住民ベースのRotterdamu研究、3882名の評価
動物性蛋白高摂取は、高齢白人での過体重のNAFLDリスクを40%ほど高める
炭水化物と脂肪摂取が主眼であったNAFLDの食事成分指導、従来は過小評価されがちのmacronutrientである蛋白質へ着眼点が移行?
従来の報告では、単糖類と二糖類のNAFLDの有害関連性示唆されていたが、この報告ではそれを支持しないものであったが、主な供給源は果物であり、今までの多くの供給源が果糖ソフトドリンク中の果糖でありそれが関係する可能性を述べている
平均年繪69.7歳、女性比率 58.3%、白人 97.6%、NAFLD 337名(34.4%)
BMI包括中央値 26.9、NAFLD症例 29.3、NAFLD群の 90.1%が体重増加、対し NAFLDなし群の過体重 59.1%
カロリー平均摂取量 2031kcalで、NAFLD群 1996kcalでやや少ない
メタボリックシンドロームはNAFLDで 73%、非NAFLDで 40.38%
糖尿病はNAFLDで 23.7% vs 7.5%
被検者全部でやせ 132名、体重増加11205
人口統計指標・ライフスタイル共役要素補正後過体重NAFLDは総蛋白摂取量と相関
蛋白摂取量最小4分位(Q1)比較で最大4分位(Q4)ではオッズ比 1.40(95% CI 1.11 - 1.77)
この関連性は主に動物性蛋白による(オッズ比 Q4 vs Q1 1.54, 95% CI, 1.20-1.98)
代謝共役要素補正後、動物性蛋白のみが過体重関連NAFLDと相関性維持(オッズ比 Q4 vs Q1 1.36, 95% CI 1.05-1.77)
植物性蛋白ではリスク増加は認めない
単糖類、2糖類は包括的なNAFLD有病率低下と関連(オッズ比 Q4 vs Q1 0.66, 95% CI 0.52-0.83)という結果であるが、代謝的共役要素、BMIで補正後相関性低下
食物線維、単価不飽和脂肪酸を含む脂肪の種類では関連性認めず
非アルコール性脂肪肝疾患と蛋白質関連の作用機序は不明、硝酸塩、亜硝酸塩、ヘム鉄や副産物が媒介してる可能性など、酸化ストレス、インスリン抵抗性関連するヘム鉄、血管内皮障害、インスリン抵抗性と関連する亜硝酸塩。これらはコホートで慢性肝疾患と関連することが認められている。動物性蛋白酸負荷による軽度の代謝性アシドーシス関与の可能性、食事由来の酸負荷は、細胞外pHやインスリン感受性低下させ、β細胞反応を減弱させる可能性など考察
"Association of dietary macronutrient composition and non-alcoholic fatty liver disease in an ageing population: the Rotterdam Study"
Gut 2018; DOI: 10.1136/gutjnl-2017-315940.
https://gut.bmj.com/content/early/2018/07/31/gutjnl-2017-315940