2013年12月3日火曜日

吸入器具の優秀性

吸いやすい方が良い

ブリーズヘラー>ディスカス>タービュヘラー>ハンディヘラー


Once-daily glycopyrronium via the Breezhaler® device for the treatment of COPD: pharmacological and clinical profile
Mathieu Molimard and Peter D’Andrea
Expert Review of Clinical Pharmacology, September 2013, Vol. 6, No. 5 , Pages 503-517
(doi: 10.1586/17512433.2013.828419)



オキシトシン鼻腔投与により自閉症改善?

ASD(autismu spectrum disorder:自閉症スペクトラム障害) 17名の子供をfMRI評価

オシキトシン鼻腔投与で、社会的刺激に対する、脳活動性促進し、非社会的刺激行動減弱を示す。唾液中オキシトシン変化量と脳機能へ変化に相関性あり

治療的検討が必要で、専門家が言うには、分からぬことが多く、まだ待てと!


Oxytocin enhances brain function in children with autism
Published online before print December 2, 2013, doi: 10.1073/pnas.1312857110 
 PNAS December 2, 2013

もしオキシトシンが情緒・感情的関連性、信頼性、多くの生物学的役割があるなら、自閉症の社会行動異常に対して緩和作用が認められるだろう。米国では低用量薬ならOTCで購入可能な状況にあり、乱用が心配される。




ホルモン・オキシトシンにより男性貞操深まり、報酬系が関与する 2013/11/26 
オキシトシン: うわき防止ホルモン・貞節保持ホルモン・一夫一婦制度保持ホルモン・・・  2012/11/15

レッドミートアレルギーは、血液型、マダニ刺症と関連:オリゴ糖類 α-gal抗原性関与

レッドミート・アレルギーは、ダニ刺症と、血液型非B型と関連する


先行的に・・・レッドミートと、ゼラチン・ガラクトース-α-1,3-ガラクトース感作の関連性の報告がある。

オリゴ糖類 α-gal :肉に対する遅延型アナフィラキシーとは関連するが、喘息とは関連なさそう
Relationship between red meat allergy and sensitization to gelatin and galactose-α-1,3-galactose.
Mullins RJ, et. al.
J Allergy Clin Immunol. 2012 May;129(5):1334-1342.e1. 


今回の報告は・・・その知見に、血液型が付加された。

「(血液型)B 型・・・は N- アセチルガラクトサミンの代わりにガラクトースが付加することによって形成」される。故に、B型では免疫学的寛容形成の可能性がある。

そして、今回の知見
 レッドミートアレルギー病歴を持つ39名中37名で糖ガラクトース-a-1,3-ガラクトース(α-gal)への免疫グロブリンを認めた。そして、37名で、A・O型で、スウェーデン人一般比率と比べかなりの高頻度。
 さらに、α-galは、非霊長類ほ乳類の主要な血液型表現型に関与。構造的に血液型B型と類似する。

 lone star tick(amblyomma americanum):アメリカのマダニも、このレッドアレルギーと関連がsoutheastern stateでの検討で、European マダニ Ixodes ricinusの消化器官にもこのα-galが見つかっている。

Red meat allergy in Sweden: Association with tick sensitization and B-negative blood groups

老人・急性心筋梗塞:介入可能医療機関への搬送に積極的な病院と消極的病院でその生命予後に差は認めず、搬送積極性により入院期間延長に寄与

 日本なら訴訟沙汰やマスコミの餌食にになりかねない。この発表自体も・・・。テレビなどのコメントを見聞きするとかれらは全てを善悪分割したがる。急性心筋梗塞なら年齢にかかわらず全てカテーテル介入や手術介入できる施設へ搬送するのが当たり前という固着した“常識”を当たり前のようにしゃべり高報酬をもらう。


処置不能病院で、急性心筋梗塞高齢者の搬送に積極的な病院と、そうでない病院の比較


 処置不能病院から搬送する場合に、搬送判断なされているわけで、なにもせず放置って分けでもない。高齢者患者の急性心筋梗塞搬送頻度は実質的にばらつきが大きい。搬送率が高い病院のやりかたは、生命予後に公的影響を与えず、単に入院期間延長し社会資源の無駄遣いをもたらすだけかもしれない。



