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2021年9月17日金曜日

Covid-19肺炎4ヶ月後も肺機能へ影響与える

 
Medium-term impact of COVID-19 on pulmonary function, functional capacity and quality of life
Fabio Anastasio,et al
European Respiratory Journal 2021 58: 2004015; 

DOI: 10.1183/13993003.04015-2020
https://erj.ersjournals.com/content/58/3/2004015


背景

Coronavirus disease 2019 (COVID-19) は世界中で流行しており,医療システムに劇的な影響を与えている。本研究の目的は、COVID-19が呼吸器機能に及ぼす中期的な臨床的影響を評価することである。

方法

379人の患者を、重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-CoV-2)の診断から4カ月後に評価した。患者はCOVID-19中の肺炎の有無により2群に分けた。臨床状態、生活の質、症状、6分間歩行テスト、スパイロメトリーによる肺機能テスト、一酸化炭素に対する肺の拡散能を分析した。データはCOVID-19期間中の臨床経過(急性呼吸窮迫症候群の発症、侵襲的機械換気の必要性、部分的酸素飽和度(SpO2)/吸気酸素分率(FIO2)比、肺炎重症度指数(PSI))と比較した。

結果

中央値135日後、379名の患者のうち260名(68.6%)が少なくとも1つの症状を訴えていた。COVID-19期間中に肺炎を発症した患者では、安静時のSpO2(p<0.001)、6分間歩行試験時のSpO2(p<0.001)、総肺活量(p<0.001)、0.1秒後の気道閉塞圧(P0.1)(p=0.02)が低かった。 02)、P0.1/最大吸気圧比(p=0.005)、Borg category-ratio scale (p=0.006)およびmodified Medical Research Council breathlessness scale(p=0.003)が、肺炎のない患者に比べて高かった。SARS-CoV-2肺炎時のSpO2/FIO2比およびPSIは、安静時および6分間歩行試験時のSpO2(p<0.001)、残量(p<0.001)、総肺活量(それぞれp<0.001およびp<0.003)、強制肺活量(それぞれp=0.004およびp=0.03)の中期的な変化と直接関連していた。

結論

COVID-19での肺の損傷は、急性感染症の4か月後の肺機能の低下と相関している。

www.DeepL.com/Translator(無料版)で翻訳しました。

2021年2月26日金曜日

Covid-19:肺機能障害(肺容量、拡散能など)2ヶ月後残存する

 http://makise.mobi/wp/2021/02/26/covid-19%e6%ae%8b%e5%ad%98%e7%97%87%e7%8a%b6%e3%81%a8%e8%82%ba%e6%a9%9f%e8%83%bd/


SARS-CoV-2 から回復した患者の約半数が急性感染後 2 ヶ月間以上症状が持続することを示すことができた。症状のある患者では肺機能が著しく低下しており、特にgas transfer、肺容積、中心閉塞が顕著であった。

2020年2月27日木曜日

BMI/体重変化と肺機能トラジェクトリー

以前の研究はすべて、比較的短い追跡期間(最大10年)があり、ほとんどがこのリンクを最大50歳までしか調査していません。これにより、成人期および高齢期の肺機能に対する体重変化の役割のより包括的な理解が妨げられ、成人期後期にまで及ぶより長い追跡期間を伴うさらなる研究の必要がある



Body mass index and weight change are associated
with adult lung function trajectories: the prospective
ECRHS study
Peralta GP, et al. Thorax 2020;0:1–8. doi:10.1136/thoraxjnl-2019-213880
https://thorax.bmj.com/content/thoraxjnl/early/2020/01/30/thoraxjnl-2019-213880.full.pdf


 European Community Respiratory Health Survey (ECRHS)ベースの肺機能trajectory (20年間の成人期)

ベースライン BMI 正常、過体重、肥満の場合 フォローアップ中体重増加中等度(0.25-1 kg/年)、高度(>1kg/年)の場合、FVC、FEV1減少加速と関連

ベースライン正常BMI、安定体重(± 0.25kg/年)比較で、フォローアップ中高度体重増加の肥満の場合 65歳時推定FVCより−1011mL (95% CI −1.259 to −763)


