2013年12月31日火曜日

不安は卒中発症のリスク要素;うつ要素と独立して検討

 いままでは、うつに関連した不安ということで、独立して不安が卒中リスクと関連することは示されてなかった。この報告では、前向きコホート要素補正にて独立要素として示された。


Prospective Study of Anxiety and Incident Stroke
Maya J. Lambiase, et. al.,
STROKEAHA.113.003741
Published online before print December 19, 2013,
doi: 10.1161/​STROKEAHA.113.003741

不安レベルと卒中発症の直接の関連性を示した初めての報告とのこと

the National Health and Nutrition Examination Surveyは、6019名を対象に、うつ、不安に関してインタビュー、検査、心理学的評価を行った。22年間追跡。
症例:卒中発症419名(退院記録・死亡証明確認)

ベースライン不安症状多いほど、標準化生物学的・行動的心血管リスク要素補正後卒中リスク増加 (ハザード比, 1.14; 95% 信頼区間, 1.03–1.25)

これらの関連性所見はうつにて追加補正後も維持


寄与因子 vs pathway変数考慮検討分析にて、卒中リスクに関連する不安に関しては、行動的要素が鍵となることが示唆された。


2013年12月30日月曜日

State-of-the-art:高血圧実地診療3問題中心に・・・ 

 糖尿病のメトホルミン使用制限してきたことは、日本の医療・医学の恥だとおもうが、高血圧診療においてもクロロサリドンを無視しヒドロクロロサイアザイド併用を推奨するスポンサーサイド優先の医療がなされてきた。→ 参考:エビデンスに基づく利尿剤使用と異なる血圧治療の現状:米国医者も日本同様アホ 2011年 04月 02日

 日本なんてALLHAT発表以降にクロロサリドン(ハイグロトン)使用不能になったわけで、日本の厚労省と関係学会のアホぶりは、ここでも強調しておきたい!

 日本の教授様たちは、製薬会社のための新薬利益誘導に便宜のため浅学医師たちに誤った方向性を示してきたのだ。GSKショックが彼らの脳天とかれらの懐を直撃することを私は望む。


欧州の学会は、日米ほど製薬会社の意向が行き届かないところがあり、糖尿病や高血圧診療のガイダンスにおいて、妥当な示唆をあたえてくれることが多い。


 

State-of-the-art treatment of hypertension: established and new drugs
Eur Heart J (2013) doi: 10.1093/eurheartj/eht465 
First published online: November 11, 2013


市場利用可能な降圧薬を適正に使用することは重大な問題である。降圧剤のクラス分け使用における具体的懸案

ACE阻害剤は、ARBより優秀か?

カルシウム拮抗剤における末梢性浮腫頻度軽減の可能性?

ヒドロクロロサイアザイドは併用治療として最善薬剤か?

これらの疑問議論のための臨床研究・メタアナリシスのレビュー

結論としては、ACE阻害剤とARBは、ARBの良好耐用性以外は同等ということが示唆、3世代カルシウム拮抗剤は末梢性浮腫軽減に役立つ。そして、クロロサリドンが確実にヒドロクロロサイアザイドより有効


最後に、薬剤アドヒアランスと長期持続性が現時点では最大の臨床実地上のテーマ。

高血圧患者:自宅ヨガで降圧効果・自己評価QOLも改善 vs 教室・インストラクター介入では効果認めず

 おもしろい結果がでてるようだ。ヨガ教室でインストラクター介入のヨガでは血圧や自己評価QOLで効果をみとめないが、自宅でのヨガ施行では降圧効果を認めるというもの。


 少なくとも、今回検討の短期的ヨガ介入においては、選択バイアスの問題とともに、心理的影響があるようだ。その内容はやや複雑で、自宅ヨガにおける最大肯定群の存在が心理的ポジティブ効果をかさ上げしている。一方、中間的肯定的評価群では、ヨガ教室介入の方がやや多い。

 なんにしろ、導入期に教室に通うのは良いが、降圧効果を目的にするなら自宅ヨガが基本と考えるべきなのかもしれない。現時点での考察をしろと言われれば・・・


高血圧診断一次医療機関患者でのヨガ介入の血圧・QOL研究2つでその効果を研究。


スイス南部地域の一次医療機関電子カルテ調査高血圧診断:20−80歳、総数83名、ベースライン血圧 120〜179/109 mmHg以下
ベースラインで、標準化血圧測定と自己報告QOL(WHOQOL-BREF)調査

介入:
1)ヨガ教室:ヨガインストラクター(n=28)
2)自宅ヨガ(n=28)
3)対照群(n=27)

介入12週後、評価


Impact of yoga on blood pressure and quality of life in patients with hypertension – a controlled trial in primary care, matched for systolic blood pressure

Moa Wolff, et. al.
BMC Cardiovascular Disorders 2013, 13:111
 doi:10.1186/1471-2261-13-111

ヨガ教室介入では、血圧改善せず、自己評価QOLも改善せず
自宅ヨガ群では、拡張期血圧4.4mmHg低下(p<0 .05="" font="">
さらに、自己報告QOL改善



介入後血圧と血圧補正値
BP after intervention and adjusted mean change in BP

Intervention group 1 Intervention group 2 Group 3
Yoga class group Yoga at home group Control group
OC PPS OC PPS OC PPS
n=28 n=21 n=26 n=20 n=26 n=23
Mean (SE) Mean (SE) Mean (SE) Mean (SE) Mean (SE) Mean (SE)
SBP (mmHg) 144.1 (2.6) 144.3 (3.1) 137.0 (2.7) 138.4 (3.2) 141.5 (2.7) 142.6 (3.0)
Change from baseline 0.3 (2.6) -0.2 (3.1) -6.8 (2.7) -6.1 (3.2) -2.3 (2.7) -1.9 (3.0)
P-value 0.917 0.954 0.013** 0.061 0.381 0.527
Difference vs. control 2.6 (3.7) 1.7 (4.3) -4.4 (3.8) -4.2 (4.4)


P-value 0.482 0.693 0.241 0.341


DBP (mmHg) 89.4 (1.6) 89.5 (1.9) 84.7 (1.6) 85.3 (1.9) 89.9 (1.6) 90.2 (1.8)
Change from baseline 0.2 (1.6) 0.3 (1.9) -4.4 (1.6) -3.9 (1.9) 0.8 (1.6) 1.01 (1.8)
P-value 0.889 0.890 0.008** 0.045** 0.612 0.571
Difference vs. control -0.6 (2.5) -0.8 (2.6) -5.2 (2.3) -4.9 (2.6)


P-value 0.794 0.771 0.025* 0.064


Yoga sessions during intervention† 47.2 52.7 63.9 72.6




*Significant difference compared to control (p < 0.05).

**Significant change from baseline (p < 0.05).

†According to yoga calendar (yoga class sessions and yoga at home sessions).

OC, observed cases; PPS, per protocol set; SE, standard error of the mean; SBP, systolic blood pressure; DBP, diastolic blood pressure.

The PPS consists of all patients who (1) practiced yoga at least once a week for nine weeks or more and (2) had no change in medication during the study period.

Wolff et al.

Wolff et al. BMC Cardiovascular Disorders 2013 13:111   doi:10.1186/1471-2261-13-111 




ヨガ:自宅ヨガとヨガ教室における患者視点
a. How did you experience the yoga practice emotionally? b. How did you experience the yoga practice physically? c. Will you continue practicing yoga after this study?

2013年12月28日土曜日

POTS(体位性起立性頻拍症候群)子供は、ビタミンB12欠乏と関連する

 

 ビタミンB12は、ノルアドレナリン → アドレナリン産生に関与。カテコラミン消費に関与するcofactorであり、ミエリン合成にも関与する。

POTS(体位性起立性頻拍症候群): 血圧はさほど変化しないにもかかわらず, 起立時に心拍数が異常に増加し, 失神前駆症状・運動不耐性・疲労・ふらつき・眩暈などの起立性不耐性を発現する大きな患者群


 青年期のpostural orthostatic tachycardia syndrome (POTS)とビタミンB12状況の関連性が以下の比較的小規模症例対照研究で明らかになった。


Postural Orthostatic Tachycardia Syndrome (POTS) and Vitamin B12 Deficiency in Adolescents
Taliha Öner, et. al.,
Pediatrics Published online December 23, 2013 (doi: 10.1542/peds.2012-3427)

血中ビタミンB12値は、患者群で低値 (47.2% vs 18%, P < .001)
患者群では、POTSパターンの子供では、POTS反応無しのこどもに比べ、ビタミンB12低値  (P = .03)。



飲酒と持続血圧・高齢者住民ベース研究  →極軽度飲酒は昼間血圧変動改善、重度飲酒は拡張期血圧高値 へ

 高血圧業界では、血圧変動が今トピックスのひとつのようだ。アルコールとの関連しての報告深い。週1回から月1回の飲酒って、飲酒といえないくらいの量であり、このために飲酒を勧めるってことはないだろう。故に、健康のため飲酒アドバイスなんてあり得ないはず。

 重度アルコール摂取は、高血圧と関連するが、より軽度のアルコール摂取による血圧への影響は議論のあるところ。軽度飲酒による心血管疾患防御効果は以前の研究によれば一部には血圧のアルコールへの効果を介するとするものもあるが、高血圧による合併症増加するはずの高齢者での研究が少ない。故に、この報告では、アルコール摂取量と24時間ABPMの関連性を住民ベース高齢者研究でおこなったもの

中等度飲酒から重度飲酒(1ドリンク/日以上)は、拡張期血圧高値 と関連
極軽度(1ドリンク/週1回から月1回)では昼間の血圧変動は、極軽度飲酒者ではその減少をもたらす。

Alcohol Consumption and Ambulatory Blood Pressure: A Community-Based Study in an Elderly Cohort
Marie-Perrine Jaubert, et. al.
Am J Hypertens (2013) doi: 10.1093/ajh/hpt235 First published online: December 21, 2013

 寄与共役因子補正後 、昼間拡張期血圧、夜間拡張期血圧、24時間拡張期血圧は、中等度・高度飲酒者では参照群より高値 。収縮期血圧は消費量群横断的に有意な差を認めず。

 参照群に比べ、昼間の収縮期血圧・拡張期血圧変動とも、極軽度飲酒者では有意に減少し、寄与可能因子の影響と独立した現象である。


血圧への影響は上記ごときかもしれないが・・・がんでは安全閾値は存在しない可能性

飲酒は少量でもがん死亡リスク増加する ・・・ 適量ならOKとはいえない;無閾値の可能性 2013/02/18 


にしても・・・  「オーストラリア、ニュージーランドは10g、デンマークは12g、英国は8gです。 わが国の場合、近年、1ドリンク = 10gという基準量」という国毎のバラバラぶり・・・飲酒医学がユニバーサルでないという証拠では?・・・まず、統一しろよ!



e.g.) イギリスではユニット=8g:http://kaigyoi.blogspot.jp/2013/12/blog-post_8767.html




データマイニング技術:SSRIはセロトニン取り込み阻害作用つよいほど入院死亡率増加;ジェイゾロフト・パキシル


データマイニング技術利用により、SSRIの悪しき側面が明らかになった。


Leveraging a critical care database: SSRI use prior to ICU admission is associated with increased hospital mortality
Marzyeh Ghassemi ,et. al.,
Chest. 2013. doi:10.1378/chest.13-1722 

【背景】
最近の観察研究では、SSRI服用患者において、出血、卒中のような副事象リスク増加、死亡率増加との関連性が見られる。これらの薬物を使用してた場合の結果として、重症患者のアウトカムへのインパクトは検討されてない。この報告は、後顧的研究で、入院前SSRI使用が死亡率に関連するか、ICU入室患者で死亡率の差を検討。

【方法】
publicly available MIMIC 2.6 databaseに適応される修正data mining techniqueを後顧的研究として行い、患者記録14,709、SSRI/SNRI群 2,471、対照群 12,238を解析。アウトカムは、入院死亡率。

