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2018年9月6日木曜日

【コホート報告】ボルタレン使用と心血管リスク

ボルタレン(ジクロフェナク)というのはかなり問題ある薬剤で、これ以外に腎障害との関連性もあるはず・・・




厳格なデザインクライテリアに類似したデンマーク国内コホート
悪性疾患・統合失調症・認知症、心血管疾患・腎疾患・肝疾患・潰瘍性疾患無しの対象者

Diclofenac use and cardiovascular risks: series of nationwide cohort studies
BMJ 2018; 362
doi: https://doi.org/10.1136/bmj.k3426 (Published 04 September 2018)

ジクロフェナク開始者の副事象イベント発生頻度比 

  • 対 非使用者 50%増加 , 95% 信頼区間1.4 to 1.7)
  • 対 パラセタモール、イブプロフェン開始者 比較 20% 増加(both 1.2, 1.1 to 1.3)
  • 対 ナプロキセン 比較 30%増加 (1.3, 1.1 to 1.5)



非使用者比較の複合エンドポイントの何れのコンポーネントでもイベント発生率比増加

  • 心房細動: (1.2 (1.1 to 1.4) 
  • 虚血性卒中:1.6 (1.3 to 2.0) 
  • 心不全:1.7 (1.4 to 2.0) 
  • 心筋梗塞:1.9 (1.6 to 2.2)
  • 心臓死:1.7 (1.4 to 2.1) 


ジクロフェナク低用量でも同様


副事象心血管イベントはベースラインリスク低・中等度(例えば糖尿病など)で最も大きく、絶対リスクではベースラインリスク高値(例えば、心筋梗塞・心不全既往)ほど高い

ジクロフェナク開始は、また、30日めで上部消化管出血リスク増加し、非開始者の4.5倍、イブプロフェン・パラセタモール開始者の2.5倍、ナプロキセン投与とは同程度





震災 心からお見舞い申し上げます。道内全域停電とCrash Syndromeなど心配しております。直下型であった阪神淡路大震災が前例でしょうが、これほどの広域&孤立したの大停電は未曾有の災害で医療機関など非常用電源の燃料など底をつかないかと心配しております。25年前の13号台風の時に5日間ほど通電無かった医療機関にいた経験があり、心痛の至りです。

2018年2月14日水曜日

イブプロフェンなどOTC薬乱用めだつ

米国内の話だから、日本では通用しないかもしれない。
ただ、イブプロフェンのCMかなり多く流れている昨今、他人事ではないのかもしれない


NSAIDsは、消化管出血や心発作のような重篤な副作用を引き起こす可能性があるが、医療監視下で使用されるわけではない。しかしながら、成人の約15%がイブプロフェン(Motrin、Advil)、アスピリン、ナプロキセン(Aleve)、セレコキシブ(Celebrex)、メロキシカム(Mobic)、ジクロフェナク(Voltaren)などのNSAIDを服用している




Exceeding the daily dosing limit of nonsteroidal anti-inflammatory drugs among ibuprofen users
David W. Kaufman, et al.
PDS 26, Jan. 2018
DOI: 10.1002/pds.4391  View/save citation
onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/pds.4391/abstract

NSAIDは効果的で頻用薬剤でもあるが、副作用も有する。現行イブプロフェン使用者の間の、一日投与上限超え(EDL: exceedin the daily limit)の頻度と、関連使用者特性と投与パターンについての検討


1326名のイブプロフェン使用者オンラインの1週間調査。NSAIDsはlist-besedのpromptingにて同定;回答者には医薬品がNSAIDsであるとの認識は不問
回答日記に時間毎使用詳細記録
投与指示無視判断はプログラム的に後に決定
出口調査として住民統計指標、医薬品既往、身体、メンタル的健康状態、注意書きを読むか(label reading)や服薬行動への態度、製品注意書き指示への知識を含む


