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2022年11月16日水曜日

マリファナ喫煙による胸部CT所見:通常喫煙より気腫

後顧的症例対照研究

マリファナは通常喫煙と同様な気腫化の影響を関連を示すが、画像的気管支炎所見は通常喫煙より影響大のようだ


Chest CT Findings in Marijuana Smokers

Luke Murtha ,et al.

Radiology  Published Online:Nov 15 2022https://doi.org/10.1148/radiol.212611

https://pubs.rsna.org/doi/10.1148/radiol.212611


目的 胸部CTを用いて、大麻喫煙の肺への影響を調べること。

対象と方法 このレトロスペクティブケースコントロール研究は、Marijuana喫煙者、非喫煙者対照患者、タバコのみの喫煙者の胸部CT検査結果(2005年10月から2020年7月まで)を評価した。肺気腫、気道変化、女性化乳房、冠動脈石灰化の発生率を比較した。50歳以上のタバコのみの喫煙者と比較するために、年齢と性別を一致させたサブグループを作成した。結果はχ2検定で解析した。

結果 Marijuana喫煙者56名(男性34名、平均年齢49歳±14[SD])、非喫煙者対照57名(男性32名、平均年齢49歳±14)、タバコのみの喫煙者33名(男性18名、平均年齢60歳±6)が評価対象となった。

肺気腫の発生率は,Marijuana喫煙者(56 人中 42 人[75%])が非喫煙者(57 人中 3 人[5%])よりも高かったが(P < 0.001),タバコのみの喫煙者(33 人中 22 人[67%])とは差をみとめなかった(P = 0.40).

気管支肥厚,気管支拡張症,ムコイドインパクションの割合は,他のグループと比較してMarijuana喫煙者で高かった(P < 0.001~P = 0.04). 

女性化乳房は,対照患者(32 人中 5 人[16%])およびタバコのみの喫煙者(18 人中 2 人[11%])よりもMarijuana喫煙者(34 人中 13 人[38%])で多かった(P = 0.039). 

マリファナ喫煙者 30 人(男性 23 人),非喫煙者対照患者 29 人(男性 17 人),タバコ単独喫煙者 33 人(男性 18 人)の年齢を一致させたサブグループ解析では,気管支肥厚,気管支拡張,および粘液圧入の割合は,Marijuana喫煙者のほうがタバコ単独喫煙者よりも再び高かった(P < .001 ~ P = .006). 

肺気腫の発生率は,年齢を一致させたMarijuana喫煙者(30 人中 28 人[93%])のほうがタバコのみの喫煙者(33 人中 22 人[67%])より高かった(P = 0.009). 

冠動脈石灰化の割合には、年齢をマッチさせたMarijuana喫煙者(30人中21人[70%])とタバコのみの喫煙者(33人中28人[85%])の間に差はなかった(P = 0.16)。

結論 気道炎症および肺気腫は、Marijuana喫煙者では非喫煙者およびタバコのみの喫煙者よりも一般的であったが、観察者間の一致度のばらつきおよびMarijuana喫煙コホートにおけるタバコの併用により、強い結論を導き出すことには限界があった。


www.DeepL.com/Translator(無料版)で翻訳しました。

2017年9月8日金曜日

慢性気管支炎マーカーとしての気道ムチン濃度

慢性気管支炎は症候的定義が従来から主。喀痰の性状表現もうるさい頃もあったが最近は関連学会でも聞くことが少ない。

臨床上も研究上も、より客観的に、より正確に病態を反映する指標があれば・・・と。
そして、簡易であればより良いのだろうが・・・




慢性閉塞性肺疾患(COPD)は慢性気管支要素と気腫性要素により特徴付けられる。生物生理学モデルとして、気道上皮ムチン濃度により、健康成人とmuco-obstructive lung diseaseとムチン輸送障害の違いが明確になり、鍵となる変数になるという仮説検証。

気道ムチン濃度は喀痰産生および疾患重症度に関与する慢性気管支炎病態生理カスケードの定量的な鍵要素であろう。
診断的バイオマーカーや治療ターゲットとしてこの検査指標が重要となるかも