【結果】
 年齢、Simplified Acute Physiology Score、昇圧剤使用補正後、SSRI/SRI使用は、入院死亡率増加と有意に関連する (OR 1.19, 95% CI 1.02 – 1.40, p = 0.026)
 患者サブグループにおいて、リスクは急性冠症候群患者で最も高く (OR 1.95, 95% CI 1.21 – 3.13, p = 0.006)、Cardiac Surgery Recovery Unit (OR 1.51, 95% CI 1.11 – 2.04, p = 0.008)患者で高い。
 死亡率は、特異的SSRI使用により死亡率別ばらつきあり、セロトニン抑制率が高いほど高率。

【結論】
入院前SSRI/SNRI使用患者は対照と比較し、ICU患者での入院滞在死亡率有意増加する。
死亡率はセロトニン再取り込み阻害率が高い薬剤ほどSSRI/SNRI薬剤服用患者で死亡率増加する。研究は、臨床的データベースをより詳細に、さらに増大することで、データベース検討技術を進化させ、薬品のデジタル化利用にいかしていきたい。





Citalopram:セレクサ
Escitalopram:レクサプロ
Fluoxetine:プロザック
Sertraline:ジェイゾロフト(ゾロフト)
Paroxetine:パキシル
特に、ジェイゾロフトなんて、取り込み阻害率が高いことが宣伝文句だったわけで・・・
レクサプロ(シタロプラムのS体)はセロトニン再取り込み阻害が弱いのが特徴で、口渇・便秘・眠気なども弱く、効果発現も早いので比較的使いやすい薬剤ではある。
いずれにせよ、SSRI長期使用というのは全てに問題だとは思うが・・・




肺炎入院患者での閉塞型無呼吸患者の特性:入院しやすく、病状重症化・医療資源利用悪化に寄与

 入院患者の7%近くに閉塞型無呼吸が存在する。さて、この疾患合併をどう取り扱うかが今後の問題だろう。手術との関連性は議論の対象だが、一般の内科入院ではどうか?

 以下の報告である肺炎入院患者では、入院死亡率への影響は少なかった。これは、OSA合併により、より軽症で入院となった因果律の逆転なのかもしれない。

Prevalence, Treatment and Outcomes Associated with Obstructive Sleep Apnea Among Patients Hospitalized with Pneumonia
Peter K. Lindenauer,et.al.,
Chest. 2013. doi:10.1378/chest.13-1544 

【背景】閉塞型無呼吸:Obstructive sleep apnea (OSA)は、手術後の呼吸器合併症リスク増加と関連するが、入院内科患者のアウトカム関連性報告は未知。

【方法】347の米国病院・肺炎患者後顧的コホート施行。OSA診断有無患者両群において、特性、治療、合併症と死亡リスクを他の患者・病院特性を補正比較。

【結果】 250,907名の患者の家、OSA診断 15,569(6.2%)。
OSA患者は寄り若年  (63 vs. 72 years)、より男性に多く (53% vs. 46%)、既婚者が多い(46% vs. 38%)、肥満頻度が高い (38% vs. 6%)、慢性肺疾患率が高く (68% vs. 47%)、心不全率も高い (28% vs. 19%)。

OSA患者は、入院必要性と関連する侵襲性人工呼吸(18.1% vs. 9.3%)、非侵襲性人工呼吸  (28.8% vs. 6.8%) となりやすい。

多変量解析後、OSAの存在は、入院日3日目以降の集中治療へのtransferリスク (OR 1.54, 95% CI 1.42 – 1.68)、挿管リスク(OR 1.68, 95% CI 1.55 – 1.81)となりやすく、入院長期化しやすい(RR 1.14, 95% CI 1.13 – 1.15)、そして高コスト (RR 1.22, 95% CI 1.21 – 1.23) だが、死亡率は低い  (OR 0.90, 95% CI 0.84 – 0.98)。


【結論】肺炎入院患者において、OSAは、初期人工呼吸必要性増加し、臨床的悪化・医療資源高度利用のリスク増加するが、入院死亡率に関するリスクはさほどかさ上げしない。

重症市中肺炎:ガイドラインによる早期・他剤・より大量抗生剤投与で死亡率減少

重症・市中肺炎(severe community-acquired pneumonia)

Europe (CAPUCI studies). CAPUCI I と IIの比較コホートマッチ化症例対照研究


IDSA/ATSガイドライン
Mandell LA, Wunderink RG, Anzueto A et al. Infectious Diseases Society of America/American Thoracic Society consensus guidelines on the management of community-acquired pneumonia in adults. Clin Infect Dis. 2007; 44(2S): 27-72.
http://www.thoracic.org/statements../resources/mtpi/idsaats-cap.pdf

これの導入前後で、より併用、初期投与量増加 27.5%→70%
その結果、ICU死亡率減少した。

多変量解析でゃ、ICU死亡率は、人工呼吸必要性で増加し、早期抗生剤投与患者で減少


Decrease in Mortality in Severe Community-Acquired Pneumococcal Pneumonia: Impact of Improving Antibiotic Strategies (2000-2013)
Simone Gattarello, et. al.,
; on behalf of CAPUCI II study investigators


2013年12月27日金曜日

鍼治療はプラシーボ効果に他ならず・・・真の鍼治療も偽の鍼治療も差は無い

数千年の歴史があるという鍼治療、実際にはあやしいもので、プラシーボ効果にほかならないという報告。47名のアロマターゼ阻害剤治療乳がん患者にて、真の鍼治療と、偽の鍼治療行ったところ、偽のでも効果認め、歴史あるはずの真の鍼治療と、いんちき鍼治療で差を認めなかった。


Patient-reported outcomes in women with breast cancer enrolled in a dual-center, double-blind, randomized controlled trial assessing the effect of acupuncture in reducing aromatase inhibitor-induced musculoskeletal symptoms
Ting Bao , et.al.
Cancer;Article first published online: 23 DEC 2013
http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/cncr.28352/abstract
DOI: 10.1002/cncr.28352
【背景】 アロマターゼ阻害剤は患者報告アウトカム(patient-reported outcomes (PROs))減少と相関する。この研究目的は現実の鍼治療(real acupuncture)とシャム鍼治療を比較し、真にPROs改善をもたらすか、アジュバントAI治療を受けた乳がん患者で評価。 
【方法】 閉経後女性 stage 0からIII、AI治療乳がん患者で、治療関連筋骨格筋症状を有する患者をランダム割り付け(二重センター、ランダム化対照化トライアル)
・8 weekly RA versus SA
以下をベースライン、4週、8週、12週でPROs評価
・National Surgical Adjuvant Breast and Bowel Project (NSABP) menopausal symptoms questionnaire
・Center for Epidemiological Studies Depression (CESD) scale
・Hospital Anxiety and Depression Scale (HADS)
・Pittsburgh Sleep Quality Index (PSQI)
・hot flash daily diary
・Hot Flash-Related Daily Interference Scale (HFRDI)
・European quality-of-life survey (EuroQol)

【結果】
intention-to-treat analysis;RA群 23名、SA群 24名
ベースライン比較で、RA群スコアは有意に8週目で改善
・ CESD (P = .022)
・ hot flash severity (P = .006)
・ hot flash frequency (P = .011)
・ HFRDI (P = .014)
・ NSABP menopausal symptoms (P = .022)
SA群スコアは有意に以下改善
・EuroQol (P = .022)
・HFRDI (P = .043),
・NSABP menopausal symptoms (P = .005)

Post-hoc解析では、アフリカ系アメリカ人が非アフリカ系よりRAによるベネフィットを示唆。hot flash 重症度・頻度スコアで改善が示唆。

【結論】
RA、Saともに、乳がんアロマターゼ阻害剤治療患者の患者報告アウトカム改善と関連するが、群間差は有意ではない。人種的反応の差は今後の課題


【バイオフィルム】肺炎球菌・化膿性連鎖球菌は、生体外で繁殖能を保つ

解説( http://www.examiner.com/article/infectious-biofilm-bacteria-may-remain-on-used-objects-for-months)だと、他の細菌より強固なバイオフィルムを形成し、より構造的強固な構造となってるとのこと。


Biofilm Formation enhances Fomite Survival of S. pneumoniae and S. pyogenes
Laura R. Marksa,et. al.
Infect. Immun. IAI.01310-13; published ahead of print 26 December 2013,

化膿性ブドウ球菌や肺炎球菌はヒト宿主外部では迅速に死滅し、環境中では乾燥(desiccation)し死滅すると見なされていた。しかし、現在では、乾燥連鎖球菌は、broth-grownし、プランクトン群として感染力を維持しているとされる。バイオフィルム形成のインパクトヒト宿主にコロニー形成する。化膿連鎖球菌と肺炎球菌の臨床的および実験室分離株の環境生存にバイオフィルム形成に与える影響を検討。


ヒトの体を含め宿主外での生存できないわけではないことは周知だったが、家具や皿、おもちゃなど非動物対象物でどれほど生存できるかは不明でった。
 Buffaloの大学研究者が、託児所で調査し、それが、予測よりかなり長く生存することを示した。

ぬいぐるみ5つのうち4つで、肺炎球菌陽性、そして、ベビーベッドのようないくつかの家具表面に化膿性連鎖球菌が掃除後も陽性であった。
この検査は、午前託児所オープン前に行った訳で、ヒト接触からかなりの時間経っても感染続くことを意味する





川崎病関連RNA非コーディング領域関連lincRNA THRIL

「THRIL」は、免疫反応を調整する分子で、川崎病と関連する

 微生物病原体への免疫反応調整にRNAの非コーディング領域が重要とは知られていたが、具体的有力候補が見いだされた。

 Genome-wideにて large intergenic noncoding RNAs (lincRNAs) を刺激THP1マクロファージを高度調整する159のlincRNAs候補から、innate immune cell activation古典モデルで検討
  免疫活性化したときに生じるlarge intergenic noncoding RNA (lincRNA)を用いて測定
 そのひとつに、heterogenous nuclear ribonucleoprotein L (hnRNPL)と結合し、TFN-αの遺伝コントロール調整を行う。筆者等は、TNF-αやhnRNPL関連免疫調整性lincRNA後の分子をTHRILと名付けた


The long noncoding RNA THRIL regulates TNFα expression through its interaction with hnRNPL
Zhonghan Li, et. al.,
Published online before print December 26, 2013, 
doi: 10.1073/pnas.1313768111PNAS December 26, 2013

住民ベース研究:軽度認知機能障害では、頭部外傷と脳内アミロイド沈着関連性有り

頭部外傷は認知正常者あるいは軽度認知障害(MCI)において、アミロイド沈着と神経変性疾患とに相関する。

Mayo Clinic Study of Agingにおける448名の認知機能健常者と、141名のMCいにおいて、Pittsburgh compound B (PiB)-PET、fluorodeoxyglucose-PET、 MRIを行い、脳震盪や一過性記憶喪を伴う失頭部外傷自己報告との関連性


頭部外傷有無関連無く、認知機能正常者では、神経画像検査で差を認めず
MCI141名では、25名(18%)で頭部外傷自己報告あり、頭部外傷報告例ではアミロイドレベル高値 (平均 0.36標準取込値比, p = 0.002)


Head trauma and in vivo measures of amyloid and neurodegeneration in a population-based study
Michelle M. Mielke, et. al.,
Published online before print December 26, 2013,
doi: 10.1212/01.wnl.0000438229.56094.54
Neurology 10.1212/01.wnl.0000438229.56094.54


記憶障害問題を有する高齢者で、脳震盪病歴はアルツハイマー病病理プラーク病変と関連するアミロイド沈着傾向を認める。






A prospective study of gray matter abnormalities in mild traumatic brain injury
Josef M. Ling, BA, , et. al.
doi: 10.1212/01.wnl.0000437302.36064.b1 
Neurology December 10, 2013 vol. 81 no. 24 2121-2127

2013年12月26日木曜日

【記憶固定理論のヒトでの証明】うつ患者において電気痙攣療法は悪い記憶を消滅させる

 欲しない記憶を消し去る、ショック療法の現実社会での適応で、PTSDや大うつで残された傷を回復する手段として利用できないか?

