2012年6月29日金曜日

FDAも、過活動性膀胱治療薬 ベタニス承認

過活動性膀胱に関して抗コリン作動薬とは異なる作用機序の薬剤



FDA NEWS RELEASE
For Immediate Release: June 28, 2012
FDA approves Myrbetriq for overactive bladder
http://www.fda.gov/NewsEvents/Newsroom/PressAnnouncements/ucm310096.htm

FDA Approves Overactive Bladder Treatment Myrbetriq™ (mirabegron) from Astellas
http://www.prnewswire.com/news-releases/fda-approves-overactive-bladder-treatment-myrbetriq-mirabegron-from-astellas-160732575.html

Myrbetriq (mirabegron):ベタニス(ミラベグロン)FDA承認。
日本では、「ベタニス」としての薬価基準収載は、2011年9月。

日本と同様、25mg、50mgで有効と承認
1日25mg/日で開始し、8週以内に効果が出現するが、有効性・耐用性をみて50mg/日に増量。
The recommended starting dose for Myrbetriq is 25 mg once daily with or without food. Myrbetriq 25 mg is effective within eight weeks; based on individual efficacy and tolerability, the dose may be increased to 50 mg once daily.[4]
The recommended starting dose for Myrbetriq is 25 mg once daily with or without food. Myrbetriq 25 mg is effective within eight weeks; based on individual efficacy and tolerability, the dose may be increased to 50 mg once daily.[4]


治験としてはムスカリニック作動薬投与無しが48%、併用で52%で行われている。

12週間、25mg/日にて、尿失禁回数ベースラインの2.65から1.36回減少、尿回数は11.68から1.65回減少。

副作用として、「血圧増加、かぜ症状(鼻咽頭炎)、尿路感染、便秘、疲労、心拍増加、腹痛の報告
重症コントロール不良高血圧・ESRD、重症肝障害では推奨されない」


禁忌は日本では、「妊娠・妊娠可能性、重篤心疾患、重度肝機能障害(Child-Pughスコア≧10)」などで、若干、注意事項が異なる。高血圧・腎疾患に関しては日本の添付文書・慎重投与に書かれてない。
かわりに日本では、TdPのリスク、QT延長、クラスIA・IIIとの併用注意、低カリウム血症、緑内障などが記載されている。


ピリドキサールリン酸(ビタミンB6活性化型)血中濃度と炎症は関係有るぞと主張・・・ビタミンと炎症の関連性

ホモシステインをご本尊とするビタミン不足による脳・心血管系病態関連仮説はかなり前から雲行きがあやしい

e.g. : ホモシステインと冠動脈疾患:メンデルランダム化 2012年2月22日

参照:http://bit.ly/N0cvDA



ビタミンBの活性化型である、ピリドキサールリン酸(Pyridoxal phosphate、PLP)血中濃度と炎症性パラメータとの関連性を結びつけようとする話


Plasma Pyridoxal-5-Phosphate Is Inversely Associated with Systemic Markers of Inflammation in a Population of U.S. Adults
Lydia Sakakeeny , et. al.
J. Nutr. July 1, 2012 jn.111.153056

pyridoxal-5-phosphate (PLP)は、ビタミンB6低値の状態を表し、炎症性疾患、たとえば心血管疾患、関節リウマチ、炎症性腸疾患、糖尿病で観られる。
包括的炎症スコア:overall inflammation score (IS)を勝手に作り、このISとPLPの相関を検討。


幾何平均血中PLP濃度は、最小比較最大三分位カテゴリーで最も低値  (61 vs. 80 nmol/L; P-trend < 0.0001)

同様に、PLP不充分頻度は、ISカテゴリー最小比較最大三分位カテゴリーで最も高値


ビタミンB-6摂取補正後もこの関連性は維持。
血中PLPと、機能的に関連する4つのIS(急性期炎症、サイトカイン、接着分子、酸化ストレス)の逆相関認める。
加えて、二次解析にて、個別炎症マーカーの多くは血中PLPと、血中CRP補正後でも逆相関維持。
炎症は機能的ビタミンB-6欠乏という仮説はまだまだびくともせず、2つの役割、炎症性プロセス、トリプトファン代謝やセリンヒドロキシメチルトランスフェラーゼ(Serine hydroxymethyltransferase)活性に関して重要という主張。





ビタミンB6摂取量と、PLP血中濃度に関連性がないのは?

卵円孔開存と、視覚前兆の関連性

片頭痛の" 視覚前兆 : visual aura"、時に片頭痛を伴わず、前兆症状だけの症例を経験する。 "Migraine without Aura"は開業医でもごく普通に遭遇するので、経験してない医師は自分の臨床姿勢を改めた方が良い・・・と、偉そうに書いとく。


卵円孔開存(PFO)患者での検討だが、片頭痛3群(片頭痛+aura、片頭痛時点と一致しないaura、片頭痛無しaura)で右左シャント頻度は同程度で、PFO閉鎖で改善する。PFOの存在とvisual aura現象に同一の病態が関連している可能性がある。

The Effect of Patent Foramen Ovale Closure on Visual Aura Without Headache or Typical Aura With Migraine Headache
Hamidreza Khessali, et. al.
J Am Coll Cardiol Intv. 2012;5(6):682-687. doi:10.1016/j.jcin.2012.03.013


patent foramen ovale (PFO)225名を検討し、対照群200名で比較。
 
以下のごとく、3群に分類
1) 片頭痛有りのvisual aura :A
2) 片頭痛時点と関連しないvisual aura :B
3) 片頭痛無しのvisual aura :C

R→Lシャントの頻度は、それぞれ96%、72%、67% versus 対照群 18% (p < 0.0001)


シャント比率は、3群の内、 B vs C群は同程度だが、3群で対照群に比べ比率多い。

PFO閉鎖後12ヶ月で、auraの症状はA群 52%、B群 75%、C群 80%改善(p=NS)

血流感染迅速核酸同定検査:BC-GP :FDA承認

血流感染(BSI; Blood Stream Infection)12種検出、同時に耐性関連遺伝子(メチシリン耐性遺伝子:mecA、バンコマイシン耐性遺伝子 vanA、vanB)
検出可能拡散



FDA allows marketing of first test to identify certain bacteria associated with bloodstream infectionsTest makes it possible to identify potentially serious illness causing bacteria hours after a positive blood culture
http://www.fda.gov/NewsEvents/Newsroom/PressAnnouncements/ucm309950.htm



Verigene GP Blood Culture Nucleic Acid Test (BC-GP)
http://www.nanosphere.us/sites/nanosphere.us/files/literature/Anderson%20Poster%20ASM%202012.pdf












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