2019年8月23日金曜日

AHA:EPA and/or DHA 高TG血症治療をスタチン併用有無にかかわらず推奨するというが・・・

AHAによれば、ω-3脂肪酸処方は中性脂肪をcut downするための「有効で安全な」オプションとされてきた。 しかし、高中性脂肪長期管理において薬剤処方の場でOTC ω-3サプリメントについてはFDAによりレビューされず、承認もされてない。

Ann Skulas-Ray, ( group chair PhD, of the University of Arizona, Tucson)は警告

「4 g / dの用量での処方オメガ3脂肪酸は、単独療法または他のトリグリセリド低下療法の補助として、根本的な原因に対処し、食事およびライフスタイル戦略を実施した後、トリグリセリドを減らすのに臨床的に有用 」と彼女のグループは結論付けた。


Circulation誌のステートメントによると、
EPA and/or DHA含有魚脂はTG 500mg/dL以上の患者において30%程TGを減少する

Circulation
Source Reference: Skulas-Ray AC, et al "Omega-3 fatty acids for the management of hypertriglyceridemia: a science advisory from the American Heart Association" Circulation 2019; DOI: 10.1161/CIR.0000000000000709.


長鎖ω-3脂肪酸(n= 3FAs: 4g/日)の効果
オメガ-3脂肪酸エチルエステル(O3AEE)+ドコサヘキサエン酸(DHA)+エイコサペンタエン酸(IPE;EPA-only)、omega-3 carboxylic acid(O3CA; EPA+DHA) vs placebo
極度高値TG(VHTG; 500-2000 mg/dL)と高値TG ; 200-499 mg/dL)



この助言委員会の目的は薬理学的用量( EPA+DHA総量 3g超)で生じる脂質、リポ蛋白のn-3 FAの効果を新しい科学的データや入手可能n-3 FA 薬剤ベースで検討すること

VHTGにおいて EPA+DHA 4g/日は、TG 30%以上減少、しかし、LDLコレステロールは増加する。
EPA単独ではLDLコレステロールをVHTGにおいては増加しない

スタチンとの組み合わせあるいは単独治療において、高TG血症治療使用時、EPA+DHAでもEPA-単独でも、 n-3 FA治療は、大まかには、TG減少、LDL増加を生じない

n-3FA 4g/d処方大規模トライアルでは、非HDLリポ蛋白とapoリポ蛋白Bは軽度減少し動脈硬化原性リポ蛋白総量を減少を示唆する。

高TG血症患者の動脈硬化性心血管疾患改善のためのn-3 FA (4g/日)使用は重大心血管疾患イベント(MACE)をスタチン治療高リスク患者においてREDUCE-IT (Reduction of Cardiovascular Events With EPA Intervention Trial)において25%減少

高TG血症のEPA+DHA 4g/日処方トライアルは2020年結果が予想される。


脂質低下薬剤の単独、アジュバントとして 4g/日の用量n-3 FAs  (EPA+DHA or EPA-only) (総EPA+DHA 3g/日超)は有効で安全という結論





EPAだけの成分だとLDLコレステロールを増加しないが、EPA-DHA組み合わせだと増加する
これは無視して TG 500mg/dL以上症例で併用推奨して良いのだろうか?

気管支拡張症におけるCAT:心理的指標として有益

今日からCOPD以外の気管支拡張症やDPBなどでもCAT導入しようっと・・・

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CAT (COPD ASSESSMENT TEST) In Bronchiectasis: Minimum Clinically Important Difference and Psychometric Validation. A Prospective Study
David De la Rosa Carrillo,  et al.
CHEST
DOI: https://doi.org/10.1016/j.chest.2019.08.1916
https://journal.chestnet.org/article/S0012-3692(19)33460-9/fulltext?rss=yes

背景
気管支拡張(BE)において、Health-related Quality of Life (QoL)は最重要エンドポイントの一つ
しかし、HRQoL質問票の多くは時間がかかり、BEでは検証もされてない
COPD Assessment Test (CAT) は簡単な質問票であり、この研究の目的はBEでのCAT信頼性を評価

方法
BE患者の観察多施設前向き研究、CATの心理的特性を測定:
 :内的整合性 internal consistency (Cronbach´s α)、再現性 (test-retest; intra-class correlation coefficient [ICC])、判別妥当性 (重症スコアとの相関性:correlation with severity scores)、収束妥当性( correlation with some validated QoL questionnaire and other clinical variables of interest:検証済みQoLアンケートや他の着眼臨床変数との相関)、長期的な妥当性(変化と反応性を感知する為にフォローアップ中の急性増悪毎前後測定比較)、将来の悪化に対する予測的妥当性、および最終的に最小の臨床的に重要な差(MCID)

結果
患者 96名、1年間フォローアップ。平均年齢 62.2(15.8)歳(女性 79.2%)
CATにて内的整合性 internal consistencyは、α 0.95で、再現性 (ICC: 0.95)
CATの信頼性は全ての測定項目でexcellent(ほぼ全てPearson coefficient >0.40)、例外は重症度スコア (Pearson coefficient between 0.22-0.26)

急性増悪前後変化への感度は5.4〜5.8の間でセットされている
CAT値 10以上は1回を超えるの急性増悪の予後因子となり、MCID は3点とセットされる

結論
気管支拡張において、CATは優秀な心理的特性を提示し、容易に使える指標で解釈も容易





CAT
http://www.gold-jac.jp/support_contents/cat.html

I like CATというやつで・・・

もちろん、文法的には間違いですが・・・



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