2015年10月21日水曜日

スタチンとED

台湾のPropensity matched コホート研究

スタチン治療使用者は、ED発症リスク減少 (HR, 0.75; 95% CI, 0.63-0.90, p = 0.002)

Statin Use and Incident Erectile Dysfunction - A Nationwide Propensity-Matched Cohort Study in Taiwan
Chian-Ying Chou, et. al.
International Journal of Cardiology 
DOI: http://dx.doi.org/10.1016/j.ijcard.2015.10.012







Statins and male sexual health: a retrospective cohort analysis.
Davis R, et. al.
J Sex Med. 2015 Jan;12(1):158-67.

こちらは結論として、スタチンによる男性性機能への相関性認めず

急性腰痛症:薬剤追加必要なし、筋弛緩剤も、アセトアミノフェンも、オピオイドも追加効果無し

急性腰痛症に薬剤追加必要なし、筋弛緩剤も、アセトアミノフェンも、オピオイドも追加効果無し



Naproxen With Cyclobenzaprine, Oxycodone/Acetaminophen, or Placebo for Treating Acute Low Back Pain
A Randomized Clinical Trial
Benjamin W. Friedman, et. al.
JAMA. 2015;314(15):1572-1580. doi:10.1001/jama.2015.13043.

腰痛(low back pain : LBP)は米国ERで250万人超受診。
NSAIDs、アセトアミノフェン、オピオイド、筋弛緩薬などの薬剤とその組み合わせが使用される。

ED受診、1週間後、3ヶ月後の機能的アウトカムを比較
(1)ナプロキセン+プラシーボ
(2)ナプロキセン+シクロベンザプリン(日本では未承認の中枢性筋弛緩薬;米国では線維筋痛症や顎関節症に処方される。筋弛緩作用:5-HT2受容体拮抗薬
(3)ナプロキセン+オキシコドン/アセトアミノフェン
3つにランダム化・10日間投与

非外傷性・非神経根性LBP2週間未満

ランダム化二重盲検3群


Roland-Morris Disability Questionnaire (RMDQ) 5超(24項目アンケート、LBPと、関連機能障害)

主要アウトカム項目:RMDQ ED受診から1週間後の間



3群住民統計指標同等、ベースラインのRMDQスコア中央値は、プラシーボ、シクロベンザプリン群、オキシコドン/アセトアミノフェン群で、 20 (中間4分位 [IQR],17-21)、 19 (IQR,17-21)、 20 (IQR,17-22))



1週間フォローアップ時点で、平均RMDQ改善は、プラシーボ群 9.8、シクロベンザプリン群 10.1、オキシコドン/アセトアミノフェン群 11.1


平均RMDQ改善度群間差は、シクロベンザプリン群 vs placebo 0.3 (98.3% CI, −2.6 to 3.2; P = .77)、 オキシコドン/アセトアミノフェン群 vs placebo, 1.3 (98.3% CI, −1.5 to 4.1; P = .28)、オキシコドン/アセトアミノフェン群 vs vs シクロベンザプリン群, 0.9 (98.3% CI, −2.1 to 3.9; P = .45)






日本に流布する貼付剤も検討したらどうだろう? 


同じJAMA誌で理学療法介入の価値の乏しさ示されている
腰痛への理学療法早期介入は統計学的に意味はあるが臨床的意味はすくない 2015年10月14日

検討さえされてない柔道整復は・・・

福島:職業的放射線被曝と白血病の関連性結びつけるのは時期尚早では・・・という報道上の意見

厚労省によると、東京電力福島第一原子力発電所で防御装備下で、15.7 millisieverts (mSv) 被爆した41歳建設労働者

本来、放射性物質を扱う労働者での基準は50mSv未満なのだが、一貫性に欠く行政判断を驚く記事


A Fukushima Worker Has Been Diagnosed With Cancer Linked to the Disaster
By Kanyakrit Vongkiatkajorn
https://news.vice.com/article/a-fukushima-worker-has-been-diagnosed-with-cancer-linked-to-the-disaster
October 21, 2015 | 6:25 am


David Brenner (director of the Center for Radiological Research at Columbia University in New York City)
「米国内では、平均的に、自然放射線暴露・医療用放射線暴露で4mSv年間暴露」
「統計学的に15mSvの量では白血病発症あり得ない」
「がんと放射線の影響に関してはその影響評価困難」
「福島において、包括的に癌リスク増加していると判断するには時期尚早」
「白血病、甲状腺癌において、最低4年を超さないと影響出現しないはず」


Edwin Lyman
「日本政府が放射線被爆の量少なくてもがんとの関連性を認めたことの方が重大」


NHKによれば、白血病2014年発症した原発事故労働者に対する政府補償として判断したものと思われる


善意なのかもしれないが、逆手にとって、原発事故の事実と反した批判の材料に使われるだろう・・・ プロパガンダに洗脳された人たちによって・・・

日本政府・役人の甘さが裏目に出なければ良いのだが・・・

アメリカがん協会の乳がん検診ガイドライン

2015年アップデート

米国連邦タスクフォースでは、40歳までとした従来からの検診推奨開始時期を50歳としたが、これと異なる推奨となっている



Breast Cancer Screening for Women at Average Risk
2015 Guideline Update From the American Cancer Society
Kevin C. Oeffinger,  et. al.
JAMA. 2015;314(15):1599-1614. doi:10.1001/jama.2015.12783.


ACS(American Cancer Society)は、乳がん平均リスク女性では、45歳時点で定期検診マンモグラフィーを受けるべき  (strong recommendation)


45−54歳女性は年毎検診受けるべき  (qualified recommendation)


55歳以上では、2年毎検診に移行、もしくは、年次検診継続機会を有すべき  (qualified recommendation)


女性は、40−44歳では、年次検診機会を設けるべき (qualified recommendation).


女性は、包括的健康状況良好で、余命10年以上とされる場合のみマンモグラフィー継続すべき  (qualified recommendation)


ACSは、平均リスク女性での乳がん検診のための clinical breast examination(CBE:視触診による乳がん検診)はいずれの世代でも推奨しない  (qualified recommendation)

noteへ実験的移行

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