2017年12月21日木曜日

RCTメタアナリシス:COPD:スタチンの効果




Effect of Statins on COPD
A Meta-Analysis of Randomized Controlled Trials
Wen Zhang, et al.
DOI: http://dx.doi.org/10.1016/j.chest.2017.08.015
http://journal.chestnet.org/article/S0012-3692(17)31432-0/fulltext

1,471名、10トライアルのメタアナリシス

スタチン治療によりプラシーボ比較
運動耐容能、肺機能、SGRQスコア改善

統計学的有意差無し:炎症性マーカー、全原因死亡率、安全性アウトカム

以下のサブグループ解析では、スタチン治療により臨床的アウトカム改善
  • 明確な心血管疾患
  • ベースラインのCRPレベル高値、コレステロール高値







肺機能改善や運動耐容能改善も


STATCOPE trialの知見では、全身性炎症改善効果との関連が示唆されている。
http://thorax.bmj.com/content/69/10/891.long






私自身は、スタチン一次予防には終始懐疑的な意見をもっているのだが・・・

COPD患者においては、心血管疾患併存の二次予防ではスタチンは当然として、一次予防でも積極的に治療すべきなのか・・・



原発性アルドステロン症の診断:カプトプリル負荷試験(CCT)が優れている

 原発性アルドステロン症の診断のために確認試験が必要、fludrocortisone suppression testが一般に認められているが、ややこしい(cumbersome)。
それで、saline infusiont test (SIT)とカプトプリル負荷試験(CCT)の比較検討
結論から言えば、同等の正確性で、代替手段として両者有効
CCTがより安全で遂行容易さゆえ代替手段として優れているという話



Confirmatory Tests for the Diagnosis of Primary Aldosteronism
A Prospective Diagnostic Accuracy Study
Ying Song,  et al. and the Chongqing Primary Aldosteronism Study (CONPASS) Group†
 https://doi.org/10.1161/HYPERTENSIONAHA.117.10197
Hypertension. 2018;71:118-124
http://hyper.ahajournals.org/content/71/1/118






参考:http://www.tuh-endocrine.net/pa.html



米国PSTF推奨ステートメント:閉経後女性ホルモン補充療法

変化がないせいか、解説サイトが未だ見つからない


Hormone Therapy in Postmenopausal Women: Primary Prevention of Chronic Conditions
Release Date: December 2017
https://www.uspreventiveservicestaskforce.org/Page/Document/UpdateSummaryFinal/menopausal-hormone-therapy-preventive-medication1


閉経後女性
USPSTF 推奨: against the use of combined estrogen and progestin for the primary prevention of chronic conditions in postmenopausal women.


子宮摘出後閉経後女性
USPSTF 推奨:against the use of estrogen alone for the primary prevention of chronic conditions in postmenopausal women who have had a hysterectomy.


Hormone Therapy for the Primary Prevention of Chronic Conditions in Postmenopausal Women
US Preventive Services Task Force Recommendation Statement
JAMA. 2017;318(22):2224-2233. doi:10.1001/jama.2017.18261


予防治療の有害性


エストロゲン・プロゲスチン併用療法
USPSTF は、併用療法は有害性関連性中等度との確信をもったエビデンスを見いだしている;侵襲性乳がん、静脈血栓塞栓リスク増加、冠動脈性心疾患リスクに関しては軽度〜中等度リスク増加。さらに、卒中、認知症、胆石、排尿障害のような中等度有害性リスク増加のある程度のエビデンスの存在

エストロゲン単独
USPSTFは、エストロゲン単独で有害性関連性中等度のエビデンスを見いだした:卒中、認知症、胆石、排尿障害、静脈血栓塞栓







ホルモン補充療法ガイドライン2017年度版<案>(日本産科婦人科学会パブリックコメント募集用原稿)
http://www.jsog.or.jp/news/pdf/HRTGL_PublicC_20170310.pdf

パブリックコメントだからだろうが、転載不可らしいが、否定的には書かれてないのが気になる

noteへ実験的移行

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