2013年11月16日土曜日

非経口栄養は、集中治療室からその姿が次第に消えている ・・・ それは本当に是なのか?

非経口栄養は、集中治療室からその姿が次第に消えている。
2009年のガイドラインでは、経腸栄養に非経口栄養を追加するという記載まで存在したのに時代は変わる。

Temporal trends in the use of parenteral nutrition in critically ill patients
Hayley B. Gershengorn,  et. al.
Chest. 2013. doi:10.1378/chest.13-1597 

ICU 337,442名のうち、非経口栄養比率 20,913(6.2%)
患者特性補正後、非経口栄養使用比率は時代とともに減少
2001−2002年 7.2% → 2007-2008年 5.5%
(p < 0.005)

経口栄養は同時期増加 (補正後確率 11.5% → 15.3% p < 0.001)


非経口栄養は、緊急手術後患者、重症度中等症、手術ICU患者、学術医療機関  で主に減少。
非経口栄養例では、開始は、入室後中央値2日(IQR 1-3 日)、7日以内開始は90%を超える。
開始タイミングは時代変化認めず

だが、栄養学的介入にこだわる意見や知見も、まだ、存在する。

enteral nutrition (EN) plus supplemental PN (SPN)で、100%エネルギー目標を4−8日達成時臨床的アウトカム改善したという報告
Optimisation of Energy Provision With Supplemental Parenteral Nutrition in Critically Ill Patients: A Randomised Controlled Clinical Trial
Heidegger CP, Berger MM, Graf S, et al
Lancet. 2013;381:385-393

Parenteral Nutrition and Nosocomial Infection Reduction in the ICU
Greg Martin, MD
Disclosures May 23, 2013
http://www.medscape.com/viewarticle/804208

特発性肺線維症:肺機能減少はその後の死亡率増加と関連する しかし、その後減少し続けるかは予測困難

特発性肺線維症(IPF)の臨床経過は肺機能経過とイベント死亡率により特性化される。
肺機能の先行的推移にて肺機能減少・死亡率推定できる可能性があるか検討

結論から言えば、肺機能減少所見は、早期死亡率推定には役立つが、将来の機能上減少変化推定できず

Predicting Pulmonary Fibrosis Disease Course from Past Trends in Pulmonary Function
Shelley L. Schmidt, et. al.
Chest. 2013. doi:10.1378/chest.13-0844 


安定FVC患者135名、FVC減少を示す50名1年間フォローアップ 
診断後12−24ヶ月の間に、安定FVC症例では、その後1年間のFVC減少症例と、安定のままの症例では、それぞれ、84.0%、80.7%で有意差無し 
1年終了時生存者間で、安定FVC症例では、減少症例に比べ、2年終了時において、より生存率が高い : HR 0.91 [95%CI 0.87-0.94] 、0.71 [0.62-0.78] 

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