個別患者データ(IPD)メタアナリシスは、解析及びアウトカムの標準化、潜在的交絡因子の一貫した調整、患者特性に応じた堅牢なサブグループ解析を可能にし、従来の集計方法よりも多くの利点を提供するため、エビデンス収集及び統合のためのゴールドスタンダードと考えられ、血液由来のバイオマーカーの系統的レビューを通じて、マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)-7を測定した十分な研究が特定され、IPFにおけるこのバイオマーカーの予後の可能性の標準的な分析を促進することができた。
A systematic review of blood biomarkers with individual participant data meta-analysis of matrix metalloproteinase-7 in idiopathic pulmonary fibrosis
Fasihul A. Khan, et al.
European Respiratory Journal 2022 59: 2101612;
DOI: 10.1183/13993003.01612-2021
https://erj.ersjournals.com/content/59/4/2101612
【背景】 特発性肺線維症(IPF)の予後予測マーカーとして血液由来のバイオマーカーが広く知られているが、データに依存した閾値を用いた解析、交絡因子に対する一貫性のない調整、多様なエンドポイントなど、一般化できない結果をもたらすことが多いという限界があった。個人参加者データ(IPD)のメタアナリシスは、これらの限界を克服するための強力なツールである。血液由来のバイオマーカーの系統的レビューを通じて、IPFにおけるこのバイオマーカーの予後予測の標準化された分析を促進するために、マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)-7を測定した十分な研究が同定された。
【方法 】2020年11月12日に電子データベースを検索し、未治療のIPF患者において、少なくとも1つの事前に指定したバイオマーカーによって層別化し、ベースライン、または3ヶ月間の変化のいずれかで測定した転帰を報告する前向き研究を同定した。MMP-7を予後因子として調査する研究のIPDが求められた。主要アウトカムは標準化されたMMP-7 z-スコアによる全死亡で、副次的アウトカムは12ヵ月間の疾患進行とし、すべて年齢、性別、喫煙、ベースラインの強制生命維持能力で調整した。
【結果】 特定された12の研究のうち9つの研究でIPDが入手でき、1664人の参加者のアウトカムが報告された。ベースラインのMMP-7値は死亡リスク(調整後ハザード比1.23、95%CI 1.03-1.48、I2=64.3%)および疾患進行(調整後OR 1.27、95%CI 1.11-1.46、I2=5.9%)と関連があった。限られた研究において、MMP-7の3ヶ月の変化は転帰と関連していなかった。
【結論】 IPDメタアナリシスにより、未治療のIPF患者においてベースラインのMMP-7値が大きいことは独立して予後不良のリスク増加と関連するが、短期的な変化は疾患の進行を反映しないことが示された。
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死亡率
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