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2020年2月27日木曜日

BMI/体重変化と肺機能トラジェクトリー

以前の研究はすべて、比較的短い追跡期間(最大10年)があり、ほとんどがこのリンクを最大50歳までしか調査していません。これにより、成人期および高齢期の肺機能に対する体重変化の役割のより包括的な理解が妨げられ、成人期後期にまで及ぶより長い追跡期間を伴うさらなる研究の必要がある



Body mass index and weight change are associated
with adult lung function trajectories: the prospective
ECRHS study
Peralta GP, et al. Thorax 2020;0:1–8. doi:10.1136/thoraxjnl-2019-213880
https://thorax.bmj.com/content/thoraxjnl/early/2020/01/30/thoraxjnl-2019-213880.full.pdf


 European Community Respiratory Health Survey (ECRHS)ベースの肺機能trajectory (20年間の成人期)

ベースライン BMI 正常、過体重、肥満の場合 フォローアップ中体重増加中等度(0.25-1 kg/年)、高度(>1kg/年)の場合、FVC、FEV1減少加速と関連

ベースライン正常BMI、安定体重(± 0.25kg/年)比較で、フォローアップ中高度体重増加の肥満の場合 65歳時推定FVCより−1011mL (95% CI −1.259 to −763)


ベースライン肥満症例、体重減少(<-0.25 kg/年)症例では、FVC、FEV1減少の程度減衰する

体重変化特性と、FEV1/FVC減少には関連性認めず







個人的感想としては、「FEV1/FVC比と体重特性との関連性がない」というのは、肺機能解釈上助かる知見



ちなみに、よく引用Fletcherの図、これは8年間6ヶ月毎のロンドンの労働者での前向き検討でのモデル化したもので、数十年調べたものではない



https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC1607732/pdf/brmedj00468-0039.pdf


LAMA使用開始された後の症例トラジェクトリーは興味深いモノがあるのだが・・・どこかで発表したい

2018年8月21日火曜日

心血管疾患リスク:禁煙後体重増加は、喫煙継続よりはまし、でも体重増加は糖尿病発症に直結

禁煙指導関係者にとって欲しかったデータだと思う

「禁煙で体重増えて、心筋梗塞や脳梗塞になれば意味ない」と言われたときに科学的根拠を持って示せないことにもどかしさを感じたことがあるはず


自信をもって禁煙しなさいと言える!
でも、減量も大事ですよ・・・って付け加える必要はあるが・・・




Smoking Cessation, Weight Change, Type 2 Diabetes, and Mortality
August 16, 2018
N Engl J Med 2018; 379:623-632
DOI: 10.1056/NEJMoa1803626

→日本語訳:https://www.nejm.jp/abstract/vol379.p623

2 型糖尿病リスクは,禁煙後5-7年がピーク(ハザード比 1.22,95%信頼区間 [CI] 1.12~1.32)、その後緩徐低下
糖尿病リスクは増加体重に比例


心血管死亡リスク:現行喫煙比較 

  • 体重非増加 ハザード比 0.69(95% CI 0.54~0.88)
  • 体重増加 0.1-5.0kg  ハザード比 0.47(95% CI 0.35~0.63)
  • 体重増加 5.1~10.0 kg ハザード比 0.25(95% CI 0.15~0.42)
  • 体重増加 10.0 kg 超ハザード比 0.33(95% CI 0.18~0.60)


長期禁煙者(禁煙後 6 年超 0.50(95% CI 0.46~0.55)





2018年3月2日金曜日

DiRECT: 2型糖尿病寛解到達はプラクティカル医療上の目標:強化減量にて半数到達

糖尿病関連薬剤のプロモーターと化している日本の糖尿病医療指導者たちに、この報告はどのように解釈されるのだろうか?


「生活指導は大事で、特に、食事療法、運動療法が・・・」と言いながら、中途半端な指導を口先だけで行い、実際は、薬に頼りっぱなし
「DPP4阻害剤がぁ・・・、SGLT2阻害剤がぁ・・・ ばかり ほざく」というのが日本の糖尿病診療の実態ではなかろうか?

糖尿病関連の講演会に行くとそればっかりなので、足が遠のく・・・

糖尿病において、twin cycle hypothesis 、肝内・膵臓内の過剰な脂肪がとくに問題
“600-700 kcal/dayの負のエネルギーにて、7日で、肝内インスリン抵抗性及び脂肪含量正常化し、膵内脂肪は8週後に正常化する”となると、中途半端な食事指導ではこれに到達しない

やるなら、この報告の如く、徹底しなければならない



Primary care-led weight management for remission of type 2 diabetes (DiRECT): an open-label, cluster-randomised trial
Michael EJ Lean,  et al.
The Lancet , Volume 391, No. 10120, p541–551, 10 February 2018
DOI: https://doi.org/10.1016/S0140-6736(17)33102-1 |

【背景】
2型糖尿病は障害治療を必要とする慢性疾患。強化体重管理(ルーチンプライマリケア無し)で2型糖尿病寛解到達できるかの検討

【研究方法】
オープンラベル・クラスターランダム化トライアル(DiRECT): スコットランドとイギリス・タインサイド地方の49プライマリケア
コンピュータ作成リスト経由ランダム割り付け (1:1)
weight management programme (intervention)
or
best-practice care by guidelines (control)
層別化(研究地域毎 タインサイド or スコットランド、 リストサイズ 5700未満 or 以上)
被検者、治療者、アフトカムデータ収集研究補助者はグループ割り付け認識あり ; しかし、割り付けは研究層別化から目隠しされている
20−65歳、6年以内の2型糖尿病診断、BMI 27-45 、インスリン非投与群
介入は、糖尿病薬中止、降圧剤中止、総ダイエット変更( 825-853 kcal/day の formula diet  3-5ヶ月)、食事再導入は 2-8週間でステップを踏む、長期減量メンテナンスへの構造的サポートとする。
Co-primary outcomeは、15kg以上の減量、糖尿病寛解(定義: 糖尿病薬剤全中止 2ヶ月後HbA1c < 6.5)、ベースラインから12ヶ月後まで


