2017年12月5日火曜日

インフルエンザ:院内併発感染症のリスク要素:リンパ球減少、重症度、年齢、貧血、ICU使用など・・・

インフルエンザ(H1N1、 pdm09)患者の院内感染の予測因子、高リスク要素の検討
中国の国内ネットワークを通した前向き収集データによる解析




Risk factors for nosocomial infection among hospitalised severe influenza A(H1N1)pdm09 patients
Fei Zhou, et al. , for the National Influenza A(H1N1)pdm09 Clinical Investigation Group of China
DOI: http://dx.doi.org/10.1016/j.rmed.2017.11.017

 2,146名、年齢中央値 36.0才、男性 50.2%、院内感染合併 232 (10.8%)
 主な感染病原は、Acinetobacter baumannii、 Pseudomonas aeruginosa、 Stenotrophomonas maltophilia 、 Staphylococcus aureus 
 侵襲性真菌感染も30例(12.9%)認めた
 
 
 院内死亡率は、院内感染無しに比べ、院内感染有りでは大きく増加  (45.7% vs 11.8%, P < 0.001). 
 


  •  人工呼吸必要性  (OR: 3.336; 95% CI 2.362-4.712)
  • 敗血症(OR: 2.125; 95% CI 1.236-3.651)
  • 初日ICU入室 (OR: 2.074; 95% CI 1.425-3.019)
  • リンパ球減少  (OR: 1.906; 95% CI 1.361-2.671)
  • 年齢 > 65 years (OR: 1.83; 95% CI 1.04-3.21)
  • 貧血(OR: 1.39; 95% CI 1.39-2.79) 
以上の要素は、院内感染と独立相関
 







当方地域では、中核となる病院職員にインフルエンザワクチン行き渡ってないと聞いている。厚労省の失策の一つだと思う。
パンデミック対応だけでなく、通常のインフルエンザワクチンでもリスク層別化された供給が必要で、まずは、中核医療機関の職員配布が先行されるべきと思うのだが・・・



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