2013年1月15日火曜日

Google先生に診断を求める米国人は、3.5割 ・・・ 同一疾病患者同士のソーシャルコンタクトが新しい流れ?

Pew Internet Project
http://pewinternet.org/Reports/2013/Health-online.aspx


3100名の米国国内電話調査


リアルな医者に受診する前に、検索エンジンや医療系ウェブサイトを調べる米国人は、3人に1人となっている。

米国民の81%がインターネットを利用し、59%が昨年に医療情報をオンライン閲覧し、35%で自身あるいは他の人の病状を明確にするためオンラインを利用した経験を有する

さらに

・ 米国成人の70%が、医師もしくは他の医療専門家から、情報、ケア、サポートを得ている。

・ 米国成人の60%が、友人、家族から情報或いはサポートを得ている。

・ 米国成人の24%が、同じ健康状態の他人から情報或いはサポートを得ている。

医療情報のに関するソーシャルライフや、peer-to-peer医療に関してアップデート報告がなされている。




自己診断の危険性 とともに、同一疾患を有する仲間とのソーシャルコンタクトが流れに・・・

稀なる疾患やそうで無い場合でも、医療専門家が今は主な情報源である

“医療専門家受診を伴わないインターネットによる自己診断・自己判断服薬”は、頻回に、述べられるが、まだ国の電話調査や、極珍しい疾患同志のコミュニティーではまだ顕在化してない。

同志からのアドバイスは医療状況について医師・看護師からの意見を補完する。

一般的な調査では、インターネットユーザーは、オフラインで遭遇する医療専門家との関連が主であると述べている。

医療専門家からのオンラインの情報、ケア、サポートを利用しているというのはわずか5%。

13%はオンラインで友人、家族とコンタクトを持ち、5%は同病の仲間の患者とオンラインで関係を持つと述べている。

米国内では、総じて、オフラインでの医療従事者重視で、比較的健全である。

でも、日本の方が健全であるという証拠は全くない。



LATimesの解説記事がおもしろかったので大幅意訳追記
http://www.latimes.com/business/la-fi-tech-savvy-health-20130117,0,5353311.story

上記報告のごとく、米国の一般人は3名に1人は症状があるとき、サーチエンジンや医療ウェブサイトで受診前に確認をしている。


医師たちは、サイト一つのみではベストあるいはアップデートされた情報とは言えないとのべることが多い、しかし、有用なサイトもあることは確か。

NIHスポンサー/米国NLM管理ののMedlinePlusを推奨する医師たちもいる
http://www.nlm.nih.gov/medlineplus/

シアトルの小児病院の医師Dr. Wendy Sue Swansonは、 Centers for Disease Control and Prevention website のhttp://www.cdc.gov 、それに、American Academy of Pediatricsの website  http://www.HealthyChildren.org をpeer-reviewed 医療情報サイトとして推奨している。

ニューハンプシャーのプライマリ医師、Dr. Kevin Phoは、 “.org”や、“.gov”というサイトを勧める。(日本では、org.jpでは偏った団体の主張が多いので注意)

宣伝のためだけのサイトがあるので、注意必要。

“Medical Library Assn”は、コンシューマー医療サイトのリストで、最も有用とされたモノのまとめであり、がん、糖尿病、、心疾患の情報が多い
 http://www.mlanet.org/resources/userguide.html

大多数のネットユーザーは、GoogleやBingを用いる。検索タームを絞ることでさらに有用かもしれない。たとえば、“cancer, chemotherapy, side effect"のほうが単に"cancer"と検索するより目的とするサイトに到達しやすい。子供の例として、“children flu shot, AAP”とすると、AAPのサイトからインフルエンザワクチン情報が得られやすい。

加えて、受診前にオンライン検索した場合、情報入手のデジタル・ペーパーでそれを保存することを勧める。
「記載物を求めると、彼らはどこにあるか分からなくなる。知りたいことをネットで入手した場合、それを印刷し、医師たちと共に共有することを勧める」
スタックとして示せるツールがスマートフォンなどで存在するためそれを勧めているとのこと(e.g. EvernoteやInstapaperなどか・・・)。


患者達はネット使用によりよりパワーを持ちつつある故にリアリティーに直面する。
我々はgatekeeperでなく、いわば学芸員(キュレーター)となるべきで、豊富な情報を通して、患者をシェファーする役割となっている。

