2017年12月22日金曜日

雨と腰痛関節痛の関連性:確たるエビデンスは無い!

雨と関節痛・腰痛の関わりについて、まるで、確定的であるかのような記述や話を見聞きする。

BMJクリスマス記事なので・・・話半分だが・・・確定的な話ではなさそうだ


Research Christmas 2017: Natural Phenomena
Association between rainfall and diagnoses of joint or back pain: retrospective claims analysis
BMJ 2017; 359 doi: https://doi.org/10.1136/bmj.j5326
(Published 13 December 2017)

2008年ー2012年の一般内科受診外来患者65歳以上 11,673,392名 (1,552,842名中)のいわゆるbig data

関節痛・腰痛関連病態(関節リウマチ、変形性関節症、脊椎症、脊椎板障害、椎間板障害、非外傷性関節障害)の外来受診比率を、降雨日と非降雨日で比較(患者特性、慢性疾患、地理的fixed effect(同一地域内の降雨日と非降雨日の外来受診関連関節痛・腰痛率比較)

メディケア保険による外来受診 11,673,392のうち、降雨日 2,095,761(18.0%) 
非補正・補正解析にて、受診比率 非補正 降雨日 6.23% vs 非降雨 6.42%  P<0 .001="" 6.35="" 6.39="" nbsp="" p="0.05<br" vs="">有意差ありそうだが臨床的意義はない 
外来受診の週のうちの雨の比率と関節痛・腰痛の訴え比率の相関性の統計学的有意差無し 
リウマチ患者のサブグループ内で相関性認めず


定説とは異なる結果


論文のdiscussion記載でも、小規模限定的研究ばかりとのこと

市井の噂にすぎない、一人歩きの"雨と腰痛・関節痛の関連性”ということらしい



慢性腎臓病(CKD):強化降圧治療 vs m非強化 にて予後影響

ランダム化臨床トライアルのシステマティックレビュー&メタアナリシス
慢性腎臓病(CKD) stage 3-5における、強化降圧治療 vs 非強化降圧治療で死亡率比較

より強化血圧コントロール群が、死亡率リスク低下と相関した。
benefit/harm検討はこれから


Association Between More Intensive vs Less Intensive Blood Pressure Lowering and Risk of Mortality in Chronic Kidney Disease Stages 3 to 5
A Systematic Review and Meta-analysis
Rakesh Malhotra,  et al.
JAMA Intern Med. 2017;177(10):1498-1505. doi:10.1001/jamainternmed.2017.4377



対象クライテリア一致 30のRCT
CKDサブセット死亡率データ18トライアルから抽出、CKD15924名中1293死亡
平均(SD)ベースライン収縮期血圧(SB0) 148(16) mmHg:強化、非強化治療群とも
強化治療群では平均SBPは16 mmHgの132mmHgへ、非強化治療群では 8 mmHgの 140 mmHgへ
強化 vs 非強化 治療で全原因死亡率 14.0%(オッズ比 0.86 , 95% CI, 0.76 - 0.97 ; p = 0.01)リスク低下
heterogeneity有意性なく、多くのサブグループでも一致した知見





黄色い部分が有意差あるところだが、ベースライン収縮期血圧160 mmHg超過では有意差なく、140−160 mmHgで有意差有り、治療反応を示した群 12mmHg超え群で死亡率低下





逆に言えば、収縮期血圧160 mmHgを超えるような状況ではベネイフィット少ないのかもしれない、降圧治療奏功すれば別だが・・・

noteへ実験的移行

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