2015年10月27日火曜日

広島・長崎の放射線被爆:小児期被爆と甲状腺機能障害の関連性見出せず

福島の報告からか、放射線の影響報告に外国メディアも関心示しているようで・・・


Autoimmune thyroid diseases and thyroid dysfunction in Hiroshima and Nagasaki atomic-bomb survivors exposed in childhood
Imaizumi M, et al
ITC 2015; Short Oral Communication 89.

これのオーラルセッション報告


解説記事; A-Bomb Survivors With Low Radiation Exposure Have Low Thyroid Risk  ;60 years after Hiroshima and Nagasaki, thyroid risk appears nil
http://www.medpagetoday.com/MeetingCoverage/ATA/54277?xid=nl_mpt_DHE_2015-10-26&eun=g252454d0r

広島・長崎の核爆弾被爆日本人において、他の一般住民より、甲状腺疾患発生多くはない


2007年から2011年、2668名の結果を、長崎市の公益財団法人 放射線影響研究所の今泉 美彩 氏の報告で、被爆当時10歳未満全例調査


甲状腺中毒 1.3 %
甲状腺機能低下症 4.8 %
甲状腺関連抗体 21.5 %


非被爆一般住民と比率差なし



今泉「10 Gyレベルの放射線被爆では甲状腺機能低下を示すだろうが、5Gy未満の中等以下での影響、機能障害や自己免疫性甲状腺疾患については議論上のテーマ」と一般記事に記載


こういうのは、日本のメディアではまず報道されないと思うので・・・あえて記載


関連:福島:職業的放射線被曝と白血病の関連性結びつけるのは時期尚早では・・・という報道上の意見 
http://kaigyoi.blogspot.jp/2015/10/blog-post_87.html

軽度認知機能障害高齢者(75歳以上)への降圧剤中止は、認知機能・心理・日常機能へ影響なし

16週間フォローアップ時点での二重盲検アウトカム評価住民ベースランダム化トライアル、オランダの128GP実施研究


軽度認知機能障害高齢者(75歳以上)において降圧剤中止は血圧値以外の改善を示さない


Effect of Discontinuation of Antihypertensive Treatment in Elderly People on Cognitive Functioning—the DANTE Study Leiden A Randomized Clinical Trial
Justine E. F. Moonen, et. al.
JAMA Intern Med. 2015;175(10):1622-1630. doi:10.1001/jamainternmed.2015.4103.


386名、75歳以上の軽度認知障害(MMSEスコア 21-27):重篤な心血管疾患認めず
Discontinuation of Antihypertensive Treatment in Elderly People (DANTE) Study Leidenで、降圧治療登録者(2011年6月26日から2013年8月23日まで(フォローアップは2013ねん12月16日まで)
ITT解析


介入:降圧治療中止(n=199)、継続(n=186)

主要アウトカム測定:包括認知組み合わせスコア(プライマリアウトカム)、セカンダリアウトカムは認知ドメイン、Geriatric Depression Scale–15、Apathy Scale、 Groningen Activity Restriction Scale (functional status)、 Cantril Ladder (quality of life)

結果:
対照群(降圧治療継続群)176名と比べ、介入群(降圧治療中止群)180名では、収縮期血圧、拡張期血圧増加  (差, 7.36 [3.02 to 11.69] mm Hg; P = 0.001、 2.63 [0.34 to 4.93] mm Hg; P = 0.03)

包括組み合わせ認知スコアでは差を認めず (0.01 [−0.14 to 0.16] vs −0.01 [−0.16 to 0.14]; difference, 0.02 [−0.19 to 0.23]; P = 0.84)

介入群と対照群では、セカンダリアウトカムに差を認めず
・3つの認知機能ドメインの組み合わせスコア (記憶障害, −0.07 [−0.29 to 0.15; P = .52], , 遂行機能障害 0.08 [−0.12 to 0.29; P = .43],  , 精神運動速度, −0.85 [−1.72 to 0.02; P = 0.06])
・ symptoms of apathy (0.17 [−0.65 to 0.99; P = .68])
・ うつ (0.14 [−0.20 to 0.48; P = .41])
・ functional status (−0.72 [−1.52 to 0.09; P = .08])
・ quality-of-life score (−0.09 [−0.34 to 0.16; P = .46])

副事象は同等




重大心血管イベント発生率に関しても触れてほしかった




noteへ実験的移行

禁煙はお早めに! 米国における人種・民族・性別による喫煙・禁煙での死亡率相違|Makisey|note 日常生活内の小さな身体活動の積み重ねが健康ベネフィットをもたらす:VILPA|Makisey|note