さらに、受診前に気分が悪い状況のとき何をすべきか明記することは別に新しいことではない。自宅でトリアージプロセスはスタートしており、常にそれを行ってきたはず。多くのリソースが今存在する。本や電話に加え、現在では、オンラインで調べ、そして、ブログポストを詠み、同様な診断の人たちにそれを聞いているに過ぎない。

小児・青年期 喘息・鼻結膜炎・湿疹 :ファーストフード頻回摂取で悪化、フルーツ摂取で改善


ファーストフードの頻回摂取は、喘息・鼻結膜炎・湿疹に悪影響をあたえる。逆に、フルーツは好影響をあたえる。

小児・思春期において、ファーストフードを週3回以上摂取は、重症喘息、鼻結膜炎、重症湿疹リスク増加と関連する。そのリスク増加は、喘息は39%、重症湿疹は70%。

しかも、小児期においては、ファーストフード 週1から2回でも、喘鳴・重症喘息と関連する。

フルーツ摂取は、逆に、リスク減少と関連する。



Do fast foods cause asthma, rhinoconjunctivitis and eczema? Global findings from the International Study of Asthma and Allergies in Childhood (ISAAC) Phase Three
Thorax doi:10.1136/thoraxjnl-2012-202285

特定の食物が喘息、鼻結膜炎、湿疹発症のリスク減少、或いは増加に関わる。
International Study of Asthma and Allergies in Childhood第Ⅲ相として、これらの疾患と摂取食事の種類の関連性を調査

13-14歳の成年期と6-7歳の小児にて両親・後見人にて疾患症状頻度・食事の種類回数をアンケート記載にて12ヶ月調査

寄与要素補正ロジスティック回帰推定、random(mixed) effects model使用

思春期・小児期において、重症喘息予防効果関連は、フルーツ週3回以上 (OR 0.89, 95% CI 0.82 to 0.97; OR 0.86, 95% CI 0.76 ~ 0.97, respectively)

思春期・小児期重度喘息リスク増加は、ファーストフード週3回以上摂取と相関 (OR 1.39, 95% CI 1.30 to 1.49; OR 1.27, 95% CI 1.13 to 1.42, respectively)

同様に、重度鼻結膜炎、重症湿疹リスク増加と相関。

地域分析でも両年齢群とも同様パターンがあり、性別・富裕カテゴリー、3つの疾患カテゴリー現行カテゴリー共有。



medpage項目を追加

牛乳摂取は、10歳代において、週1-2回の喘鳴、重症3回以上の発作、重度鼻結膜炎・重症湿疹週1-2回と逆相関

卵、フルーツ、肉、牛乳週3回は、上記疾患における現行症状・重症症状において、すべて防御的
 研究限界としては、自己評価バイアスの可能性と、誤分類、それに社会経済状況のバイアスなど


ファーストフードの食物成分検討なされてないので、その病態生理は不明。

糖尿病検診は却って害?

非ランダム化観察研究なので解釈に注意は必要。


だが、「検診すれば何でもかんでも“Happy!”」というのは一部の頭のめでたい政治家(特に宝塚系、スポーツ系)の妄想だし、それを利用する医療関係者や業者達には都合の良い妄想・・・の可能性。検診に無駄な公金と、検診したひとに無駄な時間と金を費やさないためにも、日本でも検診を対照としてコスト効果検討が地道に必要。

 あまねく、リスク要素のある人に、糖尿病検診したら、その後、却って、心血管疾患や腎症が増えたというお話。症状や徴候をきっかけに診断した方がまし・・・ではという疑問発生。


"Vascular outcomes in patients with screen-detected or clinically diagnosed type 2 diabetes: diabscreen study follow-up"
Klein Woolthuis EP, et al
Ann Fam Med 2013; 11: 20-27.
2型糖尿病を高リスク者に対して行うことを検診ガイドラインでは推奨されている。
臨床所見や徴候ベースの診断にくらべ、ターゲット設定検診ベースの診断アプローチが、果たして心血管疾患イベント率減少に役立つか?

