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2022年6月22日水曜日

低ナトリウム血症の新しい治療方法にSGLT2i剤?

エンパグリフロジンは、不適切な抗利尿症候群(SIAD)による慢性低ナトリウム血症の外来患者に対する治療薬となり得ることが、新たなデータから示唆された。2型糖尿病の治療薬として認可されているナトリウム・グルコース共輸送体2(SGLT2)阻害剤エンパグリフロジン(ジャーディアンス)は、14名のSIADによる慢性的な低ナトリウム血症患者を対象とした4週間の試験において、大きな副作用なしに血清ナトリウム濃度を上げ、神経認知機能を改善させたという。 この結果は、スイスのバーゼル大学病院内分泌科の臨床研究担当Sophie Monneratが、ENDO 2022: The Endocrine Society Annual Meetingで最近発表したものです。

Basel groupは、SIADで入院し、水分制限も行った患者さんにおいて、エンパグリフロジンが血漿ナトリウム濃度を上昇させることを示す論文(

A Randomized Trial of Empagliflozin to Increase Plasma Sodium Levels in Patients with the Syndrome of Inappropriate Antidiuresis | American Society of Nephrology (asnjournals.org)が報告済み


Medscape Medical Newsのインタビューで、セッションのモデレーターであるMark E. Molitch医師は、エンパグリフロジンの新しいデータを「エキサイティング」と呼び、使用に値するのに十分であると述べています。


「エンパグリフロジンは、トルバプタン(バソプレシン受容体拮抗薬)に比べて比較的安価。SGLT2阻害剤であれば、すべて効く可能性がある。忍容性も良好。もちろん、より長期の試験を行い、より重度の低ナトリウム血症の患者を調べる必要があるので、試験を拡大する必要がありますが、本当に有望です」と、彼は述べました。

https://www.medscape.com/viewarticle/975949



低ナトリウム血症 目に見えないもの

低ナトリウム血症は、血清ナトリウム値が135mmol/L未満と定義され、入院患者および外来患者の両方で最も一般的な電解質異常症です。SIADはその主な原因の一つで、抗利尿ホルモンの調節障害により自由水排泄が減少し、腎臓に水が貯留し、その結果低張性低ナトリウム血症となるものです。


SIADの原因としては、中枢神経系や肺の疾患、がん、ある種の薬剤など様々なものがあります。しかし、特発性で進行していることも少なくありません。そのような状況では、一般的に見落とされがちですが、見落とすべきではありません、とMonneratは言います。


「低ナトリウム血症は、一般的で臨床的な問題です。急性低ナトリウム血症は間違いなく緊急事態と見なされますが、慢性低ナトリウム血症は無症状と見なされることが多いのです。しかし、これらの患者には注意欠陥などの認知機能障害があること、歩行時に不安定で転倒しやすいこと、骨粗鬆症や骨折のリスクが高く、死亡することもあるという証拠が蓄積されていると、彼女は述べている。


実際、モリッチ氏は、「特発性バソプレシン不適正分泌では、明確な原因があれば必ずそれを解決しようとするが、多くの人は理由がはっきりしないままナトリウム濃度が低くなっている」と指摘する。しかし、多くの人は原因不明の低ナトリウム血症であるため、その原因がわからず、ほとんど無視しています。ナトリウムが128-130[mmol/L]で問題なさそうなら、私たちは本当に注意を払っていなかったのです。"


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www.DeepL.com/Translator(無料版)で翻訳しました。

2020年9月16日水曜日

英国調査:SGLT2iと骨折リスクは関連無しと言うが・・・

平均年齢60歳前だし、平均BMIは36だし・・・日本の痩せ細った高齢者には通用しないお話と思う


Virtual meeting of the American Society for Bone and Mineral Research

Source Reference: Werkman N, et al "Use of sodium-glucose co-transporter-2 inhibitors, changes in body mass index and risk of fracture in the United Kingdom" ASBMR 2020; Abstract 1080.

https://www.asbmr.org/annual-meeting-news/welcome-to-asbmr-2020-annual-meeting-virtual-event

体重減少に関連する可能性のあるsodium-glucose co-transporter-2 (SGLT2) inhibitorによるセカンドライン治療を受けた2型糖尿病患者では、大骨粗鬆症性骨折のリスクの増加は認められなかった。


sulfonylureaを使用している個人と比較して、SGLT2 阻害剤を与えられたそれらの重大骨粗鬆症性骨折の完全調整されたハザード比は 1.2 (95% CI 0.8-1.8)


