単一病原菌が5万 CFUs/mL以上 and/or 顕微鏡細菌尿 or 白血球エステラーゼ・亜硝酸塩dipstickテスト陽性」



Use of Procalcitonin Assays to Predict Serious Bacterial Infection in Young Febrile Infants
Karen Milcent, et. al.
JAMA Pediatr. Published online November 23, 2015. doi:10.1001/jamapediatrics.2015.3210


2047名乳児中、SBI(重症細菌感染)診断 139(6.8%)、IBI診断 21(1.0%)、血液培養(n = 1258) 1.7%


SBI検出目的にて、AUC/ROCカーブはPCT分析と、CRP濃度のそれは類似  (AUC, 0.81; 95% CI, 0.75-0.86; vs AUC, 0.80; 95% CI, 0.75-0.85; P = 0.70)

IBI検出目的にて、PCIのそれは、CRP濃度のそれより有意に高値 (AUC, 0.91; 95% CI, 0.83-0.99; vs AUC, 0.77; 95% CI, 0.65-0.89; P = 0.002)



カットオフ値をそれぞれ、PCTにおいて 0.3 ng/mL、 CRPにおいて 20 mg/Lとすると、陰性尤度比はSBI検出において 0.3 (95% CI, 0.2 - 0.5)、IBI検出において  0.1 (95% CI, 0.03-0.4) と0.3 (95% CI, 0.2-0.7) 


類似結果が1ヶ月齢未満群でも、そして発熱継続時間6時間未満齢でも示された。





成人・敗血症においては、感度・特異度とも0.7程度
これに患者の運命をゆだねる気になる???
http://www.thelancet.com/journals/laninf/article/PIIS1473-3099(12)70323-7/abstract

2015年9月1日火曜日

睡眠時間と感冒感受性の関連:6時間未満の睡眠ではかぜにかかりやすい

ライノウィルスの人為的暴露実験での結果


Behaviorally assessed sleep and susceptibility to the common cold.  
Prather AA,et. al.

SLEEP 2015;38(9):1353–1359.
164名の健康男女ボランティア(18−55歳)
7連続日リストアクチグラフィーと睡眠日記記録

ライノウィルス点鼻にて5日間の臨床的感冒発症記録(客観的症状出現を定義)

 ロジスティック解析にて、アクチグラフィー評価睡眠時間は、臨床的感冒発症尤度と関連

特異的には、5時間未満の睡眠 (オッズ比 [OR] = 4.50, 95% 信頼区間 [CI], 1.08–18.69) 、5−6時間の睡眠 (OR = 4.24, 95% CI, 1.08–16.71) が、vs 7時間超の睡眠時間比較において、感冒発症リスク増加と強く関連
6.01時間から7時間はリスク増加無し  (OR = 1.66; 95% CI 0.40–6.95)

この相関性は暴露前抗体価、住民統計特性、季節、BMI、心理学的要素、健康行動と独立

睡眠断片化は、感冒感受性と無関連。

日記とアクティグラフィーによる他の睡眠指標は強い感冒感受性指標にならない

2015年7月17日金曜日

関節リウマチ生物製剤の重度感染リスク:DMARD先行使用がリスク増加に寄与?

生物製剤によりリウマチ治療劇的に変わったわけだが・・・ やはり感染症リスクが問題。


ガイドライン上、DMARD使用→生物製剤という流れになっているが、これ自体が重症感染症の呼び水になっている可能性が示唆される



Risk of serious infection in biological treatment of patients with rheumatoid arthritis: a systematic review and meta-analysis
Prof Jasvinder A Singh, et. al.
The Lancet ,Volume 386, No. 9990, p258–265, 18 July 2015


 従来のDMARDに比べ、標準用量生物製剤 (OR 1.31, 95% 信頼区間 [CrI] 1.09–1.58) 、高用量生物製剤 (1.90, 1.50–2.39) は重度感染リスクと関連

しかし、低用量生物製剤は相関せず   (0.93, 0.65–1.33)

 .

リスクは、従来のDMARD-経験患者、抗TNF製剤経験患者に比べ、MTX naive患者ではリスク低下



DMARDと比べた重度感染数絶対的増加は、年毎1000名あたりの数として標準で6、組み合わせで55まで増加。





関節リウマチ(RA)に対するTNF阻害薬使用ガイドライン (2015年3月12日改訂版)
http://www.ryumachi-jp.com/info/guideline_TNF.html 

対象患者
1. 既存の抗リウマチ薬(DMARD)通常量を3ヶ月以上継続して使用してもコントロール不良のRA患者。コントロール不良の目安として以下の3項目を満たす者。
  • 圧痛関節数6関節以上
  • 腫脹関節数6関節以上
  • CRP 2.0mg/dl以上あるいはESR 28mm/hr以上
これらの基準を満たさない患者においても、
  • 画像検査における進行性の骨びらんを認める
  • DAS28-ESRが3.2(moderate disease activity)以上
のいずれかを認める場合も使用を考慮する。
既存の治療とはMTX、サラゾスルファピリジン、ブシラミン、レフルノミド、タクロリムスを指す。

noteへ実験的移行

禁煙はお早めに! 米国における人種・民族・性別による喫煙・禁煙での死亡率相違|Makisey|note 日常生活内の小さな身体活動の積み重ねが健康ベネフィットをもたらす:VILPA|Makisey|note