出血イベントにおける、アスピリン使用と糖尿病の関係を検討。
検討結果は、アスピリン使用は重大胃腸・脳出血エピソード増加と有意に関連。だが、糖尿病の重大出血リスク増加はアスピリンと関連せず、糖尿病という要素が、単独に、重大出血イベントと関連するという報告。
相加作用は認められてないようで、アスピリン投与に影響をあたえるものではないかもしれないが、 糖尿病患者に於けるリスク配慮上影響をあたえるかもしれない知見が加わった。
心血管イベント中等度・高度リスクの場合推奨されている。ADAでは糖尿病・心血管疾患既往ない場合で、10年心血管イベントリスク10%を越え、出血リスクの無い場合に推奨している。出血性イベントは1000人年あたり1名とう観察研究があり、70歳を越えると増加する。さらに、ATC共同研究では、糖尿病事例での頭蓋内出血増加が示唆されていた。
Association of Aspirin Use With Major Bleeding in Patients With and Without Diabetes
Giorgia De Berardis, et. al.
JAMA. 2012;307(21):2286-2294.
低用量アスピリン 186425、非使用 186425
5.7年フォローアップ中央値
出血イベント年間総頻度は、1000名人年対 アスピリン使用者 5.58 (95% CI, 5.39-5.77) 、 非使用者 3.60 (95% CI, 3.48-3.72)(incidence rate ratio [IRR], 1.55; 95% CI, 1.48-1.63).
アスピリン使用は多くのサブグループ群で重大出血リスクと相関するが、糖尿病では相関しない (IRR, 1.09; 95% CI, 0.97-1.22)
アスピリン使用と関連せず、糖尿病という要素が重大出血リスク増加と独立して相関 (IRR, 1.36; 95% CI, 1.28-1.44)
Figure 2. Cumulative Proportion of Patients Developing Major Bleeding Events During Follow-up According to Diabetes Status and Aspirin Use