COPD患者、特に、高齢者での禁煙指導は困難を極める。納得してもらうしかないのだろうが・・
呼吸困難度や運動耐容能、QOL検討も含まれていたら、もっとよかったのに...
ちなみに、COPDと電子タバコに関して肯定的な報告も見られつつある
Smoking cessation affects the natural history of COPD
Bai J, Chen X, et al.
International Journal of COPD | November 21, 2017
Published 16 November 2017 Volume 2017:12 Pages 3323—3328
DOI https://doi.org/10.2147/COPD.S150243
https://www.dovepress.com/smoking-cessation-affects-the-natural-history-of-copd-peer-reviewed-fulltext-article-COPD
204名の長期喫煙歴を有する患者、死亡・生存群と、禁煙或いは喫煙継続群を喫煙ギブアップしたかしないかで分け検討
死亡群患者は喫煙期間が長く、禁煙率低く、COPD症状後期発症、喫煙年齢高齢、FEV1%予測値低下、FEV1/FVC低下
年齢、禁煙年齢、FEV1%予測比は独立してCOPD死亡率と相関
喫煙継続群に比べ、禁煙群は死亡率低下、COPD経過長く、COPD症状発症早期、残気量予測比低値
5年フォローアップ時、禁煙群(n=92, 死亡 40)、喫煙群(n=112, 死亡 73)
死亡率リスクは有意に禁煙群より喫煙継続群で高い(log-rank test, 13.59; P=0.0002)
結論:喫煙期間は、COPD死亡率と関連
禁煙がCOPD自然史に与える影響としては最大の要素の可能性
2017年11月22日水曜日
電子タバコ:COPD患者への使用
非燃焼・加熱式タバコや電子タバコに対する日本呼吸器学会の見解
http://www.jrs.or.jp/uploads/uploads/files/photos/hikanetsu_kenkai.pdf
新型タバコは、従来の燃焼式タバコに比べてタール(タバコ煙中の有害物質のうちの粒子成分)が削減されていますが、依存性物質であるニコチンやその他の有害物質を吸引する製品です。従って、使用者にとっても、受動喫煙させられる人にとっても、非燃焼・加熱式タバコや電子タバコの使用は推奨できません。以下の記載は上記見解とは異なる
EC:電子タバコ(ここでは E-cigaretteの訳として表現)
ECは通常のタバコによる喫煙に比べれば有害性少ないと予想されるが無害ではない
禁煙および喫煙再発防止のため使用することをCOPD患者やCOPD易発症性の対象者に可能なら使用することも考えられる。ただ、情報量が少なすぎる。
EC使用による健康への影響、主観的、客観的アウトカムとの関連性などの情報入手困難。
それらのディスカッション
E-cigarettes in patients with COPD: current perspectives
JB Morjaria, et al.
Int J Chron Obstruct Pulmon Dis. 2017; 12: 3203–3210.
Published online 2017 Nov 1. doi: 10.2147/COPD.S135323
PMCID: PMC5677304
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5677304/
最近の知見だと、ECは既存肺疾患喫煙者に対してさえ、通常使用なら気道へ有意な健康関連性取り上げられる可能性は少ない。特に、COPDや慢性喘息での最近の研究では、主観的・客観的疾患関連アウトカムを緩和し、急性増悪率を高め、長期間の禁煙継続を改善する可能性が示唆される。
引用文献 85〜90代あたりに、COPDにおけるEC有害性検討論文が含まれる
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