2018年1月4日木曜日

血中カフェイン濃度・カフェイン代謝産物濃度はパーキンソン病早期の診断に役立つ


メディアで報道されている順天堂大学からの報告

血液でパーキンソン病診断 カフェイン検査、予防にも
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO2529083003012018CR8000/


Serum caffeine and metabolites are reliable biomarkers of early Parkinson disease
Motoki Fujimaki, et al.
Neurology First published January 3, 2018, 
DOI: https://doi.org/10.1212/WNL.0000000000004888


目的:高速液体クロマトグラフィー /質量分析にてパーキンソン病(PD)と対照からの血清中カフェインの動態と代謝検討

方法:PD 108、対照 31年齢マッチ化健康対照からカフェインとその血清代謝産物11種類の濃度をLC/MSにて比較。カフェイン関連遺伝子変異をdirect sequencingでスクリーン

結果:カフェインとdownstream metabolite9種の血中濃度が早期PD患者においてさえ減少し、カフェイン摂取総量や疾患重症度と関連しない。
ヒトのカフェイン代謝に主要な役割を果たす、P450酵素をencodeする、CYP1A2、あるいはCYP2E1は、対照と比較して有意な遺伝子変異なし
運動障害あるPD患者では運動障害症状なしのPDに比べカフェイン濃度有意に減少
疾患重症度と(adenosine 2A 受容体encodingの)ADORA2A遺伝子の変異に有意相関認めず、これは、受容体感受性とphenotypeの解離を示す。
血中カフェインとその代謝産物レベルの特性は、受診者操作特性分析による有望バイオマーカーと判明

結論:カフェイン濃度、カフェイン代謝産物濃度絶対値は、早期パーキンソン病の診断的バイオマーカーとして有望。これは、以前からの疫学・実験研究報告のカフェインの神経防御的効果と一致した知見






解説記事
https://www.medpagetoday.com/neurology/parkinsonsdisease/70281

noteへ実験的移行

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