日誌回答者の多くはOTCイブプロフェン使用、イブプロフェン外NSAIDsは37%
多くはNSAIDsとして全ての薬剤商品を認識せず
上限投与量超え(EDL)は、イブプロフェンの11%、他のNSAIDsは4%、NSAID使用日数の9.1%で生じている
EDLは、詳細注意事項からの逸脱、特に1回投与量からの逸脱で、1-pill doseの服薬でその機会が多い。
EDLと関連するパーソナル特性は、男性、疼痛継続、身体機能悪化、連日喫煙、“オレが決める”的態度、、最小量から開始しない場合、1回・24時間推奨量を知らないこと


 NSAID使用者での過剰服用の頻度は些細なものではないし、修正可能な要素も含む
 NSAIDsと投与指示についての消費者教育で過剰服用を減少することが可能かも



NSAIDsへの腎機能への悪影響無視できる状況でも無いと思うのだが・・・
本来はOTC薬として適当ではないというニュース解説の述べられている


まぁ、経済界に遠慮しがちなマスコミには無視されるだろうけど・・・

2017年5月11日木曜日

NSAIDと院外心停止に関わる警告

イブプロフェンについての重大警告
https://medlineplus.gov/druginfo/meds/a682159.html

イブプロフェンに限らず全般的NSAID(アスピリン以外)の潜在的心発作・卒中を有する高リスク対象者への投与に注意を啓発している。
These events may happen without warning and may cause death. This risk may be higher for people who take NSAIDs for a long time. Do not take an NSAID such as ibuprofen if you have recently had a heart attack, unless directed to do so by your doctor. ;事前徴候無く発生する可能性と致死的可能性。長期間服用ほど高リスク。心発作後間もない場合は医師相談無くNSAID服用すべきでない
直近の報告

Non-steroidal anti-inflammatory drug use is associated with increased risk of out-of-hospital cardiac arrest: a nationwide case–time–control study
Kathrine B. Sondergaard  , et al.
Eur Heart J Cardiovasc Pharmacother (2017) 3 (2): 100-107. 

デンマークの Danish Cardiac Arrest Registy国内研究、2001−2010年の院外心停止( out-of-hospital cardiac arrest (OHCA))全例を含む

0HCA 28,947名、うち OHCA直前30日内NSAID治療 3376

イブプロフェンとジクロフェナクは最も使用頻度高く、51.0%と 21.8%

ジクロフェナクとイブプロフェンは共にOHCAリスク増加と相関
(オッズ比 [OR], 1.50 [95% 信頼区間(CI) 1.23–1.82]) 、1.31 (95% CI 1.14–1.51))


ナプロキセン  [OR, 1.29 (95% CI 0.77–2.16)]、セレコキシブ  [OR, 1.13 (95% CI 0.74–1.70)]、ロフェコキシブ:rofecoxib (OR, 1.28 [95% CI 0.74–1.70)] はOHCAのリスク増加と有意に関連せず;イベント数が少ないためかも





2015年7月17日金曜日

抗うつ薬とNSADs併用による脳出血リスク


4.145,226 名の propensity score 推定、1:1対応、韓国・国内調査


全研究期間の頭蓋内出血30日リスクは、抗うつ薬とNSAIDsは、抗うつ薬単独に比べ、ハザード比 1.6、 95%信頼区間; CI, 1.32 - 1.85と増加

抗うつ薬の種別においては有意な差は認めない



Risk of intracranial haemorrhage in antidepressant users with concurrent use of non-steroidal anti-inflammatory drugs: nationwide propensity score matched studyBMJ 2015; 351 doi: http://dx.doi.org/10.1136/bmj.h3517 (Published 14 July 2015)




プレス・リリースにて解説
http://www.bmj.com/company/wp-content/uploads/2015/07/combined-pill-bleeding-risk.pdf


原因は不明だが、併用後30日間は特に注意が必要

2015年7月10日金曜日

米国FDA:NSAIDs使用と心発作・卒中リスク増加に対してさらなる警告

今のところは、選択的COX2阻害剤や非選択的NSAIDs区別無く警告



Non-aspirin Nonsteroidal Anti-inflammatory Drugs (NSAIDs): Drug Safety Communication - FDA Strengthens Warning of Increased Chance of Heart Attack or Stroke
http://www.fda.gov/Safety/MedWatch/SafetyInformation/SafetyAlertsforHumanMedicalProducts/ucm454141.htm?source=govdelivery&utm_medium=email&utm_source=govdelivery


