2015年7月28日火曜日

nasal balloon(鼻風船?)は、小児の中耳治療法となる

「鼻風船」? 、nasal balloonは、子供の中耳問題、特に、難聴治療に役立つ














子供の耳だれは、濃厚な滲出液を伴い中耳に詰まり、聴力障害などを生じる。
簡単な、遊びのような方法、すなわち、風船をはなで膨らますことを毎日続けると、耳関連のQOLを改善する



Effect of nasal balloon autoinflation in children with otitis media with effusion in primary care: an open randomized controlled trial
Ian Williamson, et. al.
CMAJ July 27, 2015 cmaj.141608 First published July 27, 2015, doi: 10.1503/cmaj.141608


UK 43家庭医での、オープン・プラグマティック・ランダム化対照トライアル
耳症状直近有りの滲出性中耳炎、4−11歳の小児で、耳鏡確認
1−3ヶ月間、autoinflation 1日3回施行+通常ケア vs 通常ケア

320名登録、1ヶ月時点で正常のympanogramとなったのは 介入群 47.3%(62/131) vs 対照群 35.6% (47/132) ; 補正相対リスク [RR] 0.99 - 1.88)
3ヶ月時点で、 49.6% [62/125] vs 38.3% [46/120] ; 補正RR 1.37, 95% CI 1.03 - 1.83; NNT 9

Autoinflationは、耳関連QOLの改善 (補正群間差ベースライン比較 OMQ-14 [耳関連quality of life] score –0.42, 95% CI –0.63 to –0.22)

コンプライアンスは1ヶ月後89%、 3ヶ月後80%

副作用は軽度、頻度少なく、群間差なし




冠動脈疾患:PROMISE研究 冠動脈造影優先戦略は機能的検査よりアウトカム優れているとは言えない



一般外来での胸痛患者のほとんどは心疾患由来ではないが、こと心血管イベントであれば、重大なアウトカムが予想される。故に、過剰な検査となりがち。

Marburg Heart Scoreのような一定指標(既知血管疾患、心臓由来との患者推測、労作時悪化胸痛、動悸で悪化しない胸痛、65歳以上の女性・55歳以上の男性)で、2点以下なら低リスク、3なら中間、4−5なら高リスクとなる。


冠動脈造影CT(CTA)臨床戦略は、機能的検査臨床戦略より臨床的アウトカムを改善するものではないという、PROMISE研究

5月の論文なのでtoo lateだが・・・今更ながら記載


Outcomes of Anatomical versus Functional Testing for Coronary Artery Disease
Pamela S. Douglas, et. al. for the PROMISE Investigators
N Engl J Med 2015; 372:1291-1300April 2, 2015
1万3名の有症状患者を以下2つに割り付け
・CT血管造影
・機能検査(運動負荷心電図、ストレス核検査、ストレス心エコー)

プライマリアウトカムは、死亡、心筋梗塞、不安定狭心症入院、重大施術合併症の組み合わせ指標


患者の平均年齢 60.8±8.3 歳、 女性 52.7%、 胸痛もしくは労作性呼吸困難が87.7%

閉塞性CAD事前尤度平均  53.3±21.4%

フォローアップ期間中央値は 25ヶ月、プライマリエンドポイント発症は CTA群 164/4996(3.3%) vs 機能検査群  151/5007 (3.0%)  (補正ハザード比, 1.04; 95% 信頼区間, 0.83 to 1.29; P=0.75)


CTAは、機能検査に比べ非閉塞性CADを示す特性少ない (3.4% vs. 4.3%, P=0.02)、しかし、CTA群の方がランダム化後90日内のカテーテル施行患者多い (12.2% vs. 8.1%)


患者あたりの累積放射線暴露中央値は機能検査群よりCTA群の方が少ない  (10.0 mSv vs. 11.3 mSv)、しかし、機能検査群の 32.6% が全く放射線暴露なく、故に全体では、CTA群の方が暴露量多い (mean, 12.0 mSv vs. 10.1 mSv; P<0 .001="" div="">



noteへ実験的移行

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