2020年12月17日木曜日

D-ダイマーと肺病変の相関性、そして予後推定の関連性

12月時点の総説としてはまとまっていると思う 


" reduced IFN signaling, and an overaggressive immune response compounded by heightened cytokines/chemokines"が重症度の根管というお話

     ↓

Mechanisms of SARS-CoV-2 Transmission and Pathogenesis

Trends in Immunology


Volume 41, Issue 12, December 2020, Pages 1100-1115https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S1471490620302337




故に、INFやサイトカイン・ケモカイン系のマーカーならすんなり世間に受け入れられるのだろうが・・・D-ダイマーと肺病変の相関性、そして予後推定の関連性についての報告では納得し難いというのも理解できる。

(“サイトカインストーム”の定義が果たしてdefinitiveなのだろうかという根幹的問題も https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMra2026131

D-ダイマー指標が初期指標としてはガイドライン上否定的なのは知っているが、現実的なツールとしてD-Dimer使用して良いのでは?


D-Dimer as a potential biomarker for disease severity in COVID-19

Mert Ozen, et al.

the American Journal of Emergency Medicine, Published:December 14, 2020

DOI:https://doi.org/10.1016/j.ajem.2020.12.023

https://www.ajemjournal.com/article/S0735-6757(20)31142-6/fulltext?rss=yes


方法

RT-PCRに基づいてCOVID-19と診断された120例の臨床データ,画像データ,検査データをレトロスペクティブに評価した.臨床的には,COVID-19の重症度を非合併性肺炎,軽症または重症の肺炎に分類した.放射線学的には,各患者のコンピュータ断層撮影でウイルス性肺炎に適合する罹患肺の面積を,全肺面積の 0~30%または 31%以上に分類した.COVID-19患者のDダイマー値および臨床検査データを,入院状態,入院期間,治療中および追跡調査中の肺病変と比較した.D-ダイマーの予測値を評価するために、受信機操作特性(ROC)分析を行った。

結果

D ダイマー上昇(> 243 ng/ml)は 63.3%(76/120 例)の患者で検出された。集中治療室の重症肺炎入院患者の平均 D-ダイマー値は 3144.50 ± 1709.4 ng/ml(1643-8548)と算出された。D-ダイマー値は、年齢、入院期間、肺病変、フィブリノーゲン、好中球数、好中球リンパ球比率(NLR)、血小板リンパ球比率(PLR)と正の相関を示した。ROC分析で閾値Dダイマー値が370 ng/mlであった場合、この値はCOVID-19患者の肺病変に対する特異度が77%、感度が74%と計算された。



 

結論

COVID-19患者のD-Dimerレベルは予後と相関しているが、予後を決定する上でどの程度有用であるかについては、さらなる研究が必要である。



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