ラベル 薬剤 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル 薬剤 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2021年11月19日金曜日

薬剤による起立性低血圧リスク:システマティック・レビュー&メタアナリシス

起立性低血圧(OH)は、薬剤の副作用としてよく見られる症状。起立性低血圧は、起立時の血圧(BP)の低下を引き起こし、その結果、脳血流が低下し、転倒、脳卒中、認知障害、死亡率の上昇につながると言われ、250種類以上の薬剤がOHと関連している。  しかし、異なる薬剤群がどの程度、副作用としてOHに関連しているかについては、相反するエビデンス状況にあると筆者等。 薬剤とプラセボを比較した無作為化対照試験(RCT)のシステマティックレビューとメタアナリシスを実施しました。この試験には、27,079人の参加者からなる69の試験が含まれ その結果、主に交感神経の活動を抑制する薬剤は、プラセボと比較してOHの発症確率が有意に高いことがわかった(β遮断薬、TCA、抗精神病薬、α遮断薬)。 また、主に血管拡張をもたらす薬剤(CCB、ACE阻害剤/ARB、SSRI、SGLT-2阻害剤)は、プラセボと比較して、統計的に有意ではない小さな差のみ関連。 下部尿路症状、精神疾患、疼痛、不眠症などの一般的な症状に対して広く処方されている薬剤は、OHのリスクを有意に増加させます。このリスクを管理するために、代替処方、治療期間の短縮、姿勢によるBPチェックなどを考慮する必要がある。 高血圧薬や抗糖尿病薬とOHの関係はより複雑で OHを引き起こすBP反射経路の複数の部分を標的とする薬剤は、累積的なリスクを持つ可能性があり、ポリファーマシーを持つ個人は、定期的な姿勢のBPモニタリングが有益であることが示唆された。

 

Drug-induced orthostatic hypotension: A systematic review and meta-analysis of randomised controlled trials
Cini Bhanu ,et al.
PLOS    Published: November 9, 2021
https://doi.org/10.1371/journal.pmed.1003821
https://journals.plos.org/plosmedicine/article?id=10.1371/journal.pmed.1003821

 

【背景】薬剤による起立性低血圧は一般的であり,その結果として生じる脳低灌流は,転倒,脳卒中,認知機能障害,死亡率の上昇などの有害事象に関連している。特定の薬剤が起立性低血圧とどの程度関連しているのかはまだ不明である。


【方法と結果】特定の薬剤群が脳溢血とどの程度関連しているかを評価するために、システマティックレビューとメタアナリシスを行った。EMBASE,MEDLINE,Web of Scienceの各データベースを,開始から2020年11月23日までに検索した。成人(18歳以上)の副作用としてOHについて報告しているあらゆる薬剤に関するプラセボ対照無作為化比較試験(RCT)を対象とした。3人の著者が,薬剤,OH,用量,参加者の特徴,試験設定に関するデータを抽出した。エビデンスの評価には,改訂版 Cochrane risk-of-bias tool for randomised trials(RoB 2)を用いた.OHについては、固定効果Mantel-Haenszel統計を用いて要約オッズ比(OR)を推定した。OH測定の妥当性、薬剤投与量、バイアスのリスク、年齢、併存疾患に関するサブグループ解析を行った。エビデンスの確実性をまとめるために,GRADE(Grading of Recommendations Assessment, Development, and Evaluation)ツールを用いた.

36,940件の引用のうち、69件の適格なRCTがメタアナリシスに含まれ、27,079人が参加した。プラセボと比較して、β遮断薬と三環系抗うつ薬はOHのオッズを上昇させた(OR 7.76 [95% CI 2.51, 24.03]、OR 6.30 [95% CI 2.86, 13.91])。


 

α遮断薬、抗精神病薬、SGLT-2阻害薬は、プラセボと比較してOHのオッズが最大で2倍増加した。 

血管拡張薬(CCB、ACE阻害薬/ARB、SSRI)では、プラセボと比較してOHのオッズに統計的な有意差はなかった。本研究の限界は以下の通りです。

データはプラセボ対照試験に限定されており(ヘッド・ツー・ヘッドの試験を除く)、多くのRCTでは高齢者を対象としていないため、臨床現場では高齢者では結果が増幅される可能性があります。本研究のプロトコルは、PROSPERO(CRD42020168697)で公開されています。


【結論】一般的な症状(うつ病、糖尿病、下部尿路症状など)に対して処方された薬剤は、OHのオッズを有意に増加させた。交感神経抑制作用のある薬剤はOHのオッズを有意に上昇させたが、ほとんどの血管拡張剤はプラセボと比較してOHのオッズに有意ではない小さな差を伴っていた。起立性血圧(BP)反射経路の複数の部分(交感神経抑制、血管拡張、心臓抑制作用など)を標的とする薬剤は、累積的なリスクを伴う可能性があり、ポリファーマシーのある人は、姿勢によるBPモニタリングが有効であることが示唆された。


www.DeepL.com/Translator(無料版)で翻訳しました。

2020年2月12日水曜日

降圧剤やコレステロール薬剤開始で、BMI悪化、身体活動低下などライフスタイル悪化する現象確認

血圧が高い、コレステロール値が高い→「お薬出しときますねぇ」だと、ライフスタイルへの影響無いだけでなくほっとけば悪化の可能性もありそうだ

序文から
一次予防薬開始がライフスタイルに影響を与えるかどうか、そしてどのように影響するかは不明のまま。ライフスタイルのカウンセリングは予防薬の処方に先行する必要があるため、本来、薬剤使用者は非使用者と比較して、CVDリスクと健康的なライフスタイルをよりよく認識できるはず。薬物療法の認知された有効性は、他の病気も防ぐライフスタイルを順守するインセンティブを提供することがあるはず。しかし、個人が健康的なライフスタイルの代わりに薬物を使用し、不健康なライフスタイルを継続しすることもあり、薬物療法の有効性を低下させる可能性がある。 
一方、心血管疾患や糖尿病の診断は、体重減少、身体活動の増加、アルコール消費の減少、および禁煙を含むライフスタイルの変化を引き起こすことがわかっている
高血圧症や脂質異常では一般にライフスタイル介入がないがしろにされ、一次予防薬服用でライフスタイル軽視されがちなのでは?