Prescription NSAID labels will be revised to reflect the following information:


  • The risk of heart attack or stroke can occur as early as the first weeks of using an NSAID. The risk may increase with longer use of the NSAID.:NSAID使用初回週など早期に心臓発作・卒中リスクが生じる。リスクはNSAID長期使用にて増加。
  • The risk appears greater at higher doses.:薬剤量依存的にリスク増加
  • It was previously thought that all NSAIDs may have a similar risk. Newer information makes it less clear that the risk for heart attack or stroke is similar for all NSAIDs; however, this newer information is not sufficient for us to determine that the risk of any particular NSAID is definitely higher or lower than that of any other particular NSAID.:全てのNSAIDsは同等のリスクとかつて考えられていたが、新規情報だと心発作・卒中リスクが全てのNSAIDsで同様とははっきり言えない。;しかし、特定のNSAIDsのリスクが他の特定のNSAIDより低いと決定できるほどの新しい情報を有していない。
  • NSAIDs can increase the risk of heart attack or stroke in patients with or without heart disease or risk factors for heart disease. A large number of studies support this finding, with varying estimates of how much the risk is increased, depending on the drugs and the doses studied.:NSAIDsは心発作既往有無・心疾患リスク要素有無に関わらず、心発作・卒中リスクを増加させる。この知見に関しては多くの研究が有り、リスク増加がどの程度か様々な推定があり、それは薬剤や投与量に依存した推定である。
  • In general, patients with heart disease or risk factors for it have a greater likelihood of heart attack or stroke following NSAID use than patients without these risk factors because they have a higher risk at baseline.:一般に心疾患患者・心疾患リスク要素揺する患者では、ベースラインリスク要素それらリスクがない患者よりNSAID使用後の心発作・卒中尤度増加する。
  • Patients treated with NSAIDs following a first heart attack were more likely to die in the first year after the heart attack compared to patients who were not treated with NSAIDs after their first heart attack.:心発作後NSAIDs治療患者はNSAIDs治療のない患者に比べ初年度死亡率増加する。
  • There is an increased risk of heart failure with NSAID use.:NSAID使用は心不全リスク増加する

2014年11月7日金曜日

エトドラクなど前世代COX-2阻害剤は虚血性卒中死亡率増加と関連

デンマーク国内住民ベース調査(2004-2012年、10万人程度)


エトドラク(エトドラク:ハイペン,オステラックなど)やジクロフェナク(ボルタレンなど)などの前世代のCOX-2阻害剤と虚血性卒中死亡率増加の関連性あきらかに


Preadmission use of nonaspirin nonsteroidal anti-inflammatory drugs and 30-day stroke mortality
Morten Schmidt, et. al.
http://www.neurology.org/content/early/2014/11/05/WNL.0000000000001024.abstract
Published online before print November 5, 2014,
doi: 10.1212/WNL.0000000000001024 Neurology 10.1212/WNL.0000000000001024


虚血性卒中による死亡補正HRは 
選択的COX2阻害剤現行使用者 対 非使用者比較 1.19 (95% 信頼区間 [CI]: 1.02–1.38)
これは主に新規使用者への影響大 (1.42, 95% CI: 1.14–1.77)


COX-2阻害剤同士の比較では、前世代のCOX-2阻害剤によるHR増加効果が明らか COX-2 inhibitors (1.42, 95% CI: 1.14–1.78)
エトドラク  1.53 (95% CI: 1.02–2.28) 、ジクロフェナク 1.28 (95% CI: 0.98–1.68)


propensity score–matched analysisにて、前世代COX-2阻害剤と虚血性卒中死亡率の関連性を示唆

前世代COX-2使用歴のみではその相関性なし。

頭蓋内出血死亡率に関しては非選択性NSAIDs、COX-2阻害剤使とも関連性認めず

2013年11月29日金曜日

アセトアミノフェン:パラセタモール中毒に対するアセチルシステイン短期投与改良プロトコールは有効で副作用軽減

 カロナール(アセトアミノフェン)の成人における用量拡大ならびに効能追加が2011年なされている、成人用量として、1回300〜1000mg、1日4000mgまでと、それまでに比べ処方可能量が増加している。
 そして、例のネット販売など、OTC薬剤など入手容易性は拍車がかかっている。