ベースライン肥満症例、体重減少(<-0.25 kg/年)症例では、FVC、FEV1減少の程度減衰する

体重変化特性と、FEV1/FVC減少には関連性認めず







個人的感想としては、「FEV1/FVC比と体重特性との関連性がない」というのは、肺機能解釈上助かる知見



ちなみに、よく引用Fletcherの図、これは8年間6ヶ月毎のロンドンの労働者での前向き検討でのモデル化したもので、数十年調べたものではない



https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC1607732/pdf/brmedj00468-0039.pdf


LAMA使用開始された後の症例トラジェクトリーは興味深いモノがあるのだが・・・どこかで発表したい

2018年8月30日木曜日

一般住民:FEV1、FVC年次減少と心血管イベントの関連性

COPD患者群のコホートではなくコミュニティコホートのようだ

1秒量:FEV1、強制肺活量:FVCの年次減少と心血管イベントの関連性を認めた報告
従来の心血管疾患イベントリスク補正後確認された関連性で、4倍ものリスク増加に関わるという話



Declining Lung Function and Cardiovascular Risk: The ARIC Study
Journal of the American College of Cardiology
Volume 72, Issue 10, 4 September 2018, Pages 1109-1122
https://doi.org/10.1016/j.jacc.2018.06.049


背景
肺機能障害による心血管疾患(CVD)イベント発症予測

目的
肺機能の長軸的減少が心不全(HF)、冠動脈疾患(CHD)、卒中発症と関連するか評価目的


方法
 ARIC (Atherosclerosis Risk In Communities) study、CVD無し対象者10,351名
 肺機能急激減少定義:FEV1もしくはFVC 減少最大 4分位 n=2,585(FEV1: 1年あたり1.9%超の減少、FVC :1年あたり2.1%超の減少)、2.9±0.2年間にわたり検討
FEV1もしくはFVCの急激減少とその後のHF、CHD、卒中、それら組み合わせ発症を多変量Cox回帰補正モデル(補正要素:ベースラインスパイロメトリ値、住民統計指標、身長、BMI、心拍、糖尿病、高血圧、LDL、脂質低下薬剤、NT-proBNP、喫煙)にて比較

結果
平均年齢  54 ± 6 歳、女性 56%、白人 81%
フォローアップ17±6年間時点で、HF 14%、CHD 11%、卒中 6%、イベント複合 24%
FEV1とFVC急激減少は、心不全発症リスク増加と相関 (各々、ハザード比[HR]: 1.17; 95% 信頼区間 [CI]: 1.04 to 1.33; p = 0.010;  HR: 1.27; 95% CI: 1.12 to 1.44; p < 0.001)
フォローアップ1年時点dのFEV1急激減少が最も予測相関高い (HR: 4.22; 95% CI: 1.34 to 13.26; p = 0.01)



同様に、FEV1の急激減少は、その後の卒中発症と相関  (HR: 1.25; 95% CI: 1.04 to 1.50; p = 0.015)



結論
連続スパイロメトリ評価による肺機能の急激減少はその後のCVD、特にHF発症頻度増加と関連する





まぁいいんだけど、stageによりFEV1減少速度随分違うはずだが・・・COPD診断に至らない群が対象だとすると、FEV1減少速度は緩徐であろう。
下図参考にすれば、年間2%程度の低下はstage 1に相当するのではないか?




2018年6月2日土曜日

血清ビリルビン高値:FEV1、FVC減少速度減弱、FEV1/FVC減少速度促進?

ビリルビンは抗酸化作用、抗炎症特性を有し、臨床研究で、血清ビリルビン値増加は、心筋梗塞、冠動脈性心疾患、卒中、肺癌発症リスク減少、COPD、肺癌死亡率減少と関連報告あり

血清ビリルビン値と肺機能パラメータの関連性報告

韓国からの報告


Association of serum bilirubin level with lung function decline: a Korean community-based cohort study
Respiratory Research
https://doi.org/10.1186/s12931-018-0814-z
https://respiratory-research.biomedcentral.com/articles/10.1186/s12931-018-0814-z


FEV1、FVC、FEF25-75%は血中ビリルビン値と、年齢・性別・BMI・喫煙補正後も有意に相関 P < 0.001

喫煙状態層別化後、相関性は 非喫煙者で有意性維持

年齢・性差・BMI、ベースライン肺機能、喫煙状態補正後
血中ビリルビン値は、FEV1、FVCの年次減少速度と負の相関あり
FEV1/FVC年次減少と正の相関
 (all P< 0.001)








