2018年8月21日火曜日

USPSTF推奨:運動と多要素介入 ・・・ ビタミンDを転倒予防に使用するな!

まぁ予測通りだが・・・
ビタミンDに関して「ビタミンDサプリメント補給は、(転倒予防の)解決策の一つとして考えられてきたが、USPSTFレビューにより高用量ビタミンDサプリメントにより有害性を示すなど結果にばらつき有り、転倒予防のためのビタミンDルーチンサプリメント投与に反対する推奨を示した。ただビタミンD欠乏患者へはこの推奨は適応されない。臨床医は適切にこのビタミンD投与減少を考慮しなければならない」



Guideline: USPSTF recommends exercise and multifactorial interventions for fall prevention in older adults
ACP JOURNAL CLUB 21 AUGUST 2
http://annals.org/aim/article-abstract/2697712/guideline-uspstf-recommends-exercise-multifactorial-interventions-fall-prevention-older-adults



推奨:転倒予防のため運動介入推奨 (grade B)
エビデンス:

  • 転倒者数減少(RR 0.89, 95% CI 0.81 - 0.97; 15 RCTs, n=4926)
  • 外傷性転倒リスク減少 IRR 0.81, CI 0.73 - 1.00; 14 RCTs, n=4622)


以下のリスクに影響せず

  • 転倒リスク (IRR 0.87, CI 0.75 - 1.00; 14 RCTs, n=4663)
  • 外傷性転倒数 (IRR range 0.61 - 0.90; 5RCTs, n=2776)
  • 死亡率 (RR 0.93, CI 0.71 - 1.22; 11 RCTs, n=4263)


有害性

  • マイナーな疼痛 and/or あざ (8 RCTs, n=4107)
  • 2つの研究では運動介入と対照群で重度外傷に差を認めず




臨床家が多要素介入を選択的に提供すること。患者・臨床家は、転倒既往の環境、併存病状の存在、患者の価値・好みをベースにベネフィットと有害性のバランスを考慮すべき(grade C)

  • 転倒リスク減少 (IRR 0.79, CI 0.68 - 0.91; 17 RCTs, n=9737)


以下リスク影響せず

  • 転倒者数 (RR 0.95, CI 0.89 - 1.01; 24 RCTs, n=12,490)
  • 外傷性転倒者数 (RR 0.94, CI 0.85 - 1.03)
  • 死亡率 (RR 0.96, CI 0.79 - 1.17; 23 RCTs, n=9721)


有害性

  • マイナーで頻度少なく、通常筋骨格筋、運動関連のもの(4 RCTs, n=1466)




ビタミンDサプリメントを転倒予防に対して推奨しない(grade D)
以下リスク影響与えず

  • 転倒リスク (IRR 0.97, CI 0.79 - 1.20; 5 RCTs, n=3496)
  • 転倒者数 (RR 0.97, CI 0.88 - 1.08; 6 RCTs, n=6519)
  • 死亡率 (RR 1.08, CI 0.83 - 1.40; 6 RCTs, n=7084)


外傷性リスクに関しては結果、良否ばらつき


有害性:

  • 転倒関連有害性(転倒数、転倒者数、転倒外傷の増加)がビタミンDの年間投与量増加で増加、対照群は他の有害性差は認めなかった(5 RCTs, n=3955)





今となればuptodateでない情報がいっぱい
https://goo.gl/v89C7W


心血管疾患リスク:禁煙後体重増加は、喫煙継続よりはまし、でも体重増加は糖尿病発症に直結

禁煙指導関係者にとって欲しかったデータだと思う

「禁煙で体重増えて、心筋梗塞や脳梗塞になれば意味ない」と言われたときに科学的根拠を持って示せないことにもどかしさを感じたことがあるはず


自信をもって禁煙しなさいと言える!
でも、減量も大事ですよ・・・って付け加える必要はあるが・・・




Smoking Cessation, Weight Change, Type 2 Diabetes, and Mortality
August 16, 2018
N Engl J Med 2018; 379:623-632
DOI: 10.1056/NEJMoa1803626

→日本語訳:https://www.nejm.jp/abstract/vol379.p623

2 型糖尿病リスクは,禁煙後5-7年がピーク(ハザード比 1.22,95%信頼区間 [CI] 1.12~1.32)、その後緩徐低下
糖尿病リスクは増加体重に比例


心血管死亡リスク:現行喫煙比較 

  • 体重非増加 ハザード比 0.69(95% CI 0.54~0.88)
  • 体重増加 0.1-5.0kg  ハザード比 0.47(95% CI 0.35~0.63)
  • 体重増加 5.1~10.0 kg ハザード比 0.25(95% CI 0.15~0.42)
  • 体重増加 10.0 kg 超ハザード比 0.33(95% CI 0.18~0.60)


長期禁煙者(禁煙後 6 年超 0.50(95% CI 0.46~0.55)





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