55962件のメディケア支払いサービス、2006年1月1日から2008年12月31日までの搬送率層別化( 20%以下、20%超・30%以下、30%超・40%以下、40%超)比較

Transfer Rates From Nonprocedure Hospitals After Initial Admission and Outcomes Among Elderly Patients With Acute Myocardial Infarction
José Augusto Barreto-Filho, , PhD, et al.
JAMA Intern Med. Published online December 02, 2013. doi:10.1001/jamainternmed.2013.11944


搬送率中央値は29.4%(IQR 25-75パーセンタイル 21.8% to 37.8%)

(あたりまえだが)搬送比率高いほど、カテーテル施行率高い (P < .001)、同様に、percutaneous coronary intervention (P < .001)、coronary artery bypass graft surgery (P < .001)率高い

入院期間中央値は、検討群間で、有意差無し

搬送率と、30日目リスク標準化死亡率の間に相関する有意なエビデンス認めず (平均 [SD], 22.3% [2.6%], 22.1% [2.3%], 22.3% [2.4%],  21.7% [2.1%], 各; P = .054)
、 1年後リスク標準化死亡率1 (43.9% [2.3%], 43.6% [2.2%], 43.5% [2.4%],42.8% [2.2%], 各; P < .001)




日本なら、遠くにいて普段面倒みることのない親戚が、途中から割り込み、現場で意思決定した患者・患者家族・医療関係者の関係性まで悪くすることが・・・日常的に見られる。

エナージー・ドリンクの危険性示唆:心筋収縮長時間増加 → 高齢・若年・心疾患保有者への潜在性リスク

peer-reviewed journalへの発表前で、スピーチ発表だからなんとも・・・と思うが、でも、やっぱ、潜在性リスクから考えれば、心疾患リスクある人や若年・高齢者では避けてもらいたい・・・エナージードリンク


Energy Drinks Affect Heart, MRI Scans Show
Small, early study found contraction rate sped up after people downed beverage
http://www.webmd.com/hypertension-high-blood-pressure/news/20131202/energy-drinks-affect-heart-mri-scans-show


日本でもエナージードリンクが普及し、コンビニの棚に羅列されているのをみて・・・なんだかなぁと思っている

ドイツ人研究者が、シカゴで開かれたRadiological Society of North Americaで、このカフェイン・タウリン高用量投与による心収縮長時間持続するという、体に好ましからぬ影響を報告。心疾患などを有する場合に注意が必要だろうというもの。健常者でも慢性使用による影響は不明。


この研究は、18名の健常者に於ける、MRI測定心機能研究

水分100mlあたり、タウリン 400 mg+カフェイン 32 mg含むもので、心収縮率6%増加したが、この効果は比較的長時間持続する。

対して、アメリカ飲料業界団体(American Beverage Association)は、「主たるエナージードリンクでは、コーヒーサイズの半分量にすぎない。コーヒーは安全で連日消費されている。エナージードリンクもすでに30年ほどの歴史が有り安全だ」と主張。そして、わずか18名の研究で太いことを言うなと反論。

しかし、小児や心臓疾患患者への安全性には懸念がやはり残ると報告者。


同じエナージードリンクといっても、カフェイン含量や他の成分ばらつきあり

従来日本で販売されている、健康ドリンクと何処が違うかというと・・・その違いもはっきりしない。看板書き換え・横文字商売。

タウリン配合・・・なんちゃらという製品も、カフェイン+タウリン配合だし・・・



アジア人種の、ST非上昇型心筋梗塞(NSTEMI)は、白人と違い、予後良好

アジア人種の、ST非上昇型心筋梗塞(NSTEMI)は、白人と違い、予後良好

アジア人検討者は、白人のそれに比べ、若年で、高血圧・糖尿病・腎肥前頻度が高く、心筋梗塞既往が少ないということはあったが、心臓カテーテル率・血管再建術は差を認めなかった。
30日後、アジア人と白人のリスク補正死オブ率は同等だが、1年後は有意にリスク補正死亡率差を認めるようになった(20.9%vs24.5%、補正ハザード比 0.65, 95% CI, 0.50 to 0.82)、さらに心血管再入院補正リスクも低い(補正ハザード比 0.79, 95% CI,  0.64 to 0.88)

