2014年7月26日土曜日

同じ高尿酸血中高値でも、身体活動良好なら、その病的意義は緩和される

尿酸高値は、死亡率増加リスクと相関するが、臨床治療は潜在的副作用が様々存在。
身体活動性に関してはその意義に注意が向けられることは少なかった。


コホート後顧的分析で、同じ高尿酸血中高値でも、身体活動良好なら、その病的意義は緩和されるという話。

我が国の高尿酸血症治療は国際的に見れば奇異。特に、薬物療法への依存度が高いのは、関連学会および所属会員の言動によるものとの印象をもつ。

高尿酸血症、即、薬物治療とする日本の趨勢が少しでも変われば・・・


Attenuating the mortality risk of high serum uric acid: the role of physical activity underused
Jiunn-Horng Chen , et. al.
Ann Rheum Dis doi:10.1136/annrheumdis-2014-205312
http://ard.bmj.com/content/early/2014/07/22/annrheumdis-2014-205312.abstract



1996年から2008年の標準検診プログラム・コホート(46万7967名成人)アンケートと空腹時採血連続被験者
高尿酸は7.0mg/dL超過を定義として、娯楽時間活動性自己報告、週5日を最低限とした30分の活動をfull activeと定義。

コホート中、最大4分位は25.6%
尿酸5-6mg/dLを参照値とすると、身体活動性不活発による寄与により全原因死亡率有意増加。
身体活動full activeだと、死亡率は増加せず、むしろ11%減少  (HR: 0.89 (0.82–0.97))、これは、身体活動性のベネフィットが高尿酸の副事象を上回ることの反映である。
同じ、高尿酸値なら、4-6年の生存期間の差となる。 
結論:身体活動性は、高尿酸値による死亡率増加リスクの減少効果をもたらし、薬物療法の代替的価値を有する。


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