FEV1、FVCの年次減衰抑制効果は、ビリルビン高値に伴う肺組織防御効果と考えられ、まぁ納得
問題は、FEV1/FVC減少の解釈だが・・・discussionでもあまり触れられてない


ビリルビンの組織機序に関しては

The possible related biological mechanisms of the role of bilirubin on lung function in COPD patients have been reported. When heme is degraded to biliverdin by heme oxygenase, the production of bilirubin begins . Biliverdin is subsequently reduced to bilirubin by biliverdin reductase . Heme oxygenase-1 (HO-1), the inducible isoform of heme oxygenase expressed in type 2 pneumocytes and alveolar macrophages in the lung, has been reported to be up-regulated by oxidative stress and hypoxia . Genomic studies have found that the relative gene expression of heme oxygenase and biliverdin reductase is high in lung tissue  The HO-1 gene contains a variable number of GT nucleic acid repeats in its flanking region, and individuals with fewer GT repeats have higher serum bilirubin concentrations and a lower risk of COPD.

即ち、「ヘムオキシゲナーゼ(HO)は、ヘム(heme)をビリベルジン(biriverdin)+一酸化炭素(CO)+遊離鉄(Fe)に分解する酵素 ; heme→biriverdin+CO+Fe 」


ヘムオキシゲナーゼ-1(HO-1)を介した炎症制御機構が生体防御機構全体に影響を与え、多様な免疫応答の局面で重要な役割を果たす。単球・マクロファージ・樹状細胞はその局在ストレスセンサーとしえの役割から、HO-1機能のメッセンジャーとして重要な機能を果たしている
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsci/30/1/30_1_11/_pdf

2018年5月11日金曜日

CT上気腫所見:5年後の気流制限を予測

CTやレントゲン上の気腫所見があるからと、スパイロメトリ評価無く、長時間作用性気管支拡張剤使用されているのを見ることがある。欧米の臨床でもそんなもの・・・と宣う先生方もいるので一概には否定できないのだろうが・・・やはり基本は大事にしてほしい。
確かに、気腫合併肺線維症などはFEV1/FVCなど当然ながら大となり、従来のFEV/FVC比ではカバーしきれないなど色々考察すべきことは多いのだろうが・・・


下記で気になるのは、「喫煙歴に関連せず」の記載
どのようなethiologyが関与しているのだろう、本文では分からなかった


Associations between emphysema-like lung on CT and incident airflow limitation: a general population-based cohort study
Elizabeth C Oelsner , et. al.
Thorax Vol. 73 No. 5 
http://dx.doi.org/10.1136/thoraxjnl-2017-210842


CT上の肺気腫は重度喫煙者・COPD患者の肺機能減少加速と関連するも、一般住民においては、気腫様CT所見増加はCOPD発生と関連するかどうか不明

初期気管支拡張前気流制限を認めない2045名の成人、Multi-Ethnic Study of Atherosclerosis

ベースライン心臓CTにおける気腫様肺、<-950 hu="">正常上限:低attenuation area のパーセントを定義として、5年間フォローアップ時の拡張剤前、拡張剤後の気流制限オッズ比(各々、 補正 OR 2.62, 95% CI 1.47 〜 4.67、 4.38, 95% CI 1.63 to 11.74)増加と関連するも喫煙歴とは独立した関連
これらの結果は、気腫様肺がCOPDリスク層別として1informativeであることを示唆




2018年4月20日金曜日

21-38歳住民コホート:好酸球数は無症状・喘息などなくても気道閉塞進行の悪化要素

COPDへのICS投与判断、喘息抗IL-5Bio製剤複数参入、ACOなど好酸球に関する話題に事欠かない昨今

疫学的に好酸球と気道閉塞の影響を検討した報告


序文
好酸球気道炎症と持続性気道閉塞を生じる気道リモデリングは喘息の特徴だが、好酸球気道炎症と気道リモデリングがリンクしているかは不明。組織好酸球は気道壁のリモデリングと関連するg、causal associationについて結論的なものはない。吸入ステロイドによる好酸球性炎症をコントロールすることで急性増悪は改善するgあ、固定的気道閉塞予防については証明されてない。
不確定性・不明さの原因としては、誘発喀痰検査によらざる得ないという、。臨床実践現場ではルーチンには導入しがたいし、疫学的に調査でも検討しがたいということも考えられる。
それで、末梢血好酸球が注目されるわけだが、実際好酸球増加は喘息のコントロール不良、急性増悪リスクと相関し、COPD患者の吸入ステロイド反応予測に役立ち、喘息の抗IL-5治療反応性予測にも役立つ可能性がある
一方、喘息と非喘息のぶっこみでの検討で、血中好酸球数はFEV1値と相関するという報告もあまねく同じ結果とは言いがたい現状。
血中好酸球は喘息成人患者において、FEV1減少加速促進予測要素ではないが、COPD患者ではICS被治療群において血中好酸球数増加例ではFEV1減少加速要素であると報告がある