本来2型糖尿病は骨の質低下と関連しているものだと


SGLT2iでは2~5kgの体重減少を経験する場合があり、BMIが低いと骨粗鬆症性骨折のリスクが高まることも知られている

SGLT2阻害薬の使用、BMIの変化、主要な骨粗鬆症性骨折のリスクとの関連を調査するために、彼女と同僚は、世界最大級のプライマリケアデータベースである英国の臨床実践研究データベースのデータを分析

2013年から2018年までにSGLT2阻害薬の新規使用者6,592人を特定し、その平均年齢は58歳

平均BMIは36とかなり高く、HbA1cのコントロールは悪く、平均9%だったと同氏は述べた。合計27%に骨折の既往歴があった。重症と考えられたのは、臨床的に症状のある椎体の骨折とともに、股関節、橈骨/尺骨、上腕骨の骨折であった。


解析は、年齢、性別、併存疾患、喫煙、飲酒、および他の薬物の使用で補正




2019年4月16日火曜日

SGLT2i:心筋虚血時ブドウ糖代謝→ケトン体/FFA/BCAA代謝利用へ代謝シフト

SGLT-2阻害剤、エンパグリフロジン(ジャディアンス)はブタモデルにおいて心筋代謝をブドウ糖から他のエネルギー効率の良い代謝、ケトン体・遊離脂肪酸・BCAAへシフトさせ、血糖降下作用外で心筋保護作用を示す。







Empagliflozin Ameliorates Adverse Left Ventricular Remodeling in Nondiabetic Heart Failure by Enhancing Myocardial Energetics
Carlos G. Santos-Gallego, et al.
Journal of the American College of Cardiology Volume 73, Issue 15, April 2019
DOI: 10.1016/j.jacc.2019.01.056
http://www.onlinejacc.org/content/73/15/1931

背景 2型糖尿病対象のEMPA-REG OUTCOME (Empagliflozin Cardiovascular Outcome Event Trial上のエンパグリフロジンの心へのベネフィットは血糖降下作用だけでは説明できない

目的 仮説:エンパグリフロジン心へのベネフィットは、心筋fuel metablosimとして糖からケトン体へswitchingして、心筋エネルギー産生改善効果をもたらすのではないか?

方法 心不全を非糖尿病豚(n=14)で左前下行枝近位2時間バルーン閉塞にて誘発。動物をランダム化2ヶ月(エンパグリフロジン vs プラシーボ)。心MRIと3-Dエコーにて評価。
心筋metabolite consumptionを冠動脈及び冠状静脈洞から疑似採血採取にて解析。
心筋サンプルで分子学的評価。非心筋梗塞豚と比較。


結果 両群とも同じ初期心筋障害であったが、エンパグリフロジン群では対照群に比較し、2ヶ月後障害的remodeling緩和(左室筋量、左室拡張減少、左室sphericity減少)
左室収縮機能(左室駆出率、心臓超音波-評価strain)改善、neurohormonal activationも改善。
非心筋梗塞と比較した対照群では心筋ブドウ糖消費増加し、主にそれは嫌気的解糖によるもので、一方遊離脂肪酸及びBCAA利用減少
エンパグリフロジン治療豚はブドウ糖消費せず(心筋ブドウ糖摂取及びブドウ糖関連酵素の減少)、代わりに、ケトン体、遊離脂肪酸、BCAA利用へswitchがなされた(3つの代謝対の心筋摂取増加、これら酵素の発現・活性亢進し、これがケトン体/遊離脂肪酸/BCAA代謝増加を示唆)
エンパグリフロジンは心筋ATP contet増加し、心筋仕事効率促進した

結論 非糖尿病ブタモデルでエンパグリフロジンは不利な心筋リモデリングや心不全を緩和を示し、心筋fuel utilizationをブドウ糖利用からケトン体、遊離脂肪酸、BCAA利用へswitchし、心筋のenergeticsを改善し、不利な左室リモデリングを緩和する




”健常心筋のエネルギー源は主に脂肪酸のβ酸化に依存していますが、虚血や低酸素状態になるとブドウ糖を利用した解糖系へ移行 ”する。
この研究で代謝機構の変化、すなわち "fuel hypothesis":SGLT2iの心筋保護作用メカニズムが示唆。心不全での"glucocentric metabolism"という不適合(maladaptive)があり、それを改善するメカニズムの説明の一つとなるらしい



