2014年3月28日金曜日

IDHOCO研究:白衣高血圧は無治療群で意味があり、治療群では意義少ない。仮面高血圧は無治療・既治療ともに意義が高い。

JSH2014
http://www.jpnsh.jp/jsh2014.html


家庭血圧がクローズアップされ、診察室血圧より優先される・・・まぁそういう流れなのだろう。



Epidemiology/Population
 Prognosis of White-Coat and Masked Hypertension International Database of Home Blood Pressure in Relation to Cardiovascular Outcome
 George S. Stergiou, et. al.
the International Database on HOme blood pressure in relation to Cardiovascular Outcome (IDHOCO) Investigators


家庭内血圧モニタリングは白衣高血圧、仮面高血圧検出のため有用。高血圧疑診断・治療のため推奨される。

白衣甌穴厚・仮面高血圧の予後重要性のため6458名(5つ住民群:IDHOCO研究群)


フォローアップ中央期間8.3年間、714名の致死的・非致死性心血管イベント発生


無治療群で、心血管リスクは、正常血圧群に比べ、白衣高血圧(補正ハザード比 1.42; 95% CI [1.06–1.91]; P=0.02)、仮面高血圧 (1.55; 95% CI [1.12–2.14]; P< 0.01)、高血圧維持群 (2.13; 95% CI [1.66–2.73]; P < 0.0001)


治療群 (n=1451)では、診察室血圧高値 ・家庭内血圧低値(白衣高血圧)と治療コントロール下症例(診察室・家庭内とも血圧低値)では差を認めない; 1.16; 95% CI [0.79–1.72]; P=0.45)


しかし、仮面高血圧(診察室血圧低値・家庭血圧高値 )では 1.76; 95% CI [1.23–2.53]; P=0.002) 、血圧未コントロール (診察室血圧高値 ・家庭内血圧高値 ; 1.40; 95% CI [1.02–1.94]; P=0.04)どもに、コントロール下患者に比べ心血管疾患リスク高い。




結論:白衣高血圧(家庭内測定評価)は、無治療群では心血管リスク要素だが、治療下患者では、おそらく、診察室ベースの効果的治療を受けているためそのリスク増加を認めない。
一方、仮面高血圧未コントロール群では、無治療・治療患者とも心血管リスク増加と関連する。それはおそらく、共に診察室血圧低値のため無治療となりやすいためだろう。

抗不安薬・睡眠薬による超過死亡 7年間100名あたり4名余計に死ぬ

ベンゾジアゼピン系を中心とした抗不安薬・睡眠薬処方有害性に対する医師たちの認識に驚くことが多い、昨今。


向精神薬 多剤処方を制限…診療報酬認めず
http://kaigyoi.blogspot.jp/2014/03/blog-post_8664.html

これで、少しは目が覚めるか?馬鹿医師ども


 
「睡眠薬の適切使用を」 初の指針 → ベンゾジアゼピン系・向精神薬全体の問題なのに・・・限定的に問題化する恣意性を感じる 
http://kaigyoi.blogspot.jp/2013/06/blog-post_13.html

睡眠薬と死亡率の関連 ;年18回分処方ですら死亡率増加 
http://kaigyoi.blogspot.jp/2012/02/18.html

ベンゾジアゼピン系使用で認知症リスク増加
http://kaigyoi.blogspot.jp/2012/10/blog-post_3248.html

  
Effect of anxiolytic and hypnotic drug prescriptions on mortality hazards: retrospective cohort study
BMJ 2014; 348 doi: http://dx.doi.org/10.1136/bmj.g1996 (Published 19 March 2014)
Cite this as: BMJ 2014;348:g1996
英国の大規模コホート(34727名、273UKプライマリケア医)

身体・精神疾患合併症と、研究非対象薬剤は、対照群と比べ、研究対象薬剤間で多い。
全研究フォローアップ期間の年齢補正死亡率ハザードは登録後1年間で3.46(95% 信頼区間、 3.34−3.59)、、他の寄与要素補正後 3.32(3.19−3.45)

量依存関連性は、研究対象薬剤3クラス(ベンゾジアゼピン、Z薬剤(ザレプロン、ゾルピデム、ゾピクロン)、多薬剤)全てで見られる。


1年間死亡除外後、7年間の初回処方後、100人あたりの薬剤関連超過死亡は4例

二酸化塩素:空間除菌標榜グッズ ・・・ 商品合理的根拠示さず逃げ得

社会的責任負わない17社


行政追求は、これで終わり?