【結果】2014年6月25日〜2017年8月5日、 306名登録、介入GP n=23 vs 対照 GP n=26
群毎149名をITT対象

12ヶ月時点で、介入群 15kg以上の減量 36名(24%) 対照群 0名 p < 0.0001

糖尿病寛解は、介入群 68名 (46%) vs 対照群 6(4%) (オッズ比 19.7 95%CI 7.8 - 49.8 ; p < 0.0001)


全研究対象者においては寛解は体重でばらつ
体重増加群:0/76
減量 0-5 kg 維持群:6(7%) / 89
減量 5-10kg 群 19 (34%) / 56
減量 10-15kg 群 16 (57%) / 28
減量 15kg以上群 31 (86%) /36

介入群 減量平均 10.0kg (SD 8.0) vs 対照群 1.0 (3.7) kg  (補正差 −8.8 kg, 95% CI −10.3 to −7.3; p < 0.0001 )
EuroQol 5 Dimensions visual analogue scale測定 QOLでは 介入群 7.2ポイント (SD 21.3) 改善、対照群では 2.9ポイント(SD 15.5)減少(補正差 6.4ポイント , 95% CI, 2.5 - 10.3 ;  p=0.0012 )




重大副事象 介入群 7/157 (4%) vs 対照群 2 (1%) ;胆道系疝痛、腹痛2回、同じ被検者、介入に関連するものと見なされた

中断するような重篤副事象認めず


【結論】12ヶ月時点で、ほぼ半数が非糖尿病・糖尿病薬剤無しへ寛解
2型糖尿病寛解はピライマリケアにおいて2型糖尿病寛解は実践上の目標である



DiRectトライアルにて超過体脂肪が2型糖尿病に果たす役割の重大性が示唆された

DiRECT: 2型糖尿病寛解到達はプラクティカル医療上の目標:強化減量にて半数到達
https://kaigyoi.blogspot.com/2018/03/direct-2.html

食事介入のみで、治療薬中止可能とする"寛解率”46%の意義は?

肝臓内脂肪(体重比率)16% →3% 激減!<推定>

膵臓内脂肪 小規模の変化のみ
だが、機能的にはβ細胞覚醒<初期インスリン反応回復、rapid surge回復>





2017年4月7日金曜日

過体重CAD患者に即減量試みるべきとは言わない方が良い?

 LDLコレステロール目標トライアルである、Treating to New Targets (TNT) trial  post-hoc解析

体重変動定義と計算法
Body-weight variability was defined as intraindividual variability in body weight between visits. 
Various measures of variability were used, including average successive variability, which was defined as the average absolute difference between successive values, standard deviation (SD), the coefficient of variation, and variability independent of the mean, which was calculated as 100 × SD ÷ mean beta, where beta is the regression coefficient based on a natural logarithm of standard deviation on the natural logarithm of the mean. 
The uncorrected variability independent of the mean was corrected with the use of this formula: (variability independent of the uncorrected mean × mean of coefficient of variation) ÷ mean of variability independent of the uncorrected mean. 
Average successive variability was used as the primary variability measure.
基本的に受診時体重個別変動数に基づく評価
ベースライン、3、6、9ヶ月、1年、フォローアップ中央値4.9年間


故に、変動はASVという表現になっている


Body-Weight Fluctuations and Outcomes in Coronary Disease
Sripal Bangalore, et. al.
N Engl J Med 2017; 376:1332-1340April 6, 2017
DOI: 10.1056/NEJMoa1606148





体重変動:最大変動 (平均 3.86 kg) 群は最小変動 (平均 0.93 kg )比較で、冠動脈イベントリスク(by 64%)、 心血管イベント (by 85%)、 死亡リスク(by 124%)、心筋梗塞リスク (by 117%)、卒中リスク (by 136%)増加

体重変動増加は、新規糖尿病発症とも相関 (adjusted HR 1.08, 95% CI 1.02-1.14)




ベースライン正常体重でもその後体重変動ある場合、冠動脈イベント発症は増加しない、過体重・肥満では変動とその後のイベントに相関性生じるということで、ベースライン体重がキモ。


換言すれば、過体重CAD患者に即減量試みるべきとは言わない方が良い?


減量手術など劇的体重減少は高血圧、高コレステロール血症、糖尿病リスク軽減を含む心血管疾患リスク減少をもたらし重要なライフスタイル介入であることは間違いない。

この報告から、減量をおろそかにすることになる誤ったメッセージが発されることがないように・・・と、ご意見番の方々が・・・



HPVワクチンをめぐる日本の"失われた8年"と、私たちが検証すべきこと

「子宮頸がんワクチン」という呼び方に、以前から違和感があります。 HPVワクチンが子宮頸がん予防に重要であることは間違いありません。日本では女子への定期接種として導入され、子宮頸がん予防を中心に説明されてきたため、この名称が広まった経緯も理解できます。 しかし、このワクチンが...