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2022年8月10日水曜日

第3相EMERGENT-2:統合失調症治療薬KarXTの効果確認、安全性プロファイルも確認


Positive Phase 3 Results for Novel Schizophrenia Drug (medscape.com)

ムスカリン受容体作動薬と抗コリン剤を組み合わせた治験薬xanomeline-trospium(KarXT、Karuna Therapeutics社)は、成人の統合失調症患者において精神病症状の改善に役立ち、体重増加や鎮静を伴わないことが、新しい研究により明らかに

EMERGENT-2試験(第3相試験)の主要評価項目であるPANSS(Positive and Negative Syndrome Scale)スコアは、本薬投与群ではプラセボ投与群と比較してベースラインから有意に減少がみられた。

この結果は、「新規かつユニークな作用機序を持つKarXTが、世界中で2100万人の統合失調症患者の治療成功のあり方を再定義し、これらの患者のために50年以上ぶりに新しいクラスの医薬品を生み出す可能性を強調しています」と、カルナ・セラピューティクス社のCEO、社長兼会長であるスティーブ・ポール医学博士はプレスリリースで述べています。


主要評価項目を達成:同社は、統合失調症患者の約20〜33%は従来の治療法に反応しないと述べている。その多くは、現行の抗精神病薬による生涯にわたる治療にもかかわらず、機能的状態やQOL(生活の質)が低下しています。


KarXTは、現在の治療法とは異なり、ドーパミン作動性経路やセロトニン作動性経路に依存するものではなく、ムスカリン作動薬であるxanomelineとムスカリン拮抗薬であるtrospiumからなり、中枢神経系のムスカリン受容体を優先的に刺激するよう設計されています。

2015年5月19日火曜日

ITI-007:統合失調症急性症状・陽性症状への効果

ITI-007は、セロトニン5−HT2Aアンタゴニストで、pIIではプラシーボ比較で有意改善なしだった薬剤。だが、同時、28日間の検討ではリスペリドンに相当≧で、急性薬剤としての使用可能では・・・という話か?

統合失調症急性エピソード症例へのランダム割り付け
・プラシーボ
・リスペリドン 4mg
・ITI-007 60mg、120mg


不思議なのは投与量多い方が、プラシーボとの効果差みとめないということ
だが、PANSSスコア改善


"ITI-007 for the treatment of schizophrenia: safety and tolerability analyses from the randomized ITI-007-005 trial"
Vanover K, et al APA 2015.
解説:http://www.medpagetoday.com/MeetingCoverage/APA/51598


  • 28日治療後、ITI-007 60mg投与量で、プラシーボ、リスペリドン比較PANSS有意改善
  • ITI-007 120mg量では有効性プラシーボ比較で有意差無し
  • 陽性症状サブスケールにおいて、 ITI-007 60mgとリスペリドンは同等だが、プラシーボ比較で有意改善、120mg投与量では有意差なし
  • 完遂例 81%
  • 2014年7月22日火曜日

    統合失調症GWAS:多遺伝子関与、グルタミン酸作動性神経伝達関連分子関与

    メディア記事
    http://www.usatoday.com/story/news/nation/2014/07/21/schizophrenia-genome-immune/12947505/

    15万名(症例3万7千名ほど)GWASで、各々1つずつの遺伝子の影響は小さいものの、多遺伝子関与している。


    Biological insights from 108 schizophrenia-associated genetic loci
    Schizophrenia Working Group of the Psychiatric Genomics Consortium
    Nature (2014) doi:10.1038/nature13595
    Published online 22 July 2014 


    genome-wide 有意性と合致する従来定義の108 locusから拡大された128の独立関連が見いだされたが、83は未報告のものであった。

    相関性は脳内で著明な関連性であり、生物学的に妥当と考えられる。多くは病因として新発見につながるのかもしれないが、グルタミン酸作動性神経伝達ハイライト分子に関連する、DRDやいくつかの遺伝子であり、これらは、病態生理学的仮説に一致。
    脳内の遺伝子発現と独立して、免疫での重要な組織での遺伝子発現に有意な遺伝子が多く、これらは、免疫系と統合失調症の関連性示唆するもの



    108ピースがそろったが、1000ピースパズルになるだろう、統合失調症関連遺伝子・・・病態生理解明が一歩進んだことは確か。

    2013年5月11日土曜日

    重度高血圧薬剤ニトロプルシド:統合失調症症状改善効果


    19−40歳の統合失調症入院患者20名への小規模ランダム化トライアル

    陽性、陰性、不安、うつ症状への、ニトロプルシドナトリウム(sodium nitroprusside) (0.5 μg/kg/min 、4 時間)回投与の有効性安全性

    注射後、症状改善
    18項目Brief Psychiatric Rating Scale total score と subscale scoreは、4週間後も改善維持




    Rapid Improvement of Acute Schizophrenia Symptoms After Intravenous Sodium Nitroprusside
    A Randomized, Double-blind, Placebo-Controlled Trial ONLINE FIRST
    Jaime E. C. Hallak, et.al.
    JAMA Psychiatry. 2013;():1-9. 


