2012年1月30日月曜日

医療機関、屋内全面禁煙に=対策なしは診療報酬減-厚労省

医療機関、屋内全面禁煙に=対策なしは診療報酬減-厚労省

厚生労働省は30日の中央社会保険医療協議会(中医協、厚生労働相の諮問機関)で、子供や生活習慣病、呼吸器疾患などを抱える患者らの受動喫煙対策とし て、医療機関の屋内を原則全面禁煙とする方針を示した。小児科、内科、呼吸器科などがある医療機関を対象に、治療や入院の対価として受け取る診療報酬の施 設基準に「屋内全面禁煙」を追加。対策を講じない場合は入院基本料などの報酬を減額する。
中医協の了承を得て、2012年度診療報酬改定に合わせて実施するが、多くの医療機関が対象となる見通しのため、一定の経過措置を設ける方針だ。(2012/01/30-12:22)
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2012013000353





これは賛成! 

”医療機関での喫煙”というのは・・・医療機関の存在理由からして、矛盾している。

こういうのって、2日後、2月1日からで良いじゃないのかなぁ!

”小児科、内科、呼吸器科などがある”全医療機関で、禁煙指導の条件そろうことになる。



血圧の腕左右差はそのまま心血管リスク ;血圧両腕測定の徹底を!

両腕での収縮期血圧 10mmHg以上の差、15mmHg以上の差は、血管疾患評価が必要。
15mmHg≧なら、心血管疾患リスクとして有益な評価指標である。



Association of a difference in systolic blood pressure between arms with vascular disease and mortality: a systematic review and meta-analysis
The Lancet, Early Online Publication, 30 January 2012doi:10.1016/S0140-6736(11)61710-8 



28の研究レビュー 20をメタアナリシスとして検討

5つの侵襲的研究:
鎖骨動脈狭窄(狭窄 50%超)と判明した場合の両腕での差平均は 36.9 mm Hg (95% CI 35.4—38.4)
10mmHgの差は、鎖骨動脈狭窄との相関強 (risk ratio [RR] 8.8, 95% CI 3.6—21.2)

非侵襲的研究:
pooled 所見として、15mmHg以上の差は、末梢血管新患と強い相関 (9コホート; RR 2.5, 95% CI 1.6—3.8; 感度 15%, 9—23; 特異度 96%, 94—98);既存脳血管疾患 (5コホート; RR 1.6, 1.1—2.4; 感度 8%, 2—26;特異度 93%, 86—97);心血管疾患死亡率増加 (4コホート; ハザード比 [HR] 1.7, 95% CI 1.1—2.5) と全原因死亡 (HR 1.6, 1.1—2.3)と強い相関。
10mmHg以上は末梢血管疾患と強い相関 (5研究; RR 2.4, 1.5—3.9; 感度 32%, 23—41; 特異度 91%, 86—94)


BBC(http://www.bbc.co.uk/news/health-16739682)の解説


末梢血管動脈疾患を早期検知することは重要で、禁煙、血圧降下、スタチン治療のベネフィットをもたらすことが出来る。
両腕の血圧測定によりその左右差を検知することで、鎖骨動脈の狭窄を検知できる可能性がある。


ガイドラインで、少なくとも”初診時には,上腕の血圧左右差を確認”することが掲載されている。
 http://minds.jcqhc.or.jp/n/medical_user_main.php

HPVワクチンと自己免疫性疾患の関連性否定報告

HPVワクチン(日本の俗称、ヒト頚がんワクチン)であるGardasilは、自己免疫疾患のトリガーとなるエビデンスが2年・19万名ものサーベイランスで明らかにならなかった。
Surveillance of autoimmune conditions following routine use of quadrivalent human papillomavirus vaccine

C. Chao, N. P. Klein, C. M. Velicer, L. S. Sy, J. M. Slezak, H. Takhar, B. Ackerson, T. C. Cheetham, J. Hansen, K. Deosaransingh, M. Emery, K.-L. Liaw and S. J. Jacobsen
J InternMed2012;271:193–203.
pdf (http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/j.1365-2796.2011.02467.x/pdf)


Gardasilは、STD予防のワクチンとして、そして子宮頚癌ワクチンとして認可されていたが、自己免疫反応のトリガーへの懸念が生じていた。

メルク社の研究者たちの検討で、ループス、関節リウマチ、グレーブス、多発性硬化症、眼神経炎などとの関連性が高くないことを示した・・・とこと

日本老年医学会:人工的水分・栄養補給の「治療の差し控えや撤退も選択肢」との見解


日本老年医学会(理事長・大内尉義(やすよし)東大教授)は28日、高齢者の終末期における胃ろうなどの人工的水分・栄養補給について、「治療の差し控えや撤退も選択肢」との見解を示した。”という報道



日本老年医学会の「立場表明」の改訂版において、”胃ろうなどの経管栄養や人工呼吸器の装着に対する見解が初めて盛り込まれた。高齢者に最善の医療を保障する観点からも、「患者本人の尊厳を損なったり、苦 痛を増大させたりする可能性があるときには、治療の差し控えや撤退も選択肢」とし、「患者の意思をより明確にするために、事前指示書などの導入も検討すべ き」”という内容で、これが同学会の理事会で承認されたとのこと



終末期胃ろう「治療差し控えも」…老年医学会


読売新聞 - ‎2012年1月28日‎


日本老年医学会(理事長・大内 尉義 ( やすよし ) 東大教授)は28日、高齢者の終末期における胃ろうなどの人工的水分・栄養補給について、「治療の差し控えや撤退も選択肢」との見解を示した。 終末期医療に対する同学会の基本的な考え方を示す「立場表明」の改訂版に ...