これは若年成人のbirth cohortに基づく住民調査で、血中好酸球数と肺機能を検討した報告

Associations between blood eosinophils and decline in lung function among adults with and without asthma
Robert J. Hancox, et al.
European Respiratory Journal 2018 51: 1702536; DOI: 10.1183/13993003.02536-2017
http://erj.ersjournals.com/content/51/4/1702536

線形混合モデルによる血中好酸球とスパイロメトリ相関解析(21歳、26歳、32歳、38歳時点、性・喫煙・18歳時点スパイロメトリ補正)
さらに、21-38歳までの平均好酸球数とスパイロメトリの変化量の相関性を検討


好酸球数高値は、拡張剤前後のFEV1/FVC比低下、FEV1%予測比と相関 ( all pー値  0.048以下)
好酸球数は喘息被検者で高値だが、好酸球数とスパイロメトリは喘息の有無、喘鳴の有無にかかわらず同様。
平均好酸球数 0.4×109個/L超の21-38歳被検者では低値被検者に比べ、FEV1/FVC比 (差 1.8%, 95% CI 0.7–2.9%; p=0.001)、FEV1値 (差 3.4% pred, 95% CI 1.5–5.4% pred); p=0.001)の減少と大きく関連



血中好酸球は、喘息・喫煙状況と独立して、気道閉塞と相関し、肺機能減少促進と関連する
好酸球は、症状無くても気道閉塞のリスク要素

2018年4月10日火曜日

【韓国国内報告】食事由来抗酸化成分の肺機能への影響

21,148名の韓国の国内研究(2007-2014)喫煙歴性別、多変量解析モデル研究

西洋の報告よりは食生活似通っているので、より参考となるのかもしれない


Effects of dietary antioxidant vitamins on lung functions according to gender and smoking status in Korea: a population-based cross-sectional study
Hong JY, et al. BMJ Open 2018;8:e020656. doi:10.1136/bmjopen-2017-020656
http://bmjopen.bmj.com/content/bmjopen/8/4/e020656.full.pdf

ビタミンA、カロテン、ビタミンC最大5分位(Q5)群では平均FEV1測定値は最小5分位(Q1)群より、30mL、 32mL、 36mL高値 (p for trend; p=0.008, p=0.010, p<0 .001="" nbsp="" p="">男性喫煙者において、ビタミンA、カロテン、ビタミンC最小5分位(Q1)ではCOPDリスクは最大5分位(Q5)に比べ、オッズ比  7.60-倍 (95% CI 5.92 to 9.76), 7.16-倍 (95% CI 5.58 to 9.19) and 7.79-倍 (95% CI 6.12 to 9.92),

COPD患者において、20 pack-yeras超喫煙男性では、ビタミンA、カロテン、ビタミンC最小5分位(Q1)より、各々192 mL, 149 mL and 177 mL高値  (p for trend; p=0.018, p=0.024 ,
p=0.043)







あくまで聞き取りによる各種ビタミン摂取量評価 血中濃度では考慮されてない


喫煙はビタミンA、カロテン、ビタミンCの肺機能減衰抑制作用効果減弱
ビタミンCは摂取した方がマシではあるが・・・と結論なるかどうか?


カロテン、特に、βカロテンの肺癌との関連性は果たして?
Nutr Cancer. 2009;61(6):767-74. doi: 10.1080/01635580903285155.