現象として、降圧剤やコレステロール薬剤開始が却って肥満増加や運動不足を引き起こすもとになるのかも?


Lifestyle Changes in Relation to Initiation of Antihypertensive and Lipid‐Lowering Medication: A Cohort Study
Maarit J. Korhonen , et al.
Journal of the American Heart Association. 2020;9:e014168 , Vol 9, Issue 4 February 18, 2020
Originally published5 Feb 2020https://doi.org/10.1161/JAHA.119.014168
https://www.ahajournals.org/doi/full/10.1161/JAHA.119.014168

背景
ライフスタイル修正は心血管疾患予防に関し、薬物介入の前あるいは同時進行性鍵要素である。降圧剤・脂質低下薬剤(スタチン)開始に関連したライフスタイル要素の変化を評価

研究手法と結果
この研究対象は FPS (Finnish Public Sector) studyで、ベースラインで40歳以上、心血管疾患無し、2000年から2013年に4年間隔で2回以上の連続した調査に回答したもの
薬剤使用は薬局請求データから確認
前後シリーズデータセットを使用し、BMI、身体活動、アルコール摂取、喫煙の変化を降圧剤やスタチンの薬剤開始者 8837名と非開始者 46,021名と比較

薬剤開始者は非開始者に比べ、BMIはより増加 (変化差 0.19; 95% CI, 0.16–0.22) し、身体活動は低下 (−0.09 metabolic equivalent of task hour/day; 95% CI, −0.16 to −0.02)した
肥満となる尤度、身体不活発となる尤度は、何れも治療開始群の方が高値 (odds ratio: 1.82; 95% CI, 1.63–2.03、1.08; 95% CI, 1.01–1.17)

しかし、薬剤開始者では、平均アルコール摂取量大幅低下 (−1.85 g/週; 95% CI, −3.67 to −0.14、禁煙オッズ比減少 (2回目の調査での現行喫煙オッズ比低下( 0.74; 95% CI, 0.64–0.85)


2019年11月1日金曜日

医薬品の種類の半数近くが腸内細菌microbiotaへ変化をもたらす

18 Common Drugs Tied to Altered Gut Microbiome
PPIs, oral antidiabetics, antibiotics, and laxatives had most impact
October 23, 2019
https://www.medpagetoday.com/gastroenterology/generalgastroenterology/82893


41種のコモンな薬剤の約半数が、ヒトの腸のmicrobiotaの変容をもたらすとオランダの研究者



  •  taxonomic structure、metabolic activity、 resistome (抗生剤耐性遺伝子) の大きな変化がヒトの便サンプルでみられ、41のコモンな薬剤カテゴリー中18のカテゴリーの薬剤使用後変化が見られ、特に4つの薬剤、PPI、メトホルミン、抗生剤、緩下剤が主。
  • PPIは、上部消化管のstreptococcal bacteriaの増加させ、脂肪酸整合性を増加
  • メトホルミンは、大腸菌感染レベルを増加
  • 抗生剤耐性メカニズムアー8つの薬剤カテゴリー、抗アンドロゲン経口避妊薬、β交感神経系吸入、緩下剤、メトホルミンや他の抗糖尿病薬、NSAIDs、トリプタンと関連
  • SSRIは、  Eubacterium ramulus増加と関連し、食事フラボノイドの有益な分解作用をもつと考えられる
  • 経口ステロイドは、メタン産生性の細菌増加させ、BMI増加と関連




United European Gastroenterology Week in Barcelona.
https://www.ueg.eu/uegweek-2019/index.html#/1

肥満・糖尿病・肝臓・神経変性疾患・癌に関連するmicrobiota変化増大している。メタゲノム解析で腸内マイクロバイオームの機能医薬治療に関する研究が前進しつつある






β交感神経系薬剤と書かれていて・・・気になったのだが・・・
喘息との関連ではここに記載が無い

The Role of the Microbiome in Asthma: The Gut–Lung Axis
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC6337651/pdf/ijms-20-00123.pdf

2018年3月3日土曜日

抗うつ薬21種類の比較

大元のデータベースが“エビデンスの確実性は中等〜かなり低レベル”と言いながら結論づけるのもなんだが

全ての薬剤がプラシーボより有効性ありというのは一安心か?
でも、negative dataは出版されてないだけかも・・・なんせエビデンスレベル低いし

薬剤間差は少ないながら見られ、有効性・受容性のばらつきあり
薬剤使用時の参考になるだろう


Comparative efficacy and acceptability of 21 antidepressant drugs for the acute treatment of adults with major depressive disorder: a systematic review and network meta-analysis
Andrea Cipriani,  et al.
The Lancet ,Published: 21 February 2018
DOI: https://doi.org/10.1016/S0140-6736(17)32802-7 |

引用28 552、522トライアル、116,477名の被検者
有効性という意味で、全ての抗うつ薬はプラシーボより有効で、ORsは、 amitriptyline  2.13 (95% 信頼区間 [CrI] 1.89 - 2.41)、reboxetin 1.347(1.16 - 1.63)
受容性においては、agomelatin (OR 0.84, 95% CrI 0.72–0.97) とfluoxetin (0.88, 0.80–0.96)のみがプラシーボよりドロップアウト少ない
clomipraminはプラシーボより悪い (1.30, 1.01–1.68)


全てのトライアルを考慮した場合、抗うつ薬のORsの差は 1.15 〜 1.55で、受容性は 0.64 〜 0.83、比較分析の殆どで信頼区間:CrLは広い


ガチンコ比較で他の抗うつ薬より有効性が高い (range of ORs 1.19–1.96)のは、 agomelatine、 amitriptyline(トリプタノール)、 escitalopram(レクサプロ)、 mirtazapine(リフレックス)、 paroxetine(パキシル)、 venlafaxine(イフェクサー)、 vortioxetine(武田販売承認のため発売予定あるかも) 
有効性が低い (0.51–0.84)のは、、 fluoxetine(プロザック)、 fluvoxamine(ルボックス)、 reboxetine、 trazodone(デジレル)