Airway Mucin Concentration as a Marker of Chronic Bronchitis
Mehmet Kesimer, et al.
N Engl J Med. September 7, 2017 vol. 377 no. 10
http://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa1701632

Subpopulations and Inter- mediate Outcome Measures in COPD Study (SPIROMICS) COPD 917名
アンケート、CT、スパイロメトリ、誘発喀痰検査
size-exclusion chromatography、refractometry(屈折計)
慢性気管支炎アンケートと喀痰ムチン濃度データを94名の独立したコホートも解析

総ムチン濃度 平均(±SE)
重症COPD > 重度喫煙対照群 : 3166±402 vs 1516±152 μg/mL
急性増悪2度以上 > 急性増悪経験無し : 4194±878 vs 2468±113 μg/mL

MUC5B、MUC5AC濃度絶対値は非喫煙対照群と比較し、COPD重症の現行喫煙・既往喫煙では、3倍、5倍

総ムチン濃度と慢性気管支炎診断のROC/AUC解析にて
SPIROMICSコホートでは 0.72 (95% 信頼区間 [CI], 0.65 - 0.79)
別個コホートでは 0.82 (95% CI, 0.73 - 0.92)






two-gel hypothesis
呼吸器系ムチン濃度がムチン輸送率と関連し、閾値を超えると気道表面に粘着性のムチン・プラークを形成、結果的に喀痰排出となる

MUC5B、MUC5ACが粘液輸送と、ゲル層産生を導く



正常肺から喫煙による慢性気管支炎への進展モデル。
健康者では、能動的イオン吸収(Na+)と分泌(Cl-)、受動的浸透圧による水輸送のバランス、そして、ムチン産生(線毛周囲層:pericilliary layer:PCL)のムチンや他の糖結合物濃度より濃度の薄いムチン層となるようムチン産生されている。水豊富なPCLと有効なムコ線毛クリアランス(MCC)を形成。
喫煙による慢性気管支炎患者では、ムチン産生過剰を伴い、イオン輸送のバランス異常にて、粘液層のムチン濃度増加を生じ、PCLの浸透圧compressionを呈し、濃度濃縮した粘液の気道表面へ接着、MCCを阻害することとなる。
凝集した粘液は、痰として、咳嗽による喀痰として排泄される。
咳嗽により排泄できなかった粘液は集積・濃縮し、気道障害の元になり、繰り返し感染、急性増悪の巣:nidusとなる。

.CFTR denotes cystic fibrosis transmembrane regulator, and ENaC epithelial sodium channel.・・・最近は便秘の薬の説明でよく聞くが・・・



size-exclusion chromatograhpy
http://www.an.shimadzu.co.jp/hplc/support/lib/lctalk/55/55intro.htm
利用するカラム内の充てん剤には,細孔(ポア)が数多く存在します。 大小の溶質分子がカラム内を流れていく際に,小さい溶質分子は充てん剤細孔(ポア)の奥まで浸透しながらゆっくり流れ,大きい溶質分子は細孔に入らないでさっさと流れていきます。 その結果,カラムからの溶出は大きな分子が速く小さな分子は遅くなり,分子の大きさによるふるい分けが行われます。 これがサイズ排除クロマトグラフィーの分離原理です。

2016年6月1日水曜日

嚢胞性線維症:長期アジスロマイシン療法への疑念


Cochrane Review
Macrolide antibiotics for cystic fibrosis.
Cochrane Database Syst Rev. 2012 Nov 14;11:CD002203.

6ヶ月以内の検討では、肺機能改善、急性増悪回数改善など示唆されていたが
小数例の検討で、長期治療効果に疑問





Long-term effects of azithromycin in patients with cystic fibrosis

Clémentine Samson, et. al.
Respiratory Medicine, August 2016Volume 117, Pages 1–6
DOI: http://dx.doi.org/10.1016/j.rmed.2016.05.025 
嚢胞性線維症68名へのアジスロマイシン12ヶ月超治療
肺機能、急性増悪、抗生剤使用率に効果認めず
気道コロナイゼーションにも効果認めず
マクロライド耐性黄色ブドウ球菌分離

アジスロマイシン長期使用に関して再考が必要


嚢胞性線維症に対しての話だが、びまん性汎細気管支炎・気管支拡張ではどうなのだろう?びまん性汎細気管支炎へのエリスロマイシンの劇的効果を経験してきたものとしては、アジスロマイシンという15員環系のこだわらずとも・・・14員環系を是非腱としてもらいたいというのは・・・日本の医者の思いでは?