Comparison of long-term outcomes between older Asian and white patients with non–ST-segment elevation myocardial infarction: Findings from CRUSADE-CMS database
American Heart Journal Volume 166, Issue 6 , Pages 1050-1055, December 2013



以下の報告の続報というか、同じのような・・・

Abstract P28: Comparison of Short- and Long-Term Mortality Between Older Asian and White Patients with Non–ST-Elevation Myocardial Infarction: Findings from CRUSADE-CMS Database
http://circoutcomes.ahajournals.org/cgi/content/meeting_abstract/4/6_MeetingAbstracts2011/AP28

男性性腺機能低下症(男性更年期):アンドロゲン欠乏は除脂肪(筋・骨格筋)量・筋強度減少、エストロゲン欠乏は脂肪増加、両者欠乏は性腺機能低下と関連

タイトルのごとき結論となるが、テストステロン補充効果は個体ばらつきが大きい

男性・性腺機能低下症を「男性更年期」などと称して、単に男性ホルモン補充だけで解決などというような単純すぎる理念展開しているのは、なにも民間業者だけでなく、国内では一流とされる国公立大学のお偉いさんまで主張しているが、その臨床的・実験的エビデンスは希薄。ことは、そう簡単ではないのだ。

昨今、男性性腺機能低下症は、テストステロン→エストラジオール転換が重視され、相互的作用が議論となっている。
性腺ステロイドホルモンと体組成・筋肉量、性機能の関連性 → 男性でも低エストロゲンが問題 2013/0/12

NEJMで、男性ホルモンと女性ホルモン、そして、その両者に関連する酵素介入による影響報告で、比較的純粋に両者の体組成、体重、筋強度への影響が明らかになった。

Gonadal Steroids and Body Composition, Strength, and Sexual Function in Men
Joel S. Finkelstein, et. al.
N Engl J Med 2013; 369:1011-1022September 12, 2013DOI: 10.1056/NEJMoa1206168

【背景】テストステロン欠乏診断現行アプローチは、テストステロン値による生理学的影響をもたらすか、また、テストステロン、エストラジオール、あるいはその両方の凌駕臨床的所見と関連するかは不明。
【方法】20−50歳健康男性 198名
16週間投与
・goserelin acetate(内因性テストステロン・エストラジオール抑制のため利用)

・ランダム割り付け:プラシーボ・ゲル vs テストステロンゲル1.25g、 2.5g、 5g、 10g

別の202名を、geserelin acetate、プラシーボ、テストステロン・ゲル、anastrozole(テストステロン→エストラジオール転換抑制)割り付け

プライマリアウトカム:体脂肪、lean mass比率
皮下−、腹腔内脂肪面積、大腿筋面積、強度、性的機能も評価

【結果】体脂肪比率は
・anastrozole投与無し + プラシーボ群、テストステロン 1.25g、2.5g連日投与で、増加。(テストステロン値平均 : 44±13 ng/dL 、19±78 ng/dL、337±173 ng/dL)
lean massと大腿筋面積は
・anastrozole投与無し + プラシーボ群とtestosteron 1.25g連日投与群で、減少

下肢プレス強度は、プラシーボ投与群でのみ減少

・一般的に、テストステロン投与量少ないほど性欲減少

【結論】 lean mass、脂肪量、筋強度、性的機能維持のためのテストステロン総量は男性でばらつきがある。

アンドロゲン欠乏は、lean mass、筋肉のサイズ、筋肉強度の減少となり、
エストロゲン欠乏は、主に体脂肪増加となる
両者欠乏は、性的機能減少となる

以上の知見は、男性の性腺機能低下管理に関して評価・管理上のアプローチの変化をもたらす。


 ある横断的研究報告で、高齢者においても、テストステロンのみが筋強度関連性が指摘されている。主に骨格筋筋肉の量と質における、男性ホルモンの関連性はわかったが、その投与有効性・安全性が担保され居るわけではない。


noteへ実験的移行

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