受容性において、より耐用性が良いのは、agomelatine、 citalopram、 escitalopram、 fluoxetine、 sertraline、 vortioxetine  (range of ORs 0.43–0.77)

ドロップアウト率高いのは、amitriptyline、 clomipramine、 duloxetine、 fluvoxamine、 reboxetine、 trazodone、 venlafaxine (1.30–2.32)


高バイアスリスク 46/522 (9%)、中等度バイアスリスク 380  (73%)、低バイアスリスク 96 (18%)
エビデンスの確実性は中等〜かなり低レベル





旧藤沢薬品と個人的にもめた「ルボックス」やっぱり要らん子だったと再確認




2016年10月17日月曜日

「デパス依存」都道府県

"第1回NDBオープンデータ"
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000139390.html

・・・このアドレスを教わったので・・・



ちょと データ遊び


処方数を、人口/高齢化補正してデータならべてみた
(高齢者比率で人口を補正してみた)


「デパス」(院外処方数)


沖縄と東京、新潟、新潟、宮城あたりが多い


人口・高齢化補正
北海道11555462.36
青森県9839326.898
岩手県15260656.14
宮城県16531863.67
秋田県12651802.28
山形県7507283.114
福島県15216738.23
茨城県14982865.74
栃木県13236807.08
群馬県10489229.27
埼玉県13692560.18
千葉県10719848.21
東京都19497839.22
神奈川県14413147.36
新潟県17835744.68
富山県7586587.651
石川県8967130.811
福井県6554521.335
山梨県13373002.05
長野県9376058.191
岐阜県10917050.27
静岡県10994683.32
愛知県12748879.74
三重県10775971.66
滋賀県13037512.23
京都府9812851.152
大阪府11637500.62
兵庫県11182010.24
奈良県8968878.431
和歌山県8819944.158
鳥取県9235797.768
島根県9337418.368
岡山県9868287.246
広島県12917686.57
山口県9952774.55
徳島県11567992.16
香川県10603272.32
愛媛県8487274.571
高知県10875622.06
福岡県13594791.81
佐賀県12654807.31
長崎県9762364.271
熊本県12292000.79
大分県10172933.74
宮崎県10729206.92
鹿児島県9167170.881
沖縄県20301061.33





ハルシオン依存都道府県も同様・・・








東京都の医者はレベル(モラル)が低い・・・と批判されてもしかたない


2016年3月30日水曜日

パーキンソン病:抗精神病薬使用は死亡率増加をもたらす

Veterans Health Administration databaseによる後顧的研究

抗精神病薬(Antipsychotics)

Association of Antipsychotic Use With Mortality Risk in Patients With Parkinson Disease
Daniel Weintraub,  et. al.
JAMA Neurol. Published online March 21, 2016. doi:10.1001/jamaneurol.2016.0031


7877のマッチしたペア:パーキンソン病( 女性 65名: 0.8%、男性 7812名:99.2%)、年齢平均(SD) antipsychotics (APs)治療開始 76.3(7.7)歳、AP治療非開始 76.4(7.6)歳

7877のマッチしたペア:パーキンソン病( 女性 65名: 0.8%、男性 7812名:99.2%)、年齢平均(SD) antipsychotics (APs)治療開始 76.3(7.7)歳、AP治療非開始 76.4(7.6)歳

antipsychotics (APs)使用者における非使用者対照死亡ハザード比 2倍以上:ITT HR, 2.35; 95% CI, 2.08-2.66; P < .001)
ハザード比は、定型AP vs 非定型 APで高い (ITT HR, 1.54; 95% CI, 1.24-1.91; P < .001)
非定型APs使用者において、APs非使用者比較HRsは、下方順
  • オランザピン:ジプレキサ 2.79(95% CI, 1.97 - 3.06
  • リスペリドン:リスパダール 2.46 (95% CI, 1.94-3.12) 
  • クエチアピンフマル酸:セロクエル 2.16 (95% CI, 1.88-2.48) 





後顧的研究だから解釈は慎重さを要する。 しかし、向精神薬に関わる潜在的危険性、覚醒低下、糖尿病・心疾患リスク増加、血圧降下、長期・短期運動機能障害:パーキンソン病様症状など存在。米国FDAに関して卒中リスク増加警告も存在。特定のリスク群存在も示唆されているが判明されてないとの解説



2016年2月2日火曜日

携帯電話へのテキストメッセージ:慢性疾患薬物アドヒアランス向上に役立つ メタアナリシス

 携帯電話テキストメッセージを用い慢性疾患の薬剤アドヒアランス改善効果をみた研究のメタアナリシス



 患者が了解すれば良い方法なのかもしれない、薬物アドヒアランス向上のための携帯メールなどテキストメッセージ





 Mobile Telephone Text Messaging for Medication Adherence in Chronic DiseaseA Meta-analysis
Jay Thakkar, et. al.
JAMA Intern Med. Published online February 01, 2016. doi:10.1001/jamainternmed.2015.7667

16のRCT、うち5つは個別化、8つは2方向性コミュニケーション、8つは1日1回のメッセージで頻回
介入期間中央値は12週間、自己報告が最も用いられる薬剤アドヒアランス評価方法


2742名、年齢中央値39歳、女性 50.3%のプール化解析では薬剤アドヒアランス改善有意:オッズ比, 2.11 ; 95% CI, 1.52 - 2.93 ;  P < 0.001)


効果は研究特性、テキストメッセージ特性(個別化、2方向コミュニケーション、連日テキストメッセージ)によりsensitiveではない



研究質に基づく登録クライテリアの変化に応じ感度分析では影響残る   (オッズ比, 1.67; 95% CI, 1.21-2.29; P = .002)


臨床トライアルのheterogeneity中等度(I2=62%)
出版バイアス補正後、ポイント推定は減少するも介入効果は残存  (オッズ比, 1.68; 95% CI, 1.18-2.39)

2015年10月31日土曜日

マクロライド(アジスロマイシン、エリスロマイシン、クラリスロマイシン)第一妊娠期投与でも先天異常リスク増加認めず

マクロライドは先天性心疾患リスクと関連づけられていたが、その知見は曖昧なままだった。この点について、Quebec Pregnancy Cohort (1998-2008)、13万5千859の妊娠事例での検討