終末期医療、胃ろう中止も 日本老年医学会


J-CASTニュース -


日本老年医学会は高齢者の終末期医療とケアについて、胃に管で栄養を送る胃ろうなどの人工的な水分・栄養補給や人工呼吸器の装着は慎重に検討し、「治療の差し控えや中止も選択肢として考慮する」との見解をまとめ、2012年1月28日に明らかにした。終末期医療に対する基本 ...



胃ろう中止も選択肢に 終末期医療の原則、学会が改定


朝日新聞 - ‎2012年1月28日‎



高齢者の終末期医療とケアについて、日本老年医学会は28日、胃に管で栄養を送る胃ろうなどの人工栄養や人工呼吸器の装着は慎重に検討し、差し控えや中止も選択肢として考慮するとの「立場表明」をまとめた。最新、高度な医療をすべて注ぎこむことは必ずしも最善の選択 ...


いまだ、日本老年医学会のポジション・ステートメントはウェブ上、アップデートされていない

http://www.jpn-geriat-soc.or.jp/


胃瘻・人工呼吸に関し、差し控え・中止に、実際にどの程度、踏み込んでいるのか、具体的記述が気にかかる。


この件、昨年、ポジションステートメント改訂の話はメディアにリークされていた。

終末期は“胃ろうせずも選択肢”:老年医学会ガイドラインやっと着手(2011年 12月 05日) 


一歩前進だとは思うが、ポジションステートメント/「立場表明」というのは、やや微妙で、この学会単独というのも気になる。関係学会との共同歩調が必要だったのではないか?

感染性胃腸炎:勤務・登校に関する公的指針提示を! 検査施行に関する矛盾解決を!

ホテルや 給食施設、学校関連事業、医療機関での”ノロウィルス感染”のニュースが今日も報道されている。

食中毒:名張・赤目のホテルで33人 患者からノロウイルス /三重‎ 毎日新聞

ノロウィルス48人から検出…玉名の柔道練習会‎ 読売新聞

ノロウイルス 指宿市で学校給食の配送停止(鹿児島県)日テレNEWS24 

冬季いつも問題になるのが、”感染性胃腸炎”関連病名をつけたときの、学校・勤務先の対応の問題・・・これが実地医家にとっても、頭の痛い問題となる。

外食・給食関係事業所、医療/介護事業所、看護師や理学療法士関連の育成機関では実習の問題など事業所としては神経質になっているのが分かる。

一方で、”症状が消失しても長期間にわたり排出されているウイルスは、新たな感染源となり得る可能性が高い”(IASR:感染後のノロウイルス排出期間および排出コピー数 (Vol.28 p 286-288:2007年10月号))という特性上、医師側も、下痢消失時に、自信を持って感染性リスク消失しましたということは言えないという事情がある (ネット上、下痢止まったら、感染リスク無くなるという誤った情報が氾濫しているようだ)。

では、”健康成人においても1カ月以上ノロウイルス遺伝子が検出された症例”の存在をもって、登校・出勤停止としたら、社会生活上大きな影響をあたえることとなるのは明らか。


関連行政機関は、”感染性胃腸炎”に関する、登校・勤務に関する指針を公表すべき。

ノロウィルス感染に関する検査医療保険上の取り扱いの問題を明確化すべき(中途半端な利用はミスリードや現場の混乱、風評被害を増加するだけ・・・)

各医療機関へは感染対策ガイドライン義務づけしてるのは・・・アホ役人たちは仕事をしない・・・

個人の代謝特性の4割まで説明しうるlocus群

フィンランド、Dr. Samuli Ripatti  らの報告

個人の代謝特性に関わる31のlocus のSNPsで、40%までの遺伝子特性に関わるという報告

Genome-wide association study identifies multiple loci influencing human serum metabolite levels
Johannes Kettunen, Taru Tukiainen, Antti-Pekka Sarin, Alfredo Ortega-Alonso, Emmi Tikkanen, et. al.
Nature Genetics doi:10.1038/ng.1073


 Institute for Molecular Medicine Finland (FIMM)を用いて、117の代謝物を検討
循環中代謝合成物の深部に寄与するもの

リポ蛋白サブクラス、アミノ酸、脂質を含む代謝的マーカーをGWA解析を 行い、6つのフィンランド住民ベースコホート 8330名サンプル、770万の遺伝子マーカーを用い検討

11のlocusがはじめて報告されたもの
2つが血中コレステロールサブクラスで、確立されていた心血管疾患マーカーと関連
5つが、2型糖尿病バイオマーカーとしてのアミノ酸と関連



noteへ実験的移行

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