空間除菌」宣伝に根拠なし 消費者庁、17社に措置命令 共同通信デジタル
2014年3月27日(木)18時47分配信
http://news.nicovideo.jp/watch/nw1005882
 二酸化塩素を発生させる商品を部屋に置いたり首に掛けたりするだけで「空間を除菌できる」とうたった宣伝には根拠がなく、景品表示法違反(優良誤認)に当たるとして、消費者庁は27日、販売する17社に、再発防止などを求める措置命令を出した。
 消費者庁によると、対象は据え置き型が大幸薬品(大阪市)の「クレベリンゲル」など10商品で、携帯型が中京医薬品(愛知県半田市)の「クイックシールドエアーマスク」など15商品。
 17社はホームページや新聞の広告欄で「ポンとおくだけ! 空間に浮遊するウイルス・菌・ニオイを除去」などと効果を宣伝していた。

消費者庁
http://www.caa.go.jp/representation/pdf/140327premiums_2.pdf
携帯型:
「空間除菌ブロッカーL-M50」「ERA空気除菌グッズ」ハイパー・ブロック」「ウィルオフバリア」及び「ウィルオフポケット」「携帯用エアドクター台紙セット(エアドクターポータブル)」「ウィルスブロッカーノヴァ」「スペースウォッシャー」「ハイパー・バリア」「ES-01エコムエアマスク」及び「ES-02エコムエアマスク」「クイックシールドエアーマスク」「ウイルスガード」エアースクリーン」及び「ウイルハント」
据え置き型:
「ウィルオフスタンド」「空間除菌AirDoctor(ゲルタイプ)150g」「ウィクリア
GEL」「クレベリンゲル」及び「クレベリンマイスティック」「クイックシールド置き型」「ウイルスガード・ゲル」「ウィルキルG」「ウイルバッシュホルダー」「パルエックスG」


















https://www.google.co.jp/search?q=二酸化塩素



まだ、こんなのを放置している新聞

エアーマスク 首から下げるだけで菌を除去
http://www.saga-s.co.jp/news/saga.0.2642045.article.html
エアーマスク 首から下げるだけで菌を除去
 「首から下げておくだけで風邪やインフルエンザ、花粉症の予防効果がある」と注目を集めているクイックシールドエアーマスク(中京医薬品)。佐賀市本庄 町のミズ空港通り店ではインフルエンザが流行し始めた1月以降引き合いが急増。前年同月の3~4倍を売り上げている。
 薬剤が空気中の水分に反応し、二酸化塩素を放出。その酸化作用により空間を浮遊するウイルスや菌を除去する仕組みで、即効性があり強力な除菌、消臭力を持つのが特長だ。
 薬剤の入ったタブレット(国際特許商品)を専用ケースに入れておくと、約2カ月間効能が持続。安全性が高く、家族で共用することもできる。
 「花粉シーズンも始まり、ビジネスマンを中心にリピーターも多い。汗や加齢臭などの消臭効果もあり通年で利用できる」と同店の中原沙織さん(24)。店頭価格はホルダー付きで1280円(税込み)。薬剤のみで1100円(同)。
2014年03月04日更新

COPD急性増悪時経口ステロイド5日間基本へ?

多くの臨床医は、COPD急性増悪対応時、それまでの推奨にかかわらずステロイド治療期間短く設定してると思う。REDUCEトライアルの知見がGOLDへ組み入れられるよう試みられている


http://www.medpagetoday.com/resource-center/advances-in-copd/steroid-therapy/a/44368


・急性増悪時ステロイド治療5日間は1−2週間治療より非効果的とは言えない
すなわち、ほとんどのCOPD急性増悪では5日間治療を基本とする
:REDUCEトライアル
Leuppi JD, Schuetz P, Bingisser R, et al. Short-term vs conventional glucocorticoid therapy in acute exacerbations of chronic obstructive pulmonary disease: the REDUCE randomized clinical trial. JAMA. 2013;309:2223-2231. 
GOLD2014

プレドニゾロン 40mg×5日間推奨(エビデンスレベル B)
(至適ステロイド治療期間結論に関するデータ不十分)

ブデソニド・ネブライザーのみが急性増悪時経口ステロイド代替的(但し高額)
・Cochrane 2011では、経口ステロイド 7日超 vs 7日未満で臨床的有意な差は認めなかったが、結論導けないと記述
Walters JA, Wang W, Morley C, et al. Different durations of corticosteroid therapy for exacerbations of chronic obstructive pulmonary disease. Cochrane Database Syst Rev. 2011 Oct 5;(10):CD006897.


・急性増悪は、入院、肺機能減少、死亡原因
・ステロイドは、数週間投与すると、高血糖・体重増加・不眠
Davies L, Angus RM, Calverley PM. Oral corticosteroids in patients admitted to hospital with exacerbations of chronic obstructive pulmonary disease: a prospective randomised controlled trial. Lancet. 1999;354:456-460.
・大部分は、1年に1回程度で、2回以上の急性増悪は10%。累積的リスクは大きい。
Groenewegen KH, Schols AM, Wouters EF. Mortality and mortality-related factors after hospitalization for acute exacerbation of COPD. Chest. 2003;124:459-467. 
Sin DD, Park HY. Steroids for treatment of COPD exacerbations: less is clearly more. JAMA. 2013;309:2272-2273.

noteへ実験的移行

禁煙はお早めに! 米国における人種・民族・性別による喫煙・禁煙での死亡率相違|Makisey|note 日常生活内の小さな身体活動の積み重ねが健康ベネフィットをもたらす:VILPA|Makisey|note