前向き・非ランダム化・観察研究で、オランダの家庭医に於ける45-76歳の登録者

2型糖尿病をいづれかで拾い上げる
1)ターゲット設定検診:n=359
2)臨床所見、徴候:n=206

主要アウトカムは、心血管死亡・非致死的心筋梗塞・非致死的卒中


ベースラインの心血管疾患は、ターゲット設定検診群で、頻度多く、主に、虚血性心疾患(12.3% v 3.9%, P=.001)、腎症(16.9% v 7.1%, P=.002)である。

平均フォローアップ後、目標設定検診群 7.7年(SD 2.4年)、臨床徴候診断群 7.1年(SD 2.7年)

これで、プライマリ複合イベント率において2群差認めず  (9.5% vs 10.2%, P = .78; 補正ハザード比 0.67, 95% 信頼区間, 0.36–1.25; P = .21)

CVD、非致死的心筋梗塞、非致死的卒中個別でも群間差認めず


某地方自治体では、透析患者を1人でも減らそうと、PHN提唱で、糖尿病検診強化している。専門医などに相談せず、暴走してるわけだが・・・ 仮に上記ごとく、ターゲット設定検診だと却って、虚血性心疾患や腎症イベントを増加させることとなる。このことは指摘したのだが、地方公務員の暴走はとまらない。

http://www.medpagetoday.com/Cardiology/Diabetes/36840

COPD吸入薬剤は果たして死亡率減少に役立ってるか?

 COPDへの吸入療法に関する死亡率減少効果、ほんとにあるのだろうか?

 プライマリアウトカムを、循環器系薬剤と比べよりソフトな“COPD急性増悪”や“β刺激剤使用量”に設定している以上、そのような疑問はつきまとう。

それどころか、各吸入薬剤に関し、死亡率増加のエビデンスが示されている。

とくに、“Tiotropium Soft Mist Inhaler ”の危険性に関し、その注意に基づく使用が必要と結論づけされている。
要するにレスピレーターマットのことだが・・・

スピリーバ・レスピマットの安全性疑惑: メタアナリシス 死亡率52%増加 2011年 06月 15日

未だ、スピリーバ・レスピレーターマット安全性和文見解ウェブ記載無し 2011年 06月 27日

いまだに、和文見解ないところがすごい!

日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社



重症COPDでは原疾患死や合併症としての心血管疾患死が混在し、その解析は困難となるが、メタアナリシス手法を組み合わせ検討している。

Chronic obstructive pulmonary disease
Comparative safety of inhaled medications in patients with chronic obstructive pulmonary disease: systematic review and mixed treatment comparison meta-analysis of randomised controlled trials
Thorax 2013;68:48-56 doi:10.1136/thoraxjnl-2012-201926

52616名、42トライアル

fixed effect modelを用いた mixed treatment comparisons('MTC') メタアナリシス
プラシーボ比較での全般死亡リスク
チオトロピウム Soft Mist Inhaler (OR 1.51; 95% CI 1.06 ~ 2.19)
チオトロピウム HandiHaler (OR 1.65; 95% CI 1.13 ~ 2.43)
LABA (OR 1.63; 95% CI 1.10 ~ 2.44)
LABA-ICS (OR 1.90; 95% CI 1.28 ~ 2.86)
一致した関連性

リスクは心血管死亡でより明らかで、重症COPD患者、より高投与量患者であきらか。

LABA-ICSはすべての治療群で死亡リスク関連性は少ない。

チオトロピウムHandiHaler、LABAに関し超過リスクは見られない。

MTCと直接比較メタアナリシスともに同様結果で、random effects modelでは正確性で劣る。



呼吸器系学会のおえらいさんたちは、国内外のCOPDの死亡増加をそろって主張する。

だが、“世界的にみても、確かに、“ 2010年の主要な死因は、虚血性心疾患、脳卒中、COPD、下気道感染症、肺がん、HIV/AIDS”であったが、標準化すれば、“大半の疾患(重大血管系疾患、 COPD、大半のがん、肝硬変、母体の障害など)は20年前より減少“しているのである。
the Lancet: Global Burden of Disease Study 2010解析 2012/12/16

すなわち、年齢補正的に見れば、禁煙や社会環境整備の影響だろう、COPD死亡自体は減少しているのである。

ここにも彼らの嘘がある。


そして、COPD死亡率減少に、現在の薬剤が役立ってるかどうかも、吟味が必要である。

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