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2020年8月28日金曜日

血糖とCovid-19重症:J字型 低血糖もリスク

Covid-19に関しては、BMIとの逆相関関連、HDLの防御的効果が報告されているが、血糖に関しては逆L字型で無く、J字型で、高血糖と低血糖でもリスク増加が報告されている


意味するところに関しては様々な考察ができそうだが、低血糖そのものがATP総量低下の伴う細胞性免疫への影響、GSHなど抗酸化への影響など考察される らしい


序文

Zhangらが、適切に1%のCOVID-19を有する確認された患者が血糖値の低下(< 3.9 mmol/L)を呈することを報告していることに気づいた[9] [9]これは、高血糖が血糖値とCOVID-19との間の排他的な関係ではないかもしれないことを示唆しています。  米国糖尿病協会(ADA)の基準では、低血糖症は一般的に血糖値が3.9mmol/L(70mg/dL)未満と定義され、糖尿病でない人では2.8mmol/L(50mg/dL)未満が認知機能障害の閾値であり[10、11]、死亡を含む様々な有害な臨床転帰に関連するレベルであることを指摘している[10、12]。研究では、血糖コントロールの低レベルと高レベルの両方が糖尿病患者の死亡リスクの増加と関連していることが支持されている



J-shaped Association Between Fasting Blood Glucose Levels and COVID-19 Severity in Patients without Diabetes

Bing Zhu et al.

 Diabetes Research and Clinical Practice.

Published:August 24, 2020

DOI:https://doi.org/10.1016/j.diabres.2020.108381

 目的

コロナウイルス病2019(COVID-19)は、世界的なパンデミックとして認識されるようになりました。研究者らは現在、COVID-19による死亡率は、早期の予防対策によって減少させることができることを知っている。糖尿病のないCOVID-19患者293人を対象としたこのレトロスペクティブ多施設共同研究では、空腹時血糖値(FBG)とCOVID-19疾患の進行リスクとの関連を探り、患者の血糖値目標の臨床的エビデンスを提供することを目的としている。

方法

COVID-19患者の重症・危篤リスクに対するFBGレベルの用量反応効果を検証するために、多multivariate stepwise binary logistic regression analysisを使用した。

 

 
結果
FBGレベルは、<4.74(85.32 mg/dL)、4.74-5.21(93.78 mg/dL)、5.21-5.78(104.04 mg/dL)、5.78-7.05(126.9 mg/dL) 、および≧7.05 mmol/Lに設定した五分位でプロットした。各FBG五分位の重症例または重症症例の構成比は、それぞれ20.7%、1.7%、13.8%、27.1%、67.2%であった(P<0.0001)。第2分位を基準とした場合、COVID-19の重症・重症リスクの調整オッズ比(AOR)(95%CI)は、FBG分位ごとに、それぞれ25.33(2.77、231.64)、1.00(基準)、3.13(0.33、29.67)、10.59(1.23、91.24)、38.93(4.36、347.48)であった(P < 0.001)。

 


結論
我々は、COVID-19を有する非糖尿病患者におけるFBGと重症・重篤な状態のリスクとの間にJ字型の関連性を示す証拠を提供し、直下値は4.74-5.78 mmol/Lであった。



<hr> 



The association of diabetes and the prognosis of COVID-19 patients: a retrospective study

Zhelong Liu , et al.

 Diabetes Research and Clinical Practice.

Published:August 24, 2020

DOI:https://doi.org/10.1016/j.diabres.2020.108386


目的

本研究では,COVID-19の糖尿病患者の予後に,既往の血糖コントロールと抗糖尿病薬・降圧薬の院内使用が及ぼす影響を評価した。

方法

本レトロスペクティブコホート研究では,同済病院(中国・武漢)から COVID-19 の検査値が確認された入院患者を連続して登録した.糖尿病のない患者を年齢、性別、併存疾患に基づいて糖尿病患者とマッチングさせた。すべての患者を臨床エンドポイント(退院、ICUへの転院を含む悪化、即死)まで追跡調査した。データと転帰は医療記録から抽出して解析した。

結果

本研究では,糖尿病の既往歴のある64例を対象とし,対照群として糖尿病のない128例のマッチした患者を対象とした。糖尿病患者では、糖尿病の悪化率が高かった(18.8%対7.8%、p=0.025)。多変量回帰では、HbA1c(オッズ比3.29、95%信頼区間1.19-9.13、p=0.022)を用いた血糖コントロールを行っていた患者では、悪化するオッズが増加しており、レシーバー・オペレーティング特性(ROC)曲線では、HbA1cが8.6%(70mmol/mol)が最適なカットオフ値として同定された。一変量解析では,院内での抗糖尿病薬/降圧薬の使用は,悪化のリスクの増加とは関連していなかった。

結論

COVID-19 の糖尿病患者では,特に HbA1c のコントロールが不良な患者では悪化のリスクが高く,最適カットオフ値は 8.6%であった.院内での抗糖尿病薬/降圧薬の使用は,糖尿病患者における悪化のオッズの増加とは関連していなかった.