    ニトロプルシドは、重症高血圧の血管拡張剤としての使用が主だが、 N-methyl-D-aspartate (NMDA) glutamate receptor活動性調整作用が認められている。

    動物実験での受容体遮断により精神症状様行動がみられ、薬剤の有用性が期待されていた。

    2013年4月10日水曜日

    統合失調症に関連する遺伝子

    統合失調症に関連する遺伝子

    family-based replication study
    参照:http://allanmcrae.com/publications/benya_p_09.pdf

    神経系はもちろん、免疫系に関わる遺伝子の関連性が示された。

    A Comprehensive Family-Based Replication Study of Schizophrenia Genes
    Karolina A. Aberg,  et. al.
    JAMA Psychiatry. 2013;():1-9

    レプリケーションの結果、P値小さいSNPs
    p < .01のレプリケーションのうち、GWAS meta-analysisと同様のeffect directionのSNPs比率は、人種混合的には89%、 ヨーロッパ人民族だけの場合は93%


    ヨーロッパ人種では、MHC領域でレプリケーション値包括的増加3.7倍

    TCF4 (P = 2.53 × 10−10
    )、NOTCH4 (P = 3.16 × 10−7) のSNPsレプリケーションを行い、これは、統合失調症に最も多い

    より興味深いのは、 POM121L2 (P = 3.51 × 10−7
    )、AS3MT (P = 9.01 × 10−7)、 CNNM2 (P = 6.07 × 10−7)、NT5C2 (P = 4.09 × 10−7)が含まれること


    多くのsmall effect研究のため、pathway analysis施行。多くの有意なニューロン機能(axonal guidance、ニューロンシステム、L1接着分子相互作用)に関わるpathway、免疫系と関連するpathway(抗原プロセシング、T細胞との細胞癒着、免疫系シナプスへのtranslocation)との関連が示された。



    2013年3月9日土曜日

    統合失調症:ビタミン療法にて陰性症状改善 ・・・ 効果は個別遺伝子変異に依存

    ビタミンB12・葉酸サプリメントで、統合失調症・陰性症状改善効果を示すことは驚き、しかも、葉酸吸収に関わる遺伝子異常のある患者で有効という、いわゆる、テーラーメイド治療につながる知見



    Randomized Multicenter Investigation of Folate Plus Vitamin B12 Supplementation in Schizophrenia
    Joshua L. Roffman, et. al.
    JAMA Psychiatry. 2013;():1-9. doi:10.1001/jamapsychiatry.2013.900

     統合失調症の陰性症状は、慢性的で障害を伴い、高コストとなっているため、より効果的な治療が必要とされている。葉酸代謝関連低機能変異遺伝子を有する場合、葉酸濃度減少が、この負の徴候と関連するということで、葉酸サプリメントの可能性を検討。

    平行群・ランダム化・二重盲験・プラシーボ対照化臨床トライアル;葉酸 2mg/ビタミンB12 400μg 16週間
    3つの地域メンタルヘルスセンター(米国内学術センター関与)

    精神科学的安定・抗精神治療に関わらず症状持続慢性統合失調症外来患者
    16-68歳、向精神薬6ヶ月以上治療・6週間超の安定投与量、60以上の Positive and Negative Syndrome Scale

    140名をランダムに、葉酸+ビタミンB12 vs プラシーボ 

    主要アウトカム測定:陰性症状変化(  Scale for the Assessment of Negative Symptoms [SANS])、 positive and total symptoms (Positive and Negative Syndrome Scale))

    【結果】
    葉酸+ビタミンB12は、プラシーボに比較し、有意に陰性症状改善(群差、週毎SANSスコア -0.33、95% CI, -0.62〜-0.05) と、genotypeを考慮した場合は有意差求めるが、除外時は認めない

    治療による FOLH1(rs202676)の 484C>%変異介入が観察された(p=0.02)
    484% alleleがhomozygousの時のみ実有意な治療ベネフィットを示した  (週毎 SANSスコア変化 −0.59 ; 95% CI, −0.99 to −0.18).

    平行して、ベースラインの赤血球濃度と、484C allele loadの逆相関が見られ(p=.03)、 治療8週後までその効果は持続する。
    治療群毎、陽性症状、総症状変化とも差認めず

    結論:葉酸+ビタミンB12サプリメントは、統合失調症の陰性症状改善するが、葉酸吸収の遺伝子変異によりその治療効果は影響大きく受ける
    個別化医療の必要性を示唆する



    noteへ実験的移行

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