 薬剤のネット販売などもこの副作用事例増加に寄与するだろうと思うが、おかまいなしのネット業者たち

 いずれにせよ、日本では、パラセタモール(アセトアミノフェン)中毒の蓋然性が、急激に高まっていることは確か・・・救急医療や中毒医療にとって留意すべき時代である。

 パラセタモール(アセトアミノフェン)毒性はその使用頻度や入手性が簡単なためかかなり報告が多い。その治療は静注アセチルシステインであるが、そのレジメンは複雑で、その濃度により副作用と関連し、治療中断につながる可能性がある。より短期化、制吐予防という、副作用を軽減目的の投与法の開発目的の治験。

 アセチルシステイン(ムコフィリン)に関して→http://medical.radionikkei.jp/medical/suzuken/final/020530html/index_2.html
アセチルシステイン内用液17.6%「ショーワ」
http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/3929006S1030_2_01/これには、「初回にアセチルシステインとして140mg/kg、次いでその4時間後から70mg/kgを4時間毎に17回、計18回経口投与」と記載

この投与法に関して、改良プロトコールに関する二重盲験ランダム化区分研究(英国病院、2010年9月6日から2012年12月31日)

 結論から言えば、12時間アセチルシステイン改良レジメンにて嘔吐少なく、アナフィラキシー藩王少なく、治療中断必要率減少し有効
ただ、標準アプローチ比較で、短期改良プロトコール非劣性評価できず

Reduction of adverse effects from intravenous acetylcysteine treatment for paracetamol poisoning: a randomised controlled trial
Prof D Nicholas Bateman ,et. al.
The Lancet, Early Online Publication, 28 November 2013
doi:10.1016/S0140-6736(13)62062-0


http://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT01050270
Arms Assigned Interventions
Ondansetron /acetylcysteine 20.25h
Ondansetron followed by conventional acetylcysteine regimen
Drug: Ondansetron
4mgs iv bolus
Other Name: CAS number: 99614-02-5
Drug: acetylcysteine
150 mg/kg over 15 mins 50 mg/kg over 4 hours 100 mg/kg over 16 hours
Other Name: CAS number: 616-91-1
Placebo/acetylcysteine 20.25h
placebo followed by conventional acetylcysteine regimen
Drug: acetylcysteine
150 mg/kg over 15 mins 50 mg/kg over 4 hours 100 mg/kg over 16 hours
Other Name: CAS number: 616-91-1
Ondansetron/acetylcysteine 12h
ondansetron followed by modified acetylcysteine regimen
Drug: Ondansetron
4mgs iv bolus
Other Name: CAS number: 99614-02-5
Drug: acetylcysteine
100 mg/kg over 2 hours then 200mg/kg over 10 hours, followed by glucose 5% for 8 hours
Other Name: cas number: 616-91-1
Placebo/acetylcysteine 12h
placebo followed by modified acetylcysteine regimen
Drug: acetylcysteine
100 mg/kg over 2 hours then 200mg/kg over 10 hours, followed by glucose 5% for 8 hours
Other Name: cas number: 616-91-1


ランダム化 222名、評価 217名


2時間後嘔吐、吐気、制吐剤必要性
・ 短期改良プロトコール 39/108 vs 標準アセチルシステイン・レジメン 71/109 ;補正オッズ比 0.26, 97.5% CI 0.13—0.52; p < 0.0001 
・ オンダンセトロン投与群 45/109 vs プラシーボ 65/108: 0.41, 0.20—0.80; p = 0.003


重度アナフィラキシー反応
短期改良レジメン群 5名 vs 標準プロトコール群 31 ; 補正commonオッズ比: 0.23, 97.5% CI, 0.12-0.43; p < 0.0001

アラニンアミノトランスフェラーゼ活性50%増加比率
・標準群、短期改良レジメン群に差を認めず (9/110 vs 13/112);補正オッズ比 0.60 , 97.5% CI, 0.20-1.83)
・しかし、オンダンセトロン群発症比率増加; 16/111 vs 6/111; 補正オッズ比 3.30 , 1.01-10.72 ; p = 0.024





