スタチンで変形性膝関節発症50%抑制、股関節には影響認めず
Clinical and epidemiological research
Extended report
Statin use is associated with reduced incidence and progression of knee osteoarthritis in the Rotterdam study
Ann Rheum Dis 2012;71:642-647 doi:10.1136/annrheumdis-2011-200092
あくまで、コホート研究
55歳以上の、前向き住民ベースコホート研究
膝・股関節X線、平均6.5年。 Kellgren and Lawrence score比較
ベースライン共役要素データ収集、フォローアップ期間中のスタチン情報はコンピュータ化薬局データベース。
包括的な変形性関節症発症率を比較。多変量解析モデルにて、共役要素補正後、一般化推定式を用い、OR、95%CIを計算
膝・股関節の変形性関節症包括発症率は、6.9%、4.7%
変形性膝関節症包括発症補正ORは0.43(95% CI 0.25-0.77、P=0.01)
スタチン使用は変形性膝関節症発症とは相関せず
2012年4月10日火曜日
女性において、ω3不飽和脂肪酸で、がんリスク増加の可能性
サプリメントとして多く使われている不飽和脂肪酸、これに女性に於ける、がんリスク増加の可能性が報告されている。
B Vitamin and/or -3 Fatty Acid Supplementation and Cancer
Ancillary Findings From the Supplementation With Folate, Vitamins B6 and B12, and/or Omega-3 Fatty Acids (SU.FOL.OM3) Randomized Trial
Valentina A. Andreeva, et. al.
Arch Intern Med. 2012;172(7):540-547. doi:10.1001/archinternmed.2011.1450
心血管疾患生存者のうちの、がんアウトカム
・ ビタミンB(葉酸:5-メチルテトラヒドロ葉酸 0.56mg、ビタミンB6:塩酸ピリドキシン 3mg、ビタミンB12:シアノコバラミン 0.02mg)
・ EPA /DHA 2:1比率 600mg
5年サプリメント後、癌発生7.0%、癌原因死亡 2.3%
癌のアウトカムと ビタミンB 、ω-3脂肪酸の相関認めず(HR、1.15(95%CI 0,85-1.55)、 1.17(95% CI 0.87-1.58)
性別治療に統計学的有意相関があり、男性ではがんリスクに於ける治療への影響は無いが、女性では、ω3脂肪酸サプリメントでがんリスク増加を認めた。
関連:
ω3不飽和脂肪酸(DHA、EPA) 二次予防効果に疑問 2012年4月10日火曜日
DHA/EPAに関して、効果どころか、副事象に関して、疑念をもって、検討する必要がある。真の健康志向とは、サプリメントを盲目的に信じることではないことは確か。
B Vitamin and/or -3 Fatty Acid Supplementation and Cancer
Ancillary Findings From the Supplementation With Folate, Vitamins B6 and B12, and/or Omega-3 Fatty Acids (SU.FOL.OM3) Randomized Trial
Valentina A. Andreeva, et. al.
Arch Intern Med. 2012;172(7):540-547. doi:10.1001/archinternmed.2011.1450
心血管疾患生存者のうちの、がんアウトカム
・ ビタミンB(葉酸:5-メチルテトラヒドロ葉酸 0.56mg、ビタミンB6:塩酸ピリドキシン 3mg、ビタミンB12:シアノコバラミン 0.02mg)
・ EPA /DHA 2:1比率 600mg
5年サプリメント後、癌発生7.0%、癌原因死亡 2.3%
癌のアウトカムと ビタミンB 、ω-3脂肪酸の相関認めず(HR、1.15(95%CI 0,85-1.55)、 1.17(95% CI 0.87-1.58)
性別治療に統計学的有意相関があり、男性ではがんリスクに於ける治療への影響は無いが、女性では、ω3脂肪酸サプリメントでがんリスク増加を認めた。
関連:
ω3不飽和脂肪酸(DHA、EPA) 二次予防効果に疑問 2012年4月10日火曜日
DHA/EPAに関して、効果どころか、副事象に関して、疑念をもって、検討する必要がある。真の健康志向とは、サプリメントを盲目的に信じることではないことは確か。
メンソールたばこは卒中リスク増加させる
解説: http://www.medpagetoday.com/PrimaryCare/Smoking/32092
"Mentholated cigarettes and cardiovascular and pulmonary diseases: A population-based study"
Vozoris N
Arch Intern Med 2012; 172: 590-91
National Health and Nutrition Examination Survey (NHANES) 5167名の現状喫煙者、2001-2008年
メンソールたばこは、非メンソール系たばこに比べ2倍ほど、卒中リスクが高いという報告
オッズ比で言えば、2.25(95%信頼区間 1.33-3.78)となる。
女性においては、さらに、顕著で、3.28(95%信頼区間 1.74-6.19)
非アフリカ系、主に白人では、3.48(95%信頼区間 1.70-7.13)
年齢、性別、人種、教育、世帯収入、BMI、喫煙行動、年齢補正がそれぞれにおいて行われている。
機序説明は、メンソールに関して頸動脈stiffness増加既報告引用され、選択的影響を示唆しているが、原因的説明は困難。メンソール系たばこを選ぶことのベースラインリスクや予防的介入を避ける傾向など考察されている。故に、原因結果関係はこの論文では結論づけされてない。
昨年3月、 FDAは、メンソール系たばこは禁煙の妨げとなり、有害としているが、明確なアクションは示してない。
http://www.medpagetoday.com/PublicHealthPolicy/PublicHealth/25426
メンソールたばこと、依存症の関係は機序としては明らかではないが、喫煙開始年齢が関連する可能性はある。
Review
Menthol cigarette smoking and nicotine dependence
Allison C Hoffman , et. al.