Use of macrolides during pregnancy and the risk of birth defects: a population-based study
Anick Bérard1,  et. al.
PDS, Article first published online: 29 OCT 2015
DOI: 10.1002/pds.3900


寄与候補要素補正後、第一妊娠期、major congenital malformations (MCMs)に関して
azithromycin (RR = 1.19, 95%CI: 0.98, 1.44; 120 exposed cases)
erythromycin (RR = 0.96, 95%CI: 0.74, 1.24; 66 exposed cases)
clarithromycin use (RR = 1.12, 95%CI: 0.99, 1.42; 79 exposed cases) 

統計学的な有意差無し


同様、心血管奇形に関して相関性認めず




ペニシリン系とともに、マクロライドは一般においても、妊娠中においても最も用いられている薬剤で、妊娠中安全性懸念あり、関心の高い話題


2015年6月16日火曜日

プライマリケア:薬剤関連障害・薬剤関連有害作用に関するスクリーニング質問法

薬剤不適切使用がめだち、プライマリケアとしては、
・drug use disorders (DUDs) :薬剤関連障害
・negative consequences of drug use (NCDU):薬剤使用有害作用
を篩い分けする必要性がある


米国内の2つのプライマリケアクリニックでの包括的レビューにて、篩い分けインスツルメントを開発


Screen of Drug Use Diagnostic Accuracy of a New Brief Tool for Primary Care
Quyen Q. Tiet,  et. al.
JAMA Intern Med. Published online June 15, 2015. doi:10.1001/jamainternmed.2015.2438



2つの質問

1)“How many days in the past 12 months have you used drugs other than alcohol?”
:直近12ヶ月内のアルコール以外の薬物に関する使用日数
Patients meet that criterion with a response of 7 or more days.:7日以上でクライテリア合致


2)“How many days in the past 12 months have you used drugs more than you meant to?”
:直近12ヶ月内の予定より多く薬物を使用した日数
A response of 2 or more days meets that criterion.;2日以上でクライテリア合致



以上のインスツルメントで、DUDsに対して、感度 100%、 特異度 93.73%(2分割後半サンプル再現時、感度 92.31%、特異度 92.87%


NCDUに関して同様に感度 93.18%、特異度 96.3%、;再現時 83.17%、特異度 96.83%



2014年2月28日金曜日

高齢者たちへの薬物超過状投与の現状を憂う;スタチン・降圧剤 ・・・ ;本邦では糖尿病がもっとひどいと思うが

 欧米のガイドラインでは比較的年齢の区切りにシビアで、80歳以上の高齢者と若年層では処方推奨の内容が異なることは多い。卒中リスクがそれほど高くなく、逆に副作用が問題になる場合に薬剤過剰処方している場合が多い。研究では80歳以上では高血圧は必ずしもキーとなるリスク要素では無く、コレステロール高値 も卒中に対してたいした影響がない。 高齢・脆弱高齢者の卒中予防に対してスタチン・降圧剤は不適切。疫学的にみても、これらの年齢では高血圧は卒中のリスク要素とならに。そして、もともと高コレステロール血症は卒中への影響は少ない。大規模トライアルで、降圧剤・スタチンの心血管系エンドポイントへの効果というのは臨床的効果意義の境界にしかない。


 脆弱な高齢者に対しその潜在的ベネフィットに見合わないスタチン・降圧剤は過剰投与される現状を見直すべきである。


"Overenthusiastic stroke risk factor modification in the over-80s: are we being disingenuous to ourselves and to our oldest patients?"
Byatt K
Evid Based Med 2014; DOI: 10.1136/eb-2013-101646.



糖尿病なんかも、もっとひどいと思う。超高齢者に対しても、あのアホ学会は若年者と同様の線引きをしてるし・・・


厚労省の馬鹿役人たちは、人口高齢化に伴う医療費高騰を憂う。分析がまともで無いため、効果的な対策ができてない。

教えてあげよう。それには、受診制限より先に、まず、高齢者への無駄な処方制限をする方がコスト削減に効果的。そして医師たちに非薬剤的介入をまず第一に考慮する機運や動機付けを与えるべきなのだが・・・。製薬会社主導の厚生行政・薬剤行政からは抜け出せないのだろう・・・、まず、役人様たちが。

ご承知の通り、製薬会社は各医科系大学と癒着しているわけだが、厚労省はそれを利用してきた。

例えば、各学会ガイドライン作成、この折の便宜供与がなされてる。厚労省にとっては都合が良い。なぜなら、ガイドライン作成のコストを肩代わりしてもらってル訳だから・・・。結果、外国のガイドラインの翻訳にしかすぎないガイドライン、そして特定団体利益誘導的ガイドラインが、COIの言葉むなしく並ぶ・・・。

2013年11月12日火曜日

ケイ酸ジルコニウム:高カリウム血症治療薬トライアルにて有効性・安全性確認

ケイ酸ジルコニウム

ZS-9のPIIIトライアル (Safety & Efficacy of Zirconium Silicate in Chronic Kidney Disease or Moderate Kidney Dysfunction With Mild Hyperkalemiahttp://clinicaltrials.gov/show/NCT01493024)

高カリウム血症に対しては、主に、臨床の場では、ケイキサレートが用いられているが、耐用性・有効性に限界がある
カリウムへの高選択性の無機カチオン交換作用があり、従来の薬剤の9倍の効率とのこと

American Society of Nephroloy
Source reference: Ash SR, et al "Safety and efficacy of ZS-9, a novel selective cation trap, for treatment of hyperkalemia in CKD patients" ASN 2013; Late-Breaking Abstract.
http://www.medpagetoday.com/MeetingCoverage/ASN/42851

トライアルは、753名のCKD有無問わず、投与量4種とプラシーボ
プライマリエンドポイントは、48時間後の血中カリウム低下

・ 2.5 gm -0.46 mEq/L  p = 0.009
・5 gm - 0.54 mEq/L p < 0.0001
・10 gm -0.74 mEq/L p < 0.001
耐用性良好で、12日間継続後も、胃腸障害プラシーボと同様

2013年10月29日火曜日

5年前承認の薬剤でも安全性レビュー不完全、特に優先レビュー薬剤は副作用検討不十分なのが目立つ

当たり前だと思うが、2008年FDA承認新規薬剤は優先レビューされたものは迅速に承認される。しかし、兼頭数が少なく、やはり、安全性疑念が多く無回答のまま持続する、そして、市販後調査研究はまだ不完全のままである。

5年経過してもこの状況ってのは、やはり、新薬は安全性に関して 疑念が残る。特に、画期的新薬とされた優先レビュー新薬に関しては利用者も注意が必要である。

Development Times, Clinical Testing, Postmarket Follow-up, and Safety Risks for the New Drugs Approved by the US Food and Drug AdministrationThe Class of 2008 ONLINE FIRST

Thomas J. Moore,et. al.