記 憶形成に関する、現在のセオリーは、記憶形成作業と、後の想起のためのストアリング(蓄積作業)とに、薄いwindowが存在し、このスペース内で電気痙攣療法(ECT)が、その再構成プロセスを中断させ、挿入された記憶を補填したり、緩和したりする

http://www.nature.com/news/zapping-the-brain-can-help-to-spot-clean-nasty-memories-1.14431

42名の被験者で、『エターナル・サンシャイン』(原題: Eternal Sunshine of the Spotless Mind)』を思い起こすこのセオリーの検証。不幸な恋人たちが互いの記憶を消し合う治療をうける。

ECTは、ネガティブな記憶を特異的に消し去るということを示した。

記憶固定理論:
 http://gcoe.tamagawa.ac.jp/jpn/report/systems_reconsolidation_and_the_active_nature_of_memory_maintenancekarim_nader_1.html

Reconsolidationは、一度は長期記憶として安定化した記憶が想起されることにより不安定な状態になり、そして再び安定な状態に戻る神経システムを意味する。心理学では長い間、記憶というのはEncodingされ、Short term memory(STM)として一時的に保持された後、それが固定化(Consolidation)され、一度Long term memory (LTM)として安定した後にはその情報は忘却されない限り安定した状態のままであると考えられてきた。しかしながら、・・・長期記憶化した情報は想起されることで再びモジュレーションを受け、想起したときに得られる新しい情報を古い記憶中に組み込む・・・ことが明らかとなった。・・長期記憶に関する他の脳領域でも起こりうると考え、Hippocampusで作られLTMとなるに従って情報が移行されると考えられているAnterior cingulate cortex (ACC)についても研究を行っている。・・・Dorsal Hippocampus (dHC)で作られた情報はconsolidationによってACCに移行するが、reactivationすることによって再びdHCに戻ってくるというシステムとしてのreconsolidationを仮説として提唱・・・reconsolidationのような記憶固定化後のモジュレーションがシナプスレベルだけでなく、各脳領域間のインタラクションとしても起こっている・・・
記憶固定化は、まず、メンタルストレージとして扱われ、時間と共に、脳の回路に“再書き込み”を行う。動物実験では、その機構は示されているが、人間では示されてなかった。

 Kroesらは、2つの不快にするようなスライドショー物語(一つは、自動車事故、もう一つは身体的暴力)を提示し、、その後1つの物語の回想に関する質問を行う


 チームは後に、スライドショーの最プレイを行いストーリーの一部を想起させ、その後速攻、記憶を再活性化し、vulnerableな状況となっていると想定し、そこで、ECTを行う。 1日後に、多選択記憶試験を行い、患者は、再活性化ストーリーの記憶された詳細は有意に悪化し、near chanceパフォーマンス悪化を示した。片方のストーリー記憶は、ほぼ無傷で温存。
 ECT治療90分後の記憶検証を行うと、2つのストーリー想起能力に差は認めなかった。

 これは、記憶再固定化の時間依存的プロセスを示し、突然の記憶喪失というわけではないことを意味する。ヒトの脳で再固定化がなされることの強い確固たるエビデンスとなり、『A Window of Oppotunity』が存在し、悪い記憶治療のチャンスとなる時間帯の存在を意味する。


 記憶再固定化がなされる時間依存的windowは、即時的想起では生じない。ECTは、記憶喪失を生じるのではなく、長期記憶をストップさせることに関与する。


An electroconvulsive therapy procedure impairs reconsolidation of episodic memories in humans
Marijn C W Kroes, et. al.
Nature Neuroscience (2013) doi:10.1038/nn.3609
Received 09 September 2013 Accepted 26 November 2013 
Published online 22 December 2013




グルタミン酸受容体とノルアドレナリン受容体の記憶再固定化での働き

Key molecular mechanisms of memory reconsolidation.



神経伝達物質としてβアドレナリン受容体  (beta-AR)70, 71, 87, 88, 89, 90とNMDARs9, 60, 91, 92, 93 (N-methyl-D-aspartate receptors)あたりがターゲット。分子的なシグナリング・カスケードはこれらの受容体の下流にて再固定化との関連性を示す。Ras、Raf、RapのようなGTPaseが、Ca2+流入にて活性化され、細胞外シグナル調整キナーゼ経路(ERK)8, 46, 47, 48, 94を活性化する。
Protein kinase A (PKA)6, 49, 50はcyclic AMP (cAMP) により活性化され、 直接、間接的に、ERKやリボソーム蛋白S6kinase(RSK)に働く、そして、cAMP反応エレメント結合蛋白(CREB)15, 37, 38, zinc finger 268 (ZIF268) (Refs 41–45, 51, 52) とELK1 (Ref. 38)を含むtranscription factor活性を、遺伝子翻訳開始時に生じる。c-FosおよびJunB37, 38, 53, 54, 55という即時早期遺伝子は、記憶想起中活性化し、CCAAT-enhancing binding protein-b (C/EBPbeta)30, 34が必要となる・・・
Figure modified, with permission, from Nature Reviews Neuroscience ref. 76 © (2001) Macmillan Publishers Ltd.

アメリカ原住民、一部東アジア人の糖尿病遺伝子:ネアンデルタール人からの遺伝子進入

ラテン系アメリカ人の糖尿病リスクは、ネアンデルタール人からの遺伝?


6−7万年前の脱アフリカ以降、非アフリカ系の人々の遺伝子にばらまかれているネアンデルタール人遺伝子について、Nature誌に詳細記載。

http://www.bbc.co.uk/news/science-environment-25506198


元論文:
Sequence variants in SLC16A11 are a common risk factor for type 2 diabetes in Mexico
Nature (2013) doi:10.1038/nature12828

Genome-wide解析で2型糖尿病と関連するlocus、 SLC16A11 と SLC16A13 (P = 3.9 × 10−13; odds ratio (OR) = 1.29)。このlocusは2型糖尿病若年、やせ形で特に関連性が高く、独立複製 (P = 1.1 × 10−4; OR = 1.20)。4つのアミノ酸を有するハロタイプ。
archaic genome sequence 分析で、このrisk haplotypeは、ネアンデルタール人との混入にて現代人に遺伝子進入( introgression)されたことを示唆

特に、SLC16A11 は、アメリカ原住民にて50%、東アジア人で10%〜20%存在するも、ヨーロッパ、アフリカ系では稀。




数万年前に絶滅したネアンデルタール人は、DNAとして、現代人の遺伝子の中で生存し、現代人にとってはその遺伝子が現代病である糖尿病に影響を与えているという・・・なんとも複雑なお話。

Neanderthal genome project:wiki

ネアンデルタール人ゲノム解析科学者共同作業、ドイツ進化人類学・マックス・プランク協会(MPG)研究所と米国の454 Life Sciences社(Roche社関連)共同。2006年設立し、2010年プロジェクトはその結果をサイエンス誌に掲載した。
A Draft Sequence of the Neandertal Genome
Richard E. Green, et al. Science 328, 710 (2010);
DOI: 10.1126/science.1188021
http://www.eva.mpg.de/neandertal/press/presskit-neandertal/pdf/Science_Green.pdf
2013年12月、ネアンデルタール人のゲノム完全解析
Zimmer, Carl (December 18, 2013). "Toe Fossil Provides Complete Neanderthal Genome". New York Times. Retrieved December 18, 2013.
Prüfer, Kay et al. (December 18, 2013). "The complete genome sequence of a Neanderthal from the Altai Mountains". Nature




[Part1] 取材班のDNAを解析。多彩な「祖先の記憶」
https://globe.asahi.com/feature/110501/02_1.html
[Part2] ネアンデルタール人と現生人類の関係に迫る
https://globe.asahi.com/feature/110501/02_2.html

ドイツ・ライプチヒを訪れた。国立図書館に向かい合う近代的な建物が、マックスプランク進化人類学研究所だ。

ペーボの研究室には、ネアンデルタール人の骨格のレプリカが飾られていた。丸テーブルにはノートパソコン。書類が散乱している。
・・・
87年、米国の研究者らが現代人147人のミトコンドリアDNAを解析し、現生人類は約20万年前にアフリカで生まれ、その後、世界各地に広がっていったと結論づけた。アフリカ以外の原人は現生人類の直接の祖先ではなかったのだ。現在の定説「アフリカ起源説」である。
ネアンデルタール人の骨のミトコンドリアDNAを解析し、ネアンデルタール人も現生人類の祖先ではないことを明らかにした。
直接の関係がないネアンデルタール人と現生人類だからこそ、一部に交雑があったという昨年5月の発表は意外だった。
ペーボは「二つの種は明らかに同時に存在していたのだから、交雑があったという結果は受け入れやすい」と話す。

DNAを取り出すには貴重なネアンデルタール人の骨を壊さないといけない。「歯医者のドリルで骨に小さな穴を掘る。スイスチーズのように穴だらけになることもあるね」・・・「いい骨」はヴィンディア洞窟で手に入った。これを半導体工場なみのクリーンルームに持ち込みDNAを採取。特殊な目印をつけ、分析者のDNAが誤って混入しても見分けられるようにした。ただ、「いい骨」でも、もともとあったDNAの1~3%しか残っていなかった。解析の大半は、コンピュータープログラムによる全体図の復元作業だった。このプログラムもペーボのチームが開発したものだ。
解析がうまくいったのは、「こうした手法すべてのコンビネーションのおかげだ」とペーボは言う。

BBCでは、シベリアのDenisova Caveと書いてあるのだが・・・


ネアンデルタール人、現生人類と交配
http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=20100507001
ほとんどの現代人がネアンデルタール人とのつながりを持っていることが明らかになった。遺伝子構造の少なくとも1~4%はネアンデルタール人に由来するものだという。


ネアンデルタール人のゲノム情報が公開(2009.02.13)
http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=17272094

多施設二重盲験シャム対照:半月板損傷:半月板切除術関節鏡手術にて改善効果認めず

 内視鏡的膝関節半月板切除術は整形外科手術として最も多い手術の一つ。だが、その有効性検討は十分でない。
146名(35〜65歳)膝症状を有する、変性的内側半月板断裂・膝変形性関節ではない例の 多施設ランダム化二重盲験sham対照トライアル。プライマリアウトカムは、Lysholm及び Western Ontario Meniscal Evaluation Tool (WOMET) スコア

 ITT分析にて、ベースラインから12ヶ月までプライマリアウトカムに差を認めず

Arthroscopic Partial Meniscectomy versus Sham Surgery for a Degenerative Meniscal Tear
Raine Sihvonen, et. al.
 for the Finnish Degenerative Meniscal Lesion Study (FIDELITY) Group
N Engl J Med 2013; 369:2515-2524December 26, 2013DOI: 10.1056/NEJMoa1305189


膝関節半月板切除術:partial meniscectomy
手術療法として以前は、半月板全切除術が行われていましたが、半月板を全て切除することで変形性膝関節症が続発するため、現在ではできるかぎり半月板を温存する手術が行われます。まず、関節鏡にて半月板の損傷の程度を確認し、縫合できる状態であれば半月板縫合術を行います。半月板の縫合できない場合には、傷んだ部分のみを切除する部分切除術を行います。関節鏡を用いるため、手術の創は小さく1cmの創が2、3箇所できるのみですが、縫合する場合は、損傷の部位と種類により、関節鏡視下で可能な場合と、関節を切開して直接する場合などがあります。http://www.kitasato-u.ac.jp/hokken-hp/section/shinryo/orthopedics/disease/if.html

2013年12月25日水曜日

NORIG Randomized Clinical Trial:特発性胃不全麻痺:三環系抗うつ薬効果否定

効果を認めなかったという報告

胃不全麻痺:gastroparesis: 胃の動きが悪い(stomach paresis)(参考:http://uvahealth.com/services/digestive-health/images-and-docs/gastroparesis-diet.pdf) 検査法としては胃排出機能検査gastic emptying study測定アセトアミノフェン試験が一般的。


糖尿病性でない特発性の胃不全麻痺への三環系抗うつ剤の効果否定


Effect of Nortriptyline on Symptoms of Idiopathic Gastroparesis
The NORIG Randomized Clinical Trial
Henry P. Parkman,  et. al.
JAMA. 2013;310(24):2640-2649. doi:10.1001/jama.2013.282833.