Tobacco Induced Diseases 2011, 9(Suppl 1):S5 doi:10.1186/1617-9625-9-S1-S5
"Mentholated cigarettes and cardiovascular and pulmonary diseases: A population-based study"
Vozoris N
Arch Intern Med 2012; 172: 590-91
National Health and Nutrition Examination Survey (NHANES) 5167名の現状喫煙者、2001-2008年
メンソールたばこは、非メンソール系たばこに比べ2倍ほど、卒中リスクが高いという報告
オッズ比で言えば、2.25(95%信頼区間 1.33-3.78)となる。
女性においては、さらに、顕著で、3.28(95%信頼区間 1.74-6.19)
非アフリカ系、主に白人では、3.48(95%信頼区間 1.70-7.13)
年齢、性別、人種、教育、世帯収入、BMI、喫煙行動、年齢補正がそれぞれにおいて行われている。
機序説明は、メンソールに関して頸動脈stiffness増加既報告引用され、選択的影響を示唆しているが、原因的説明は困難。メンソール系たばこを選ぶことのベースラインリスクや予防的介入を避ける傾向など考察されている。故に、原因結果関係はこの論文では結論づけされてない。
昨年3月、 FDAは、メンソール系たばこは禁煙の妨げとなり、有害としているが、明確なアクションは示してない。
http://www.medpagetoday.com/PublicHealthPolicy/PublicHealth/25426
メンソールたばこと、依存症の関係は機序としては明らかではないが、喫煙開始年齢が関連する可能性はある。
Review
Menthol cigarette smoking and nicotine dependence
Allison C Hoffman , et. al.
Tobacco Induced Diseases 2011, 9(Suppl 1):S5 doi:10.1186/1617-9625-9-S1-S5
ω3不飽和脂肪酸(DHA、EPA) 二次予防効果に疑問
二次予防、すなわち、既往ある心血管疾患病歴患者で包括的心血管イベントに関する予防効果は不充分
Efficacy of Omega-3 Fatty Acid Supplements (Eicosapentaenoic Acid and Docosahexaenoic Acid) in the Secondary Prevention of Cardiovascular Disease: A Meta-analysis of Randomized, Double-blind, Placebo-Controlled Trials
Invited Commentary: Omega-3 Fatty Acids and Secondary Prevention of Cardiovascular Disease–Is It Just a Fish Tale?
Arch Intern Med. Published online April 9, 2012. doi:10.1001/archinternmed.2012.262
ω3脂肪酸では、包括的なイベント減少までの効果認めない
さて、持田製薬は、“エパデール・・・JELIS試験”の結果を否定された形になったわけだが・・・反論をどうする?
少なくとも、この文面はウソとなりました。
↓
“n-3不飽和脂肪酸において虚血性心疾患の予防効果や2次予防に対して有効であることは、疫学調査、大規模臨床試験で証明されていました。”
http://www.mochida.co.jp/dis/medicaldomain/circulatory/epadel/jelis/index.html
Efficacy of Omega-3 Fatty Acid Supplements (Eicosapentaenoic Acid and Docosahexaenoic Acid) in the Secondary Prevention of Cardiovascular Disease: A Meta-analysis of Randomized, Double-blind, Placebo-Controlled Trials
Invited Commentary: Omega-3 Fatty Acids and Secondary Prevention of Cardiovascular Disease–Is It Just a Fish Tale?
Arch Intern Med. Published online April 9, 2012. doi:10.1001/archinternmed.2012.262
ランダム化二重盲検プラシーボ対照化トライアルのメタアナリシス
1007文献、14ランダム化二重盲検プラシーボ対照化治験(20485名の心血管疾患既往)を最終的に検討。
ω3脂肪酸サプリメントは、包括的心血管イベント(相対リスク, 0.99; 95% CI, 0.89-1.09)、全死亡率、心突然死、心筋梗塞、うっ血性心不全、TIA、卒中のリスク減少せず
重要な方法論的問題をもつ研究除外後検討にて、心血管死亡減少は軽度 (relative risk, 0.91; 95% CI, 0.84-0.99)
さらに、有意な予防効果を以下のサブグループで認めなかった;地域、内陸部・海岸部、CVD既往、併用薬剤、トライアル時のプラシーボ物質、治療期間、EPA・DHA投与量、治療としての魚脂サプリメント
ω3脂肪酸では、包括的なイベント減少までの効果認めない
さて、持田製薬は、“エパデール・・・JELIS試験”の結果を否定された形になったわけだが・・・反論をどうする?
少なくとも、この文面はウソとなりました。
↓
“n-3不飽和脂肪酸において虚血性心疾患の予防効果や2次予防に対して有効であることは、疫学調査、大規模臨床試験で証明されていました。”
http://www.mochida.co.jp/dis/medicaldomain/circulatory/epadel/jelis/index.html
登録:
投稿 (Atom)
noteへ実験的移行
禁煙はお早めに! 米国における人種・民族・性別による喫煙・禁煙での死亡率相違|Makisey|note 日常生活内の小さな身体活動の積み重ねが健康ベネフィットをもたらす:VILPA|Makisey|note
-
禁煙はお早めに! 米国における人種・民族・性別による喫煙・禁煙での死亡率相違|Makisey|note 日常生活内の小さな身体活動の積み重ねが健康ベネフィットをもたらす:VILPA|Makisey|note
-
米国では、Potiga (ezogabine):ポティガ(エゾガビン)、国際的には、レチガビン [RTG ]で、従来の抗てんかん薬剤と異なるメカニズムで、KCNQ2-5 (K(v) 7.2-7.5) ion channelのpositive allosteric modulato...
-
Association Between MRI Exposure During Pregnancy and Fetal and Childhood Outcomes Joel G. Ray, et. al. JAMA. 2016;316(9):952-961. doi:...