2019年4月3日水曜日

2型糖尿病:CVリスク、SGLT2阻害剤・・・

めんどくさいからまとめちゃえ

・リアルワールドと臨床トライアルではイベントリスクなど異なり、SGLT2のCVリスク降下も異なる
・だが、2型糖尿病患者の動脈硬化性心血管疾患リスクの他要素コントロールされているのは症例の2割のみ
・システミック・レビューだが、CKD有するT2DM患者で血中Cr、ESKD、腎疾患死の腎複合アウトカム、急性腎障害、高カリウム血症に関しSGLT-2阻害剤の有効性あるようだが、腎関連有害事象やその他ケトアシドーシス、足趾切断など有害事象は不明瞭。



ASCVD:動脈硬化性心血管疾患の予防、ASCVD予測要素のため糖尿病のcontemporary 糖尿病レジストリにおける糖尿病患者の多リスク要素ターゲット達成検証

糖化ヘモグロビン、LDLコレステロール、血圧をターゲットとする患者で、非喫煙者で、性、人種、ASCVD病歴をレジストリで登録
5名中1名しか、包括的にリスク要素コントロール達成してないという現実
他要素的介入の必要性を問う


Composite cardiovascular risk factor target achievement and its predictors in US adults with diabetes: The Diabetes Collaborative Registry
Diabetes Obes Metab. 2019;1– 7.
Received: 9 November 2018 Revised: 27 December 2018 Accepted: 2 January 2019




2型糖尿病(T2DM)+慢性腎臓疾患(CKD)(eGFR < 60 mL/min/1.73 m2)患者へのSGLT2阻害剤の安全性・有効性
random effects modelと逆分散法加重計算にて検討、7,363名,27研究を収集・解析。
SGLT2阻害剤は糖化ヘモグロビン及び血圧低下を示した
心血管疾患及び腎臓アウトカムリスク軽減するが、糖化ヘモグロビン改善は軽度、付加的安全性懸念に関してはエビデンス明確ではなかった


Effect of SGLT2 inhibitors on cardiovascular, renal and safety outcomes in patients with type 2 diabetes mellitus and chronic kidney disease: A systematic review and meta-analysis
Toyama T, et al.
Diabetes Obes Metab. 2019;1–14.









いわゆるリアルワールド研究

リアルワールド2型糖尿病患者において、主要参入クライテリアとDECLARE-TIMI 58研究結果適用後、ダパグロフロジンと他の血糖降下薬剤(GLDs)の心血管(CV)安全性とイベント発生率比較。Swedish nationwide healthcare registries (2013-2016)のダパグロフロジン and/or 他GLDs新規開始患者同定。主なDECLARE-TIMI 58登録クライテリアは「40歳以上、CV疾患既往あるいは他リスク要素(e.g. 男性 50歳以上・女性 60歳以上の高血圧あるいは脂質異常を有する場合」
ダパグロフロジンは、DECLARE-TIMI 58研究登録類似リアルワールド2型糖尿病患者において心血管アウトカム安全性示され、心不全入院減少、心血管死亡イベント率は他のGLDsに比べ減少



Dapagliflozin and cardiovascular mortality and disease outcomes in a population with type 2 diabetes similar to that of the DECLARE-TIMI 58 trial: A nationwide observational study
Diabetes, Obesity and Metabolism — Norhammar A, et al. | April 01, 2019





リアルワールドセッティング直線性が示され、3つのCV outcome trials (CVOTs) でも直線性が示されるが、明らかに異なるイベント率



2018年12月21日金曜日

SGLT-2阻害剤:一過性腎機能低下、長期的腎機能保護作用

SGLT2阻害剤投与後一過性eGFR低下は1−6週間続くが、予防的手立てはあるのだろうか? 飲水による予防効果に関してはcontrovertialと思うが・・・


The Renoprotective Effects of SGLT2 Inhibitors versus Placebo in Patients with Type 2 Diabetes with or without Prevalent Kidney Disease: A Systematic Review and Meta-analysis
Chen Wang, et al.
Diabetes, Obesity and Metabolism December 20, 2018
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/epdf/10.1111/dom.13620?referrer_access_token=KPEhpLyi_E842d5rDEv7oota6bR2k8jH0KrdpFOxC67Yg6okzr0oIGUxUtJEZA8uyKt-14stKIXcMliYXhXP5SyhevPwsRyqNP0e0Q3mF5WQdKPMzjuUloGl276jrxtp

