2014年2月3日月曜日

DTCトラブル ・・・リリカ

direct to consumer pharmaceutical advertising : 消費者指向広告マーケッティングとして医療用医薬品を医療従事者だけでなく直接医療消費者に提供していく手法。

ED、AGA、水虫、頻尿、うつ、機能性胃腸症などテレビ広告が目立つ。


最近気になるのが、
http://www.pfizer.co.jp/pfizer/company/press/2013/2013_07_16.html
http://toutsu.jp/cm/

一般向けなためか、啓発時該当薬剤の危険性まで、触れられてない。


プレガバリン(商品名:リリカ)に関しては、特に、高齢者において、「めまい、傾眠、意識消失」あり、使用経験有ると分かると思うが、かなり使いづらい薬剤の一つである。
http://www.info.pmda.go.jp/iyaku_info/file/kigyo_oshirase_201207_1.pdf



DTC故、患者・家族からの問い合わせ多数有り、辟易している状況。


「そんなに安全な薬剤ではないですよぉ、ヒトによってはかなり効果有るけど、ふらつきや頭がボートっする状況は若い人でもあるし・・・」と一度一度説明してはいるが、この説明負担増大している。昨今。




リリカによる血管性浮腫と自殺
http://www.rotlaw.com/lyrica/

http://www.fda.gov/Safety/MedWatch/SafetyInformation/Safety-RelatedDrugLabelingChanges/ucm154524.htm






塩野義・リリーの「痛みとうつ」DTCも問題になってるらしい
「フジ虎ノ門健康増進センターの斉尾武郎センター長(精神科医)は「体の痛みを抱えるうつ病患者は多いが、うつ病が体の痛みを生むという科学的証拠はない。不適切だ」と指摘」
http://www.utsu.ne.jp/cm/


厚労省は、DTCを野放しにし続けるつもりなのだろうか?

システマティック・レビュー&メタアナリシス:ビスフォスフォネート骨壊死リスク

顎(骨)骨壊死
http://www.jsoms.or.jp/pdf2/bone_bisphos.pdf

これだと、「ビスフォスフォネート製剤注射による顎骨壊死は、米国では0.8%〜12%。欧州では、10万人対95、経口では、米国10万人対 0.7件、欧州1件未満」と書かれており、ビスフォスネート注が特に注意必要なのは確かなようだ。


以下のシステマティック・レビュー&メタアナリシスを名乗る報告では、「相対頻度での評価だが、発症率として、0.17%(95% CI, 0.16% - 0.18%) 程度」、臨床遭遇頻度としては稀だが、処方機会回数から考えれば、遭遇してもおかしくない頻度。



Risk of osteonecrosis in patients taking bisphosphonates for prevention of osteoporosis: a systematic review and meta-analysis
Osteoporosis International , Dec. 2013, S. H. Lee , et. al.
http://link.springer.com/article/10.1007%2Fs00198-013-2575-3
12研究、症例 2,652、対照 1,571,997 
ビスフォスフォネート使用は、有意に、ONJ(oseteonecrosis of Jaw:顎骨骨壊死)あるいはON(骨壊死)と関連する(オッズ比 [OR], 2.32; 95 % CI, 1.38 - 3.91; 2 = 91%)

補正後、 推定要約OR  2.91 (95% CI, 1.62 - 5.22)

顎骨壊死は、他の骨壊死より、より高リスク (OR 2.57; 95 % CI 1.37–4.84; I 2 = 92.2 % vs. OR 1.79; 95 % CI 0.71–4.47; 2  = 83.3 %)

メタアナリシス解析では、heterogeneityに関し、デザイン特性やアウトカム源認めず。


ビスフォスフォネート:高齢者急性心筋梗塞リスク増加 ・・・ という事実

机上の考察だと、ビスフォスフォネートは、動脈硬化抑制的と推定されている。


だが、以下の1万5千名程度の65歳以上高齢者コホートによれば、ビスフォスフォネート使用は、急性心筋梗塞発症リスク増加と関連


Myocardial Infarction Risk Among Patients With Fractures Receiving Bisphosphonates
Cory B. Pittman, et. al.
Mayo Clinic Proceedings Volume 89, Issue 1 , Pages 43-51, January 2014


動脈硬化性心血管疾患リスク及び薬物補正後、ビスフォスフォネート使用は、急性心筋梗塞発症リスク増加と相関 (hazard ratio, 1.38; 95% CI, 1.08-1.77; P=.01)

急性心筋梗塞タイミングは、ビスフォスフォネート治療開始タイミングと密に関連。


骨粗鬆症と心血管疾患の臨床的関連性、骨と血管石灰化の生物学的リンク、それらが、骨塩健康と血管健康へ2重治療となるのではないかとの仮説をもたらす。さらにコレステロール合成、炎症(e.g. *)、酸化ストレス(e.g. *)へのビスフォスフォネートの潜在的能力などのため、期待が高まっていた。
J Endocrinol Invest. 2009;32(4 Suppl):38-43.


血管石灰化とその制御
http://medical.nikkeibp.co.jp/all/data/ds-pharma/bis070830.pdf




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