2008年、米国FDAは20の治療薬を承認、優先レビュー8つ、標準レビュー12

優先レビュー薬剤は、臨床開発からマーケッティング承認獲得までの期間5.1年の中央値(range 1.6 to 10.6年間)対して、標準承認では、7.5年間(range 4.7 to 19.4年間)
p=0.05

優先レビュー薬剤では、治療効果判定上のactive drug割り付け中央値数は、104名(range 23 to 599)、標準承認薬剤では、580名 (range 75 to 12070 p = 0.003


非臨床検査にて、6つの治療薬で動物発がん性、5つで in vtro mugaten、14で動物催奇形性示された。

安全性情報としては、5つで Boxed Warning、8薬剤でリスク管理プラン要求

FDAは、85の市販後調査委員会を要求

2013年までに、薬剤5つで新規・拡大Boxed Warningを持つこととなった。市販後調査研究完遂 26/85(31%)、8(9%)がagency review待ち

2013年10月2日水曜日

死亡アウトカム比較: 運動 vs くすり :良きライバルであり、「運動」を凌駕できない薬剤も多種・多数

「お薬を処方しておきます」ということで話がおしまいって時代ではない。そもそも、薬物療法は、疾患予防法・治療法のごく一部に過ぎないが、金が多く動く介入方法に皆が群がり、介入トライアルもこれに集中する。もともと非対称性、バイアスだらけの世界。

純粋に、死亡率だけで、薬物と運動を評価すると、運動介入は薬剤に対し充分善戦できる存在。

Comparative effectiveness of exercise and drug interventions on mortality outcomes: metaepidemiological study
BMJ 2013; 347 doi: http://dx.doi.org/10.1136/bmj.f5577 (Published 1 October 2013)
Cite this as: BMJ 2013;347:f5577


BMJ誌における数百トライアル、34万名近い対象者で、運動と薬剤の死亡抑制効果比較

運動は特定の薬剤に対して良きライバルとなりえ、卒中薬剤へのパフォーマンスで優越している。


各種疾患での運動vs個別薬剤比較のネットワーク
ノードのサイズはトライアル被験者数に比例し、太さはランダム化直接比較数の反映



運動と全薬剤介入との比較のネットワーク



network meta-analysis:運動と薬剤介入比較



αグルコシダーゼ阻害剤って・・・

2013年6月8日土曜日

【アルツハイマー病】動物モデルでFDA承認薬影響篩い分け: 13の心血管系薬剤で減少効果確認

特定の降圧剤は、アルツハイマー病マウス脳のアミロイド蓄積減少効果を認めた。
1600のFDA承認薬ふるい分けし、βアミロイド合成抑制・促進的要素どちらかなのか検討。
Aβ減少効果30% を超える効果が、13の心血管系薬剤で認められた。うち、7つの異なるクラスの薬剤、カルベジロール(アーチストなど)、プロプラノロール(インデラル など)、バルサルタン(いま世の中を騒がせてる薬)、ロサルタン(ニューロタンなど)、ヒドララジン、ニカルジピン(ペルジピンなど)、アミロライド(カリウム保持性利尿薬で、トリアムテレン(トリテレン・カプセル50mg(大日本住友製薬))は類似薬)では、濃度依存的に in vitroでのAβの減少効果認めた。


プロプラノール、ニカルジピン、カルベジロールをアルツハイマー様アミロイドを有するマウスへ投与1ヶ月後、約40%も脳内のAβ減少した。

普通の薬剤がアルツハイマー病にベネフィットあるいは有害性があるか検討可能であった。



Wang J, Zhao Z, Lin E, Zhao W, Qian X, et al. (2013) Unintended Effects of Cardiovascular Drugs on the Pathogenesis of Alzheimer’s Disease. PLoS ONE 8(6): e65232. doi:10.1371/journal.pone.0065232

βアミロイド(Aβ)への増加・減少効果があるか、FDA承認薬1600をふるいにかけ、アミロイド前駆蛋白プロセシングへの影響を検討。



結果、特定の降圧薬が、in vitro 及び in vivoでAβ影響を認めた。




http://www.plosone.org/article/info%3Adoi%2F10.1371%2Fjournal.pone.0065232



逆に増加可能性薬剤は・・・フロセミド(ラシックス など)、トランドラプリル(プレラン など)

ACE阻害剤においてはクラス毎というより、薬剤個々で影響が異なるようだ
perindopril(コバシル など)はAβ減少可能性、Trandolaprilもだが、Quinapril(コナン など)、benazepril(チバセン など)は増加の可能性

対して、調査されたARBは全部減少傾向のよう・・

β遮断剤では、acebutolol(アセタノール など)、 Guanethidine sulfateが目立つ

2013年5月20日月曜日

嚢胞性線維症治療薬 Kalydeco( ivacaftor) :稀少疾患薬剤に関わる諸問題 ・・・補助金開発するも高額薬剤費請求

α1アンチトリプシン欠損症:患者向けパンフレット
http://t.co/SHDawOaGA

ATS2013で配布されているらしい

稀少疾患・薬剤には、公的補助が必要となるのは当たり前だろうが、結果的に、費用回収のため薬剤価格高額になることは、様々な弊害をもたらす。臨床的に成功したといえるらしいが、嚢胞性線維症薬剤は、その高額さゆえ、議論を巻き起こしているらしい。



Cystic Fibrosis: Charity and Industry Partner for Profit
By John Fauber, Reporter, Milwaukee Journal Sentinel/MedPage TodayPublished: May 19, 2013
http://www.medpagetoday.com/Pulmonology/CysticFibrosis/39217