末梢動脈疾患:GMーCSF投与で身体機能、歩行障害自覚症状改善するも、パフォーマンス改善せず

末梢動脈疾患(PAD)へのGM-CSF治療、始原細胞(progenitor cell) mobilization


4週間のGM-CSF(leukine) 500μg/日×3回/週 4週間 vs プラシーボ
p2二重盲験プラシーボ対照化研究で、159名患者(年齢中央値 64[SD 8]歳、

主要アウトカム:プライマリは、3ヶ月後、ピーク・トレッドミル歩行時間(PWT)、セカンダリアウトカムは、6ヶ月時点PWT、循環中PC(始原細胞)濃度、ABI、歩行障害アンケート(WIQ)、SF-36スコア

結論は、GM-CSF週3回投与では、歩行パフォーマンス改善には至らなかった。セカンダリアウトカムにて、改善指標あり、

Effect of Progenitor Cell Mobilization With Granulocyte-Macrophage Colony-Stimulating Factor in Patients With Peripheral Artery Disease
A Randomized Clinical Trial
Joseph Poole,  ,et. al.
JAMA. 2013;310(24):2631-2639. doi:10.1001/jama.2013.282540.

ランダム化159名、GM-CSF群 80 
3ヶ月後PWT平均:GM-CSF群増加  296 (151) 秒 →  405 (248) 秒 (mean 差, 109 秒 [95% CI, 67 to 151]) vs プラシーボ群  308 (161)秒 →  376 (182) 秒 (差  56 秒 [95% CI, 14 to 98])、しかし、その差は有意で無い  (差平均  in PWT, 53 秒 [95% CI, −6 to 112], P = .08).

3ヶ月後、プラシーボ比較で、GM-CSFで、SF-36アンケートの身体機能サブスコア11.4(95% CI, 6.7 to 16.1) vs 4.8 (95% Ci, -0.1 to 9.6)で、差平均 7.5(95% CI, 1.0 to 14.0; p=0.03)と改善

同様に、WIQスコア 12.5 (95% CI, 6.4 to 18.7) vs 4.8 (95% CI, −0.2 to 9.8)  (mean difference in change, 7.9 [95% CI, 0.2 to 15.7], P = .047)とGM-CSF群良好

ABI、WIQ差、スピードスコア、間欠性跛行発症時間、メンタル、身体構成スコアに関して有意差認めず

EndoBarrier:新しい肥満治療として臨床トライアル中

EndoBarrier(R)
http://www.endobarrier.com

減肥手術の代替的手段・侵襲性比較的少ない方法で、臨床トライアル進行中で、2015年に結果発表予定







性的虐待関連PTSD:カウンセラーによる持続エクスポージャー療法

持続エクスポージャー療法(Prolonged Exposure Therapy: PE)

参考:http://www5f.biglobe.ne.jp/~mind/griffin/method/trauma007.html
ナラティブ・セラピーでは、『反復性・侵入性・強迫性を持つトラウマ』を言語化して物語的に受容していくことで、無意味で理不尽だったトラウマ記憶に『主観的な意味』を与えていきます。・・・・強烈な恐怖を伴う不合理なトラウマに『合理的な感情の原因』を見つけることで、断片化された異物としてのトラウマが自己の人生の一部として統合されるのです。非日常的で圧倒的な支配力を持ったトラウマを、自分の過去の歴史の一部として受容することで、支配力の弱い日常的な過去へと再解釈していきます。 


 Prolonged Exposure vs Supportive Counseling for Sexual Abuse–Related PTSD in Adolescent GirlsA Randomized Clinical Trial
Edna B. Foa,  et. al.
JAMA. 2013;310(24):2650-2657. doi:10.1001/jama.2013.282829.


性的虐待関連PTSD:カウンセラーによる持続エクスポージャー療法 vs 支持的カウンセリング
単盲験・ランダム化臨床トライアル・交換ブロックデザイン
61名の性的虐待を、14回の60分から90分のセッションの持続エクスポージャー療法(n=31) vs支持的カウンセリング(n=30)
プライマリアウトカムはPTSD症状重症度:Child PTSD Symptom Scale–Interview (range, 0-51; higher scores indicate greater severity)

結果、持続エクスポージャー療法被験者は、PTSD重症度改善(群間差改善度, 7.5; 95% CI, 2.5-12.5; P < .001) 、全てのセカンダリアウトカムであるPTSD診断解消( 差, 29.3%, 95% CI, 20.2%-41.2%; P = .01、自己報告PTSD重症度(差, 6.2; 95% CI, 1.2-11.2; P = .02)うつ(差, 4.9; 95% CI, 1.6-8.2; P = .008)、全般的機能(差, 10.1; 95% CI, 3.4-16.8; P = .008))の改善あり

治療効果は、12ヶ月フォロアップで、インタビュー者評価PTSD、PTSD診断解消、項目維持、自己報告PTD、うつ、全般機能でその差を維持 (difference, 6.0; 95% CI, 1.6-10.4; P = .02 , 31.1; 95% CI, 14.7-34.8; P = .01 , 9.3; 95% CI, 1.2-16.5; P = .02  7.2; 95% CI, 1.4-13.0; P = .02 , 11.2; 95% CI, 4.5-17.9; P = .01)


2013年12月24日火曜日

米国予防医療作業部会:BRCA遺伝子検査は篩い分け後行うべき、カウンセリングと共に・・・

U.S. Preventive Services Task Forceでは、BRCA変異関連家族歴のない女性では遺伝子カウンセリング・検査をルーチンに行うことに反対する推奨を行った。


women whose family history is not associated with an increased risk for potentially harmful mutations in the BRCA1 or BRCA2 genes


Risk assessment, genetic counselling, and genetic testing for BRCA-related cancer in women: US Preventive Services Task Force Recommendation Statement
Moyer VA, et al
Ann Intern Med 2013; DOI: 10.7326/M13-2747.


USPSTF 推奨
・プライマリケア提供者は、乳部、卵巣、子宮卵管、腹腔内がんの家族歴を有する女性をふるい分けし、乳がん感受性関連遺伝子 (BRCA1 or BRCA2)のための可能性有害遺伝子変異と関連する家族歴同定のためのスクリーニングツールの一つを提供する。そして、スクリーニング陽性女性は、遺伝子カウンセリングを受け無ければならない、そして、カウンセリング後BRCA検査適応なら行う (B recommendation)

・USPSTF推奨として、BRCA1あるいはBRCA2遺伝子の有害変異可能性リスク増加を伴わない家族歴女性では、遺伝子カウンセリング、BRCA検査を行うことを反対する  (D recommendation)








ピーナッツ/ツリーピーナッツ類アレルギー:母親妊娠期の摂取にて子供のアレルギー発症リスク低下

 ピーナッツやtree nuts(多種類の樹木や灌木の種子:油性種子で硬く食に適さない外皮が有り、アーモンド、ぎんなん、イリッペ・ナッツ、カシューナッツ、マカダミアナッツ栗、クルミ、松の実、ヤシの実なども含まれる)(P/TN)アレルギー増加しているそうだ。

 その原因は明らかでない。11万名程度の前向きコホートGrowing Up Today Study 2で、母親の診断、利用可能な医療データ・アレルギー検査結果を、2名のボード保証のあるアレルギー・免疫学医師のレビューし、症例確認コードを割り付け


 P/TNアレルギーのない母親において、妊娠周辺時期におけるP/TN摂取量が多いほど、その子供はP/TNアレルギー低リスクとなる。
 早期アレルゲン暴露は免疫寛容を増加し、小児食事アレルギーリスクを減少する。


Prospective Study of Peripregnancy Consumption of Peanuts or Tree Nuts by Mothers and the Risk of Peanut or Tree Nut Allergy in Their Offspring
A. Lindsay Frazier,  et. al.
JAMA Pediatr. Published online December 23, 2013. doi:10.1001/jamapediatrics.2013.4139

8205名の子供で、食物アレルギー 30例、ピーナッツ/tree nuts(P/PN)アレルギー 140例。P/TN頻度は、妊娠周辺時期食(5回 vs 1回未満/月あたり、 OR 0.31 ; 95 % CI, 0.13 to 0.75 ;Ptrend = 0.04)

逆に、母妊娠周辺時期P/TN摂取量と、子供のP/TNアレルギーには有意相関認めず (Ptrend = .12)

母妊娠周辺時期P/TN摂取量と母P/TNアレルギー状況の相関は有意  (Pinteraction = .004)


2013年12月21日土曜日

CKDは、表面的には虚血性イベントや死亡率低下と相関するが、交絡的で、予測要素とはならない

なんだか、とり散らかった報告だなぁ

eGFRは、その値が低下するほど、虚血性イベントや死亡率低下を示すが、独立した予測要素ではなく、交絡的ということで、他の分析意味が無くなってると思うのだけど・・・


CKDってのはうさんくさい検査値主体の症候的表現という確信をさらに深める

メタボといい、CKDといい、臨床整形外科学会のいんちきといい・・、JNC8でスルーされた前高血圧症といい・・ ほっとけばどんどん出てくる特定団体にしか意味の無い疾患・病態概念


非弁膜症性心房細動(NVAF)とeGFR5つのカテゴリとの比較
NVAF 5912、14499人年フォローアップデータ

結論:すべての腎機能横断的に、eGFR減少とともに、虚血性卒中(IS)/血栓塞栓(TE)発症、死亡率、出血頻度は増加する。抗凝固治療は虚血性イベントであるIS/TE、死亡率は減少する。腎障害患者では、出血性リスクは増加するため、正負のバランス判断が必要。

A prospective study of estimated glomerular filtration rate and outcomes in patients with atrial fibrillation: The Loire Valley Atrial Fibrillation Project
Amitava Banerjee, et. al.
Chest. Published online December 19, 2013. 10.1378/chest.13-2103

非抗凝固・抗凝固患者において、虚血性卒中(IS)/血栓塞栓(TE)発症率はそれぞれ千人年あたり、7.4、 7.2
全原因死亡率は、それぞれ、千人年あたり、13.4、 9.4
重大出血:6.2、 9.0


eGFR低下に伴い、IS/TE率は増加し、経口抗凝固薬使用者ではその率は減少する。

eGFRは、多変量解析上は、IS/TEの独立した予測要素ではない。 
IS減少ベネフィットは、出血性卒中リスク増加とバランスが大事で、ネット・ベネフィットは抗凝固薬剤使用で明らかに好ましい。


【たばこ迷惑】受動喫煙もCOPDの強いリスク要素 ;複数箇所で受動喫煙すれば喫煙本数14本と同等

 いままでは、受動喫煙と喘息悪化、心血管疾患、がんとの関連性はあきらかになっているが、受動喫煙ではCOPDリスクまではならないのではないか、と説明してきた。
 これ以降は、複数箇所の受動喫煙は過去既往を含め、たばこ14本吸ってることに相当すると説明になった。

Passive smoking exposure is associated with increased risk of COPD in never-smokers
Stig Hagstad, et.al.,
Chest. Published online December 19, 2013. 10.1378/chest.13-1349

【背景】  受動喫煙、あるいは環境喫煙(TS)は、がん、心血管疾患、小児喘息のリスク要素である。しかし、COPDとの関連は確立していない。

【目的】  To study ETS as a risk factor for COPD in never-smokers.

