気道異物閉塞管理法 "abdominal thrust"法
・・・・・・・・・・・・
Choking on a foreign body: a physiological study of the effectiveness of abdominal thrust manoeuvres to increase thoracic pressure
Matthew J Pavitt, et al.
http://dx.doi.org/10.1136/thoraxjnl-2016-209540
http://thorax.bmj.com/content/thoraxjnl/early/2017/04/06/thoraxjnl-2016-209540.full.pdf
Heimlich法は気道異物閉塞による窒息管理法として既知介入方法
このガイダンスのエビデンスは乏しく、ガイドラインにも差異ある
健康ボランティアの "abdominal thrust"法の圧測定
abdominal thrust:腹による推進力において、腹部からの押し上げ圧力と外周圧の違いは胸腔内圧へ与える影響の差は無かった。
自己施行腹部加圧は他者施行加圧と同様のパフォーマンス。
"chair thrust"は、いすの背もたれに反して上腹部を押すことで他のマヌーバーより高い圧力を生じることができる。
BLS教育にこの方法を含めるべきと筆者等
動画:http://thorax.bmj.com/content/thoraxjnl/early/2017/04/06/thoraxjnl-2016-209540/DC2/embed/inline-supplementary-material-2.mp4
2017年4月13日木曜日
短期でも経口コルチコステロイド副作用
30日間未満の経口コルチコステロイド使用を短期使用と定義し、副作用出現率を調査
“プレドニゾロン換算投与量・日数 20mg/日×6日間”
比較的短期間と思うのだが、これでも副作用出現
Short term use of oral corticosteroids and related harms among adults in the United States: population based cohort study
BMJ 2017; 357 doi: https://doi.org/10.1136/bmj.j1415 (Published 12 April 2017)
Cite this as: BMJ 2017;357:j1415
1 548 945 成人のうち、3年間で短期経口コルチコステロイド使用外来処方は 327 452 (21.1%)
多いのは、老人、女性、白人で、地域差ばらつき多い (all P<0 .001="" p="">適応上最も多いのは、上気道感染、脊柱疾患、アレルギー
処方専門科は広範
薬剤開始30日内増加
・・・その後31−90日間にその増加程度減少
プレドニゾロン換算 20mg/日等量以上でリスク増加明確 (incidence rate ratio)
; all P<0 .001="" p="">
この程度の期間でも副作用あるのに・・・花粉症に対するステロイド・デポ製剤注頻用医師が存在する
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“プレドニゾロン換算投与量・日数 20mg/日×6日間”
比較的短期間と思うのだが、これでも副作用出現
Short term use of oral corticosteroids and related harms among adults in the United States: population based cohort study
BMJ 2017; 357 doi: https://doi.org/10.1136/bmj.j1415 (Published 12 April 2017)
Cite this as: BMJ 2017;357:j1415
1 548 945 成人のうち、3年間で短期経口コルチコステロイド使用外来処方は 327 452 (21.1%)
多いのは、老人、女性、白人で、地域差ばらつき多い (all P<0 .001="" p="">適応上最も多いのは、上気道感染、脊柱疾患、アレルギー
処方専門科は広範
薬剤開始30日内増加
- 敗血症 (incidence rate ratio 5.30, 95% 信頼区間 3.80 to 7.41)
- 静脈血栓塞栓 (3.33, 2.78 to 3.99)
- 骨折 (1.87, 1.69 to 2.07)
・・・その後31−90日間にその増加程度減少
プレドニゾロン換算 20mg/日等量以上でリスク増加明確 (incidence rate ratio)
- 敗血症:4.02
- 静脈血栓塞栓:3.61
- 骨折:1.83 for fracture
; all P<0 .001="" p="">
使用状況: 1日プレドニゾロン換算投与量は20 mg/日 (IQR 17.5 - 36.8 mg/日)
40mg/日 以上は 23.4% (76701/327452)
最頻度処方は6日メチルプレドニゾロン "dosepak"が多く、 46.9% ( 216437/461208)
1コースが 70.5% (n=230 980 / 327 452) 、2コース 20.7% (n=67 732 / 327 452) 、3コース以上 8.8% (n=28 740 of 327 452)
2処方以上平均処方数 2.4 (SD 0.7)
この程度の期間でも副作用あるのに・・・花粉症に対するステロイド・デポ製剤注頻用医師が存在する
敗血症性ショック:2011年ノルエピネフリン不足→死亡率4%増加
2011年、米国内でノルエピネフリン不足が問題となった
そのとき、米国内病院の敗血症予後はどうなったか?
薬剤供給というのはマーケットベースだけで議論されることがあってはならない
ところが、市場至上主義者たちが、財界・政治・メディアに跋扈するこの頃
必須薬剤が底をつき、代替薬剤を使用せざる得ない状況が出現する
本来は政治・行政ベースで必須薬剤の補充が必要
Association Between US Norepinephrine Shortage and Mortality Among Patients With Septic Shock
Emily Vail, et al.
JAMA. 2017;317(14):1433-1442.