2015年3月19日木曜日

喀痰治療の要? CLCA1とTMEM16A

喘息、COPDなどでの粘液過剰産生病態のあたらしい知見

Calcium-activated chloride channel regulator 1 (CLCA1)は、TMEM16A(Anoclamin1/DOG1とも言われる)活性の直接のModifier。TMEM16Aは、気道上皮や平滑筋に発現し、気道疾患のactivity を亢進する。
activity recapitulate


カルシウム依存性塩素電流の活性化に関わるCalcium-activated chloride channel regulator 1 (CLCA1)は、パラクライン作用で活性化し、内因性TMEM16A/Anoctamin1は伝導性を示す。内因性CLCA1暴露にて、TMEM16A表面に増加し、細胞性結合実験では、CLCA1は歳秒表面のTMEM16Aとengageする。


Calcium-activated chloride channel regulator 1 (CLCA1) - See more at: http://elifesciences.org/content/4/e05875#sthash.9OCYr589.dpuf
Calcium-activated chloride channel regulator 1 (CLCA1) - See more at: http://elifesciences.org/content/4/e05875#sthash.9OCYr589.dpuf
Calcium-activated chloride channel regulator 1 (CLCA1) - See more at: http://elifesciences.org/content/4/e05875#sthash.9OCYr589.dpuf


Secreted CLCA1 modulates TMEM16A to activate Ca2+-dependent chloride currents in human cells
Monica Sala-Rabanal, et. al.
eLife DOI: http://dx.doi.org/10.7554/eLife.05875



2013年8月13日火曜日

小児ICU:細気管支炎:低ナトリウム血症と予後の関連性

後顧的解析にて、低ナトリウム血症は死亡、ベンチレーター期間、ICU滞在期間と関連するという報告

原因と影響の関連性は不明だが、ICU入室24時間内の水分管理、入室前の低張性水分投与など配慮必要かも


Hyponatremia in Children with Bronchiolitis Admitted to the Pediatric Intensive Care Unit Is Associated with Worse Outcomes
Luu R, et al
J Pediatr 2013; DOI: 10.1016/j.jpeds.2013.06.041

2013年6月13日木曜日

乳児中等症以上急性細気管支炎:on demand ラセミ型吸入の方が、固定吸入より優秀

乳児細気管支炎で入院率増加するが、吸入治療のコンセンサスはまだ無い

ラセミ体アドレナリン吸入に関し、必要時吸入戦略は固定スケジュール吸入より臨床的有用性高い。

8センター、ランダム化二重盲験2x2区分デザイン
12ヶ月未満乳児・中等度から重症急性細気管支炎
・ラセミ体アドレナリン吸入必要時吸入
・ラセミ体アドレナリン吸入固定吸入(各吸入2時間まで)
対象は、研究登録時包括臨床スコア4点以上(スケール 0-10、重症ほどスコア値高い)
酸素療法・鼻腔栄養、換気サポートの記録
プライマリアウトカムは、入院期間(ITT解析)
ラセミ体アドレナリン吸入に関し、必要時吸入の方が固定吸入より有意に入院滞在期間平均減少と関連 (47.6 (95% 信頼区間 [CI], 30.6-64.6)時間 vs 61.3(95% CI, 45.4 - 77.2 )時間 (p = 0.01)
酸素投与回数少なく (38.3% vs 487.7, p = 0.04)、換気サポートも少ない( 4.0% vs 10.8 %)、吸入治療回数少ない( 12.0 vs 17.0 p<0 .001="" br=""> 
Racemic Adrenaline and Inhalation Strategies in Acute BronchiolitisHåvard Ove Skjerven,  et. al.
N Engl J Med 2013; 368:2286-2293June 13, 2013DOI: 10.1056/NEJMoa1301839