【方法】  Obstructive Lung Disesease in Northern Sweden (OLIN) データベース内3つの横断研究をプール化。2181名生涯非喫煙者中、2118名の構成化インタビュー、質許容スパイロメトリーを完遂。 COPDは、拡張剤後スパイロメトリー使用のGOLDクライテリアに従う。COPDとETSの相関を単独及び複数状況(居宅やら職場やら受動喫煙状況)で多変量ロジスティック回帰に基づきCOPDリスク要素補正計算。

【結果】  COPD 頻度は、ETS暴露とともに増加:
非ETS 4.2%、 自宅ETS ever 8.0%、 以前職場ETS 8.3%、 自宅ETS ever及び職場
ETS以前・現行) 14.7%;傾向検定 p = 0.003

65歳以上・自主報告喘息症例除外でも、同様傾向。

多状況のETS、例えば、自宅ever ETS環境、職場ETSの既往・現行を含め、COPDと強く相関する、  OR 3.80 (95% CI 1.29-11.2).


【結論】  住民ベースの過去喫煙歴無しのnever-smokerサンプルにおいて、環境喫煙は独立してCOPDと相関。この相関は、受動喫煙場所が多いほど強く関連性をもつ。
多場所の受動喫煙は、年齢に対して、COPDの最強リスク要素であり、能動喫煙の14本/日に相当するリスクである
この知見は、公的場所での喫煙を制限すべき、強力なアドボケート証拠である。

2013年12月20日金曜日

閉塞型無呼吸ゴルファーは、CPAP治療でハンディキャップも低下

ゴルフのうまい人の話で・・・関係ないや;下手なゴルファーは戦略的に行ってもボールの雪への予想がかない



Treatment of Obstructive Sleep Apnea Syndrome with Nasal Positive Airway Pressure Improves Golf Performance

http://dx.doi.org/10.5664/jcsm.3256

Marc L. Benton, M.D., F.A.A.S.M.; Neil S. Friedman, R.N.

Morristown Medical Center, Morristown, NJ

閉塞型無呼吸症候群は、認知機能低下と関連する。治療改善が見られるわけだが 、ゴルフは認知機能をある程度要求される。nCPAPで、ゴルファーのハンディキャップ指数のインパクトを評価


夜間ポロソムノグラム(NPSG)にて有意な閉塞型無呼吸症候群(OSAS RDI > 15)。12名の陽性NPSG対象に nCPAP治療
Epworth眠気指数、睡眠アンケートを行い、PAP治療20ラウンド後、ハンディキャップ指数再計算、アンケートを繰り返した。


結果:対照は、HI、ESS、SQ有意変化認めず
OSAS群は、 有意にハンディキャップ指数低下 (11.3%, p = 0.01)、ESS(p = 0.01)、SQ (p = 0.003)改善


HI 12以下のスキルの高いゴルファーでは、平均ハンディキャップ低下したのは31.5%
PAPの平均使用は91.4%

米国若年女性処女受胎比率 0.5%

米国青少年期・若年女性の処女受胎(性行為無し妊娠)の頻度推定


Christmas 2013: Strange Nativities
Like a virgin (mother): analysis of data from a longitudinal, US population representative sample survey
BMJ 2013; 347 doi: http://dx.doi.org/10.1136/bmj.f7102
(Published 17 December 2013)
Cite this as: BMJ 2013;347:f7102


被験者 wave 1(1995)と、wave IV(2008 to 2009)のデータも比較


主要アウトカム:妊娠・出産自己報告データ



人工的手段無しの処女受胎 45名(0.5%)

処女受胎に合致する性行為開始日と妊娠日報告は稀だが、貞操を約束させられた女性、子供との性や妊娠コントロールコミュニケーションレベルが乏しい場合に多い。

クリスマス向け娯楽論文の一つ

非肥満女性:乳がんリスク減少のためトマトを! 大豆はリスク増加?

 日本ではやったトマト・ダイエットってどこにいったんだろ! ・・・世間は移ろいやすい。


 トマト、リコピンの話だが、ダイエットの話ではない。乳がんとの関連性の話。
 体型により、食事の種類とがんリスクに影響を及ぼすわけで、寄与要素は単純ではなさそう


 乳がん高リスク閉経女性で、トマトを豊富な生活を続けると、10週間で血中アディポネクチン濃度に影響もたらす。ブドウ糖ホメオスタシス、脂肪酸代謝に影響を与える可能性。 

 17研究のメタアナリシス(Liu L-Y, Wang M, Ma Z-B, Yu L-X, Zhang Q, et al. (2013) The Role of Adiponectin in Breast Cancer: A Meta-Analysis. PLoS ONE 8(8): e73183. )で、閉経後女性の乳がんリスク低下を示す。


アディポネクチンと乳がん
(結論に反する研究が1つあるようだけど・・・)


もう一つの研究
やせ・非肥満女性では、大豆へスイッチ介入(10週間)を行い、その後、血中レプチン 減少(The Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism, published online Dec. 18.)。トマト介入期間中のアディポネクチンは増加するが、トマト成分のリコピンや他のphytonutrientがインスリン感受性改善し、乳がんリスクを減少する可能性がある。



年齢平均57.2歳、BMI 30の70名女性への26週間2アーム縦断的交叉トライア 
介入は:10週間トマト豊富な食事(1日リコピン25mg以上)、対照期間は、大豆ベース(トマト無し)(大豆蛋白 40g以上)の同じく10週間、washoutは2週間設定 
血中アディポネクチン、血中レプチン、アディポネクチン/レプチン(A/L)比を比較 
・大豆介入期間中、アディポネクチンは全体的に減少  (0.91, 95% CI 0.84-0.97)、非肥満女性で大幅減少  (0.89, 95% CI 0.81-0.98)
・全体評価では、レプチンあるいはA/L比は介入後有意な変化認めず、しかし、非肥満女性では血中レプチン18%減少を認める (0.82, 95% CI 0.68-0.99)
・トマト介入期間中、全女性のアディポネクチン濃度増加 (1.09; 95% CI 1.00-1.18)、非肥満女性で最も効果的(1.13, 95% CI 1.02-1.25)




トマトって、基本、夏野菜だとおもうんだけど・・・


リコピン含有量は「水分を除いた成分の約0.2%」とわかりにくい
水分はどの程度なのだろう・・・水分比率90%だそうで・・・
となると、トマトでリコピン 25mg摂取のためには、トマト全部で125g必要ってことになる。
私の愛用トマトジュース・・・1缶で 10mgでも、足りず、3缶飲まないといけない・・・金がぁかかるぅ・・・

GSK方針は時代の流れなのだろう・・・ 生涯教育とは自主的にそれを構築すべきもの、製薬会社おんぶにだっこの転換期

GSK MR評価に個人別売上目標を設定せず 医師向け講演会の講師謝金も廃止
https://www.mixonline.jp/Article/tabid/55/artid/45326/Default.aspx


英グラクソ・スミスクライン(GSK)は12月18日、日本法人を通じて、MR評価の中にMR個人別の売上目標を設定しないことや、処方権限のある医師らを対象とした講演会・勉強会での講師謝金の支払いをやめることを全世界で実施すると発表した。 
・・・
GSK日本法人によると、国内でのMR評価体系の変更は2014年中に詳細を検討して、15年から運用できるようにする。講師謝金の取扱いの変更は14年中に医療関係者や医学機関などとの協議を始め、16年からの運用を目指す。

「GSKのために医療関係者がGSKの製品や疾患領域について講演することに対し金銭を支払うというこれまでの慣行をやめる方向で取り組む」ということだ。


 医師会主催生涯教育講演会のかなりの部分が製薬会社におんぶにだっこで、スライド上の「利益相反なし」などという文面と相反する特定薬物誘導的講演会が多いのも事実。
本来は医師自身が金を出して勉強すべきものであり、正当といえば、正当。

 だが、アドエア100×2回を成人デフォルト処方しているような、非常識底辺医師群も居るのも事実。わたしも専門外領域で底辺処方を行ってる可能性が有る。情報多寡からいえば「多」の方が良いだろう。GSKの方針が一般化すれば受け身的情報だけの一般医家の情報量は激減するだろう。なんらかで担保する必要がある。生涯教育を行っているというはずの「医師会」がその方向性を提示すべきだろう。だが、「医師会のおえらいさん=医療知識・技術の担保」ってわけではないから問題。でなければ、国が医師生涯教育に過剰に関与してくることになる。医師専門業種の施策独立性を担保できなくなる。その辺の危機感を医師会のお偉いさんたちはもってほしいものだ・・・


 今後、老いも若きも、医師たちは、ネット上での製薬メーカーからの情報を収集し、クリティカルに判断する能力が今後求められる。その前に、ネット・リテラシーが医学・医療上の前提となる。10年以上前からそうあるべきだったのだが、GSKショックはその重要性を医療/医学のリーダーたちに迫るもの・・・後ろ向きじゃなく前向きにとらえるべき。

 ネットで、薬品一般名で論文紹介したら、わからんから商品名で書けと言われたことがある。そういう医師って、至れり尽くせりのわかりやすい解説パンフを手の上に置かなければならないと考えてるのだろう。そういう人たちって医者やめた方が良い。

2013年12月19日木曜日

乏しいエビデンスで、「23価ワクチンを肺炎ワクチンとして国策誘導させる」愚

私は反ワクチン・プロパガンダを全く持ってない。どころか、ワクチン推奨者と辞任している。しかしながら、ニューモバックスはあまりに科学的エビデンスと乖離した宣伝をしすぎている。侵襲型肺炎球菌症に対するワクチン効果は認めるが、肺炎のワクチン効果としてのベネフィットあまりに乏しすぎる。MSDが宣伝パンフで配っているものをみるといかにも小規模で国策を誘導する証拠としてはむなしすぎる乏しさと質の低さ。

こんなので、経済大国日本の健康施策をねじまげてよいのだろうか?愚かすぎないか!

ワクチンギャップを話題にしながら、極東の国の極めて乏しいエビデンスで、「23価ワクチンを肺炎ワクチンとして国策誘導させる」愚
wwwhaisin.mhlw.go.jp/mhlw/C/?c=194601


大石参考人は、欧米のエビデンス無視でワクチンごり押ししまくり、「学会が、学会が」の連呼。一方、庵原参考人は、欧米で肺炎への有効性への厳しい評価を正しく認識していることがわかる。

悲しいから、日本呼吸器学会はこういう人しかだせないのか!

2013年11月18日 第7回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会予防接種基本方針部会 議事録 健康局結核感染症課
○日時 平成25年11月18日(月)14:00~17:00
めて乏しいエビデンスで、「23価ワクチンを肺炎ワクチンとして国策誘導させる」愚
○岡部部会長 
成人用肺炎球菌ワクチン。今までは7価から13価という小児用のものは結論が出て、もう11月から動いているわけですが、成人用肺炎球菌の23価について、これをどういうふうにしようかということが本日の議題です。
・・・・
大石参考人 
了解しました。
 私は、今の御紹介のとおり、2学会の代表ということできょうは出席しております。
 先日の7月10日の基本方針部会で議論されたことについて、学会内で議論がありましたので、説明させていただきます。お手元の要望書を見ていただきたいと思います。
 先日の基本方針部会の議論としては、高齢者に対する成人用肺炎球菌ワクチンの定期接種化について、1)65歳以上の者を対象とすること、2)接種体制として定期接種化から5年間は70歳、75歳、80歳、85歳、90歳、95歳の者に接種する(5歳年齢ごとにキャッチアップを実施する)ということです。そして、1年ごとにまた同じ70歳の人、75歳の人とずっと1年ごとに少しずつ高齢者の接種が進むということが承認されています。
 学会としましては、この決議に対しては、基本的には全面的に同意します。定期接種化の提示については同意する次第でありますが、この導入の仕方としましては、上記の案では高齢者層が最大5年間、定期接種の順番年を待つことになるということが懸念されるということで、特に高齢者層におきましては、より肺炎に罹患して重症化するリスクが高まることを踏まえると、より高年齢層に優先的に接種をすることが望ましいと考えるというのが学会の意見であります。
 この辺の根拠としましては、我が国におきまして、成人用肺炎球菌ワクチンとインフルエンザワクチンとの併用接種によりまして、75歳以上の高齢者の肺炎、これは全ての肺炎ですから、この肺炎による入院頻度が減少するということ。また、高齢者介護施設入居者においては、肺炎球菌性の肺炎が減って、そしてまた死亡が減少するということが報告されております。
 これは世界的に見ると、23価ワクチン、成人用肺炎球菌ワクチンは、基本的には敗血症、髄膜炎、そういう侵襲性感染症を予防するということが基本的な効果として知られているのですけれども、参考資料の裏のページにありますが、我が国では2010年にこういった2つの論文が出ておりまして、肺炎に対する効果ということが示されているわけです。
 さらに、池田先生方のグループの解析で、こういう高齢者層における肺炎による医療経済効果、肺炎に基づく医療経済費を削減するということが明確になっているところであります。
 このような理由から、この2学会としましては、高年齢層からキャッチアップを開始して、キャッチアップ終了次第、65歳の定期接種に移行することを提案させていただきたいと存じますということです。
 そういった経緯で、両学会としては基本方針部会での成人用肺炎球菌ワクチンの導入の仕方について再検討を要望する次第であります。