2018年3月30日金曜日

COPD?: 正常下限値判断気道閉塞の臨床的インパクト

日本人スパイロメトリ参照値
LMS法による日本人のスパイロメトリー新基準値
2014年10月
日本呼吸器学会肺生理専門委員会
https://www.jrs.or.jp/modules/guidelines/index.php?content_id=72


深く考えなければ若年者COPD診断に正常下限参照値を用い管理すべきってはなしになってしまいそうだが・・・
若年・中年FEV/FVC低下は必ずしも外因性気管支炎・肺気腫を意味するわけでは無いと思う。解釈困難な部分があると思う。
除外診断されてないCOPDとして解釈すれば変なことになる

FEV1/FVC 正常下限未満症例、すなわち、今回の報告での「気流制限過少診断」症例の予後として、「早期死亡、心不全、肺炎」が上げられており、COPDでのプライマリエンドポイント指標としてよく用いられる急性増悪に関しての予後影響は認めてない・・・というところが、固定比判断古典的COPDとは異なる病態とも考えられるから慎重な議論が必要と思う。(製薬会社に媚びをうるお偉いさんたちがミスリードしないことを願うばかり)





Young and middle-aged adults with airflow limitation according to lower limit of normal but not fixed ratio have high morbidity and poor survival: a population-based prospective cohort study
Yunus Çolak,  et al.
European Respiratory Journal 2018 51: 1702681; DOI: 10.1183/13993003.02681-2017
http://erj.ersjournals.com/content/51/3/1702681

気流制限(airflow limitation:AFL)定義上固定比を用いることで高齢者での過剰診断、若年者での過少診断をもたらすリスクが懸念されている。しかし、若年未診断AFLの予後の報告は少ない。仮説として若年AFLの過少診断部分が不良予後と関連するか?


Copenhagen General Population Study 95288名、20−100歳
AFL無し(FEV1/FVC 0.70以上、LLN(正常下限)以上) n=78779, 83%
AFL過少診断(FEV1/FVC 0.7以上、LLN未満) n=1056, 1%
AFL過剰診断(FEV1/FVC 0.7未満、LLN以上) n=3088, 3%
AFL (FEV1/FVC 0.7未満、LLN未満) n=12365, 13%

急性悪化、肺炎、虚血性心疾患、心不全、全原因死亡評価、フォローアップ期間中央値 6.0年間(range : 2日-11年間)

AFL無し群比較
過少診断群では年齢・性別補正ハザード比 肺炎 HR 2.7 (95% CI: 1.7 - 4.5)、 心不全 2.3 ( 1.2 - 4.5)、全原因死亡率 3.1 (95% CI :  2.1- 4.6)

LLNによるAFL判断により若年・中年では、固定比判断と違い、呼吸・心血管合併症、早期死亡増加を示す



2016年7月21日木曜日

日本人のスパイログラム基準値に関するステートメント

日本人のスパイログラム基準値に関するステートメント

2016年7月
日本呼吸器学会肺生理専門委員会

2014年に日本呼吸器学会肺生理専門委員会が中心となり、日本人の新しい肺活量および努力肺活量、1秒量、1秒率の基準値を報告しました。 
新しい基準値は、直近の日本人の体格の変化に適応することと、コンピュータの計算能力の向上によるLMS法による基準値計算が生物における基準値として使われることが一般化したために、LMS法による基準値の提示を目的としたものであります。
 LMS法は、人間の各種臓器の大きさのように平均値を中心とした正規分布を取らない計測値を集計して、正常値を非線形曲線で得る方法です。このため、得られる理論正常値はより実態に沿うことになりますが、一方で非線形曲線を記述するために数値表を参照する必要があります。ホームページ上のExcelファイルもそのようになっています。
 加えて平成22年じん肺法改定に伴う肺機能障害認定基準に、呼吸器機能基準値として2001年の基準値予測式の使用が提示され、本年平成28年改訂の身体障害者手帳における呼吸器機能障害の認定でも2001年の予測式の使用が提示されました。
 以上の事柄を勘案し、日本呼吸器学会肺生理専門委員会は、日本人のスパイログラムの基準値に関し、以下の見解を示します。
1)障害認定等の混乱を防ぐため、当面2001年の予測式の使用を推奨します。
日本人のスパイログラムと動脈血液ガス分圧基準値、日本呼吸器学会肺生理専門委員会、日本呼吸器学会雑誌 VOL.39 No.5 MAY/2001 巻末14ページ
http://www.jrs.or.jp/quicklink/guidelines/guideline/nopass_pdf/spirogram.pdf 
2)2014年のLMS法による基準値に関しては、今後普及を図るとともに医療機器の対応へ向けて取り組んでいきます。
LMS法による日本人のスパイロメトリー新基準値
http://www.jrs.or.jp/modules/guidelines/index.php?content_id=72

3)学術雑誌に論文を投稿する際には、じん肺の肺機能障害や呼吸機能障害の障害認定に関する論文を除き、2014年のLMS法による基準値を使用する事を推奨します。



これじゃ、新しい基準の現時点存在意義、一般医家ひはないのでは?




