2018年10月10日水曜日

COPD:3剤合剤吸入(ICS/LABA/LAMA) vs 2剤(LABA/LAMA)吸入  可逆性の有無とアウトカムの関係

3成分合剤吸入:Trelegy Ellipta vs 2成分配合:アノーロの比較ということに

ベースラインでβ2刺激剤可逆性評価による triple therapy(ICS/LABA/LAMA) vs dual therapy(LABA/LAMA)のアウトカム効果というのは確かに興味ある課題である

β刺激剤可逆性効果と無関係に・・・急性増悪アウトカム、QOL、肺機能など改善という結論

TREATMENT EFFECTS OF FF/UMEC/VI VS FF/VI AND UMEC/VI IN REVERSIBLE AND NONREVERSIBLE COPD PATIENTS: ANALYSES OF THE IMPACT STUDY
Robert Wise, et. al.
CHEST October 2018 Volume 154, Issue 4, Supplement, Pages 729A–731A
https://journal.chestnet.org/article/S0012-3692(18)31858-0/fulltext


目的: InforMing the PAthway of COPD Treatment (IMPACT) study は、COPD患者のtriple versus dual therapyのベネフィット評価
治療反応のベースライン可逆性効果の評価


方法: IMPACT:ランダム化二重盲検平行群グローバル研究、過去12ヶ月居ないの急性増悪(中等・重症)病歴を有するCOPD有症状患者 52週間 10,355名
スクリーニング時、FEV1アルブテロール前後差 12%及び200mL可逆性と定義
 fluticasone furoate (FF)/umeclidinium (UMEC)/vilanterol (VI) 100/62.5/25 mcg のFF/VI and UMEC/VIとの治療反応性ベースライン可逆性評価比較
中等/重度急性増悪発生率の可逆性を事前特異化;他はpost hoc解析

結果: スクリーニング時、18%の患者で可逆的

可逆性患者及び非可逆性患者とも、on-treatment中等/重度急性増悪統計学的有意な減少( FF/UMEC/VI versus UMEC/VI)
(可逆性患者の発生減少比率: 40% [95% 信頼区間 (CI): 28–50%] 、非可逆性患者: 21% [95% CI: 14–28%]).

FF/UMEC/VI versus UMEC/VI

  • 重症急性増悪発生減少率 :可逆性患者では 44% (95% CI: 14–63%)、非可逆性患者では 31% (95% CI: 17–44%) 
  • 中等/重度急性増悪までの期間:time-to-first [TTF]) of having a moderate/severe exacerbation のリスク減少は各々25.6% [95% CI: 11.0–37.9%] 、 13.6% [95% CI: 6.2–20.5%]
  • 重度急性増悪までの期間:time-to-first [TTF])では、(32.8% [95% CI: 2.8–53.5%] 、23.5% [95% CI: 9.7–35.2%]
  • 肺機能:ベースラインから52週目 trough FEV1変化は 76、49 ml
  • QoL(SGRQ):52週目 SGRQレスポンダーオッズ  1.38、1.42

スクリーニング時可逆性と独立して一貫してtriple therapy優位  (all P-values < 0.05)

統計学的有意改善がFF/VCに比べtriple therapyに認めらたのは
非可逆的患者の全てのエンドポイント
可逆性患者の中等/重度急性増悪率、肺機能エンドポイント


FF/UMEC/VI は可逆性患者においてはFF/VIに対する重度急性増悪率減少効果認めず


結論: ベースラインの可逆性の関連せず、triple therapy(FF/UMEC/VI)は、UMEC/VI に比べ、有意に中等度/重度急性増悪年次発生率減少、増悪までの期間減少、肺機能改善、QOL改善を示す





発表者の結論と一致しないが、「 重度急性増悪リスクに関してtrple が dualを上回ることがなかった」可逆性あれば、喘息COPDオーバーラップが考えられ、ICSベース治療と考えそうなもんだが・・・ なんらかの考察が必要


noteへ実験的移行

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