2013年8月23日金曜日

ランダム化二重盲験プラシーボ対照研究:急性頸部痛に対するボルタレンゲルの有効性安全性

ジクロフェナク・ゲルは、日本では、ボルタレンゲル1%として"変形性関節症、肩関節周囲炎、腱・腱鞘炎、腱周囲炎、上腕骨上顆炎 (テニス肘等)、筋肉痛 (筋・筋膜性腰痛症等)、外傷後の腫脹・疼痛"の保険適応で、OTCとして外用鎮痛・消炎剤「ボルタレン®AC」が発売されているらしい。

値段
ボルタレンACゲル 50g:1980円
ボルタレンACゲル 25g:1280円
もうちょっと安くできないものか?
医療施策として考えるなら、医療リソース対比できないくらい安価な状況を作る必要があるとおもうのだけど・・・

Efficacy and safety of diclofenac diethylamine 1.16% gel in acute neck pain: a randomized, double-blind, placebo-controlled study
Hans-Georg Predel, et. al.
BMC Musculoskeletal Disorders 2013, 14:250 doi:10.1186/1471-2474-14-250
 Published: 21 August 2013

【序文】
頸部痛(NP)はプライマリケアで多い筋骨格筋疾患で、不快な症状の原因となることが多い。NSAIDSは頸部痛軽減し、炎症軽減効果が期待され、早期治癒の可能性も期待されている。局所投与として、Topical diclofenac diethylamine (DDEA) 1.16% ゲルが、急性慢性筋骨格筋疾患に対し有効で耐用されると判明しているが、急性頸部痛、NPに関する治療に関しては現在まで臨床的データは存在しない。この研究の目的はDDEA 1.16%ゲルの有効性安全性をプラシーボ比較で評価すること


【研究方法】
ランダム化、二重盲験、プラシーボ対照化研究において、急性頸部痛(n=72)
DDEA 1.16% ゲル(2g, 4×/day, 5日間) vs プラシーボ

有効性評価は、 pain-on-movement (POM)、 pain-at-rest (PAR)、 functional neck disability index (NDI) と response to treatment (decrease in POM by 50% after 48 h)

副事象;Adverse events (AEs) は全研究期間対象


【結果】
プライマリアウトカムである、48時間時点でのPOMは統計学的に有意に減少
DDEA gel (19.5 mm) vs. placebo (56.9 mm) (p < 0.0001)

これは、ベースラインからの減少として臨床的有意なものである (それぞれ、75% vs. 23% )


すべてのPOMスコアは。プラシーボ比較で、DDEAゲルで、1時間で有意に減少
PARやNDIスコアは、初期評価(24時間)から以降も減少  (all p < 0.0001)


治療反応性は、プラシーボ比較した場合DDEAゲル群で有意に良好 (94.4% vs.  8.3%) (p < 0.0001)

DDEAゲルの副作用なし


【結論】
DDEA 1.16% ゲルは、OTCとして入手可能、急性頸部痛に対し有効で、耐用性あり

有効性評価ツールにより、迅速に頸部痛改善し、頸部機能改善を示す。

しかし、これらのツールがほんとに比較可能性判断に有効で、信頼できるものか不明。

さらなる研究により、このDDEA 1.16%ゲルがこのありふれた機能低下状況に対する代替的治療オプションとなるか確認が必要であろう。

2013年6月21日金曜日

Cochrane Review: 普通感冒に対するNSAIDs

Non-steroidal anti-inflammatory drugs for the common cold
Editorial Group:  Cochrane Acute Respiratory Infections Group
Published Online: 4 JUN 2013 Assessed as up-to-date: 17 APR 2013
http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/14651858.CD006362.pub3/abstract

9つのRCT、1069名の被験者、37の比較、うち6比較はNSAIDs vs プラシーボ、3つの比較は NSAIDs vs NDAISs

総合バイアスリスクは混在

プール化解析にて、NSAIDsは症状総スコア減少有意差無し (SMD -0.40, 95% CI -1.03 〜 0.24, 3研究、random-effects model)、かぜ症状期間減少有意差無し  (MD -0.23, 95% CI -1.75 〜 1.29、2研究、random-effects model)