被検者43721名を含む25研究
治療早期、eGFRの軽度低下(WMD -4.63; 95% CI, -6.08〜 -3.19 mL/min/1.73 m2その後1−6週間観察されるが、その後経時的に影響狭まり、長期には減少から防御的となる (WMD, 3.82; 95% CI, 2.80 to 4.85 mL/min/1.73 m2)

SGLT2阻害剤はアルブミン尿を遅延  (RR, 0.71; 95%CI, 0.66 to 0.76) し、アルブミン尿改善を促進 (RR,1.71; 95%CI, 1.54 to 1.90)、eGFR減少・腎機能置換療法必要性、腎疾患死亡率の組み合わせアウトカムを改善 (RR,0.57; 95%CI, 0.49 to 0.66)し、全死亡率減少 (RR,0.84; 95%CI, 0.75 to 0.94)
一方、性器感染リスク増加する  (RR,3.43; 95%CI, 2.87 to 4.10)
メタ回帰解析にて、eGFR-保護効果は、患者の基本特性(年齢、BMI、HbA1c、eGFR値)と相関せず、薬剤投与要素(SGLT2阻害剤の治療期間、タイプ、投与量)にて影響を受ける
サブグループ解析にて、対プラシーボ腎アウトカムへの関連影響はeGFRサブグループ横断的に同等(P heterogeneity > 0.05)



Forest plot for incidence of renal composite (a composite of a sustained 40% reduction in eGFR, the need for renal-replacement therapy and death from renal causes). The left favours SGLT2is and the right favours placebo. Abbreviations: CI, confidence interval; RR, risk ratio.


2018年12月4日火曜日

SACRA研究:2型糖尿病+高血圧:SGLT2i追加による夜間/家庭/診察血圧の低下効果

自治医科大学からの報告

エンパグリフロジンを既存降圧治療に追加することで、24時間・家庭血圧を含む血圧値広範に有意減少
心血管疾患アウトカム効果が推定されるほど臨床的に明らかな減少効果であろう・・・と


遺伝的に塩感受性高く塩分摂取量の多い日本人のみの被検者
EMPA-REG OUTCOMEトライアルのアジア人被検者でも全体と同等かそれ以上のベネフィット認められ、今回これに一致した結果。
一般に夜間高血圧は塩感受性の臨床的phenotypeで、SGLT2阻害剤の降圧効果現れやすいと考えられた




SGLT-2阻害剤は、ブドウ糖尿排泄促進による経口血糖降下薬で、降圧効果・減量作用も認める。EMPA-REG OUTCOME trialでは2型糖尿病(T2DM)と心血管疾患高リスク対象においてエンパグリフロジンは対プラシーボ比較において、心血管・全死亡率、心不全関連入院、糖尿病性腎症発症抑制効果を示した。診察室血圧は減少したが、24時間血圧(夜間、早朝期を含め)への影響は不明であった。特に夜間高血圧、non-dipper パターンは、高血圧患者だけでなく一般住民でも、非虚血性心不全を含めた心血管疾患予測要素である。

2型糖尿病・夜間高血圧コントロール不良患者対象に、持続血圧測定(ABPM)を用い、既存降圧治療へのエンパグリフロジン追加効果


The SGLT2 inhibitor and Angiotensin receptor blocker (ARB) Combination theRapy in pAtients with diabetes and uncontrolled nocturnal hypertension (SACRA) study

SGLT2阻害剤はT2DM及び高血圧患者で一定の重要なベネフィット認め、24時間血圧を特定の患者群で


24-Hour Blood Pressure-Lowering Effect of an SGLT-2 Inhibitor in Patients with Diabetes and Uncontrolled Nocturnal Hypertension: Results from the Randomized, Placebo-Controlled SACRA Study
Kazuomi Kario , et al.
29 Nov 2018
Circulation.10.1161/CIRCULATIONAHA.118.037076
open access: https://www.ahajournals.org/doi/pdf/10.1161/CIRCULATIONAHA.118.037076