2013年3月28日木曜日

BAT:非CF性気管支拡張症への長期アジスロマイシン治療は、急性増悪減少させ、QOL生存率改善効果の可能性;だが、薬剤耐性が問題

BAT:非CF性気管支拡張症への長期アジスロマイシン治療は、急性増悪減少させ、QOL生存率改善効果の可能性;だが、薬剤耐性が問題
と合わせ、議論の必要有り

日本の呼吸器系学者たちがのんびりやってるうちに、オランダに先を越されたという感じが否めない

非嚢胞性線維症(non-CF)性気管支拡張症急性増悪患者へのアジスロマイシン持続治療の効果

Effect of Azithromycin Maintenance Treatment on Infectious Exacerbations Among Patients With Non–Cystic Fibrosis BronchiectasisThe BAT Randomized Controlled Trial
Josje Altenburg,  et. al.
JAMA. 2013;309(12):1251-1259.
doi:10.1001/jama.2013.1937. 

BAT (Bronchiectasis and Long-term Azithromycin Treatment)研究

ランダム化二重盲験プラシーボ対照化トライアルで、2008年4月〜2010年9月までオランダの14病院、83名の非CF気管支拡張症、1年前の間に3回以上の気道感染増悪症例

介入:アジスロマイシン 250mg/日 vs プラシーボ 12ヶ月間

プライマリ・アウトカム:12ヶ月間治療中の急性増悪回数
セカンダリ・アウトカム:肺機能、喀痰最近、炎症マーカー、副作用、喀痰スコア、QOL

結果
アジスロマイシン 49名(52%)、 プラシーボ 40(48%)で、修正ITT解析

研究終了時、急性増悪数は アジスロマイシン群 0(中間4分位[IQR], 0-1) vs プラシーボ群 2(IQR, 1-3) p<0.001

急性増悪最低1回発症:
プラシーボ治療 32(80%) vs アジスロマイシン治療 20(46%)
(ハザード比、 0.29 [95% CI, 0.16-0.51])
  
mixed-model analysisでは、2群間の経時的FEV1(予測値比)変化は、 F1.78.8=4.085, p = 0.047) (← 知識不足ため意味不明)
3ヶ月で、アジスロマイシン群 1.03%増加、プラシーボ群 0.10%減少

胃腸系副作用は、アジスロマイシン群 40%、プラシーボ群 5%(腹痛相対リスク(RR), 7.44 [ 95% CI, 0.97-56.88] 、下痢 RR 8.36 [95% CI, 1.10-63.15]
いずれも治療中断必要なし

マクロライド薬剤抵抗性発生率 アジスロマイシン 88%、プラシーボ群 26% 

結論:
非CF気管支拡張成人において、アジスロマイシン12ヶ月連日使用はプラシーボ比較で、感染性急性増悪発生減少させる。QOL改善、生存率改善に寄与するかもしれないが、抗生剤耐性に関しては評価必要



【日本の呼吸器系常識崩壊】非CF性気管支拡張症・エリスロマイシン少量持続療法 軽度急性増悪軽減効果のみで、抗生剤抵抗性増加

 びまん性汎細気管支炎を筆頭にした好中球性慢性気道感染疾患へのマクロライド系少量長期治療は日本が先頭立ってたはずだが・・・マクロライド系長期療法研究って、基礎研究からの話題だけで、エビデンスレベルの臨床的アウトカム研究報告されてない日本の現状はおかしい。

結果的に、こういう種の治験、外国頼み・・・

BLESS Randomized Controlled Trial は、エリスロマイシン少量持続投与トライアルに関するもの

対して、BAT Randomized Controlled Trial は、アジスロマイシン少量持続投与トライアル( 非CF性気管支拡張症への長期アジスロマイシン治療は、急性増悪減少させ、QOL生存率改善効果の可能性;だが、薬剤耐性が問題 )


