入浴サービスに関して、介護系施設から入浴可否の診断求められることがある。
その可否判断は存在するのだろうか?
明確な根拠ある基準は無いと思われる。相変わらず、根拠指針を示されてない。
感染症に関してだが、妄想とおもわれる専門家の意見が→ e.g.) http://www.e-clinician.net/vol31/no334/pdf/sp03_334.pdf
実態調査などは看護・介護の分野でなされている→ e.g.)
http://www.kawasaki-m.ac.jp/soc/mw/journal/jp/2008-j18-1/11_okuda.pdf
この分野、あいも変わらず「であるはずだ」論ばかり・・・客観的エビデンス提示に乏しい。中でも、入浴前血圧だけに固着したサービスクライアントとそれに振り回されている看護・介護関係者の議論が多くなされている。
そして、サービス利用者のほとんどが超高齢者であることをわすれた議論が多い。
参考:
超高齢者・85歳以上の高血圧・脈圧増加は、障がいADL・認知機能減弱を予防する ・・・ 高血圧・脈圧拡大の防御的作用 2012/11/30
高齢者の入浴関わる論文は英語検索すると ・・・日本発だらけ・・・日本独特の問題ということになる
以下の英字化された論文を読むと、心臓突然死を起こしそうな人が入浴にまつわる死亡と関連・・・と読める。
↓
既存冠動脈・呼吸器系障がいのあるひとに、寒冷・熱いふろ・静水圧が影響し、突然死などに関連するが、高齢者といえど、有意なパラメータに変化を認めない
↓
Risk factors of sudden death in the Japanese hot bath in
the senior population
T. Chiba et al.
Forensic Science International 149 (2005) 151–158
http://ettc.sysu.edu.cn/cusi/paper/04.pdf
一般的には、若年者は、入浴後は血圧低下
高齢者は入浴直後に血圧増加
↓
Effects of hot bath immersion on autonomic activity and hemodynamics: comparison of the elderly patient and the healthy young.
Nagasawa Y, et. al.
Jpn Circ J. 2001 Jul;65(7):587-92.
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jcj/65/7/65_7_587/_pdf
The change of hemodynamics and heart rate variability on bathing by the gap of water temperature.
Biomed Pharmacother. 2005 Oct;59 Suppl 1:S92-9
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jcj/65/7/65_7_587/_pdf
日本臨床 Nihon Rinsho. 2005 Jul;63(7):1239-42.
[Sudden death while bathing].
http://www.nippon-rinsho.co.jp/backnum/g_mokuji/6307.html
以上、考えれば、入浴前血圧を議論するより
、各クライアントに対し、「突然死」リスク評価をまず行うべき!
心臓突然死の予知と予防法のガイドライン
Guidelines for Risks and Prevention of Sudden Cardiac Death (JCS 2005)
http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2005_aizawa_h.pdf
・問診(失神・意識消失既往、不整脈・冠動脈疾患既往・リスク、脳血管疾患既往(病型を含め)、突然死家族歴など)
・心電図を全例にすべきか?さらに、ホルター心電図、運動負荷心電図の選択基準は?
こういったことを議論し、一定見解をまとめる必要があるのに・・・放置されている。
そして、その費用弁済は・・・