2016年4月26日火曜日

セメント工場での胸部への粉じん暴露:肺機能低下と関連

欧州のセメント工場での工場内浮遊粉じん解析と長軸的肺機能低下観察


Thoracic dust exposure is associated with lung function decline in cement production workers
Karl-Christian Nordby, et. al.
ERJ,
DOI: 10.1183/13993003.02061-2015 Published 21 April 2016
http://erj.ersjournals.com/content/early/2016/04/20/13993003.02061-2015.full.pdf
職場のエアゾール暴露が肺機能障害を与えるかも? という仮説

24セメント製造プラント4966名の労働者、6111の試料、プラントや職種に応じた推定数値化された平均暴露レベル、Dynamic lung volumeを反復施行、平均フォローアップ期間3.5年(range 0.7 - 4.6年間)

アウトカム:dynamic lung volume標準化(身長自乗もしくは予測値比)年次変化
統計学的モデル化をmixed model 回帰検討。
個別暴露を5分位レベル、 0.09、0.89、1.56、2.25、3.36、14.6 g·m^3(1最小値群を参照群とする)
行政職雇用者を二次比較群とする


エアゾール暴露はFEV1、FEV6、FVC減少と相関
最大暴露vs最小暴露5分位比較にてFEV1 % pred. 0.84%ポイントの超過減少


暴露最大レベルは、dynamic lung volume 減少を示す


暴露減少努力すべき





セメント・コンクリートと安全
http://www.jcassoc.or.jp/cement/1jpn/jd4.html

2015年4月17日金曜日

肺機能可逆性の指標改善の試み・・・予測比変化率で評価を!

predicted FEV1のパーセント変化で評価が、生存予測と相関し、性別・体格バイアスを回避できる良い指標とのこと


Improved criterion for assessing lung function reversibility
Helen Ward,  et. al.
Chest. 2015. doi:10.1378/chest.14-2413

 【背景】 気管支拡張剤による可逆性(BDR)を表現するベストな方法に関するコンセンサスは存在しない。BDRクライテリアは性別、サイズバイアス存在をしめすべきでないという帰無仮説に対し、様々なBDRクライテリアを検証。臨床的意義BDRはBDRなしの呼吸器系患者に比べ良好な生存率と関連するだろうという仮説にてBDRを定義する試み

【方法】 生存状態既知の4231名の初回BDR;男性 50.8%、平均年齢 60.9歳、平均生存率 5.2年間、レンジ’0.1−16.5年間
FEV1・BDRは、絶対値の変化量%ベースライン変化FEV1予測値%変化の割合で表現

【結果】 絶対値変化値を定義とするBDRの場合、男性でバイアス(M:F 比 2.70)、ベースラインFEV1大きいほどバイアスあり

ベースラインからの%変化を定義とするBDRでは、ベースライン値低い場合にバイアス偏りやすい。

%予測比による定義のBDRは性別バイアスも、サイズバイアスもない

多変量Cox回帰にて、 FEV1BDR > 8% predicted は、被験者の33%で、それらが、 FEV1BDR ≦ 8% predicted に対して、適切な生存アドバンテージを示した (ハザード比 = 0.56, 95% CI 0.45 to 0.69)

FEV1BDR >8 % predicted の対象者は、 FEV1BDR >14% predicted とは有意に差は認めず、FEV1BDR < 0 より有意に有効


【結論】 %予測でのFEV1BDR表示で、性別・体格バイアスを回避可能。
FEV1BDR>8%は生存率アドバンテージを表示し、臨床意義可逆制定後としての至適クライテリア


2013年10月7日月曜日

【肺機能・スパイロメトリ】FEV3/FVCは、肺過膨張・エアトラッピング・拡散能の優れた早期指標

FEV3/FVC比をルーチンに検査することを推奨
容易に、肺の過膨張、air-trapping、拡散能低下の早期指標となり得ることを示唆

正常値表は、NHANES III 採用

An Isolated Reduction of the FEV3/FVC Ratio Is an Indicator of Mild Lung Injury
Zachary Q.  et. al.
Chest. 2013;144(4):1117-1123. doi:10.1378/chest.12-2816