・・・・

○岡部部会長 ありがとうございました。前回の議論に行ったところで、感染症学会、呼吸器学会からは提案という形で、要は65歳になったらすぐ始めるのか、あるいは高齢者のハイリスクと思われる人のほうを先にやっていこうという形だと思うのですが、この辺は御意見をいただきたいところです。
 庵原先生、どうぞ。
庵原委員 済みません、私は7月のときに体調を崩しまして休んでいまして、そのときの議論には参加していないので、もう一遍再確認ですけれども、PPSVの肺炎に対する効果に関しましては、市中肺炎に対しては効果がまだ一定していないというのが世界の評価で、世界の目はそういう評価になっています。
 ただ、日本では集団の、要するにヘルスケアをやっているところでは効果があるよとい うデータは出ています。ということと、インフルエンザワクチンと肺炎球菌のワクチンの合わせ技で接種すれば効果があるというデータは出ていますけれども、 肺炎球菌単独で肺炎に関する予防に対する効果というのはまだはっきりとしたデータは出ていないというのが私の認識です。
 もう一つ、IPDに関しましては効果があるというのは世界の認識です。高齢者に関してのIPDに関しては効果がある。ただ、年齢が上がるにつれて効果が落ちてくるということもデータは出ていまして、もしワクチンの6th editionの肺炎球菌のPPSVのところもごらんになるとわかると思うのですけれども、85歳以上のIPDに関しては、95%コンヒィデンス・インターバルが1をまたぎますので、統計学的には効果がないというデータなのです。このような状況を鑑みながら、接種年齢を考慮する必要があるのではないかと思います。
 ですから、このワクチンは肺炎にきくと大ざっぱに大きな声を出して言えるワクチンではないというのが世界の認識だと私は認識していますので、その辺をはっきりさせておく必要があるのかなと思います。この場で先生方が、肺炎に効果がありますよと言われたら、私はそれでいいですけれども、少なくとも世界は、市中肺炎に対しての効果はないというか、まだ決定していないというのが私の認識だということで、この点は御議論をお願いしたいと思います。




【高血圧ガイドライン】JNC8 批評

米国初の臨床ガイドラインは、各分野、その強大な影響力により、利害関係が強く反映され、複雑となっていく。そんあなか、JNC9は、簡略でイメージの良いガイドラインと私などは思ってたが、問題が多いという評論を最下段に・・

JNC8は、3つのクリティカルな疑問に焦点が置かれた。
(1) 高血圧成人において、特異的治療閾値血圧での降圧薬物治療開始で健康アウトカム改善するか?
(2) 高血圧成人において、特異的治療目標血圧での降圧薬物で健康アウトカムが改善するか?
(3) 高血圧成人において、様々な薬物種類、クラスにて特異的健康アウトカムにベネフィット・有害性が異なるか?
その解答が9つの推奨となって記載されている。


Go  AS, Mozaffarian  D, Roger  VL,  et al; American Heart Association Statistics Committee and Stroke Statistics Subcommittee.  Heart disease and stroke statistics
2013 update: a report from the American Heart Association.  
Circulation. 2013;127(1):e6-e245.
http://circ.ahajournals.org/content/127/1/e6.full.pdf+html




Eighth Joint National Committee (JNC 8) report their Evidence-Based Guideline for the Management of High Blood Pressure in Adults
2014 Evidence-Based Guideline for the Management of High Blood Pressure in AdultsReport From the Panel Members Appointed to the Eighth Joint National Committee (JNC 8)
→ Box:推奨1ー9
1)薬物治療開始:60歳以上では、収縮期血圧 150 mmHg以上 あるいは 拡張期血圧 90 mmHg以上 ;治療目標を収縮期血圧 150 mmHg未満 及び 拡張期血圧90未満とする(Grade A)
同時推奨:60歳以上では、収縮期血圧が、例えば140mmHg未満・耐用性良好・QOL/健康状態に副作用無しなら補正必要ない(再診必要なし?)(Grade E)

2)60歳未満では、拡張期血圧を指標:90mmHg以上;目標を 90 mmHg未満(Grade A)(39−59歳:Grade A、18−29歳:Grade E)

3)60歳未満では、収縮期血圧を指標:140以上:目標を140未満へ(Grade E)

4)CKD 18歳以上:収縮期血圧 140以上 あるいは 拡張期血圧 90以上d治療開始し、目標を収縮期血圧140未満とする (Gdare E)
5)18歳以上の糖尿病患者:収縮期血圧 140以上あるいは拡張期血圧90以上で薬物治療開始;目標を収縮期血圧140未満と拡張期血圧90未満とする(Grade E)
6) 一般住民において、糖尿病を含め、降圧治療開始初期治療は、サイアザイド系、CCB、ACE阻害剤、ARB(Grade B)
7) 糖尿病を含む一般黒人では、初期降圧治療は、サイアザイド系利尿剤かCCBであるべき(一般黒人対象 Grade B; 糖尿病黒人 Grade C)
8) 18歳以上のCKDでは、初期薬剤(あるいは、追加薬剤)は、腎臓アウトカム改善のため、ACEI、ARBを含まなければならない、これは高血圧CKD全般で、糖尿病状況・人種に関わらない(Grade B)
9) 降圧治療主たる目的は、目標血圧到達・維持。1ヶ月内で到達しない場合・・・(薬剤追加手段だから重要なんだろうけど、後で)
  


<エディトリアル>
9推奨と治療アルゴリズムに加え、包括的エビデンスレビューとメソッドをオンライン上で提供している。評論の問題にしているのは個別化検討を不十分と批評。


Editorial 

Review, and Responsibility
 Updated Guidelines for Management of High Blood PressureRecommendations,

Howard Bauchner, et. al.

電子タバコへのスタンス:非正規化戦略是非

揮発性有機化合物(VOC)を含むことで、やはり有害性を考慮しなければならない、電子タバコ

毒をもって毒を制する”のは医療の基本だから、確かにそうなのかもしれないが、禁煙治療にこの電子タバコを拒絶するな、容認せよという論理展開をする公衆衛生専門家のひとつのグループの主張

電子タバコは無害な存在ではない、FDAや小規模研究の分析から、明確だが、禁煙とのバーター。より危険の要素を、より危険度の少ないものへ・・・という発想も当然存在するだろう。

現在、米国では、電子タバコの広告洪水が生じている。このことも問題であり、無害でない限り、何らかの規制がなされるべき。

禁煙が全ての非正規化(denormalization)戦略ことで、電子タバコ使用を許容しないが当然とされている。しかし、喫煙関連リスク完全排除を目的としない考えも一方ではある。

Perspective
"The renormalization of smoking? E-cigarettes and the tobacco 'endgame'"
Fairchild AL, et al
N Engl J Med 2013; DOI: 10.1056/NEJMp1313940.



“笑い”の医学

笑う人のベネフィットやリスクなど
http://www.cbc.ca/news/health/laughter-s-8-benefits-and-6-risks-1.2463532

Dr. Hunter (Patch) Adamが記載されてるため、最初、(少々辟易気味の)笑わすことの臨床上の意義かとおもいきや、笑う方の検討であった。


Christmas 2013: Food For Thought
Laughter and MIRTH (Methodical Investigation of Risibility, Therapeutic and Harmful): narrative synthesis
BMJ 2013; 347 doi: http://dx.doi.org/10.1136/bmj.f7274
(Published 12 December 2013)


笑いのセンス・笑かし癖:risibilityの方法論的検討:治療、有害性について

治療的効果
・ 怒り、不安、うつ、ストレス軽減
・ 緊張緩和(心理的、心血管的)
・ 疼痛閾値増加
・ 心発作リスクの減少
・ COPD患者の肺機能改善
・ エネルギー消費 (純粋な笑いを1日続ければ2000カロリー)
・ 糖尿病患者の血糖値減少
・ (道化的笑いで)体外受精後の妊娠率増加
 
ベネフィットは多くあるが、笑いには、ある程度の健康リスクがある
失神、心臓・食道破裂、腹部ヘルニア突出、喘息発作、葉間気腫、カタプレキシー、頭痛、あごの外れ、ストレス性尿失禁。 
感染症のある人が笑う場合、リアルに感染拡大の可能性有り、そすで隠すことで予防可能かもしれない。

副作用を検討することにも副作用がありそうで、病的原因のリストを提示する
・てんかん(gelastic seizure)
・脳腫瘍
・Angelman’s syndrome
・卒中
・多発硬化症
・amyotrophic lateral sclerosis or motor neuron disease

てんかん性笑い発作:gelastic seizure
https://en.wikipedia.org/wiki/Gelastic_seizure
典型的には、視床下部過誤腫


イギリスの笑いと言えば、モンティーパイソン、子供時代でも、おもしろかった

でも、BMJの冗談クリスマス特集は笑いのツボが分からないことが多い。

2013年12月18日水曜日

病的飲酒:ジェームズ・ボンド

英国で用いられるアルコール単位数はユニット(Unit)で、1ユニットが約8グラム

ジェームスボンドの本14冊を2名で読み、摂取アルコール量を推定

1週間92units摂取し、推奨量の4倍の量
最大摂取量は49.8units
87.5日のうちアルコール無しの日は12.5日のみ


Christmas 2013: Research
Were James Bond’s drinks shaken because of alcohol induced tremor?
BMJ 2013; 347 doi: http://dx.doi.org/10.1136/bmj.f7255 (Published 12 December 2013)
Cite this as: BMJ 2013;347:f7255

このレベルだと、書籍の内容の機能、身体的、メンタル、性的機能などと一致しない。

酩酊継続状態で、即刻関連施設受診を提示し、評価・治療を行うべきレベル


ウォッカ・マティーニ注文するが、ステアだが、ボンドは、"shaken, not strired"と注文する。これは、アルコール震せんため、この飲み方しかなかったのではないか?






1週間に25度焼酎2升だと、56ユニットか・・・やばいなぁ
アルコールだけはジェームズボンド並みだ

1日りんご1個:スタチン治療効果を凌駕!