12ヶ月間ランダム化(1:1)二重盲験プラシーボ対照化トライアル
非喫煙成人・非嚢胞性線維症(non-CF)気管支拡張症成人(前年2回以上感染性急性増悪既往)

エリスロマイシン 400mg/日 と マッチ化トライアル

結果は、エリスロマイシン少量持続療法をこよなく愛する呼吸器系医師にとって必ずしも望ましいものではなかった。急性増悪回数をアウトカムとした場合、0.7回/年の減少効果が認められたが、 1年程度では薬剤抵抗性に関わるpotential riskが問題となる。
「1年間などでなく、数年のより長期で効果出現するはずだ」、「薬剤耐性より薬剤効果の方が大きい」、「より長期・より重大事象アウトカムで比較すべき」との反論もできるだろうが、今のところむなしい。

Effect of Long-term, Low-Dose Erythromycin on Pulmonary Exacerbations Among Patients With Non–Cystic Fibrosis Bronchiectasis
The BLESS Randomized Controlled Trial
David J. Serisier,  et. al.
JAMA. 2013;309(12):1260-1267. 
doi:10.1001/jama.2013.2290
主たるアウトカム測定  プライマリアウトカムは、プロトコール事前定義・呼吸器系急性増悪(PDPEs)/患者の年間平均発生率
セカンダリアウトカムは、共生的マクロライト抵抗性口腔内連鎖球菌、肺機能


結果  679名篩い分け、117名をランダム化(プラシーボ 58名、 エリスロマイシン 59名)、107名(91.5%)研究完遂。
エリスロマイシンは、PDPEsに関し、包括的に有意減少(平均、 1.29   [95% CI, 0.93-1.65] vs 1.97 [95% CI, 1.45-2.48]  / 患者・年; 発生率 [IRR], 0.57 [95% CI, 0.42-0.77]; P = .003)

ベースライン緑膿菌気道感染存在の事前設定サブグループにて(平均差、1.32[ 95%CI, 0.19-2.46]; p = 0.02)

エリスロマイシンは、プラシーボに比較して、24時間喀痰産生量減少 (差中央値, 4.3 g [中間4分位 [IQR], 1 〜 7.8], P = .01) 、肺機能低下緩和( 気管支拡張剤後呼気1秒量絶対差平均, 2.2 %予測値 [95% CI, 0.1% 〜 4.3%]; P = .04)

エリスロマイシンは、マクロライド耐性口腔内連鎖球菌比率増加E (差中央値 , 27.7% [IQR, 0.04% 〜 41.1%] vs 0.04% [IQR, −1.6% 〜 1.5%]; 差, 25.5% [IQR,15.0% 〜 33.7%]; P < .001)

結論・新知見 非嚢胞性線維症気管支拡張症において、エリスロマイシン12ヶ月使用は急性増悪頻度軽度減少し、マクロライド系抗生剤抵抗性を増加させる

2012年12月20日木曜日

プライマリケア:咳に対する抗生剤投与は効果少なく、見合わない重篤な副作用の可能性

プライマリケア急性下気道感染(非肺炎)へのアモキシシリン投与に利益性少ない。60歳以上でも効果があるというわけではない。

・・・ というRCT報告

Amoxicillin for acute lower-respiratory-tract infection in primary care when pneumonia is not suspected: a 12-country, randomised, placebo-controlled trial
Prof Paul Little et. al.
 on behalf of the GRACE consortium
The Lancet Infectious Diseases, Early Online Publication, 19 December 2012
http://www.thelancet.com/journals/laninf/article/PIIS1473309912703006/fulltext

下気道感染はプライマリケア管理の急性疾患の一つであるが、抗生剤のプラシーボ対照化トライアルは少数で、包括的有効性、特に、高齢者で議論がある。
急性下気道感染へのアモキシシリン投与のベネフィット・有害性について検討

【方法】
18歳超の急性下気道感染(28日間以下の咳嗽)で肺炎で無い場合を1:1にランダム割り付け
・アモキシシリン(1g×3/7日間)
・プラシーボ

プライマリアウトカムは、”中等度”のratingの症状期間もしくは”悪化”と判断される期間
セカンダリアウトカムは、2-4病日の症状重症度と、新規もしくは症状悪化

