2013年12月21日土曜日

CKDは、表面的には虚血性イベントや死亡率低下と相関するが、交絡的で、予測要素とはならない

なんだか、とり散らかった報告だなぁ

eGFRは、その値が低下するほど、虚血性イベントや死亡率低下を示すが、独立した予測要素ではなく、交絡的ということで、他の分析意味が無くなってると思うのだけど・・・


CKDってのはうさんくさい検査値主体の症候的表現という確信をさらに深める

メタボといい、CKDといい、臨床整形外科学会のいんちきといい・・、JNC8でスルーされた前高血圧症といい・・ ほっとけばどんどん出てくる特定団体にしか意味の無い疾患・病態概念


非弁膜症性心房細動(NVAF)とeGFR5つのカテゴリとの比較
NVAF 5912、14499人年フォローアップデータ

結論:すべての腎機能横断的に、eGFR減少とともに、虚血性卒中(IS)/血栓塞栓(TE)発症、死亡率、出血頻度は増加する。抗凝固治療は虚血性イベントであるIS/TE、死亡率は減少する。腎障害患者では、出血性リスクは増加するため、正負のバランス判断が必要。

A prospective study of estimated glomerular filtration rate and outcomes in patients with atrial fibrillation: The Loire Valley Atrial Fibrillation Project
Amitava Banerjee, et. al.
Chest. Published online December 19, 2013. 10.1378/chest.13-2103

非抗凝固・抗凝固患者において、虚血性卒中(IS)/血栓塞栓(TE)発症率はそれぞれ千人年あたり、7.4、 7.2
全原因死亡率は、それぞれ、千人年あたり、13.4、 9.4
重大出血:6.2、 9.0


eGFR低下に伴い、IS/TE率は増加し、経口抗凝固薬使用者ではその率は減少する。

eGFRは、多変量解析上は、IS/TEの独立した予測要素ではない。 
IS減少ベネフィットは、出血性卒中リスク増加とバランスが大事で、ネット・ベネフィットは抗凝固薬剤使用で明らかに好ましい。


【たばこ迷惑】受動喫煙もCOPDの強いリスク要素 ;複数箇所で受動喫煙すれば喫煙本数14本と同等

 いままでは、受動喫煙と喘息悪化、心血管疾患、がんとの関連性はあきらかになっているが、受動喫煙ではCOPDリスクまではならないのではないか、と説明してきた。
 これ以降は、複数箇所の受動喫煙は過去既往を含め、たばこ14本吸ってることに相当すると説明になった。

Passive smoking exposure is associated with increased risk of COPD in never-smokers
Stig Hagstad, et.al.,
Chest. Published online December 19, 2013. 10.1378/chest.13-1349

【背景】  受動喫煙、あるいは環境喫煙(TS)は、がん、心血管疾患、小児喘息のリスク要素である。しかし、COPDとの関連は確立していない。

【目的】  To study ETS as a risk factor for COPD in never-smokers.

【方法】  Obstructive Lung Disesease in Northern Sweden (OLIN) データベース内3つの横断研究をプール化。2181名生涯非喫煙者中、2118名の構成化インタビュー、質許容スパイロメトリーを完遂。 COPDは、拡張剤後スパイロメトリー使用のGOLDクライテリアに従う。COPDとETSの相関を単独及び複数状況(居宅やら職場やら受動喫煙状況)で多変量ロジスティック回帰に基づきCOPDリスク要素補正計算。

【結果】  COPD 頻度は、ETS暴露とともに増加:
非ETS 4.2%、 自宅ETS ever 8.0%、 以前職場ETS 8.3%、 自宅ETS ever及び職場
ETS以前・現行) 14.7%;傾向検定 p = 0.003

65歳以上・自主報告喘息症例除外でも、同様傾向。

多状況のETS、例えば、自宅ever ETS環境、職場ETSの既往・現行を含め、COPDと強く相関する、  OR 3.80 (95% CI 1.29-11.2).


【結論】  住民ベースの過去喫煙歴無しのnever-smokerサンプルにおいて、環境喫煙は独立してCOPDと相関。この相関は、受動喫煙場所が多いほど強く関連性をもつ。
多場所の受動喫煙は、年齢に対して、COPDの最強リスク要素であり、能動喫煙の14本/日に相当するリスクである
この知見は、公的場所での喫煙を制限すべき、強力なアドボケート証拠である。

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