26病院、敗血症性ショック 27,835名(年齢中央値 69歳 [IQR 57-79歳] 女性 47.0%)
2011年ノルエピネフリン不足1/4以上あり
コホート患者での使用は減少;77.0%から2011年第2四半期の55.7%まで
フェニレフリンが代替薬として最も多く使用された(ベースライン 36.2% [95% CI, 35.3%-37.1%]; 最大, 54.4% [95% CI, 51.8%-57.2%])
通常使用の四半期間敗血症ショック入院に比べ、不足四半期間の入院では、院内死亡率増加 (9283 / 25 874 [35.9%] vs 777 / 1961 名[39.6%], ; リスク増加絶対値比較 = 3.7% [95% CI, 1.5%-6.0%]; 補正オッズ比 = 1.15 [95% CI, 1.01-1.30]; P = .03)
敗血症ショック時、ノルエピネフリンの方がドパミンより予後良好である可能性
フェニレフリンはα1作動主体で、UpToDateでも頻拍/不整脈時β作用剤使用困難な場合使用とされる
敗血症ショックの管理上、昇圧剤使用意義は、“4L以上の輸液で反応しない場合もしくは過剰水分投与時、昇圧剤治療の意義を認める”とある
http://emedicine.medscape.com/article/168402-treatment#d12
血液還流不適正化、不整脈などのためドパミン系は忌避され、ノルエピネフリンが安全性高く、より効果的とされる。ドパミン選択は特異的状況:頻拍性不整脈リスク少ない時や徐脈存在下のときなどに限られる。フェニレフリンは麻酔時昇圧治療として用いられるが、酸素消費量増加を伴う敗血症・低血圧時はMAP増加させ、心拍出量低下の危惧がある。
https://www.medicine.uci.edu/residency/powerpoint/VasopressorsandInotropes.ppt
テロリズムによる有毒ガスリスクが叫ばれる昨今、これはこの後どうなったんだろ?
そのとき、米国内病院の敗血症予後はどうなったか?
薬剤供給というのはマーケットベースだけで議論されることがあってはならない
ところが、市場至上主義者たちが、財界・政治・メディアに跋扈するこの頃
必須薬剤が底をつき、代替薬剤を使用せざる得ない状況が出現する
本来は政治・行政ベースで必須薬剤の補充が必要
Association Between US Norepinephrine Shortage and Mortality Among Patients With Septic Shock
Emily Vail, et al.
JAMA. 2017;317(14):1433-1442.
26病院、敗血症性ショック 27,835名(年齢中央値 69歳 [IQR 57-79歳] 女性 47.0%)
2011年ノルエピネフリン不足1/4以上あり
コホート患者での使用は減少;77.0%から2011年第2四半期の55.7%まで
フェニレフリンが代替薬として最も多く使用された(ベースライン 36.2% [95% CI, 35.3%-37.1%]; 最大, 54.4% [95% CI, 51.8%-57.2%])
通常使用の四半期間敗血症ショック入院に比べ、不足四半期間の入院では、院内死亡率増加 (9283 / 25 874 [35.9%] vs 777 / 1961 名[39.6%], ; リスク増加絶対値比較 = 3.7% [95% CI, 1.5%-6.0%]; 補正オッズ比 = 1.15 [95% CI, 1.01-1.30]; P = .03)
敗血症ショック時、ノルエピネフリンの方がドパミンより予後良好である可能性
Vasopressors in septic shock: a systematic review and network meta-analysis
Therapeutics and Clinical Risk Management 2015:11 1047–1059
https://dash.harvard.edu/bitstream/handle/1/17820833/4508075.pdf
フェニレフリンはα1作動主体で、UpToDateでも頻拍/不整脈時β作用剤使用困難な場合使用とされる
In most patients with septic shock, we prefer to use norepinephrine . However, we find phenylephrine (a pure alpha-adrenergic agonist) to be useful when tachycardia or arrhythmias preclude the use of agents with beta-adrenergic activity (eg, norepinephrine).
敗血症ショックの管理上、昇圧剤使用意義は、“4L以上の輸液で反応しない場合もしくは過剰水分投与時、昇圧剤治療の意義を認める”とある
http://emedicine.medscape.com/article/168402-treatment#d12
血液還流不適正化、不整脈などのためドパミン系は忌避され、ノルエピネフリンが安全性高く、より効果的とされる。ドパミン選択は特異的状況:頻拍性不整脈リスク少ない時や徐脈存在下のときなどに限られる。フェニレフリンは麻酔時昇圧治療として用いられるが、酸素消費量増加を伴う敗血症・低血圧時はMAP増加させ、心拍出量低下の危惧がある。
https://www.medicine.uci.edu/residency/powerpoint/VasopressorsandInotropes.ppt
テロリズムによる有毒ガスリスクが叫ばれる昨今、これはこの後どうなったんだろ?
↓
化学テロリズム対策についての提言
(案)
http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10601000-Daijinkanboukouseikagakuka-Kouseikagakuka/0000051560.pdf
1. 厚生労働省は、国及び都道府県が備蓄することが適切な解毒剤等の医薬品の種
類を定めるとともに、希少ゆえ、都道府県や医療機関レベルで購入することが
非効率な医薬品を中心に、備蓄に向けた準備を行うこと。なお、リスク分散の
観点から、備蓄は国内の複数箇所で行える体制が望ましい。
2. 発災から一定時間以内に初期投与できる体制を整えるべく、各都道府県の医療
提供体制の実情に応じた備蓄及び配送に関する計画の策定を促すこと。
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