BMJクリスマス・エディション


プレスリリース
http://www.bmj.com/press-releases/2013/12/17/apple-day-keeps-doctor-away


原文がみつからないのだけど、
50歳以上の住民レベルで、スタチンより、リンゴ一個が有効という、Oxford大学の研究チームの計算モデル

コンプライアンスを70%、総カロリー摂取不変と仮定
英国では、520万名現行スタチン治療中、1760万名がスタチン服用してない

計算によると、年次数9千400名の死亡回避可能となる
50歳以上英国民の70%が食酢と8千500名の死亡回避となる

スタチンによる筋症状で推定1千名以上、糖尿病超過発症が1万名

30歳以上付加モデルだと、スタチン・りんご共に、年次血管疾患死亡3%減少し、副作用数は倍となる。

Comparing apples and oranges: a randomised prospective study
BMJ 2000; 321 doi: http://dx.doi.org/10.1136/bmj.321.7276.1569 (Published 23 December 2000)
Cite this as: BMJ 2000;321:1569


無理矢理な計算だが・・・昔自分たちがやった推定を思い出した。
これもスタチン一次予防による推定
http://www.cminc.ne.jp/hitonowa/siryou4-4.htm
Oxford大学の一員だったらクリスマス特集・論文で採用されてたのかもしれない。

アメリカ臨床内分泌学会グループ:AHA/ACCガイドライン拒否

アメリカでの議論って、陰湿でなくて良いなぁ 
米国でも背後は巨額が動き、それはそれでいろいろありそうだけど


Rejects New AHA/ACC CVD Guidelines
Miriam E. Tucker,December 13, 2013
http://www.medscape.com/viewarticle/817810
American Association of Clinical Endocrinologists (AACE) Endocrinology Group が、AHA/ACC心血管ガイドラインに対し承認拒絶。ステートメントは11月メンバーに億荒れ、メディアに12月13日付公表。理由は複数で、方針、既存ガイドラインとの整合性のなさを含む。4つのガイドラインは全てNHLBIサポートされ公表、ATP/NCEPガイドラインに2004年アップデート。今回のガイドラインに対し、2011年からの研究を風まず、ランダム化臨床トライアルを除外するなどデータベースに対する限定的なもので、多くの多らしい知見を無視していると批判。

新しいガイドライン
http://circ.ahajournals.org/content/early/2013/11/11/01.cir.0000437738.63853.7a

Ridker and Cook推定式
http://my.americanheart.org/professional/StatementsGuidelines/PreventionGuidelines/Prevention-Guidelines_UCM_457698_SubHomePage.jsp


New Cardiovascular Disease Risk Calculator Debated Again
Michael O'Riordan、 December 13, 2013
http://www.medscape.com/viewarticle/817814

例のCAlculater-gate問題の2013年AHA科学セッション・新しい10年(atherosclerotic cardiovascular disease :ASCVD)リスク推定式の議論
Drs Paul Ridker と Nancy Cook (Brigham and Women's Hospital, Boston, MA)

・ 大規模一次予防コホート3つ(Women's Health Study (WHS),  Physicians' Health Study (PHS),Women's Health Initiative Observational Study (WHI-OS))で計算し、75−150%のリスク過大推定 
・ Multiethnic Study of Atherosclerosis (MESA) と Reasons for Geographic and Racial Differences in Stroke (REGARDS) 研究で、アルゴリズムが過剰推定

REGARDS研究研究者らの推定式がRidkerとCookのより信頼性が高いとし、そのエディターらも4つの理由を提示している。
・REGARDとMESAは臨床イベントの費用のかかるサーベイランスを行って折らず、医療記録を回収してのものではない 
・スタチン使用は有意に10年毎に増加しており、このこおで、観察群よりCVDリスクが過剰推定となってしまう可能性があり、ベースライン後に薬物使用症例も混じってるのではないか? 
・PCI例数の増加が、確認試験イベント過剰推定に寄与? 
・MESAとREGARDSはフォローアップ期間が短く、イベント数が少ない。
要するに、推定式結論にはあまりに未熟





システマティック・レビュー:小児肥満へのメトホルミン 効果とリスク 

子供の肥満は重大な公衆衛生上の問題であり、頻度増加しているということで、その新しいアプローチ法としてのメトホルミンの効果・リスクに関するシステマティック・レビュー

比較効果研究 :Systematic Review of the Benefits and Risks of Metformin in Treating Obesity in Children Aged 18 Years and Younger
Marian S. McDonagh, et. al.
JAMA Pediatr. Published online December 16, 2013. doi:10.1001/jamapediatrics.2013.4200

14のランダム化臨床トライアルを検討、

BMIに対して、中等度・強度エビデンスとして、6ヶ月めのベースラインからBMI減少対照比較 −1.38(95% CI, - 1.93 to - 0.82)

同様に、劇的ではないが、6ヶ月未満の研究でも同様効果が見られる
しかし、1年のプール推定値では統計学的有意な効果は見られなかった。

サブグループ解析は、ベースラインBMI 35未満対象に限定しての効果、ヒスパニック系、黒色症で、食事・運動プログラム不成功例、女児、青年期(より年長)で、軽度だが有意な効果が見られている。

中等度強度エビデンスとして、メトホルミンに関して、胃腸イベント メトホルミン群26% vs 対照 13%(相対リスク 2.05 , 95% CI, 1.19 to 3.54)
副作用中止に関して群差認めず

重篤副事象は報告無し

PLACIDE(二重盲験プラシーボ多施設RCT):抗生剤関連下痢症 プロバイオティクスによる予防効果認めず

結論から言えば、大規模臨床治験にて、多菌種群(ラクトバチルスやディフィダス菌)、いわゆる、プロバイオティクスは、抗生剤関連下痢症予防効果認めない


 AAD(抗生剤関連下痢症)は、広域スペクトラム抗生剤暴露・入院高齢者に多い。C. difficileによる場合(CDD)では、生命危機状態に至ることもある。メカニズムは不明ながら、(lactobacilliやdiffidobacteriaなどの腸内細菌)microbial preparationがAAD効果について評価がなされているが、しかし、充分なエビデンスが示されて折らず、ほぼ小規模研究のみ。

 多施設ランダム化二重盲験プラシーボ対照化プログラマティック効果トライアル
 65歳以上入院、1つ以上の経口・非経口抗生剤投与例に1:1割り付け:lactobacilliやiffidobacteriaの多菌種微生物

Lactobacilli and bifidobacteria in the prevention of antibiotic-associated diarrhoea and Clostridium difficile diarrhoea in older inpatients (PLACIDE): a randomised, double-blind, placebo-controlled, multicentre trial
Stephen J Allen , et. al.,
The Lancet, Volume 382, Issue 9900, Pages 1249 - 1257, 12 October 2013

 17 420 名を篩い分け
・microbial preparation group 1493
・プラシーボ群 1488
プライマリエンドポイント(8週目でのAAD発生数、12週間内のC diffile下痢:CDD)解析はそれぞれ 1470 、 1471

AAD (including CDD)
・microbial preparation group (10.8%)
・プラシーボ群 153 (10.4%)
(相対リスク [RR] 1.04; 95% CI 0.84—1.28; p=0.71)


CDDはAADの原因としては少数で、12例、0.8%に過ぎず、プラシーボ群では17例、1.2%、相対リスク(RR)は、 0.71; 95% CI 0.34—1.47; p=0.35)

1件以上の重篤副事象は 578 (19·7%) で2研究グループとも同様で、トライアル関連事象無し

某乳製品会社のプロバイオティクスの宣伝、かなりの小規模研究で、大々的にエビデンスのごとき宣伝を繰り広げている。R1騒動のなんの反省もなく・・・

2013年12月17日火曜日

ビタミン類は金の無駄遣い

ビタミン・サプリメントは、ほぼお金の無駄遣いで健康へのベネフィットはないと、約50万名に及ぶ包括的研究での報告


Vitamin pills are a waste of money, experts warn
http://www.thetimes.co.uk/tto/science/article3951187.ece
事件解決らしい


【システマティック・エビデンス・レビュー:US Preventive Services Task Force】
がん予防・心血管疾患予防に関する、ビタミン・ミネラルサプリメントのベネフィットに関するエビデンスは少ない。2つ小規模トライアルで男性のがんのみに境界域有意差ベネフィットを示したに過ぎず、心血管疾患予防には効果認めず

Vitamin and Mineral Supplements in the Primary Prevention of Cardiovascular Disease and Cancer: An Updated Systematic Evidence Review for the U.S. Preventive Services Task Force
Ann Intern Med. 2013;159(12):824-834-834. doi:10.7326/0003-4819-159-12-201312170-00729

【心筋梗塞後】高用量経口マルチ・ビタミン/マルチミネラルは、標準薬物治療投与・心筋梗塞後の患者に対して、統計学的に有意な心血管イベント減少させず

Oral High-Dose Multivitamins and Minerals After Myocardial Infarction: A Randomized Trial
Ann Intern Med. 2013;159(12):797-805-805. doi:10.7326/0003-4819-159-12-201312170-00004


【認知機能】65歳以上の男性医師に関して、連日投与マルチビタミン長期使用では認知機能改善せず
Long-Term Multivitamin Supplementation and Cognitive Function in Men: A Randomized Trial
Ann Intern Med. 2013;159(12):806-814-814. doi:10.7326/0003-4819-159-12-201312170-00006



日本のマスコミってかなり偏ってる。

サプリメントに都合の悪い情報は流そうとしない、NHKを含め・・・


上記情報は、海外主要メディアはあまねく報道している・・・が、日本のメディアは完全スルー。google news日本語をみると明らか・・・




【米国FDA】抗菌石けん:健康リスクの可能性

私のブログの最初の話題は奇しくもこれ!
抗菌グッズは無駄だから買うな・・・アメリカ医師会は使用注意を喚起2004年 03月 03日 


抗菌石けんに関する、米国FDA注視事項
・通常の石けんを上回る疾患予防効果エビデンスがないこと

・トリクロサンやトリクロカルバンなどの化学成分の有害性が、抗菌石けんのベネフィットを上回るか疑問がある


FDA Taking Closer Look at 'Antibacterial' Soap
http://www.fda.gov/ForConsumers/ConsumerUpdates/ucm378393.htm


現実には、抗菌石けん製品に関して、単純な石けんと水を使用するのに比べ、疾患予防効果のエビデンスはなと、Colleen ROgers (FDAの微生物学リーダー)が述べている。

ベネフィットが証明されてないとなると、ホルモン的影響など関心が持たれている成分、トリクロサンやトリクロカルバンなどの化学成分の有害性が問題となる、長期・連日使用に関わるリスクが、ベネフィットを上回るかどうか。

FDAとEPAは、トリクロサン規正に関して注目し、影響の検討している。

For more information on EPA's most recent assessment of triclosan, see:
http://www.epa.gov/pesticides/reregistration/triclosan/triclosan-questions.htm






薬用ミューズ

・左に行けば、買ってはいけないプロパガンダ・・・で、今ひとつ信用できない
・右に行き、テレビ見ればイメージ戦略・・・で、今ひとつ信用できない


情報牢屋=日本


<続報>
専門家:抗菌石けんへのFDAプランを歓迎
http://www.medpagetoday.com/InfectiousDisease/GeneralInfectiousDisease/43486

FDAにより提案ルール(ハンドソープやボディソープ内の抗菌剤)は、現実的に疾患減少に役立つか、長期安全性はどうかという問いかけ

いまのところは、通常の石けんを上回る部婦負フィットは示されてない。
また、この種の抗菌剤への微生物耐性の問題も検討課題

The Diabetes and Aging Study :2型糖尿病の罹病期間と年齢 合併症・死亡率の関連性

 この研究によれば、糖尿病・罹病期間9年未満の高齢者では、非致死性心血管合併症(冠動脈疾患、うっ血性心不全、脳血管疾患)、その後の糖尿病性眼疾患、急性低血糖イベントの頻度が多い。 10年以上の糖尿病長期罹病期間の高齢者でも同様で、冠動脈性疾患、脳血管疾患とほぼ同等の低血糖率。 この結果から、高齢者では糖尿病があればその罹病期間長いほど、全てのアウトカム頻度が多いことも判明。

 四年間のコホートという短いが、高齢者の糖尿病臨床経過の特徴が見られる。

 高齢者でより重要となるのは、糖尿病特徴的微少血管合併症より低血糖イベントや心血管合併症が重要。例外は眼疾患。


Rates of Complications and Mortality in Older Patients With Diabetes Mellitus
The Diabetes and Aging Study
Elbert S. Huang, et. al.
JAMA Intern Med. Published online December 09, 2013. 