20歳以上、T2DM HbA1c 6%以上10%未満、座位診察室血圧 収縮期130-159 mmHg/ 拡張期 80-99 mmHg、ランダム化5日前夜間血圧 午前2時、3時、4時 収縮期血圧 115 mmHg以上を夜間高血圧[HBPM]; HEM-7080-IC; Omron Healthcare Co., Ltd., Kyoto, Japan)

コントロール良好な非肥満高齢患者 132名;平均年齢 70歳、 BMI 26)

エンパグリフロジンでは有意にベースライン比較夜間収縮期血圧低下するもプラシーボ低下なし ;  (–6.3 mmHg; p=0.004);ベースラインからの差の群間差 –4.3 mmHg (p=0.159)

昼間、24時間、朝家庭内、診察収縮期血圧は12週時点で、エンパグリフロジンでは有意にプラシーボに比べ低下  (各々 –9.5, –7.7, –7.5 and –8.6 mmHg; all p<0.002)


体重、糖化Hb減少の群間差は有意だが、小さい (–1.3 kg and –0.33%; both p<0 .001="" p="">
4週時点でNT-pro-BNP値は、エンパグリフロジン群で有意に減少 (– 12.1%; p=0.013); ANP値も4週目、12週目で減少 (–8.2% [p=0.008] 、–9.7% [p=0.019])

研究期間中の降圧剤の変更は群間に有意な差を認めず
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2018年11月15日木曜日

SGLT2iの重大副作用:デンマーク国内レジストリベース研究

SGLT2iの重大副作用:デンマーク国内レジストリベース研究

”下肢切断”に関しては、CANVASプログラム:カナグリフロジンと一致した結果となったが、class effect有無今後の検討必要という考察になっている


Sodium glucose cotransporter 2 inhibitors and risk of serious adverse events: nationwide register based cohort study
BMJ 2018; 363 doi: https://doi.org/10.1136/bmj.k4365 (Published 14 November 2018)
Cite this as: BMJ 2018;363:k4365



GLP1受容体アゴニスト比較、SGLT2iリスク

  • 下肢切断 (発生比率 2.7 v 1.1 イベント/ 1000 人年, ハザード比 2.32, 95% 信頼区間 1.37 to 3.91) 
  • 糖尿病ケトアシドーシス (1.3 v 0.6, 2.14, 1.01 to 4.52) 

以上が1をまたがってない

以下は1をまたがってる

  • 骨折 (15.4 v 13.9, 1.11, 0.93 to 1.33), 
  • acute kidney injury (2.3 v 3.2, 0.69, 0.45 to 1.05)
  • 重症尿路感染 (5.4 v 6.0, 0.89, 0.67 to 1.19)
  • 静脈血栓塞栓 (4.2 v 4.1, 0.99, 0.71 to 1.38) 
  • 急性膵炎 (1.3 v 1.2, 1.16, 0.64 to 2.12)




2018年11月14日水曜日

EMPA-Heart Cardiolink-6 trial:左室壁リモデリング改善



EMPA-Heart Cardiolink-6 trial
https://www.acc.org/latest-in-cardiology/articles/2018/11/07/16/03/sun-1145am-empa-heart-cardiolink-6-aha-2018



sodium-glucose cotransporter-2 inhibitors (SGLT2i)である empagliflozin は、2型糖尿病・冠動脈性心疾患有りの患者での左室mass低下効果あると、AHA 2018 in Chicagoにて発表

HbA1c 6.5%以上、10%以下、40−80歳、152名で、心筋梗塞あるいは冠動脈再検術後既往ある患者で左室リモデリングへのエンパグリフロジンのSGLT2阻害のインパクト検証


 エンパグリフロジン10mgにて有意に左室mass減少 (補正差 -3.35 (95% CI,-5.9 , -0.81) p=0.01)

血圧正常でもベネフィット有り、駆出率保存でも、そして既知心不全なし、標準治療最大(RAS遮断剤 80%以上使用率)でも、ベースラインのLVMI高くても効果有り

エンパグリフロジンが、早期に、統計学的に、臨床的に、心血管・心不全に関与するリモデリングを回復促進することがこの研究で示唆される

EMPA-REG OUTCOME trial や他の SGLT2i 研究で観察されたベネフィットである心血管・心不全改善に寄与するのだろう

"While the results are provocative, the small sample size limits the certainty of the effect. Larger studies are clearly needed," commented Kim A. Eagle, MD, MACC, editor-in-chief of ACC.org.
EMPA-HEART: Empagliflozin May Reduce LV Mass in Patients With CVD, Diabetes
https://www.medscape.com/viewarticle/904819



