2013年9月18日水曜日

閉塞型無呼吸:CPAP治療で顔が良くなる

The Face of Sleepiness: Improvement in Appearance after Treatment of Sleep Apnea
http://dx.doi.org/10.5664/jcsm.2976

14名の男性、6名の女性、平均年齢45±11(SD)歳、ベースラインAHI 26±21

CPAP治療前後比較にて2倍、そのrate増加
・ 機敏そう:alert (p = 0.0053)
・ 若く見え:youthful (p = 0.026)
・ 魅力的:attractive (p = 0.0068)
・ 治療状態を反映:likely to reflect the treated state (p = 0.015).

写真画像測定にて、額部面積減少、眼窩下・頬赤み低下
眼瞼間裂隙狭窄認めず

ベースラインの深いNREM睡眠減少、顔面の赤み減少ともに、alertnessの主観的rating改善につながる。

【軽薄概念・ミスリーディング行為】ロコモ:運動療法介入エビデンス乏しい、 そもそも運動制限を生じる原因は整形外科疾患だけじゃない

この論文読んだときに、【ロコモ】の宣伝に使われるのではないかとの危惧を最初に覚えた。

整形外科系の医師を主体に高齢者の運動器機能障害を病名化しようとする動きがある。とくに、NHKが露骨にその動きに呼応しているようで気色悪い。高齢に伴う運動機能障害は決して筋骨格だけの問題ではなく、特定分野医療だけの問題ではない。メンタルな問題、視覚・平衡機能、中枢神経・末梢神経系を含む神経感覚系、内分泌・外分泌系、消化吸収系、腎機能、心肺機能系など多システムの問題である。特定の医療分野の医師たちが、十分な根拠無く、診断名を仕立て上げ、巨大メディアが後押ししている現状を懸念する。整形外科関連学会の推奨するそれは、質の低い運動器機能回復システムが量的に膨大な日本の医療制度への批判無く、むしろそれを広げようとする動きである。厚労省役人も関与した、かつて跋扈した、パテント利益を具有した【パワーリハビリテーション】商売の模造としかおもえない、この軽薄な動き。



以下のごとく、高齢者の運動機能障害のリスク要素は、運動器系だけでなく、加齢そのもの、多システムから来る低運動という現象、肥満、筋力低下、平衡機能の問題、代謝系疾患の問題でもある。

運動指導などは否定しないし、良いことだが、【ロコモ】という特定の業界団体だけが関与する疾患名を流布することは大問題だと思う。このままでは、特定の業界団体利益にしかつながらず、国民の健康全体をまもることにはならないと思う。


Mobility Limitation in the Older Patient
A Clinical Review
Cynthia J. Brown, et. al.
JAMA. 2013;310(11):1168-1177. doi:10.1001/jama.2013.276566. 


運動機能障害の多頻度リスク要素は、加齢、低運動性、肥満、筋肉強度、バランス障害、糖尿病・関節疾患のような慢性疾患である。
日常において、運動性評価に関して、いくつかのツールが存在する。

理学療法師が運動制限の評価を行い、デバイスによる治療、機能改善介入が行われるなら、理学療法への参照が適切。

運動機能改善目的の治療的運動効果を支持する研究は、ほとんど存在しない。

一応、運動制限を生じる筋力低下・平衡機能障害疾患の改善のための、レジスタンス・バランス運動を支持する強いエビデンスは存在する。

患者の身体環境やその運動デバイス使用適応能力を評価することが大事
(テレビなどを利用して一律な運動を強要するなんざ・・・悪事そのもの)


運動機能低下というのは、生命予後だけじゃなく、質に関わる大事な健康上の問題である。だからこそ、特定の疾患の問題にしてはいけないし、特定の団体の利益誘導のためだけにあってはならない。

低レベルの運動リハビリテーションに関し、その敷居をかなり低くした業界団体は、エビデンス構築をおざなりにして、宣伝・広報だけを先行する。荷担する公共放送事業。


整形外科関係の医師たちは、恥も外聞も、捨てて、「ロコモ」暴走するなんらかの理由でもあるのだろうか?

e.g.
 「記事の中身はロコモと関係ない腰痛の内容なのにあえてロコモティブシンドロームと表題化」する愚
2012. 12. 28
日経メディカル2012年12月号特別編集版「ロコモティブシンドロームと骨折予防」【診療アップデート】転載
腰痛の診断と治療―新しい診療ガイドラインから
白土 修(福島県立医科大学会津医療センター準備室整形外科教授)

米国行政:家畜への抗生剤規制へ向けた動き ・・・ 業界団体の圧力跳ね返す根拠不明のまま

http://www.cdc.gov/drugresistance/threat-report-2013/

米国では、毎年、薬剤抵抗性細菌に200万人罹患、少なくとも2万3千名死亡と、連邦レベル権威者が確認した報告

2007年CDC推定の約10万人という病院発症感染症死亡推定など、以前推定より死亡者数は少ない。今回のは底値であり、雑音の少ない数値で、主観的数字であり、直接薬剤耐性最近感染での死亡のみ計算したものと、CDCのトップである Steven L. Solomonが述べている。

農場近隣、土壌からのMRSAについても検討されてない


Report links antibiotics at farms to human deaths
Carolyn Lochhead
Updated 10:58 pm, Monday, September 16, 2013
http://www.sfgate.com/health/article/Report-links-antibiotics-at-farms-to-human-deaths-4819492.php

CDCは、家畜への抗生剤ルーチン使用と、細菌抗生物質耐性に関する関連性を確信する報告を行った。1960年代以降家畜への抗生剤過剰投与と細菌薬剤抵抗性の関連が疑われていたが、薬剤・家畜生産関連の要請により、連邦議会は、FDAの努力を無駄にして、その使用制限を後戻りさせてきた。
2012年4月当局は、薬剤メーカーへ動物への成長促進目的抗生剤使用を自主的にストップさせるよう依頼したが、最終規則にまとめられなかった。ルーチンの感染症尾某に関しても当然制限できていない。畜産関連業者にとっては、歩留まり改善のため死活問題という都合もあるのだろう。飼育コスト増大への抵抗への対策として十分な根拠が必要という次第。

Natural Resources Defense Councilというサンフランシスコの環境グループは、家畜への成長促進効果のための抗生剤使用制限にむけFDAに訴求している。第2回巡回裁判前までペンディング状態とのこと。



2つの記事を見ても、家畜・薬品会社のロビイスト活動へ楔を打ち込むような根拠を得てないというイメージしか感じ荒れなかったが、当局は聞き取り調査を続けるようである。

畜産盛んな地域で医業を行ってるが、抗生剤耐性特異的というイメージはないが、細菌検査ラボが地域的データを公表してくれれば公衆衛生上の意味はあるのかもしれない。


noteへ実験的移行

禁煙はお早めに! 米国における人種・民族・性別による喫煙・禁煙での死亡率相違|Makisey|note 日常生活内の小さな身体活動の積み重ねが健康ベネフィットをもたらす:VILPA|Makisey|note