2015年2月27日金曜日

睡眠時間長い63歳以上は、卒中になりやすい・・・ 6時間未満も軽度

63歳以上、9.5年間フォローアップ、1万人ほどの研究




睡眠時間が長くても(8時間超)、短くても(6時間未満)、卒中リスク増加する。ただ、長い方がそのハザード高い。




Sleep duration and risk of fatal and nonfatal stroke
A prospective study and meta-analysis
Yue Leng, MPhil, et. al.
http://www.neurology.org/content/early/2015/02/25/WNL.0000000000001371.abstract


全寄与要素補正後ハザード比 1.46(95%信頼区間 1.08-1.98)
ただし、少なすぎても、有意差無かったが、卒中リスク増加の可能性(HR = 1.18 [95% CI 0.91, 1.53])
アップデートメタアナリシスからのpooled HRとしては、睡眠時間短い場合  1.15 (1.07, 1.24) 、長い場合 1.45 (1.30, 1.62)

女性でしか確認できなかった・・・ 低炭水化物食と2型糖尿病発症リスクの関連性

女性でしか確認できなかった・・・ 低炭水化物食と2型糖尿病発症リスクの関連性


アンケート法による食事成分評価は一般的だが、やはり正確性に問題が残るが、グリセミック負荷量で、相関性は減弱し、炭水化物摂取量が糖尿病発症と大きく関連することを日本人で認めた。


でも、男性では、この関連認められてない



Low-Carbohydrate Diet and Type 2 Diabetes Risk in Japanese Men and Women: The Japan Public Health Center-Based Prospective Study
Akiko Nanri , et. al.
for the Japan Public Health Center-Based Prospective Study Group
PLOSone Published: February 19, 2015DOI: 10.1371/journal.pone.0118377


糖尿病病歴のない、男性2万8千弱、女性3万7千弱 (45-75歳)
Japan Public Health Center-Based Prospective Study
http://epi.ncc.go.jp/images/uploads/06newsletter06.pdf
食事摂取量はアンケート、低炭水化物食スコアを計算

5年間で、2型糖尿病新規発症  1191

低炭水化物食は女性でのみ2型糖尿病発症有意減少 (P for trend  < 0.001)
多変量補正オッズ比 最大vs最小5分位比較  0.63 ( 95% 信頼区間0.46 – 0.84)

食事性グリセミック負荷数補正追加後、この関連性は減弱  (odds ratio 0.75, 95% 信頼区間 0.45–1.25)

動物性と植物性の蛋白/脂肪分離後、動物性蛋白/脂肪では2型糖尿病逆相関。
一方、男女ともだが、植物性蛋白/脂肪高摂取は相関無し



妊娠期果糖摂取は子供の喘息オッズを増加させる。2歳頃の果糖過剰摂取も小児喘息を増加させる。

妊娠中フルクトース母体摂取量と、こどもの喘息発症
コホート研究による知見

フルクトース摂取量増加にて、子供の喘息発症オッズ 22%増加し、2歳児の子供自体の振るうトース摂取でも同様影響。



糖添加甘味料によるフルクトース摂取と喘息の関連性示唆、同様に、幼少の時の摂取との関連性示唆。仮説として炎症誘発性の影響を及ぼすものと考える。




"Maternal prenatal intake of fructose is associated with asthma in children"
Wright LS, et al
AAAAI 2015. Abstract 736.

年齢中央値 7.7歳での喘息有病比較で、医師診断による母からの報告
mid-child期発症 19.7%
4分位比較で、低所得世帯ほどフルクトース摂取多く、BMI高く( 25.4 vs 23.8)、黒人が多い
女児・フルクトース高摂取は、mid-child期BMI高く(z-score 0.46 versus 0.30) 、喘息有病率高い(26% versus 14%)

1st、2nd トリメスターでの母体フルクトース摂取量は、子供のmid-child喘息頻度と相関(OR 1.22, 95% CI 1.03-1.44)
2歳時点でのフルクトース摂取量高値とも同程度相関(OR 1.22, 95% CI 1.02-1.46)


砂糖がだめならフルクトース(果糖)があるという人もいるが・・・
https://ja-jp.facebook.com/satoru.utsumi/posts/476313549119070

現在、食品や飲料の製造に使われている甘味料の55%は、コーンを原料としており、アメリカのカロリー源のナンバーワンは、HFCS(高フルクトース・コーンシロップ)の形態です。これは日本でもその傾向が強くなってきています。多くの人が体重を落とそうとして頼りにしている低脂肪ダイエット食品に、実は、往々にしてフルクトース が大量に入っています・・・ルクトース代謝の過程で生成された脂肪酸は、肝臓や骨格筋組織の中に脂肪滴として蓄積し、インスリン耐性とNAFLD(非アルコール性の脂肪肝)の原因となります


医者の中にも、糖尿病症例にはフルクトース主体とした点滴を・・・というのがいて 「フルクトース」点滴に需要があるところをみると、未だに・・・

ニコチン貼付療法:24週を超過した治療に意味は無い


ニコチンパッチ 8週間(標準)、24週間(延長)、52週間比較(維持)

プライマリアウトカムは7日ポイントでの禁煙率:6ヶ月後、12ヶ月後

結論は、長期間ニコチンパッチ治療しても安全だが、24週以上やっても治療効果として期間延長に見合う効果は無い。

Long-term Nicotine Replacement Therapy
A Randomized Clinical Trial
Robert A. Schnoll, et. al.

JAMA Intern Med. Published online February 23, 2015. doi:10.1001/jamainternmed.2014.8313



24週目で、標準治療群 21.7% vs.  延長群・維持群 27.2% (χ21 = 1.98; P = .17)

多変量解析にて、標準群と比較すると、延長・維持治療群では、有意に24週後禁煙率高い (odds ratio [OR], 1.70 [95% CI, 1.03-2.81]; P = .04)
喫煙臍窩までの期間長い (β = 21.30 [95% CI, 10.30-32.25]; P < 0.001),
禁煙不成功のときのタバコ数減少  (mean [SD], 5.8 [5.3] vs 6.4 [5.1] cigarettes per day; β = 0.43 [95% CI, 0.06-0.82]; P = .02)
禁煙日数増加 (mean [SD], 80.5 [38.1] vs 68.2 [43.7] days; OR, 1.55 [95% CI, 1.06-2.26]; P = .02).


52週時点で、維持療法群では、標準・延長期間群に比べ禁煙成功率増加は見られなかった (20.3% vs 23.8%; OR, 1.17 [95% CI, 0.69-1.98]; P = .57).

同様に、52週禁煙率も延長群と標準治療群で差を認めなかった  (26.0% vs 21.7%; OR, 1.33 [95% CI, 0.72-2.45]; P = .36).

副作用や、カウンセリング治療アドヒアランスなどにこの治療期間に関し差認めず
しかし、52週間治療である維持群では、ニコチンパッチレジメンへのアドヒアランス低下 (mean [SD], 3.94 [2.5], 4.61 [2.0], and 4.7 [2.4] patches/wk, respectively; F2,522 = 6.03; P = .003).



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