Kalydeco( ivacaftor)は、Vertex Pharmaceuticalsによる上梓されている。
この薬剤は、Cystic Fibrosis Foundationから7500万米ドルの補助を得て開発し、さらに、税金からNIH補助金経由での多額の研究初期のコストが賄われ、薬剤ターゲットの遺伝子同定された経緯をもつ。
Kalydecoは、昨年、市場に出現し、高額な値段となった。

米国内に1200名程度で、その4%のみ薬剤が役立つという代物
Vertex Pharmaceuticalsは、患者一人当たり1年に30万7千米ドル課金している。


Cystic Fibrosis Foundationに、売り上げの縮小を要求。基金は権利を一部売却し、Vertex、ファイザー、Gnezymeによる商品開発の基金にまわされている。

投資側からみれば、それなりのリスクを覚悟して、投資している訳だから、利益への期待は当たり前ということになる。だが、価格は適正か?

医療業界にはさらに、ガイドラインなるものが存在し、一定の権威者たちが、その作成に深く関与し、利益相反に関わる事態を引き起こす可能性がある。


新薬開発は、ベンチャー・キャピタリストの役割、慈善事業との関連、公共からの投資に多くの問題を具有することになった。

Kalydecoは臨床的成功しているといえるが、今後、新薬開発に関わる、この関連性、議論が必要なところである。

慢性骨髄性白血病治療薬に関わり、専門家グループが、薬剤価格低下を要求する署名エディトリアルを公表している。

Price of drugs for chronic myeloid leukemia (CML), reflection of the unsustainable cancer drug prices: perspective of CML Experts
Experts in chronic myeloid leukemia

http://bloodjournal.hematologylibrary.org/content/early/2013/04/23/blood-2013-03-490003

今後ますます高価な薬剤が開発されるとともに、医療制度の破綻を促進する危険性もあり、適正価格とするべき方法が求められる。

2013年4月19日金曜日

【どアホ】プソイドエフェドリン配合で鼻閉に有効な薬ができました。しかも、漢方に含まれる成分でして・・・

『「プソイドエフェドリン配合」で「鼻閉」に有効な新薬ができました。「麻黄湯」などに含まれてる成分でして・・・』という宣伝文句

サノフィ 抗アレルギー薬ディレグラ配合錠を発売
http://www.mixonline.jp/Article/tabid/55/artid/43898/Default.aspx


この成分は、以前「ダンリッチ」に含まれる「フェニルプロパノールアミン:PPA」の代替として用いられる。PPAの市場からの撤退は迅速だったが、この「プソイドエフェドリン」の方は市場からなくなるどころか・・・

この成分、禁忌となる状態が多く、「重症高血圧」「重症冠動脈疾患」「狭隅角緑内障」「尿閉のある患者」「交感神経系過敏 など


そして、これら「エフェドリン」「メチルエフェドリン」「プソイドエフェドリン」などはドーピング対象成分であることは言うまでも無い。

日本の薬事行政のまか不思議な点のひとつだが、漢方薬剤に含まれる

『https://en.wikipedia.org/wiki/Pseudoephedrine

これのアメリカの項目見たらわかるが、米国ではかなり警戒されている薬剤


「麻黄」などは、生物環境下、エフェドリン・プソイドエフェドラの成分さえ変化するわけで、製品安定性に疑念を持たざる得ない。
(生育環境が「麻黄」の薬効を左右する:http://www.ce.t.kanazawa-u.ac.jp/suiko/taniguti/misc/2010_janu_festa/Mikage.pdf

有害性・有効性成分の含有量制御できてない製品を、OTCとして放置している日本はおかしいと思うのだが・・・


国は、ナイシトールなどの麻黄含有製品を放置し続けるつもりか? 2008年 07月 16日



エフェドラ類含有成分をネット販売促進しろという「最高裁」「楽天」



OTC成分だから安全という訳のわからない宣伝文句の「サノフィ」

2013年4月2日火曜日

スタチン使用中断は2割弱;理由は副作用と信じ込んだ事象;他剤再投与で耐用性は良好



ボストン地域成人での調査で、その副作用と信じ込まんだイベントがきっかけで、スタチン中断が多く、17%程度。多くは筋肉痛だが、90%はその後再投与で継続可能という報告。


どうやら、「1回の筋肉症状ありで”スタチン禁忌”とカルテに記載し、他のスタチン投与考慮しないのはまちがいのようだ 。

Discontinuation of Statins in Routine Care Settings: A Cohort Study
Statin Discontinuation and Intolerance: The Challenge of Lifelong Therapy
Huabing Zhang, et. al.
 Ann Intern Med. 2 April 2013;158(7):526-534 


背景: ルーチン診療中スタチン中止のシステマチックデータは乏しい
目的: ルーチン診療状況下での、スタチン中止の理由と、スタチン関連イベント意味合い(スタチンが原因と思い込まれた臨床的イベントや症状)
デザイン: 後顧的コホート研究
セッティング: Practices affiliated with Brigham and Women's Hospital and Massachusetts General Hospital in Boston.
被験者:  2000年1月から2008年12月までのスタチン処方を受けた成人
測定: スタチン中止理由情報を構成電子カルテエントリーと信頼するソフトウェアによる電子化プロバイダー記録解析
結果: スタチン一時中止経験 57,292名 / 107,835名
スタチン関連イベント記録 18,778 (17.4%) 
うち、11,124名で一時的な中止を含むスタチン中止し、続く12ヶ月内にスタチン再投与 6,579 
再チャレンジされた患者の多くが12ヶ月後もスタチン服用 ( 92.2 % )
スタチン関連イベント発端スタチンと同じスタチン投与された2721名のうち、1295名が12ヶ月後も同じスタチンで、996名は同量以上を投与されていた。 

研究限界: スタチン中止やスタチン関連イベントは2つの関連学術的医療センター評価。 二次データ利用紛失、誤解釈データとなる可能性。スタチン中止理由として自然言語処理ツール電子カルテフィールドでは補正困難で正確性に欠く可能性

結論: スタチン関連イベントが多く報告され、スタチン中止につながることが多い。しかし、スタチン再チャレンジでスタチン長期耐用可能な事例が多い。
このことは、スタチン関連イベントは他の原因で生じており、耐用性はあり、全スタチン薬剤で同様に起きると言うより個別のスタチン特異的なものと考えられるかもしれない。

主たる研究資金源: National Library of Medicine, Diabetes Action Research and Education Foundation, and Chinese National Key Program of Clinical Science.