www.DeepL.com/Translator(無料版)で翻訳しました。

2018年5月11日金曜日

DPP-4阻害剤:高齢者糖尿病低血糖リスクのセーフガードとしての役割

MACE臨床的アウトカムにおいては劣性のDPP-4阻害剤だが、メトホルミンとの併用で、低血糖リスク軽減効果、原理的にもRCT上も確認され、安全性担保された形

高齢者2型糖尿病において、メトホルミン治療2型糖尿病患者では、3.5 mmol/L (63.2 mg/dL)低血糖でのグルカゴン値低下するが、DPP-4阻害剤投与下では 3.1 mmol/L(56 mg/dL)での低血糖へのグルカゴン反応は維持される
故に、DPP-4阻害剤は、低血糖リスク減少し、セーフガードとしての役割を果たす



単施設二重盲検ランダム化プラシーボ対照交叉研究 (28名、メトホルミン治療、17名男性、11名女性、平均年齢 74歳 レンジ 65-86歳、平均HbA1c 6.9%、シタグリプチン 100mg/日を4週間add-onとしてプラシーボと比較、wash-out後、交差試験

朝食後、昼食後、2時間後高インスリン血症性低血糖clamp (target 3.5 mmol/L)でのグルカゴン値はプラシーボ後よりシタグリプチン投与群で低い
しかし、3.1 mmol/L時点での低血糖へのグルカゴン反応は両群間に有意差を認めない
同様、非アドレナリン、アドレナリン、コルチゾールの反応はシタグリプチン投与時でプラシーボ投与時より低値
膵polypeptideの反応は両群で差を認めず


Effects on the glucagon response to hypoglycaemia during DPP‐4 inhibition in elderly subjects with type 2 diabetes: A randomized, placebo‐controlled study
Johan Farngren et al.
Diabetes Obes Metab. 2018;1– 10.
First published: 12 April 2018 https://doi.org/10.1111/dom.13316




日本でのDPP-4阻害剤のマーケット、諸外国から見たら異常だが、高齢化と安全性を考えれば、日本人臨床家のセンス 捨てがたいものがある (専門医ほど馬鹿という話もあるが・・・)

2015年12月20日日曜日

1型糖尿病インスリン誘発低血糖に対する鼻腔内グルカゴン投与治験

1型糖尿病インスリン誘発低血糖に対する鼻腔内グルカゴン投与治験



事前設定治療成功クライテリアにおいて、非劣性検証

13分と16分の治療効果の差を認容するとした報告





Intranasal Glucagon for Treatment of Insulin-Induced Hypoglycemia in Adults With Type 1 Diabetes: A Randomized Crossover Noninferiority Study
Michael R. Rickels, et. al.
Diabetic Care Published online before print December 17, 2015

8つの臨床センター、ランダム化交差非劣性トライアル、1型糖尿病75名
静注インスリンによる低血糖治療のためグルカゴン投与
・鼻腔内 3mg
・筋肉内 1mg
治療成功:血糖70mg/dL 以上、グルカゴン後30分以内nadirから20 mg/dL以上増加

グルカゴン投与時血糖 鼻腔内投与群 48 ± 8、 筋肉内投与群 49 ± 8 mg/dL

成功クライテリアとなったのは1例の鼻腔内を除き全て  (98.7% vs. 100%; 差 1.3%, upper end of 1-sided 97.5% CI 4.0%)

成功までの時間は 鼻腔内16分、 筋肉内 13分  (P < 0.001)

頭部/顔面不快は鼻腔内 25%、 筋肉内 9%
吐気(嘔吐有無両方)が35%、38%





救急隊使用なども想定されてるらしい・・・

2型糖尿病・インスリン使用

2014年12月16日火曜日

非がん性疼痛へのトラマドール使用と低血糖入院リスク

リリカとトラマドールの併用を見たりすると・・・プレガバリンと  トラマドール の乱用が怖い
http://kaigyoi.blogspot.jp/2013/07/blog-post_7306.html




”トラマドール 150mg/日はモルヒネ30mg/日に相当”するわけで、安易な処方はそれ相応のオピオイドによる副作用の覚悟を!


トラマールの添付文書には
眠気、眩暈、意識消失が起こることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意し、なお、意識消失により自動車事故に至った例も報告されている。
 ・・・と書かれてる。


中には、低血糖もあるのでは?



Tramadol Use and the Risk of Hospitalization for Hypoglycemia in Patients With Noncancer Pain
Jean-Pascal Fournier, et. al.
JAMA Intern Med. Published online December 08, 2014. 


意義  トラマドール は、弱いオピオイド鎮痛剤で、急激にその使用量が増加し、そして、低血糖副作用イベントと関連がある。

目的 トラマドールが、コデイン使用と比べ、低血糖による入院リスク増加と関連するかどうか?


