2018年8月1日水曜日

メトホルミン;心不全関連急性増悪リスク累積減少効果示せず

メトフォルミンの心不全へ累積的リスク減少効果あるのか?


既存心不全患者への血糖降下剤選択の重要性クローズアップされてきた昨今、
2型糖尿病患者において、欧米ではメトフォルミンが第1選択として用いられているが、時間推移で心不全へどのような影響を与えているか


time-varying cumulative historyのflexibly modelにて検証


このモデルだと、メトフォルミンの心不全への効果は否定的であった



Acute vs cumulative benefits of metformin use in patients with type 2 diabetes and heart failure
Diabetes, Obesity and Metabolism
First published: 23 June 2018 https://doi.org/10.1111/dom.13448




1)現行使用、2)過去の総投与期間、3)30日内、10日内使用
flexible 荷重累積暴露(WCE : weighted cumulative exposure)モデル

心不全発症 7,620名糖尿病患者解析
平均年齢 54(SD 8)、男性 58% (4,440)
メトフォルミン暴露 3,799、50%、 心不全入院発生 837 (11%)、平均フォロパップ期間1.7年間

通常モデルでは、10日間以内のメトフォルミン使用による急性ベネフィット (補正ハザード比 (aHR): 0.76, 95% CI: 0.60-0.97)
WCEモデルでは、でーたへのbetter fitないことよりsystematic effectが無いことを示唆(aHR: 0.91, 95% CI: 0.69- 1.20)




s心不全関連安全性懸念は、axagliptin(オングリザ)とalogliptin(ネシーナ)というDPP-4阻害剤のFDA警告(https://www.fda.gov/drugs/drugsafety/ucm486096.htm)など代表的

SGLT-2のひとり勝ち?



COPD:ニューロパチーという併存症

中枢神経、末梢神経とも神経障害をCOPDでは有意に認める



evaluation of central and peripheral neuropathy in patients with chronic obstructive pulmonary disease
International Journal of COPD 2018:13 1857–1862


COPD 41名と 対照 41名比較
平均年齢 61.8歳 罹病期間10.3歳 年齢、BMI、喫煙状態、生化学パラメータ差無し


視覚誘発電位(Visual evoked potentials, VEP)検査だと、対照群に比べ、患者群では、latency遅延、amplitude縮小



筋電図では、伝導速度、amplitueは全神経で患者群にて低下

同様、COPDでは、全ての神経のlatency値は高い






COPDの併発症は多く、QOL、生存率に関わる心血管疾患、骨粗鬆症、うつ、低栄養、メタボリックシンドローム、糖尿病、肺癌など。全身性炎症が疾患プロセスと関連するという報告もあり、非活発性、質の低い食事、低酸素、栄養などがあり、神経への悪影響を与える可能性有り。
脱髄かを伴う軸索喪失に伴う病理的特徴を有する感覚系主体の末梢神経障害が見られることが多く、COPD患者の末梢性ニューロパチーの存在として報告されてきた。





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