2013年3月19日火曜日

抗生剤長期乱用は医師のせい

下の論文の趣旨は表題の通りだと思うが、そのままだと、誤解が蔓延すると思う。
あくまでも、老人保健施設のような長期収容施設での話
抗生剤長期使用を7日間超としているが、例えば、軽症・中等症COPD感染増悪に関しては5日間投与で十分という報告はある(Thorax 2008;63:415-422 )が、重症例では抗生剤治療期間の十分なエビデンスはない。そもそも急性増悪2度目以降は、14日超のステロイド・抗生剤使用が推奨されている(ERJ June 1, 2003 vol. 21 no. 41 suppl 46s-53s)

調査対象を軽度・中等症だけの感染症に限定すべきだったと思う。


Prolonged Antibiotic Treatment in Long-term Care
Role of the Prescriber ONLINE FIRST
Nick Daneman, et. al.
JAMA Intern Med. 2013;():1-10. 
doi:10.1001/jamainternmed.2013.3029.
Published online March 18, 2013
重要性  多くの細菌感染は、7日以下の抗生剤使用で、標準抗生剤使用期間減少化することで、長期ケアでの抗生剤過剰投与を節約

目的  施設入所・処方箋受領者と処方医師間での長期医療での抗生剤治療期間のばらつきと、このばらつきが処方者の好みによるものであるかどうか

デザイン・セッティング  地域的後顧的解析・オンタリオ市・カナダ、2010年の長期ケア施設

被験者 オンタリオの長期医療施設居住中の、66歳以上抗生剤全身投与治療

主要アウトカム測定  居住者・処方医師横断的な抗生剤投与期間
 7日間超過医師治療期間比率を、短期、平均的、長期処方に分類

結果 630長期医療施設66,901名のうち、50,061(77.8% )で抗生剤治療臨床経過(51 540抗生剤治療臨床経過)
 最も多い選択的治療経過は7日間(21,136[41.0%])、7日超過は23,124(44.9%)

20回以上の治療経過を有する、699名の医師 では、治療経過7日超過比率は43.5%(26.9%-62.9%)(range, 0%-97.1%)

処方者の21%で、7日閾値超過処方箋予測比率が高い

患者特性は、短期、平均、長期処方者で同等

mixed logistic modelにて、治療期間の決定因子は医師であり (P < .001)、 75、25パーセンタイル処方箋オッズ比比較で3.84

結論・新知見  長期医療施設での抗生剤治療経過は長期となりやすい。患者特性より処方箋者により影響を受ける。
さらなるトライアルで、抗生剤過剰投与による合併症、コスト、耐性減少のための、抗生剤stewardship intervention(財務管理介入)評価すべき

2013年3月18日月曜日

QT/QTc間隔延長薬剤:投与前・投与後心電図検査

薬剤と、QT/QTc延長は定期的に問題となる。心電図判定のタイミングと、その具体的指標について自分なりに調べてみた。
米国FDA警告:ジスロマック・致死的不整脈リスク 2013/03/13
抗うつ薬とQTc延長 2013/02/01
参照値内であってもQT間隔は死亡率と関連する  2011年 10月 25日

QT延長可能性薬剤
http://www.nms.ac.jp/QTdrugs/qtdrug1.htm

https://square.umin.ac.jp/saspe/news/15.pdf
抗不整脈薬 キニジン, ジソピラミド, プロカインアミド, アミオダロン, ニフェカラント, ソタロール, ベプリジル
抗生物質・抗真菌薬 エリスロマイシン, クラリスロマイシン, スパルフロキサシン
向精神薬 アミトリプチリン, ハロペリドール, クロルプロマジン, ピモジド, チオリダジン
抗アレルギー薬 テルフェナジン, アステミゾール
その他 シサプリド, 三酸化ヒ素
N Engl J Med 2004; 350:1013-1022
主たる問題薬剤:ジソピラミド・Dofetilide・Ibutilide・プロカインアミド・キニジン・ソタロール・ベプリジル
他薬剤:アミオダロン・シサプリド・CCB(リドフラジン;米国未市販)・抗菌剤(クラリスロマイシン、エリスロマイシン、halofantrine、ペンタミジン、スパルフロキサシン)、制吐剤(ドンペリドン、ドロペリドール)、抗精神薬(クロルプロマジン、ハロペリドール、メソリダジン、チオリダジン、ピモジド)、メサドン
Torsades List: http://www.azcert.org/medical-pros/drug-lists/list-01.cfm?sort=Brand_name
可能性薬剤リスト:http://www.azcert.org/medical-pros/drug-lists/list-02.cfm?sort=Brand_name
条件付き可能性薬剤リスト:http://www.azcert.org/medical-pros/drug-lists/list-04.cfm?sort=Brand_name
 添付文書で、”QT”と検索すると929件、”QT間隔”と検索すると152件、うち、「警告、禁忌/原則禁忌」は88件ある


まず基礎的知識として・・・
医薬品による重篤な循環器系副作用として「QT延長症候群」(LQTS)があり、Torsades de pointes(TdP)と呼ばれる致死的な心室頻拍のリスクファクターで薬淵治療上で重要な問題となっている。・・・抗不整脈薬だけでなく、向精神薬、 抗菌薬、分子標的薬などの非循環器系医薬品も含まれる。多くの場合、これらの医薬品による心筋Kチャン ネル遮断作用により、外向きK電流が減少することでLQTSが行き起こされると考えられている。
札幌医学雑誌 79(1-6)13 ~ 19(2010)
http://ir.cc.sapmed.ac.jp/dspace/bitstream/123456789/5270/1/n0036472X79113.pdf