2018年11月12日月曜日

DECLARE–TIMI 58研究:心血管疾患リスク存在2型糖尿病でダパグリフロジン MACE増減なし vs プラシーボ比較

ダパグリフロジン(”フォシーガ”など)の心血管疾患リスクあり患者への心血管アウトカム評価


Empa-reg outcome
http://diabetes.ebm-library.jp/trial/detail/51506.html

”心血管疾患あり”
https://www.nejm.org/doi/suppl/10.1056/NEJMoa1504720/suppl_file/nejmoa1504720_appendix.pdf



DECLARE-TIMI58 は"心血管疾患有り”ではなく、リスク状態あり/ありの既往
https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa1812389



ジャディアンスに比べ、今ひとつなのは、対象の違いなのだろうか?





Dapagliflozin and Cardiovascular Outcomes in Type 2 Diabetes
Stephen D. Wiviott, et al., for the DECLARE–TIMI 58 Investigators
N. Engl. J. Med. Nov. 10, 2018
https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa1812389



2型糖尿病で、動脈硬化性心血管疾患リスク有するか、その既往のあるもの


  • プライマリ安全性アウトカム:MACE構成(定義 心血管死亡、心筋梗塞、虚血性卒中)
  • プライマリ有効性アウトカム:MACEと心血管死亡・心不全入院
  • セカンダリ有効性アウトカム:腎複合(eGFR 40%以上減少、新規ESRD、腎・心血管原因死亡)と全原因死亡


17,160名(動脈硬化性心血管疾患なし 10,186名)、フォローアップ中央期間 4.2年間


プライマリ安全性アウトカム解析にて、ダパグリフロジンは、MACEに関してプラシーボへの非劣性事前設定クライテリアに一致  (95%信頼区間[CI]上限、 < 1.3;  p<  0.001 非劣性)


【結果】
2つのプライマリ有効性解析では、ダパグリフロジンはMACEの低下もたらさず

 (ダパグリフロジン群 8.8%、プラシーボ群  9.4% ; ハザード比, 0.93; 95% CI, 0.84 to 1.03; P=0.17)


 しかし、心血管死、心不全入院率低下  (4.9% vs. 5.8%; hazard ratio, 0.83; 95% CI, 0.73 to 0.95; P=0.005)

 心不全入院発生率低下が反映された結果  (hazard ratio, 0.73; 95% CI, 0.61 to 0.88)

 心血管死亡率に関して群間差なし  (hazard ratio, 0.98; 95% CI, 0.82 to 1.17).


腎イベントは、ダパグリフロジン群 4.3% 、プラシーボ群 5.6%  (hazard ratio, 0.76; 95% CI, 0.67 to 0.87)

全原因死亡は、6.2% vs 6.6% (hazard ratio, 0.93; 95% CI, 0.82 to 1.04)





糖尿病性ケトアシドーシスはダパグリフロジン群でプラシーボ比較で多く  (0.3% vs. 0.1%, P=0.02)

被検薬投与中止となった性器感染は重大と考えられる  (0.9% vs. 0.1%, P<0 .001="" p="">

結論


  • 動脈硬化性心血管疾患リスク状態既往・現行存在下の2型糖尿病では、ダパグリフロジン治療はMACE発生率をプラシーボ比較して増やしも減らしもしない
  • しかし、心血管死亡・心不全入院率を低下し、主に、心不全原因入院率低下をももたらす 
(Funded by AstraZeneca; DECLARE–TIMI 58 ClinicalTrials.gov number, NCT01730534.)



2018年10月25日木曜日

エンパグリフロジンの心不全直接効果:拡張期機能改善・心筋フィラメント調節機能への効果

EMPG-REG OUTCOMEトライアルでの心血管アウトカムへの効果は衝撃的で、糖尿病治療へSGLT-2の導入積極的な潮流となっているが、なぜ、心血管イベント、しかもhardなアウトカムを改善させたか、その根拠がはっきりしない。

また、駆出率保存型心不全(HFpEF)への画期的薬物療法が存在しない現状、この薬剤の糖尿病病態未関連直接心筋への効果があるとすれば、この治療へのトライアルの示唆となるのだろう。