【結果】
アモキシシリン群 1038名
プラシーボ群 1023名

”中等度”ratingもしくは”悪化”症状期間 (ハザード比 1.06, 95% CI 0.96—1.18; p=0.229) も、平均的症状重症度 (プラシーボ 1.69  vs アモキシシリン 1.62; 差 −0.07 [95% CI −0.15 to 0.007]; p=0.074) も群間差有意で無い。
新規症状もしくは悪化症状は、アモキシシリン群は、プラシーボ群比較で、有意に多くない (162/2021 [15.9%] vs 194/1006 [19.3%] of 1006; p=0.043; number needed to treat 30)

アモキシシリン群では、対照群に比べ、吐気、皮疹、下痢症例多い (number needed to harm 21, 95% CI 11—174; p=0.025)、1例アナフィラキシーショック
プラシーボ群2例、アモキシシリン群1例で入院必要
研究関連の死亡例なし

60歳以上に関し、選択的ベネフィット存在しなかった。



COPDなどの気道系基礎疾患や他臓器基礎疾患有る場合は別だろうが・・・もっとも、 この場合は、アモキシシリンよりレスピラトリーキノロンがより効果的だが・・・

2012年8月20日月曜日

EMBRACE研究:アジスロマイシン非嚢胞性線維症気管支拡張急性増悪予防

 日本では、エリスロマイシンなどマクロライド系抗生剤長期使用の効果は、多元的に多くの報告が有る。ただし、この報告論文の中で、日本の「びまん性汎気管支炎」や「エリスロマイシン」の論文が一切引用されてないことをみると、(日本の臨床研究あらゆる分野で言えることだが・・・)RCTが十分とでないためだろう、国際的には日本のマクロライド少量持続治療について評価されてないことがわかる。臨床的意義のある画期的治療法で、かつ、歴史をもつ治療法なのに・・・世界的に見れば無名なのが日本人として悲しい・・・日本として、EM vs アジスロマイシンの対比研究をして、DPBやEM療法を報告論文に目いっぱい記載するくらいしないと・・・


アジスロマイシン500mg 週3回 6か月間投与で、急性増悪回数の減少の効果
副作用としては、消化器症状、悪心、嘔吐、下痢、心窩部不快感などで、軽度
問題は、耐性が懸念されること。軽度の場合はやはり避けるべきだろうとの意見。


Wong C, et al. "Azithromycin for prevention of exacerbations in non-cystic fibrosis bronchiectasis (EMBRACE): A randomized, double-blind, placebo-controlled trial" Lancet 2012; 380: 660-667.

18歳以上、1回以上の抗生剤必要な急性増悪1年以内経験有り、気管支拡張CT診断確認例
アジスロマイシン500mg vs プラシーボを5ヶ月間週3回投与繰り返し6ヶ月間
 
複合プライマリエンドポイントは6ヶ月治療中の急性増悪イベント、拡張剤前FEV1変化、St George's respiratory questionnaire(SGRQ)
ITT解析

アジスロマイシン割り付け 71名、 プラシーボ割り付け 70名

イベントベース急性増悪 アジスロマイシン群 0.59/1人、プラシーボ群 1.57/1人(6ヶ月間)(rate ratio 0 ,38, 95% CI 0 ,26—0 ,54; p<0 br="br">


拡張剤前FEV1はアジスロマイシンでは治療変化無く、プラシーボ群では0.04L減少(ただし差に関して有意差認めず 0 ,04 L, 95% CI −0 ,03 ~ 0 ,12; p=0 ,251)

加え、SGRQ総スコア変化は、アジスロマイシン群 (—5 ,17 units) 、プラシーボ群 (—1 ,92 units; difference −3 ,25, 95% CI −7 ,21 ~ 0 ,72; p=0 ,108)で差を認めない


noteへ実験的移行

禁煙はお早めに! 米国における人種・民族・性別による喫煙・禁煙での死亡率相違|Makisey|note 日常生活内の小さな身体活動の積み重ねが健康ベネフィットをもたらす:VILPA|Makisey|note