呼吸器症状として、咳嗽は改善せず (SMD -0.05, 95% CI -0.66 to 0.56, two studies, random-effects model)
くしゃみスコアは有意に改善 (SMD -0.44, 95% CI -0.75 〜 -0.12、2研究、 random-effects model)

NSAIDsの鎮痛効果(頭痛、耳痛、筋肉・関節痛)関連アウトカムでは有意ベネフィット認める

副作用リスクは、NSAIDsで高くない (RR 2.94, 95% CI 0.51 - 17.03、2研究、random-effects model)、薬剤はプラシーボに対して有意差があるという結論づけ困難。



「はやめの・・・」「かかったかな?と思ったら・・・」は詐欺CM

2013年5月30日木曜日

NSAIDS 血管・上部消化管悪影響 :従来型NSAIDsもコキシブ系も悪影響

連日 ジクロフェナック 150mg、 イブプロフェン 2400mg投与にて、喫煙・肥満と同様の影響をあたえるという話

ジクロフェナク、イブプロフェンなど、従来のNSAIDsに関しても、新規NSAIDsに負けず、重篤な副事象が警戒される。


2004年コキシブ系選択性COX-2阻害剤であるVioxx(rofecoxib)は心発作リスクを高めるということで自主回収したが、その後、FDAは販売許可のスタンスをとっている。セレコキシブ(セレコックス)が日本では発売されている。

心血管への悪影響は、コキシブ系だけの問題なのだろうか?

従来のNSAIDSでも、実は、重大血管イベント、冠動脈疾患イベントに悪影響を与えていたという報告。


NSAIDsの血管・胃腸への影響は、COX-2阻害剤や従来のNSAIDSを含め、詳細不明
ランダム化トライアルのメタアナリシスからの検討

Vascular and upper gastrointestinal effects of non-steroidal anti-inflammatory drugs: meta-analyses of individual participant data from randomised trials
Coxib and traditional NSAID Trialists' (CNT) Collaboration
The Lancet, Early Online Publication, 30 May 2013
doi:10.1016/S0140-6736(13)60900-9

重大血管イベント増加
コキシブ系 (rate ratio [RR] 1.37, 95% CI 1.14—1.66; p = 0.0009)
ジクロフェナク  (1.41, 1.12—1.78; p = 0.0036) 
主に、重大冠動脈イベントによるもの(coxibs 1.76, 1.31—2.37; p=0.0001; ジクロフェナク 1.70, 1.19—2.41; p = 0.0032). 
イブプロフェンも、重大冠動脈イベントを有意増加  (2.22, 1.10—4.48; p=0.0253)するが、重大血管イベントは増加示さず (1.44, 0.89—2.33) 
プラシーボ比較で、1000名あたり1年間割り付け毎、コキシブ系とジクロフェナクによる超過事例は、重大血管イベント 3症例以上、致死例は1例 
ナプロキセンは、重大血管イベント有意には増加せず  (0.93, 0.69—1.27) 
血管疾患死は、Coxibsx(1.58, 99% CI 1.00—2.49; p = 0.0103) 、ジクロフェナク (1.65, 0.95—2.85, p=0.0187)有意増加。イブプロフェンは有意性は示さず  (1.90, 0.56—6.41; p=0.17)、ナプロフェンでは増加せず (1.08, 0.48—2.47, p = 0.80) 
重大血管イベント比例効果は、血管リスクを含むベースライン特性に非依存。
心不全リスクは、雑に言えば、NSAIDS全部からみると、2倍 
全てのNSAIDsレジメンは上部胃腸合併症増加  (coxibs 1.81, 1.17—2.81, p = 0.0070; ジクロフェナク 1.89, 1.16—3.09, p = 0.0106; イブプロフェン 3.97, 2.22—7.10, p < 0.0001; ナプロキセン 4.22, 2.71—6.56, p < 0.0001)




