糖尿病診断時スタチン使用してない女性では、糖尿病を有さない女性に比べ、ASCVDのハザード比 1.42 (95% CI, 1.28 - 1.58)だが、
スタチン使用者、即ち、糖尿病診断時スタチン使用女性では、糖尿病を有さない場合、リスク増加の程度はやや軽度 (HR 1.39, 95% CI 1.12-1.74)
糖尿病患者においては、スタチン使用有無でその差は有意でなくなる
表題とは異なるが・・・ 解釈としては、住民ベース閉経後女性前向き観察研究において、スタチン治療有無にかかわらず、糖尿病新規発症はASCVDリスクを有意にたかめるということ。 スタチン治療がこの群にbluntであるかどうかは解釈を控えているとの記載
Impact of incident diabetes on atherosclerotic cardiovascular disease according to statin use history among postmenopausal women
Yunsheng Ma , et. al.
CARDIOVASCULAR DISEASE
European Journal of Epidemiology pp 1-15 First online: 17 May 2016
動脈硬化性心血管疾患(ASCVD)における糖尿病発症インパクトを閉経女性にてスタチン使用に基づき比較
12万499名の閉経後女性、糖尿病・心血管疾患明確履歴無し、WHI前向きデータ 使用
糖尿病発症は年次自己報告、錠剤や糖尿病注射薬剤治療で定義
現行スタチン使用は、登録時、year 1、3、6、9、13.5で3臨床トライアルアームで決定
プライマリアウトカムは、ASCVDイベント発生。糖尿病発症とスタチン使用状態は経時的共役要素にてフィットさせ、Cox回帰モデルにてASCVDリスク評価(平均フォローアップ 13.6年間)
糖尿病診断時スタチンのない事例では、ASCVDリスク 糖尿病発症女性では糖尿病なしの場合に比べ 42%増加 [hazard ratio (HR) 1.42, 95 % CI 1.28–1.58]
スタチン使用事例では、ASCVDリスク 糖尿病発症女性では糖尿病なしの場合に比べ 39%増加 (HR 1.39, 95 % CI 1.12–1.74)
糖尿病によるASCVDリスク増加はスタチン使用前・使用後で同様 (P = 0.89)
糖尿病がスタチン使用前・後診断されても、ASCVDの糖尿病関連リスク増加に変動はない
スタチン使用者の糖尿病発症増加緩和によりASCVDの benefit-to-risk ratio増加をもたらすことができそう