「非抗不整脈薬におけるQT/QTc間隔の延長と催不整脈作用の潜在的可能性に関する臨床的評価」(薬食審査 発1023 第1号 平成21年10月23日 各都道府県衛生主管部(局)長 殿 厚生労働省医薬食品局審査管理課長)
http://www.pmda.go.jp/ich/e/e14_09_10_23.pdf
承認審査資料の国際的ハーモナイゼーション推進の必要性が指摘されています。このような要請に応えるため、日米EU医薬品規制調和国際会議(以下 「ICH」という。)が組織され、品質、有効性及び安全性を含む各分野で、ハーモナイゼーションの促進を図るための活動が行われているところです。今般、 ICHの合意に基づき、新たに「非抗不整脈薬におけるQT/QTc間隔の延長と催不整脈作用の潜在的可能性に関する臨床的評価」(以下「本ガイドライン」 という。)を別添のとおり定めました 
抗不整脈外薬剤でのQT/QTc延長に関し、日米間でネゴシエーションしておこうというお話のようだ。


ただ、”QT/QTc間隔の絶対的上限及びベースラインからの変化の上限値選択に関し一致した見解はない”
http://www.pmda.go.jp/ich/e/e14_09_10_23.pdf

具体的な上限値例として

QTC間隔絶対値の延長
・QTc間隔 > 450
・QTc間隔 > 480
・QTc間隔 > 500

QTc間隔ベースラインからの変化
・ベースラインからのQTc間隔増加 > 30
・ベースラインからのQTc間隔増加 > 60

治験除外として、QTc> 450msが繰り返し有る場合、TdP危険因子(心不全、低カリウム血症、QT延長症候群家族歴)、QT/QTc延長薬剤併用中である。このような事例では、臨床治験されてないため、リスク可能性があるということになる。

 補正式に関して、Friedericia補正法(QTC=QT/RR0.33、 Bazett補正法(QTc=QT/RR0.5があるが、Bazett補正では、 60/分以下では過小、高心拍では過大補正となる。線型回帰式補正:Framingham補正(QTc=QT+0.154(1-RR))、非線形補正がある。


ちょっと古く、そして、抗不整脈投与という限定的条件だが、中止基準のQT間隔の具体的記載がある。
http://www.mhlw.go.jp/topics/2006/11/dl/tp1122-1k03.pdf
早期発見のポイントは症状と投薬後の心電図検査である。症状としては、頻脈に基づく動悸・めまい・失神がある。ただし、症状が出現してからでは手遅れとなる可能性もあるため、VT やTdP が発生する前に対応すべきである。このためには心電図検査が有用で、とくに抗不整脈薬を投与した場合は 4 日~1 週間後に心電図を記録し、QRS 幅の拡大と QT 延長の有無を確認する薬物によっては 3 週~4 週後に QT 延長が現れることもあるので注意する。具体的には QRS 幅が投薬前に比して 25%以上拡大した場合(たとえば 0.12 秒以上となった場合)や QT 間隔が 0.5 秒以上に延長した場合は投薬量を減量するか、中止する
すなわち、QT延長薬剤に関して、具体的には、
投与前心電図チェック、4日から7日後3−4週間後チェックが義務づけられていると判断すべき
そして、心不全評価、カリウムチェック、QT延長症候群などの家族歴・既往歴チェックが義務づけられていると考えて良いはず


ジスロマックに関しては、米国FDAは、マグネシウム濃度測定を推奨


薬剤投与前心電図チェックすら、公的医療保険審査で認められないことがある。QT延長可能性薬剤の場合は、一律に、投与前、4−7日後、3−4週間後心電図チェックは許可されるべきはず・・・

2013年3月13日水曜日

米国FDA警告:ジスロマック・致死的不整脈リスク


FDA Drug Safety Communication: Azithromycin (Zithromax or Zmax) and the risk of potentially fatal heart rhythms
View and print full Drug Safety Communication [PDF - 61KB]

 米国FDAは、一般向け警告を発した
アジスロマイシン(日本では、ジスロマックに相当)が、心臓の電気的活動性へ異常を与え、致死的不整脈を生じる可能性に関してである。
QT延長存在のような状況での特異的リスク患者、低カリウム、低マグネシウム血症でのリスク要素で特に発症しやすい。 医学研究者、薬剤メーカーの研究を筆者等がレビューし、アジスロマイシンの心臓の電気活動性異常への評価からなされた警告。

これにより、アジスロマイシン薬剤表示に、QT延長・TdP、特異的心不整脈異常のようなリスクに関するWarnings and Precautionsをアップデート。

医療関係者向け:
Health care professionals should consider the risk of fatal heart rhythms with azithromycin when considering treatment options for patients who are already at risk for cardiovascular events (see Additional Information for Health Care Professionals below).  FDA notes that the potential risk of QT prolongation with azithromycin should be placed in appropriate context when choosing an antibacterial drug: Alternative drugs in the macrolide class, or non-macrolides such as the fluoroquinolones, also have the potential for QT prolongation or other significant side effects that should be considered when choosing an antibacterial drug.

;マクロライドや、非マクロライドであるフルオロキノロンなどもQT延長や他の重大な副作用があり、抗菌薬選択には注意が必要と・・・

FDA は、 「 New England Journal of Medicine (NEJM) study 」のアジスロマイシン、アモキシシリン、シプロフロキサシン、レボフロキサシン、他の抗菌剤治療での心血管死亡リスク増加に関して statement on May 17, 2012を発している。
 (関連:アジスロマイシンと心血管死亡リスク:絶対的影響は少ないが、心血管疾患患者では考慮必要? 2012/05/17)

アジスロマイシン五日間投与群は、アモキシシリン、シプロフロキサシン、他の薬剤に比べ、心血管死亡・全原因死亡リスク増加の報告。
レボフロキサシン関連心血管死亡もアジスロマイシン治療と同等であった。





心臓突然死や不整脈を含む既往歴・家族歴確認と、心電図確認を、ジスロマックやフルオロキノロン投与時すべきなのかもしれない。

noteへ実験的移行

禁煙はお早めに! 米国における人種・民族・性別による喫煙・禁煙での死亡率相違|Makisey|note 日常生活内の小さな身体活動の積み重ねが健康ベネフィットをもたらす:VILPA|Makisey|note