2014年8月1日金曜日

COPD患者は、冠動脈性疾患罹患率高く、呼吸困難自覚症状増加、運動能力低下、死亡率増加と関連

Evaluation of COPD Longitudinally to Identify Predictive Surrogate Endpoints (ECLIPSE) studyの後解析


COPD患者の冠動脈石灰化病変の検討

COPD患者は、冠動脈性疾患罹患率高く、呼吸困難自覚症状増加、運動能力低下、死亡率増加と関連。

 Coronary artery calcification is increased in patients with COPD and associated with increased morbidity and mortality for the Evaluation of COPD Longitudinally to Identify Predictive Surrogate Endpoints (ECLIPSE) investigators Michelle C
Williams , et. al. 
Thorax 2014;69:718-723 doi:10.1136/thoraxjnl-2012-203151
http://thorax.bmj.com/content/69/8/718.abstract

 【背景】冠動脈石灰化(CAC)は冠動脈疾患(CAD)のpathogenomicな特徴。COPD患者のCADの存在は肺機能、機能的capacity and/or 臨床的アウトカムとリンクしているかどうかは不明。CADと疾患重症度、機能capacityとアウトカムとの関連性をCOPD患者で検討。

 【方法】 Coronary artery calcium score (CACS; Agatston score) を胸部CTを用いて、COPD患者で測定、正常スパイロメトリーの喫煙者、非喫煙者をECLIPSE研究からの検討。


【結果】CACSを942名で検討;
COPD 672名(mean age±SD, 63±7 years; FEV1 49±16% predicted)
正常スパイロメトリー喫煙者 199名 (54±9 years; FEV1 110±12% predicted)
非喫煙者 71名 (55±9 years; FEV1 114±14% predicted)

CACSは、非喫煙者よりCOPD患者で高値  (median (IQR), 128 (492) vs 0 (75) vs 0 (3) Agatston units (AU), p<0 .001="" br="">
COPD患者では、CACSは、年齢、pack-yeras、6分間歩行距離、mMRC、IL-6、IL-8、Clara Cell protein 16、surfactant protein Dと末梢血好中球数とは相関性有り。
しかし、肺気腫、急性増悪回数、%FEV1、FEV1減少とは関連せず。


3年間フォローアップ時、生存者に比べ、死亡者で、CACS高い (CACS 406 vs 103 AU, p<0 .001="" ox="" p="0.036).<br">


【結論】COPD患者は対照よりCAD率高く、呼吸困難度高く、運動capacity低下、死亡率増加。このデータは、COPD患者のCADの存在が臨床的アウトカム悪化と相関することを示す。

COPD:身体活動性の要因調査・アウトカム研究;エビデンスはまだまだ不十分

COPDガイドラインで身体活動性レベルがfeatureされたと、いろんなところで大騒ぎしているが、その根拠たるエビデンスは、かなりお寒い!

馬鹿騒ぎでうかれている呼吸器内科の医者たち!




Determinants and outcomes of physical activity in patients with COPD: a systematic review
Elena Gimeno-Santos , et. al.
Thorax 2014;69:731-739 doi:10.1136/thoraxjnl-2013-204763
http://thorax.bmj.com/content/69/8/731.abstract

86研究、59は要因調査、23はアウトカム、4つは両者


過膨脹、運動耐容能、呼吸困難、急性増悪既往、ガス交換、全身性炎症、QOL、自己評価は、身体活動性に一致。しかし、横断研究・低レベルエビデンスがほとんど。


薬物的、非薬物的治療研究結果では、一致したものもなく、エビデンスの質は低いか、かなり低い。

中等度質のエビデンスに基づく研究によれば、アウトカムとして、COPD急性増悪や死亡率は一致して身体活動性の低いレベルでは一致して見られる。


身体活動性は、呼吸困難、HRQOL、運動能力、FEV1のような他のアウトカムと相関するが、これも横断研究は、低もしくは極低レベルの質のエビデンスに基づく。

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