Empagliflozin directly improves diastolic function in human heart failure
Stefan Wagner , et. al.
European Journal of Heart Failure (2018) 
ARTICLEdoi:10.1002/ejhf.1328


目的:エンパグリフロジンはSGLT-2阻害剤臨床抗糖尿病薬剤で、心血管安全性評価されている。エンパグリフロジンはプラシーボ比較で心不全死亡率入院を減らすエビデンスあり。しかし、そのメカニズムは道。故に、心筋への直接pleiotropic effectを検討

方法と結果 直接心筋への効果を評価するため、ヒト収縮期終末期心不全心室肉柱のtoto-isolation標本で収縮力実験。
エンパグリフロジンは有意に拡張期圧力を低下するが収縮力は不変
糖尿病・非糖尿病マウス心筋でも確認し、糖尿病状況とはこの効果は独立したものであることを示唆
ヒト心不全心筋細胞において、エンパグリフロジンはカルシウム・トランジェント電圧に影響を与えず、拡張期カルシウム濃度に影響を与えない。
拡張期機能の改善を下支えするメカニズムは拡張期心不全患者・ラット(駆出率保存型心不全, HFpEF)からの心筋線維研究で明確化。エンパグリフロジンは心筋フィラメントの調節蛋白のリン酸化促進により心筋フィラメントpassive stiffnessを改善。HFpEFラットではエンパグリフロジン静注にてエコー評価拡張機能有意改善するが、収縮期機能は変化認めず


結論 エンパグリフロジンは心筋への直接のpleiotropic effectあり、拡張期stiffness改善、拡張機能促進する。この効果は糖尿病病態と独立。拡張期機能障害心不全への薬物療法は確実なものがない現状、この結果は新しいtranslational studyへの根拠となり、EMPG-REG OUTCOMEトライアルの解釈に寄与するかも

2018年9月6日木曜日

コホートpropensity analysis:SGLT-2阻害剤全般下肢切断リスク増加 ;ただし比較対照による差存在

CANVAS と Canagliflozin Cardiovascu- lar Assessment Study–Renal (CANVAS-R) 研究にて、SGLT-2阻害剤の下肢切断リスク増加示され、SGLT-2全般なのか、特定SGLT-2iと関連するか、はたまた、偶発的結果なのか議論されている



後顧的コホート研究(Truven Health MarketScan Commercial Claims and Encounters data)


Association Between Sodium-Glucose Cotransporter 2 Inhibitors and Lower Extremity Amputation Among Patients With Type 2 Diabetes
JAMA Intern Med. 2018;178(9):1190-1198. doi:10.1001/jamainternmed.2018.3034


200万名の登録候補から953,906名(女性 516046 、男性 437 860 ; 平均 [SD] 年齢, 51.8 [10.9] 歳)を最終検討
新規使用:SGLT-2阻害剤  39 869 (4.2%)、 DPP-4阻害剤 105,023  (11.0%)、GLP-1アゴニスト39 120   (4.1%)
観察期間中央値 GLP-1 99日間、メトホルミン、SU剤、TZD  127日間
粗死亡率 1万人年対 4.9名(メトホルミン、SU剤、TZD)からSGLT-2阻害剤 10.53


propensity score荷重、住民指標・糖尿病重症度・合併症・薬剤重症度補正で、SGLT-2阻害剤新規使用は統計学的には有意でない下肢切断リスク増加
SGLT-2i vs DPP-4i  (adjusted hazard ratio, 1.50; 95% CI, 0.85-2.67)
SGLT-2i vs GLP-1 agonist  (adjusted hazard ratio, 1.47; 95% CI, 0.64-3.36)

SU剤、メトホルミン、TZD系と比較した場合、SGLT-2i新規使用は統計学的に有意な増加
(adjusted hazard ratio, 2.12; 95% CI, 1.19-3.77);感度分析で不変



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We defined 5 outcomes: foot and leg amputation, peripheral arterial disease, critical limb ischemia, osteomyelitis, and ulcer.

These outcomes were defined using administrative codes after a comprehensive literature review to identify the most accurate administrative codes associated with these conditions.

Four of 5 outcomes came from a validation study identifying diabetes-related complications,and the predictive positive value was 0.85 for amputation, 0.89 for ulcer, 0.64 for osteomyelitis, and 0.64 for peripheral vascular disease; critical limb ischemia was also similarly identified with a κ coefficient of 80.11


さて、どう解釈する・・・ と、思考停止

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