デザイン・セッティング・被験者  United Kingdom Clinical Practice Research Datalink内 Hospital Episodes Statistics databaseと関連付調査
非がん性疼痛のためのトラマドールとコデインの新規使用(1998年から2012年)
コホートと症例交叉分析結果一致性評価について共に行う。

主要アウトカムと測定 低血糖のための入院症例を10の対照まで年齢、性別、フォローアップ期間についてマッチ化。


結果 コホート33万4034症例、うち、低血糖入院 1105症例(1000人年あたり0.7 VS マッチ化 1万1019症例)


コデインと比較し、トラマドールは低血糖入院リスク増加 (OR, 1.52 [95% CI, 1.09 - 2.10])、 特に使用30日目までのリスク高い (OR, 2.61 [95% CI, 1.61 - 4.23])


この30日内リスク増加はコホートでも確認 (HR, 3.60 [95% CI, 1.56 - 8.34]) 、症例交叉分析でも確認 (OR, 3.80 [95% CI, 2.64 - 5.47]).



結論・新知見 トラマドール治療開始は、入院必要な低血糖リスクを増加させる。 付加研究にて確認必要で、致死的イベントにつながらないか検討必要。

2013年8月1日木曜日

低血糖:2型糖尿病では、どのHbA1cレベルでも生じる

・ 2型糖尿病:重度低血糖(外部補助必要・医療処置必要)は独立心血管疾患リスクの可能性 2013/07/31




最近、低血糖に基づく副事象報告がめだつ


HbA1c and Risk of Severe Hypoglycemia in Type 2 Diabetes
The Diabetes and Aging Study
Kasia J. Lipska, et. al.
Diabetes Care 
Published online before print July 30, 2013, doi: 10.2337/dc13-0610
Diabetes Care July 30, 2013

Diabetes Study of Northern California研究(2005–2006 年、回答率 62% )大規模集約的医療システム(30-77歳、血糖降下治療対象者)

9,094登録研究回答者(平均艶麗 59.5±9.8歳、平均HbA1c 7.5±1.5%)のうち、重度低血糖報告 985(10.8%)

低血糖報告は、HbA1cレベル横断的に、9.3-13.8%

HbA1c 7-7.9%と比較した低血糖相対リスク(完全補正モデル)は 
・ HbA1c  < 6 %   1.25 (59% CI 0.99 - 1.57) 
・ HbA1c 6-6.9% 1.01 (0.87–1.18)
・ HbA1c 8-8.9% 0.99 (0.82–1.20) 
・ HbA1c 9%以上 1.16 (0.97–1.38)

年齢、糖尿病期間、糖尿病薬物カテゴリーはHbA1cと低血糖相関に有意な影響を与えない。

2013年7月31日水曜日

2型糖尿病:重度低血糖(外部補助必要・医療処置必要)は独立心血管疾患リスクの可能性

筆頭者は、独立行政法人国立国際医療研究センター所属名

外部の手助けや医療処置が必要な低血糖では、心血管疾患リスク2.05倍(95% CI 1.74-2.42)というメタアナリシス。寄与要素感度分析にて、低血糖の心血管疾患リスクとしての重要性は現実的に独立した要素であると主張。


"Severe hypoglycaemia and cardiovascular disease: systematic review and meta-analysis with bias analysis"
Goto Atsushi, et al
BMJ 2013; 347: f4533.


【目的】2型糖尿病患者に於ける重度低血糖と心血管疾患リスクとの相関性に関するシステマティック及び定量的要約のため、未測定合併重症疾患による非対照化寄与要素可能性関連性の感度検査をバイアス分析を用い行う

【デザイン】 観察研究メタアナリシス

【データ源】 Medline、 Embase、 Cochrane Library、 Web of Science データベース
(2013年2月まで、言語制限せず)

【検討対象クライテリア】 2名の独立したレビューアーが、2型糖尿病患者に於ける重度低血糖と心血管イベントの相関性を評価したコホート研究を選別。急性病院設定研究を除外、記述的・定量的データを抽出。

【結果】 3443 引用選別、6つの検討研究、903,510名被験者分を同定。

通常のrandom effects meta-analysisで、重度低血糖は、心血管疾患高リスクと強い相関性  (相対リスク 2.05, 95% 信頼区間 1.74 〜 2.42; P < 0.001)



重度低血糖関与の心血管疾患発症超過分(population attributable fraction) は1.56%  (95% 信頼区間 1.32% 〜 1.81%; P < 0.001)

研究横断的なheterogeneity中等度みられる  (I2=73.1%; P=0.002 for heterogeneity)が、多くのサブグループは、層別解析で同様結果が見られた。



バイアス分析にて、合併重症疾患単独では、低血糖と心血管疾患の相関性は説明できず。
この関連性説明のためには、合併重症疾患と心血管疾患での極端に強い相関の存在が必要(解説だと、10倍以上もの相対リスクが必要で、現実的にはありえない・・・という意味らしい・・・故に、重度低血糖が単独の悪化要素としてかなり重要という主張)

【結論】 上記知見にて、2型糖尿病患者では、重度低血糖は心血管疾患と強い相関性が有り、重度低血糖回避は、心血管疾患予防に役立つ可能性有り。

noteへ実験的移行

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