2016年9月30日金曜日

高齢者:身体移動能力障害:健康教育に比べ身体活動介入で効果、生命予後悪化減弱

老人において、身体活動せず動かなければ、移動能力低下・障害をもたらし、生命予後も悪化する・・・それは事実のようだ

だが、日本でしか通用しない"ロコモティブシンドローム”という言葉、国際的には通用しない。混乱をもたらすだけで、この言葉、唾棄してほしい(http://intmed.exblog.jp/8029696/、 http://intmed.exblog.jp/8149095/)。


机上教育ではダメで、まずは体を動かさせないと・・・


Effect of Structured Physical Activity on Overall Burden and Transitions Between States of Major Mobility Disability in Older Persons: Secondary Analysis of a Randomized, Controlled Trial
Thomas M. Gill, et. al. , for the LIFE Study Investigators
Ann Intern Med. Published online 27 September 2016 doi:10.7326/M16-0529
http://annals.org/article.aspx?articleid=2556138

400m歩行不能: major mobility disability (MMD)と定義

長期構造化身体活動性プログラム:健康教育介入によるMMD比率(MMD burden)とMMD移行・脱出リスク評価

70-89歳、1635名、運動不活発老人、機能制限あるも、400m歩行可能
介入:身体活動(n=818)と健康教育(n=817)
主要アウトカム: 400m歩行不能:MMDを6ヶ月毎3.5年間

結果:
フォローアップ中央値 2.7年間、MMD比率は身体活動 (0.13 [95% CI, 0.11 to 0.15]) により有意低下し、教育 介入(0.17 [CI, 0.15 to 0.19]) より低下し、そのリスク比は 0.75 (CI, 0.64 to 0.89)



multistate modelで、身体活動と健康教育でのハザード比
"MMD無し"→"MMD有り"への移行 0.87 (CI, 0.73 to 1.03)
"MMD無し"→"死亡" 0.52 (CI, 0.10 to 2.67)
"MMD有り"→"MMD無し" 1.33 (CI, 0.99 to 1.77)
"MMD有り"→"死亡" 1.92 (CI, 1.15 to 3.20)





結論:structured、構造化身体活動プログラムは、移動能力の障害であるmajor mobility distability(MMD) burdenを長期間抑制し、一部にはその障害の発症後でも回復を促進し、継続する障害エピソードリスクを軽減する





動かないと、2年後死にやすい







米国CDC:ジカウィルス:妊娠女性はシンガポールに行くべきではない vs 日本害務省 & 二次感染・院内感染可能性

日本・外務省は「レベル1 : 十分注意してください。」
「特に妊娠中の方又は妊娠を予定している方は、流行国・地域への渡航・滞在を可能な限りお控えください。」
・・・随分、控えめなお達し

一方、米国CDCは・・・

Women who are pregnant:
  • Should not travel to Singapore.

http://wwwnc.cdc.gov/travel/notices/alert/zika-virus-singapore






http://www.npr.org/sections/thetwo-way/2016/09/29/495986730/pregnant-women-should-consider-not-traveling-to-southeast-asia






ジカウィルス感染リスクのないところでの二次的地域感染報告



Fatal Zika Virus Infection with Secondary Nonsexual Transmission
September 28, 2016DOI: 10.1056/NEJMc1610613



Dengue-shock syndrome様所見のメキシコでの感染疑われる発端者
病院での感染疑われた二次感染例は、汗・涙経由感染を疑われている


FTO遺伝子:「肥満遺伝子と減量可能性には相関性がなく、環境的要素が遺伝子特性を上回る」

press releaseでは「肥満遺伝子と減量可能性には相関性がなく、環境的要素が遺伝子特性を上回る」と断定的表現を使ってる



FTO(fat mass and obesity associated) geneに関して、 FTO (rs9939609) minor alleleに関してホモ接合体では平均3kg以上、肥満オッズ比では1.7ほど最小リスクallele比較で増加
他、melanocortin 4 receptor (MC4R) gene、transmembrane protein 18 (TMEM18) geneなどが肥満と強い関連性示唆


FTOゲノタイプとライフスタイル変容との関連性研究で、FTO mior alleleでは高蛋白食で低蛋白食に比べ1.5 kgほどより減量したとの報告( Obesity (Silver Spring)2010;18:641-3doi:10.1038/oby.2009.311.)あり、他にも減量効果への影響示唆する報告があった。

故に、システマティック・レビュー&メタアナリシス施行



FTO genotype and weight loss: systematic review and meta-analysis of 9563 individual participant data from eight randomised controlled trials
BMJ 2016; 354 doi: http://dx.doi.org/10.1136/bmj.i4707 (Published 20 September 2016)
8つのRCTに基づくシステマティック・レビュー&メタアナリシス、n=9563

BMI、体重、ウェスト径の減量介入による変化差はFTO genotypeにより有意差なし
感度分析として、介入種類でも、介入期間、民族、サンプルサイズ差、性別、ベースラインBMI、年齢カテゴリーでも、変化差認めず




FTO minor allele保有状況は、減量介入後のadipostyへの変化差と関連せず






noteへ実験的移行

禁煙はお早めに! 米国における人種・民族・性別による喫煙・禁煙での死亡率相違|Makisey|note 日常生活内の小さな身体活動の積み重ねが健康ベネフィットをもたらす:VILPA|Makisey|note