ATS/ERSでは、FEV3/FVC比はほとんど議論されてない。
13,302名検討、肺容量検査・拡散能検査。
1) 正常FEV1/FVCとFEV3/FVC n=7937
2) FEV3/FVCのみ異常 n=840
3)FEV1/FVC減少 n=4525

正常FEV1/FVC比・正常FEV3/FVC比に比べ、FEV3/FVC減少患者のみ、TLC%予測比平均  (99.1% vs 97.1%, P < .001)、残気量 (RV)平均 (109.4% vs 102.3%, P < .001)、RV/TLC比 平均(110.1% vs 105.4%, P < .001)いずれも高値

さらに、FEV1%予測比平均低く (82.6% vs 90.2%, P < .001)、 吸気能平均低く (94.5% vs 98.2%, P < .001)、拡散能 (Dlco)平均低い (78.3% vs 81.9%, P < .001)

平均BMIはより低値  (30.8 vs 31.5, P < .005)、 高齢 (61.2 vs 57.2, P < .001)、男性に多い(52.0% vs 40.4%, P < .001)が、人種差無し

FEV1/FVC減少群と比べ、FEV3/FVC減少群では、以前測定項目では同様だが、違いは存在する。平均年齢、性別では差を認めず


気道閉塞指標 2007年 06月 26日

2012年9月6日木曜日

喫煙者:血中カドミウム・鉛濃度と肺機能低下の関連性

米国住民大規模サンプル研究で、閉塞性肺疾患と血中カドミウム・鉛濃度の相関が示され、カドミウム濃度は喫煙により部分的には相関する。
喫煙者中の用量依存関係が、カドミウム濃度と肺機能悪化進行においてみられる。

Serum heavy metals and obstructive lung disease: Results from the National Health and Nutrition Examination Survey (NHANES)
Haala Rokadia, Shikhar Agarwal
CHEST. 2012   doi: 10.1378/chest.12-0595


閉塞性肺疾患:obstructive lung disease (OLD)を FEV1/FVC ratio <0 .7=".7" br="br" by="by" spirometry="spirometry">
National Health and Nutrition Examination Survey (NHANES) 2007-2010 コホートで、OLD頻度は12.4%(10.2-13.6%)

平均(SE) カドミウム濃度は、正常対照比較で有意に高濃度  [0.51 (1.04) versus 0.33 (1.02): p<0 .001=".001" br="br">
同様に、平均(SE)血中鉛濃度は、正常対照群に比べ高濃度 [1.73 (1.02) versus 1.18 (1.0): p< 0.001]

OLD頻度は12.4と喫煙の相関は有意に血中カドミウム濃度補正後減少

加え、血中カドミウム濃度増加と共にFEV1予測値悪化が、喫煙者でみられる。


カドミウム合金製造工場でみられる肺機能低下の報告もあり、直接の気道閉塞障害の可能性もある。喫煙に関してカドミウムは、直接悪化要素として絡んでるかもしれない。

2012年7月19日木曜日

溶接煙:非喫煙者の肺機能減少加速

溶接煙暴露ブルーカラーワーカーの肺機能減少加速


Increased Lung Function Decline in Blue-collar Workers Exposed to Welding Fumes
Isabelle Thaon; Valérie Demange; Fabrice Herin; Annie Touranchet; Christophe Paris
CHEST. 2012;142(1):192 doi:10.1378/chest.11-0647
 503名の男性ブルーカラーワーカー


ベースラインの肺機能パラメータは対照群より高い
5年フォローアップで、年齢、pack-year、BMI、パラメータのベースライン補正後、FVC、FEV1非有意な減少(P=0.06、P=0.07)  

FEV1の減少がより加速すること(p=0.46)は、非喫煙者でとくに観察

FEV1減少と溶接煙暴露週間持続時間の暴露反応相関は非喫煙者でみられるが、喫煙者では診られない。

HPVワクチンをめぐる日本の"失われた8年"と、私たちが検証すべきこと

「子宮頸がんワクチン」という呼び方に、以前から違和感があります。 HPVワクチンが子宮頸がん予防に重要であることは間違いありません。日本では女子への定期接種として導入され、子宮頸がん予防を中心に説明されてきたため、この名称が広まった経緯も理解できます。 しかし、このワクチンが...