2013年1月10日木曜日

3剤併用降圧治療にNSAIDs加えると急性腎障害発症リスク増加、特に1ヶ月め

“治療抵抗性高血圧” が注目されている中、降圧剤3剤併用使用者はまれならずよく見られる

ACE阻害剤/ARB・降圧利尿剤を含む多剤治療において、NSAIDs併用すると、急性腎障害発症リスク増加するという注意すべき報告がなされた。


nested case-control analysisの症例対照後顧的検討

利尿剤、ACE阻害剤、ARBからなる2薬剤合剤・降圧剤に、NSAIDsを加えたとき、急性腎障害リスク増加の可能性示唆

Concurrent use of diuretics, angiotensin converting enzyme inhibitors, and angiotensin receptor blockers with non-steroidal anti-inflammatory drugs and risk of acute kidney injury: nested case-control study
BMJ 2013; 346 doi: http://dx.doi.org/10.1136/bmj.e8525 (Published 8 January 2013)

UK Clinical Practice Research Datalink

48万4872名の降圧薬使用者のコホート

現行の2・3剤併用降圧剤+NSAIDs使用と、急性腎障害との関連性をrate ratioで比較

平均フォローアップ5.9年(SD 3.4年)、急性腎障害 2215(1万人年あたり 7)

全体では、利尿剤もしくはACE阻害剤もしくはARBを含む2剤併用現行使用では急性腎障害発症リスク増加と関連しない

一方、3剤併用は急性腎障害発症率増加と関連 (rate ratio 1.31, 95% 信頼区間 1.12 ~ 1.53)
二次解析すると、最大リスクは使用30日めに見られる(rate ratio 1.82, 1.35-2.46)


NSAIDSは、最低限、最小期間で・・・
NSAIDs適正使用;アメリカ心臓病協会科学的ステートメント COX2阻害剤心血管系副作用など H25/01/07


“治療抵抗性高血圧”と、降圧剤治療のベネフィットばかりフィーチャーするのでなく、やはりリスクも配慮すべき!

2013年1月7日月曜日

NSAIDs適正使用;アメリカ心臓病協会科学的ステートメント COX2阻害剤心血管系副作用など


NSAIDs適正使用団体: The Alliance for Rational Use of NSAIDs
http://www.nsaidalliance.com/


2004年FDA勧告
・ セレコキシブやvaldecoxib(Bextra)処方医師は、リスクに見合うベネフィットがあるか考慮すべき。NSAIDs不耐性既往、消化管出血リスク増加、非選択性NSAIDsでうまくいかない症例など
・ NSAIDsでは、どの処方状況でも、心血管疾患イベントや他のリスクがあることを常に処方上注意すべき
・ OTC鎮痛剤使用の場合、その使用において、厳格に表示事項を守ること、10日間を越える場合は医師の指導をうけること。

心血管リスク
・ NSAIDsは、いずれも生命危機と直結する、重大な心血管血栓イベント・心筋梗塞・卒中リスク増加をもたらす。このリスクは、使用期間に応じて増加し、心血管疾患既往或いは高リスク患者で特にリスクは増大する。
ボルタレン(ジクロフェナック含有)はCABG手術後周術痛使用は禁忌
胃腸リスク
・NSAIDsは、いづれもが生命危機と直結する、炎症、出血、潰瘍、胃腸穿孔を含む重大な胃腸副作用のリスクを増加させる。これらのイベントは使用期間中いつでも生じる可能性有り、警告所見無く突然生じることもある。高齢者では特に重篤な胃腸障害イベントリスクが高い




 COX-2阻害作用が高いほど心血管リスク増加し、COX-1阻害作用が高いほど胃腸障害が高い。





アメリカ心臓病協会(AHA)は上記団体とジョイントし、NSAIDsの心臓リスク関して注意を喚起

AHA  Scientific Statement
Use of Nonsteroidal Antiinflammatory Drugs ; A Scientific Statement frome the American Heart Association
http://circ.ahajournals.org/content/115/12/1634.full.pdf