年齢・糖尿病期間カテゴリー毎の糖尿病合併症・死亡率検討

2型糖尿病、集約的医療システム、60歳以上、72310名、コホート
カテゴリー:年齢(60−69歳、70−79歳、80歳以上)と糖尿病期間(短期 0から9年、10年以上)
急性低血糖イベント頻度、急性低血糖イベント(低血糖)、小血管合併症、心血管合併症、全原因死亡率を主要アウトカムとする

罹病期間短い・高齢者群では、低血糖後の心血管合併症が多くの非致死的合併症と関連する。
例えば、罹病期間短い70歳では、
・冠動脈疾患・低血糖 比較的高率 (千人年あたり、 11.47、 5.03)
・終末期腎障害・下肢切断・急性低血糖イベント 比較的低率 (千人年あたり、 2.60、 1.28、 0.82)

罹病期間長い同年齢群でも同様パターン
・冠動脈疾患・低血糖が最も多い  (千人年あたり、18.98 、15.88)
・終末期腎障害、下肢切断、急性低血糖イベント  千人年あたり、7.64、4.26、1.76)

一定の年齢あたりで検討すると、それぞれのアウトカムの発生率は、特に低血糖・小血管合併症で特に多く、これらは、罹病期間長いほど劇的に増加する。

しかし、糖尿病罹病期間あたりで検討すると、低血糖発生率、心血管合併症、死亡率は年齢と共に急激に増加し、病床血管合併症は安定か、減少する。

慢性腎臓病・進行期/安定高血圧:ACE阻害剤・ARBは長期的透析リスク減少・死亡リスク減少

進行期CKDでも、ACE阻害剤/ARB使用すべきということになるのかもしれない


Renoprotective Effect of Renin-Angiotensin-Aldosterone System Blockade in Patients With Predialysis Advanced Chronic Kidney Disease, Hypertension, and Anemia
Ta-Wei Hsu, et. al.
JAMA Intern Med. Published online December 16, 2013. 

RASブロッカーとしての、ACE阻害剤やARBの進行期CKDでのベネフィットは不明であった 
28497名のCKD・高血圧成人患者を対象に、前向きコホート研究

7ヶ月フォローアップ中央値、長期透析必要 20152名、透析必要な終末期腎疾患発症前死亡 5696(20.0%)

ACEIs/ARBs使用
・長期透析リスク減少(ハザード比, 0.945 [95% CI, 0.91 to 0.97])
・長期透析・死亡複合アウトカム (0.94 [0.92-0.97]) 
ACE or ARBいずれかの単剤サブグループとして、腎ベネフィットは多くの患者サブグループ横断的に認める 
非使用者に比べ、 ACEI/ARB使用は、入院率増加関連の高カリウム血症頻度増加と相関するが、高カリウムによる透析前死亡率リスクは有意な増加を認めない (HR, 1.03 [95% CI, 0.92 to 1.16]; P = .30)



高カリウム血症による 入院率をアウトカム構成要素として検討すると、結論が違ってくる。入院率というイベントは、臨床試験において配慮が必要。


2013年12月16日月曜日

線維筋痛症:特異的器質的所見が明らかになった2013年

線維筋痛症は、通常の血液検査、画像検査で特異的異常がない。故に、症状・徴候の寄せ集めによる恣意的疾患群という状況である。広汎な筋骨格筋痛、疲労を伴い、睡眠、記憶・感情的障害もよく併発する。
神経筋痛診断クライテリア:2010
http://www.rheumatology.org/practice/clinical/classification/fibromyalgia/fibro_2010.asp
日本語解説:http://minds.jcqhc.or.jp/n/medical_user_main.php 

http://www.usatoday.com/story/news/nation/2013/12/15/fibromyalgia-research-breakthrough/3991063/

 線維筋痛症は米国人の1−5%に存在し、それは主に女性で、その重度・ミステリアスな疼痛に関して知見は乏しい。そのアゴニーはイメージ内のもので、情緒的ヒステリーであり、身体的アラインメントではないと述べる医師もいた。しかし、近年、疾病としてとらえられている。

 神経学者 Anne Louise Oaklander ( Massachusetts General Hospital 、 Boston)は、2013年にabsolute explosion of paper、2つの研究は、ほぼ未知の神経障害が、これら半数以上で見られ、小型線維ニューロン障害患者で誤った信号が全身から発せられ、内部臓器までそれは含み、線維筋痛症のオーバーラップ症状を呈するとした。

Objective evidence that small-fiber polyneuropathy underlies some illnesses currently labeled as fibromyalgia
PAIN November 2013 (Vol. 154, Issue 11, Page 2569)


 神経科学者 Frank Rice とそのチーム(Albany Medical College )もまた、患者皮膚の血管に過剰の神経線維の存在を発見。これら所見は血流を感知し、血管の拡張・収縮をコントロールし体温調整をもたらすもので、男性より女性に多く、故に、女性が線維性筋痛症になりやすいことの説明となる。

Excessive peptidergic sensory innervation of cutaneous arteriole-venule shunts (AVS) in the palmar glabrous skin of fibromyalgia patients: implications for widespread deep tissue pain and fatigue.
Albrecht PJ, et. al.  Pain Med. 2013 Jun;14(6):895-915.  解説:http://www.intidyn.com/Newsroom/Fibromyalgia%20Pathology%20for%20lay%20people%202013-06-24.pdf
現在、抗うつ薬治療 サインバルタの使用が多くなされている、他savella、リリカ。副作用が有り、万人に受容性があるわけではない。ターゲットを絞ったアプローチで、副作用を生じる状況をなるべく最小限とする工夫が必要である。

免疫システムによる神経障害についての予備的エビデンスが提示されたり、感覚神経にダメージを生じる原因となる免疫システムについての報告もある。なお睡眠障害やとの関連性についての知見すくない。


ゾシンとバンコマイシン併用により5名に1人腎障害

バンコマイシン+PIPC/TAZ(日本:ゾシン)注射に関する腎障害報告


Impact of concomitant use of vancomycin and piperacillin/tazobactam on nephrotoxicity in adult inpatients in a community hospital
Balasubramanian R, et al
ASPH 2013; Poster #5-43

二次情報:Medpage
http://www.medpagetoday.com/MeetingCoverage/ASHP/43442


検討症例226名の成人でsCr <1 br="" dl="" mg="">腎障害を sCr 0.5mg/dL以上の増加とする


・ VCMのみ 45名 平均 1.91mg (range  0.83 to 3.63)
・ PIPC/TAZ、従来点滴法 30分間治療 46名 平均投与量 平均 10.34 mg (range  5.74 to 14.1)
・ PIPC/TAZ 持続的点滴法 4時間治療 45名 平均投与量 9.75 mg (range 3.38 to 13.5)
・ VCM+PIPC/TAZ組み合わせ 従来点滴法 30分間治療 平均投与量 11.02 mg
・ VCM+PIPC/TAZ組み合わせ 持続的点滴法 4時間 平均投与量 10.75 mg


腎障害は、VCM単独治療群では生じないが、PIPC/TAZ 従来法、PIPC/TAZ 持続的点滴法では腎障害ポイント到達比率、 4.4%、2.2%

どの点滴法でも、PIPC/TAZ単独より、はるかに併用(VCM+PIPC/TAZ)は点滴手段に関連せず腎毒性高頻度(従来法:30分点滴方法 22.7%、 持続的投与法:4時間 19.6%)

2013年12月15日日曜日

相撲取りの勝率・欠場率、外国人相撲取りの分析

第二次世界第戦後、西洋人・相撲とりのデータを利用し、BMIと、勝率・休場率の相関性の検討

The effect of foreign sumo wrestlers on the body-mass/human-capital relationship in Japan - See more at: http://www.improbable.com/2013/12/12/the-effect-of-foreign-sumo-wrestlers-on-the-body-masshuman-capital-relationship-in-japan/#sthash.5kPfB0HX.dpuf

BMIの影響:外人相撲取り出現・前後期の影響で、instrumental variableによる内在バイアス補正後
1)BMIと勝率の正相関認めず
2)BMIと欠場率は後期に見られるが、早期では見られない


国内労働からの収入はその特性とマッチせず、移住外人数増加が見られている。
BMIと勝率と、BMIと休場


BMIは、勝率とは関連ありそうだがはずれ値が多そう、欠場率との相関性はなさそう

2013年12月13日金曜日

冠動脈カルシウム:低身長ほど多い、独立した因子

CT検査による冠動脈カルシウム(CAC)について、身長は逆比例し、独立的な要素

冠動脈動脈硬化プラークの直接のマーカーで、冠動脈性疾患の強い予測要素で10倍ほどのポーテンシャル予測要素。メカニズムは不明。低身長ほど強力な動脈硬化介入が必要なのかもしれない


Adult Height and Prevalence of Coronary Artery Calcium: The NHLBI Family Heart Study
CIRCIMAGING.113.000681 Published online before print December 11, 2013, doi: 10.1161/​CIRCIMAGING.113.000681

2703名、平均年齢54.8歳、女性比率60.2%のNHLBI Family Heart Study
推定式を用いCAC>0と、性特異的身長4分位比較検討


年齢、性別、フィールドセンター、ウェスト径、喫煙、アルコール、運動、収縮期血圧、降圧剤、糖尿病、糖尿病薬、LDPコレステロール、HDL、脂質薬剤、収入補正後、高身長4分位では、CACの存在は30%オッズ比少ない。


CACオッズ比(95% CI)は、性特異性横断的に、以下のごとく
1.0 (参照値)、 1.15 (0.86-1.53)、 0.95(0.73-1.22)、  0.70 (0.53-0.93), p for trend <0 .01="" p="">

年齢、社会経済状況による、成人身長とCACへ関わる影響に関してエビデンス認めず

院外心停止収容前救急隊エピネフリン投与による効果:生存率は改善するが、無障害生存効果は不明

病院収容前エピネフリン(アドレナリン)投与効果:主要アウトカムは、包括的・神経学的インタクト生存1ヶ月後・退院時状況どちらか早い方


2007年1月から2010年12月までの日本広域後顧的コホート研究で、propensity score(傾向スコア) マッチ化研究

結論は、生存期間としては、救急隊員の院外エピネフリン投与は長期生存率を改善する、しかし、無障害生存率に関しては確認できず、特に、心室粗動細動症例では疑念が存在する。

Evaluation of pre-hospital administration of adrenaline (epinephrine) by emergency medical services for patients with out of hospital cardiac arrest in Japan: controlled propensity matched retrospective cohort study
BMJ 2013; 347 doi: http://dx.doi.org/10.1136/bmj.f6829 (Published 10 December 2013)
Cite this as: BMJ 2013;347:f6829

propensityマッチング後、EMSによるエピネフリン病院収容前投与は、

・VF/VT症例では
包括的生存率増加と関連 (17.0% v 13.4%; 非補正オッズ比 1.34, 95% 信頼区間l 1.12 to 1.60)
だが、神経学的インタクト生存では有意でない (6.6% v 6.6%; 1.01, 0.78 to 1.30) 
・非VF/VT症例では
包括的生存率、神経学的インタクト生存ともに、比率増加  (4.0% v 2.4%; オッズ比 1.72, 1.45 to 2.04、0.7% v 0.4%; 1.57, 1.04 to 2.37)




Odds ratio (95% CI)
Unadjusted*
Adjusted†
Ventricular fibrillation/ventricular tachycardia
Overall survival
1.34 (1.12 to 1.60)‡
1.36 (1.13 to 1.63)
Neurologically intact survival
1.01 (0.78 to 1.30)§
1.02 (0.78 to 1.33)
Non-ventricular fibrillation/ventricular tachycardia
Overall survival
1.72 (1.45 to 2.04)¶
1.78 (1.49 to 2.13)
Neurologically intact survival
1.57 (1.04 to 2.37)**
1.55 (0.99 to 2.41)


【参照】
 ・傾向スコア:その概念とRによる実装 http://www.slideshare.net/takehikoihayashi/propensity-score-analysis-seminar-japanese

傾向スコア分析の書き方

noteへ実験的移行

禁煙はお早めに! 米国における人種・民族・性別による喫煙・禁煙での死亡率相違|Makisey|note 日常生活内の小さな身体活動の積み重ねが健康ベネフィットをもたらす:VILPA|Makisey|note