 現行のエビデンスによれば、選択的COX-2阻害剤は、心筋梗塞、卒中、心不全、高血圧お心血管系への重大な悪影響をもたらすことが示唆される。この副作用リスクは、特に、心血管疾患既往や高リスク状態の患者で特に重大である。 疼痛寛解のためのCOX-2阻害剤使用は適切な代替手段が無い場合、そして、使用時は、必要最小量・最小期間に限定すべき。
 重篤な心血管系への副作用の影響評価は、他の薬剤ベネフィットにオフセットされるか、長期使用データで十分なされる必要がある。長期データがない以上、COX阻害剤使用は、OTCのNSAIDsを含め、長期使用は医師相談の上なされるべきである。
 選択的COX-2阻害剤及び非選択性NSAIDs寄与の心血管イベント増加リスクに関する議論は薬剤安全性に関わる国家的議論の一部である。薬物使用適正安全性において、製造メーカーからのタイムリーな、そして科学的データの完全なsubmission及び、米議会からFDAへ資金/助成増加が必要。 

具体的な中身を見ると・・・

 心血管系疾患既往・高リスク状態では、Stepped Care Approachすべき






BMJ Publishing Group.







参考:
http://www.medpagetoday.com/Cardiology/Prevention/36723




添付文書記載

セレコックス錠100mg/ セレコックス錠200mghttp://www.info.pmda.go.jp/go/pack/1149037F1020_1_10/
警告
    外国において、シクロオキシゲナーゼ(COX)-2選択的阻害剤等の投与により、心筋梗塞、脳卒中等の重篤で場合によっては致命的な心血管系血栓塞栓性事象のリスクを増大させる可能性があり、これらのリスクは使用期間とともに増大する可能性があると報告されている。(〈用法・用量に関連する使用上の注意〉、「慎重投与」、「重要な基本的注意」、「重大な副作用」、「臨床成績」の項参照)


実地医家の対策としては、セレコックス使用時は、心血管疾患リスク評価が必要
(いつものことながら)製薬会社は添付文書記載して責任逃れしてるのだから・・・



日本でも、OTCに関しては、スイッチOTCもあり、その種類が広がっている。
内服としてはロキソニン(ロキソプロフェン)、ジクロフェナック、イブプロフェン、外用としてはケトプロフェン外用、フェルビナク外用、ジクロフェナック外用など。
 長期使用されないような監視機構があるべき。

2012年6月3日日曜日

急性冠症候群:アスピリン抵抗性と投与量比較

急性冠症候群患者・アスピリン治療 2用量(150mg/日 vs 300mg/日)比較

アスピリン抵抗性患者での比較

Resistance to low-dose aspirin therapy among patients with acute coronary syndrome in relation to associated risk factors
Journal of Clinical Pharmacy and Therapeutics, 06/02/2012


この報告での「アスピリン抵抗性」の定義
対照比較で、コラーゲン (1 μg/mL)・adenosine diphosphate (ADP) (5 μmol/L)-による血小板凝集40%以上を示したとき

そのアスピリン抵抗性 11/50(22%)


アスピリン抵抗性患者での比較検討として、150mg/日後と300mg/日後で、コラーゲン血小板凝集 66 ± 7·01% vs. 26·87 ± 2·85%、 ADP刺激血小板凝集 62 ± 4·34%  vs.  16·5 ± 3·8% 、 TxB2値 620 ± 64·58 pg/mL vs. 77 ± 11·3 pg/mLで、平均値に有意差あり、薬剤増量後アスピリンの反応促進を意味する。

動脈硬化リスク要素(高血圧、喫煙、虚血性心疾患家族歴、心筋梗塞既往)は、アスピリン抵抗性・感受性対象者間に差は認めない。

しかし、アスピリン感受性・低抗群差では、糖尿病・脂質異常症での有意差認める (P < 0·01)

アスピリン標準投与量による抗血小板効果の個体差は、150mgより300mg/日で大きい。150mg/日で抵抗性患者は300mg/日で効果促進。

血小板測定ってテクニカル上の差が大きいと聞く。検体採取から搬送、測定技術の差などが要素と思われる。日常臨床でアスピリン投与量を補正しながらってことが出来ない以上、アスピリン抵抗性らしき対象者の類推は重要となる・・・ってのが、表面的スタンスか?

noteへ実験的移行

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